2020年08月29日
FXレバレッジの危険性
今回は、私がFXを始めたての頃、FXのレバレッジで失敗した話をしようと思います
私がFXを始めたのは、2017年8月のことで、トランプ大統領が就任してから世界的な株高が進み、株一本で投資をしていた私もウハウハしていた頃でした
そんな中、SBI証券でFXの現物株代用サービスをやっていることを知り、長期投資目的で保有していた現物株を担保にFXを始めてみることにしたのです
(現物株とは、現物を自分が保有している状態の株式を指します。逆に信用取引などで購入した株式は、株式代金の全額を支払っていないため、現物の株を自分で持っている状態ではありません。)
現物株代用サービスとは、自分が持っている現物株の前日終値に基づく評価額に0.7を掛けた金額をFXの保証金として運用することが出来るサービスのことです(FX保証金として運用している間でも自由に売却できますし、株主優待や配当金なども受け取ることが出来ます)。
通常FXの取引をする場合、現金で保証金を差し入れた後、保証金にレバレッジをかけた範囲内で取引することが出来るのですが、現物株代用サービスの場合、新たに現金を用意する必要がないため、非常に資金効率のよい運用をすることが出来ます
余談ですが、現在、現物株のFX保証金代用サービスをやっているのは、SBI証券の他、auカブコム証券、マネーパートナーズ証券とそれほど多くありません(この他だと、楽天証券がFXの現物株代用可能になるように変更検討中のようです)ので、FX会社を選ぶ際の参考の一つになりえると思います。
すみません、本題に戻ります
FXのレバレッジは最大25倍までかけることが出来ますが、当時の私は始める前に色々調べ、レバレッジ上限で取引をすることは危険であることを知っていましたので、レバレッジ10倍で始めることにしました。
(レバレッジに気を配っていたつもりの当時の私は、その後襲い掛かる恐怖を知る由もありませんでした・・・)
そして、デイトレードではなく、ある程度の期間を跨ぐ取引をしようと思っていたため、スワップポイントの支払いは避けたく、スワップポイントの収入が入るポジションである、米ドル/日本円での米ドル買いで取引をしました。
(スワップポイントについての詳細は『FXの魅力』の記事もご覧ください。)
レバレッジ10倍での取引でも、現物株の評価額の7割を保証金として運用しており、かなりの保証金額があったため、収益は思ったよりも大きく、最初のうちは、短期間に数十万という額を稼ぐことが出来ました
しかし、2018年に入ってから、地獄の道を歩むこととなります
まず初めに2018年の年が明けてから、それまで112〜113円近辺を推移していた米/ドル円のチャートが一気に円高の方にシフトしていきました
これにより急速に含み損が拡大していき、レバレッジ10倍を確保することが出来なくなり、レバレッジ25倍運用への変更やむなし、とルール変更をしてしまいました
そして、さらに追い打ちをかけたのが、日経平均の下落です。
一般的に為替と株は連動していると言われ、米ドル/円が円高傾向に進む場合は、日経平均は下落方向に向かうといわれます。
当時もそのセオリー通りに、2018年2月に入ってから日経平均が急速に下落していきました
FX保証金の現物株代用サービスでは、現物株の評価額の0.7掛けで保証金が算出されるため、日経平均が下落する中、現物株の評価額も下がっていき、FXの保証金相当額もみるみる減っていきました
このように含み損の拡大による実質保証金の減少、株式評価額の減少に伴う代用保証金額の減少と二重の保証金減少が重なり、ロスカット(損失拡大により保証金率が一定基準を下回った場合、保証金以上の損失が出ないように、保有している建玉が反対売買により強制的に決済されるシステムのこと)がかかりそうになったため、当時所有していた米ドル/円の買建玉と同じ数の売建玉を新規に発注し、それ以上の損失が広がらないようにしました
(これは、現在抱えている損失が固定されるだけで本質的な改善になっていない上に、毎日スワップスプレッド分だけ、資金が減少していくのであまりお勧めではありません。)
当時の最大含み損としてはマイナス400万円程度発生していました
その後は、両建(先ほど述べたように買建玉と売建玉を同時に保有することを指します)している玉を少しずつ損切ったり、細かく利益確定させたりして、含み損を減らしていきながら、コツコツと原状回復を目指し、何とか運よく、昨年末に含み損を全てなくし、プラスの状態に持っていくことが出来ました
その後は、さらにレバレッジを下げてレバレッジ5倍運用をしていたのですが、昨今のコロナ相場でまたしてもやられて、最大マイナス200万円ほどの含み損が発生してしまいました・・
(しかし、最初の頃のマイナス400万円まで行かなかったのは、最初の失敗から学んで、レバレッジを抑えたおかげだとプラスにとらえています。ちなみに現在の状況は、毎週金曜日のFX運用状況報告のコーナーで公開している通り、マイナス100万円程度まで縮小できていますので、含み損解消に向けてコツコツ頑張っていきたいと思います)
営業日を跨ぐような取引はせず、損切ラインもきっちり定めて取引をする、と言い切れる人はある程度のレバレッジをかけて運用してもいいかもしれませんが、FX市場の流れやFX市場の中での自分の心理がまだよくわからない初心者のうちは、今回お話しした私の失敗のような事態に陥ることを防ぐためにも、レバレッジはかなり低め(上限でも3倍程度)で運用することを強く推奨します
その他に言えることとしては、
・自分が決めたルールを途中で変更しない
・損切が大事(損切が難しいと思う場合は、レバレッジはかなり低めに)
・FX保証金の現物株代用の場合は、保証金減のダブルパンチに要注意
ということがあると思います。
FXは高いレバレッジをかけて資金効率の高い取引ができる反面、損失の拡大が起きるときもすさまじいものがあります
今回は、身をもってFXのレバレッジの恐怖を体験した私が「過去の私に語り掛けることが出来れば」というような思いで、皆さんにFXのレバレッジの危険性について語らせていただきました
自分の性格と自分のFX手法なども考えながらFXのレバレッジとはうまく付き合っていきたいものですね
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