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2020年02月07日

ショベルカー転倒事件を目撃。

当時通っていた幼稚園のすぐ隣に、
雑草がけっこうな高さまで茂った空き家があった。

ある日の登園途中、
その空き家の取り壊しか雑草の除去か、
工事の人とショベルカーが来ていた。



無造作に伸びた木の枝を
巧みなアームさばきで取り除く姿は
6歳の目にはかっこよく映った。

あんな大きなショベルカーを
自在に操縦できるなんてすごいなぁ。

僕は立ち止まり、作業の現場を眺めていた。



その時、高い位置にある、除去し損なった枝に
ショベルカーのアームが引っ掛かっているのに気づいた。

操縦席の人と、周りで作業している人たちは
まだそれに気づいていない様子だった。

教えてあげないと何かが起こる、
直感的にそう思った。

僕と作業現場の間には
20メートルほどの距離があった。

走ればまだ間に合うと思ったのも束の間、
その瞬間はあまりにも早く訪れた。



枝に引っ掛かったアームを戻そうとした瞬間、
変な回転の力が加わったのか。

バキバキと枝をなぎ倒しながら、
ショベルカーは一気に右側へ傾き始めた。



周囲で作業していた人たちは
一斉に後ろへ飛び跳ねた。

どうやら避けられそうだ。

そうだ、操縦席の人は?
ああもう間に合わない!倒れる!



目を覆いかけたその時、
まさに倒れる寸前の操縦席のドアが開いた。

運転していた人がひらりと飛び降り、
倒れて来る車体をかわすために大きく1ステップ。

ガシャーン!

枝を巻き込んだアームが、
刈り残した雑草のじゅうたんに叩きつけられた。

横倒しになった操縦席の部分は
整地が済んだ砂地に倒れ、砂ぼこりが舞った。

6歳にして、奇跡の脱出劇を目の当たりにした。

よかった…。
ほっと胸をなで下ろした。



間一髪、難を逃れた作業員たちが
横倒しになったショベルカーの周りで
立ち尽くしている光景で、僕の記憶は途切れている。

衝撃映像を目撃した僕は、その後
登園し何を思ったんだろう。

そして、あの脱出した人は
今も元気にしているだろうか。

幼稚園児の目には、
細身で身軽に映ったあの人。

とっさにあんな回避行動が取れるなんて、
人間はすごいと6歳ながら感動した。
タグ:恐怖 生きる
posted by 理琉(ワタル) at 00:19 | TrackBack(0) | 人生観

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自閉傾向の強い広汎性発達障害。鬱病から再起後、低収入セミリタイア生活をしながら好きなスポーツと創作活動に没頭中。バスケ・草野球・ブログ/小説執筆・MMD動画制作・Vroidstudioオリキャラデザインに熱中。左利き。 →YouTubeチャンネル
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