http://www.art-meter.com/works/?ID=AW119953
「ゆっくりと静かに」作品の場合は、
やっぱり、始めに葉のイメージが飛び込んできたわけである。
だから一片を見て、それがイメージ出来たが、しかし、
そこからすぐに全体のイメージが見えたわけではなく、
そこからは一枚の葉のイメージしか起こらず、
かなり長い間、時間をかけ全体のイメージを浮かび上がらせた。
はじめの一片は重要であるが
その重要の中の重要な部分は
そこの箇所を何色で着色するかである。
これがたぶん、はじめの行為で
一番大切なとこになるわけである。
なぜなら、葉のイメージであって、
その一片を着色する際
それを連想させない色で着色した場合、
明らかに次に続く連鎖が切れる。つまり、
葉というイメージはそのイメージを
こわすようなことになっても果たして、
自分がその時、間違った色を
塗ったことになるのかもはっきりしない。
その色でイメージしたものが、
崩れてもその色によって別の何かが
浮上するからである。それは、
意図していたものとは違う。
連鎖が切れた瞬間、
大切なところが消えたと思うかもしれない。
意図しないものが浮上し慌ててしまう。
しかし、じっくり時間をかけて、じっと見てみる。
これこそが、本当に
浮かび上がらせたかったものかもしれないからだ。
そうなると、そこにも何らの力が、かかったわけである。
それは、一体何か、
それは、未知のチカラと呼ぶしかないものかもしれない。
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