2020年07月11日
高配当が魅力の「REIT」
REITとは、Real Estate Investment Trustの頭文字を取ったものであり、日本語では「不動産投資信託」と訳されます。
今回は、高配当利回りなどの優位性も持ち合わせる、REITの特徴についてご説明します
REITとは?
REIT(不動産投資信託)とは、投資信託のように多くの人から小口で資金を集め、その資金で不動産を購入、運用し、運用成績に応じて投資者に分配金を支払うという金融商品です。
株式市場での取引となりますので、指値の注文などが出来るなど基本的な売買方法や性質はETFに似ています。(ETFについては「ETFとは?」の記事もご参照願います。)
不動産は通常、数千万〜数億円という単位の莫大な資金がなければ扱うことが多いため、小口の投資で受益権が得られるREITはとても便利な金融商品であると言えます
REITには、投資する不動産のタイプによって「オフィスビル型」「ホテル型」「住居型」「商業施設型」「物流施設型」、そしてこれらを複合させた「総合型」など様々なタイプがあり、自分の投資理念に基づき、投資対象のタイプを選択することが出来ます。
高配当利回りが魅力の金融商品
日本のREIT(J-REITといいます)の場合、配当金は半年に1回もらえるものがほとんどですが、この配当利回りが一般の株式などと比べて高いというのが、REITの最大の特徴といっていいでしょう
一般的な株式の平均配当利回りが約2%程度であるのに対して、年にもよりますが、REITの平均配当利回りは約5%程度とかなり高い水準になっています
何故、REITではこのような高配当利回りを実現できるかというと、それは法人税の免税に理由があります。
一般の株式の場合は、企業の利益に対して法人税を引いた後の余剰資金で配当金を出しますが、REITの場合、利益の90%以上を配当金として分配すれば法人税が免除されるという特例があります。
この特例の適用を受けるために、REIT運用会社は利益のほとんどを分配金として分配する傾向にあるため、一般株式よりも高い配当利回りを実現することが出来ます。
REITの選び方
REITの選び方については、「配当利回りの高さ」「運用不動産タイプ」「NAV倍率」の3つのポイントがあります。
一つ目の「配当利回りの高さ」については、もう説明も不要と思いますが、高い配当利回りが特長のREITに投資する上では、やはり配当利回りの高い銘柄を選択していきたいところです。
二つ目の「運用不動産タイプ」については、「REITとは?」の項で説明した様々な不動産タイプからどれを選ぶか、ということになります。
例えば、これからオリンピック需要で宿泊客が増えるだろうから「ホテル型」を選ぶとか、国内人口が減っていく見込みの中で「住居型」はこの先伸びないかもしれない、などのような考えに基づき運用不動産タイプごとに選択をしていけばよいと思います。
(上記はあくまで一例で、今後そのような流れになるかどうかは分かりません)
三つ目の「NAV倍率」のNAVとはNet Asset Valueの頭文字を取ったものであり、日本語に訳すと「純資産額」のことを示します。
その上で、NAV倍率とは、現在の価格が純資産の何倍になっているかを示す指標であり、基準としては1を上回っていれば割高、1を下回っていれば割安な状態ということが出来ます
(この概念は、一般株式でいうPBRに通じるところがあります。PBRについては「有望株選別に役立つ3つの財務指標」の記事もご覧ください。)
これら3つの指標を総合的に判断して、REITの銘柄選定を行っていけばよいと思います
まとめ
今回は、高配当利回りが特長のREIT(不動産投資信託)の概要と選び方についてご説明しました
株式の個別銘柄取引がちょっと難しいという方でも、銘柄選別基準がそれほど多くなく、一度買えば頻繁な売買をすることなく定期的に高い利回りで配当金が入ってくるREITは扱いやすいかもしれません
このブログを応援していただける方は、下の「株式人気ブログランキング」バナーをクリックしてもらえると嬉しいです
株式ランキング
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/9872103
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック