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2017年08月15日

ちぇりーれっどくりむぞん  その8

07-ちぇりーれっどくりむぞん.jpg
http://www.art-meter.com/works/?ID=AW120732

私がこの作品のトリに
クリムゾン色を付けたことは
やはり、無意識に沸き起こる
抵抗の印なのかもしれない。
芸術がそもそもはじめから
権力者のツールとしてはじまったものなら、
芸術を権力者から取り戻すこと自体
意味の無い行為なのだろうか。
私たち作家は、一体何だろう。
権力者たちのためにせっせと
絵を描いているのだろうか。
絵は作家のものだ。
作家が生み出したものだ。しかし、
それも幻想で
マインドコントロールされた作家が
勝手に思い込んでいるだけかもしれない。
本当は、権力者が上から見下ろして
操り人形のように操っているのかもしれない。
ただ、作家本人に自分が操られていないように
権力者が配慮しているだけかもしれない。
権力者は決して本当のことを言わない。
言ってしまえば、作家は絶対に
作品などつくって富裕層に売ろうと思わないし、
作品に高い値など付けないだろう。
しかし、かといって多くの作家はそうはしない。
まるで有名になるのはそういうことだ
というかのように。だとしたら、
作家も共犯だ。

私の作品も富裕層が買い有名にでもなったら
権力者の思惑通り、シナリオ通りの成り行きになる。
私もあちら側の人間に成り下がってしまう。
反骨心ある作家が有名にさせられ、金を盛られ、
地位と名誉を盛られ、まやかしの愛を盛られ、
完全な腑抜けにさせられ操り人形になる。
そして、公の席で芸術を語り、自慢し、
成功者としてご機嫌な気分になる。

誰もが自分の作品をコンテストに出したがる。
賞をとりたがる。または、
有名な画家に褒めてもらいたがる。
つまり、自分の作品が公で認められることを望む。
それは、権力者が認めたってこと。
しかし、これは認めたんじゃなくて、
シナリオ通りの人材が表れただけにすぎない。
評価などは後でいくらでも書き換えられる。

曖昧なんだよ芸術って。





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