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2024年02月26日

【短編小説】『500年後の邂逅』4 -最終話-

【MMD】Novel 500 Years SamuneSmall2.png
【MMD】Novel 500 Years CharacterSmall2.png

【第3話:もしも生まれ変わったら】からの続き

<登場人物>
リディアナ
 ♀主人公、20歳
 母親エレから魔法の資質を受け継ぐ

エレ
 ♀リディアナの母親
 街で1番の大魔法使い

ヴィンラック
 ♂40歳、とある村の守り人を務める
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー



【第4話:500と10の想い人】



リディアナ
「…んん…ここは…?」


エレ
『よかった…目を覚ました!』


リディアナ
「…お母さん?!生きていたの?!」


リディアナはガレキの上で目覚めました。
エレは心配そうな表情で彼女を覗き込んでいました。

リディアナ
「もしかして…私が住んでいた街…?」


エレ
『そうよ。リディアナ、よく生きてたね…(涙)』


リディアナ
「お母さんこそ、なんで生きて…?」
「あの時、私をかばってタイムスリップ魔法を使ったのに。」


エレ
『大魔法使いをナメないでよ?あの程度の修羅場…。』
『あなたが生まれる前から何度もくぐり抜けてきたんだから!』


なんと、リディアナが飛ばされた時代は、
母親・エレとの別れから数日後でした。


エレは娘にタイムスリップ魔法をかけた上、
敵の最後の襲撃を退けていたのです!



リディアナ
「…やっぱりお母さんには敵わないや。」


エレ
『でしょ?まだ娘に負けるつもりはないよ!』


リディアナ
「うん、魔法力も経験値も。」
「そうやって強がるところもね。」


服で隠していますが、
エレの全身は包帯でぐるぐる巻きでした。

母親は手足に力が入らず震えを隠していることも、
娘にはお見通しでした。

エレ
『もう…そこは母の威厳を立てなさいよー///(照)』


リディアナ
「あはは、ごめんね(汗)」
「ところで、その子は誰?」


リディアナは
エレにしがみつく1人の少年に気づきました。


エレ
『この子?敵が撤退した後、ひょっこり現れたの。』
『この街の子じゃないみたい。』


リディアナ
「ご両親は?」


エレ
『覚えてないんですって。』


リディアナは、
まだ怯える少年に優しく声をかけました。

リディアナ
「大丈夫、怖くないよ。」
「私はリディアナ、あなたは?」


少年
『……ヴィンラック、です。10歳。』


リディアナ
「え?!」


少年は”偶然にも”
500年前のヴィンラックと同じ名前でした。

そういえば、どことなく彼の面影を感じます。



リディアナ
(まさか、彼の生まれ変わり?そんなわけないか。)
(けど懐かしい…初めて逢った気がしない。)


エレ
『知り合い?』


リディアナ
「ううん…500年前に、似た人がいただけ。」


エレ
『何なに?いい男?』
『あんた過去で何してきたの?聞かせなさいよー?』


リディアナ
「茶化さないでよ///(照)後でね!」


少年はにぎやかな母娘を見て、少し安心したようです。

少年
『あのッ…!お姉さん…!』


エレ
『なぁにー?(笑)』


少年
『えっと、エレさんじゃなくて…リディアナさん…!』


エレ
『なぁんだ。』


リディアナ
「もうッ!お母さんは黙っててよ!(苦笑)」
「どうしたの?」


少年
『僕…親のこととかは思い出せないけど…。』
『1つだけ覚えてるんです。』


リディアナ
「何か覚えてるの?」


少年
『はい、なぜかわからないんですけど…。』
『もしリディアナさんに逢ったら、これを。』


ヴィンラックと名乗る少年は、
腰の道具袋から小さな箱を取り出しました。
中にはかわいらしいペンダントが入っていました。

リディアナ
「…これは…ヴィンラックが持っていたペンダント…?」


草原を横切る2人、小高い丘の上。
遠い、500年前の記憶。



少年
『僕、おかしいですよね。』
『逢ったこともない人への贈り物だけ覚えてるなんて。』


ポロ、ポロ、

リディアナ
(もう…これ、”娘さんへの”プレゼントだったんでしょ?)
(そういう鈍感なところは変わってないね…。)


少年
『わわッ!急にどうしたんですか?!』


リディアナは眼にいっぱいの涙をためながら、
少年を抱きしめました。

エレ
(…よかったね…”500年後に”また逢えて。)


リディアナ
「ごめんね…もう少し、このままでいさせて…?」



(私、20歳も年上が好きだと思っていたのに…。)
(どうしてくれるの?今度は私が…。)



(500と10歳も年上になっちゃったじゃないの。)




ーーーーーENDーーーーー



⇒他作品
『雪の音色に包まれて』全4話

『永遠を解く鏡』全2話

『まぼろしの舞踏会』全4話

『まもりたいもの1つ』(1話完結)


⇒この小説のPV


⇒参考書籍






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理琉(ワタル)
自閉傾向の強い広汎性発達障害。鬱病から再起後、低収入セミリタイア生活をしながら好きなスポーツと創作活動に没頭中。バスケ・草野球・ブログ/小説執筆・MMD動画制作・Vroidstudioオリキャラデザインに熱中。左利き。 →YouTubeチャンネル
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