利益の最大化を目指す「トレール注文」: 投資初心者のための長期投資のススメ

2020年08月08日

利益の最大化を目指す「トレール注文」

今回は、FX取引において便利な注文方法「トレール注文」についてご説明します

トレール注文とは？

トレール注文とは逆指値注文の一種で、逆指値の注文レートが現在のレートに追随するように変動していくタイプの注文方法のことです。
（このようにレートの痕跡をたどるように動いていくことから、英語で「痕跡」を表す「trail」を基にトレール注文と呼ばれます。）

トレール注文を発注する場合は、通常の逆指値注文と同じように現在のレートよりも不利になるようなレート（買い注文なら現在レートより高め、売り注文なら現在レートよりも低め）での逆指値注文を設定すると同時に、トレール注文特有の「トレール幅」という数値も同時に入力する必要があります。
（トレール幅とは、実際のレートからどれだけの幅を以って逆指値注文を追随させていくかという設定になります。）

ここでは具体的に、レートが1ドル＝100円の時に、売り注文として逆指値99円、トレール幅2円のトレール注文を出した例を見てみます。

最初の方でレートが101円を超えない間は、逆指値99円から実際のレートの幅がトレール幅で設定した2円以内に収まっていますので、トレール注文の逆指値も99円のままとなります。

その後、実際のレートが101円を超えると、トレール注文の逆指値の値が、実際のレートからトレール幅で設定した2円分だけ離れた値となるように随時変更されていきます

（実際のレートが102円の時にはトレール注文の逆指値は100円に、104円の時は102円に移動していきます。）

そして、実際のレートが104円をてっぺんに下落基調に転じていくと、トレール注文の逆指値は実際のレートがてっぺんの時に付けた102円のところで固定されたままになります（トレール幅で設定した2円を超えることがないため）ので、実際のレートが102円に到達した段階で逆指値が発動し、102円での売りが確定します。

このように通常の逆指値注文とは異なり、実際のレートの動きに依存する形で自動的に逆指値注文の値を変更していってくれるのがトレール注文の特徴になります

トレール注文を活用する場面

トレール注文を活用する場面としては、大きなトレンドが発生している中で、より大きな利益を獲得したい時に使用するのが有効と言えます。

具体的には、『2020/6/8～6/12の週間米ドル/円為替予想』の記事で記載した2020/6/1～6/5の米ドル/円相場のようなときに有効活用できます。

6/1～6/5の週は週全体を通して、大きな上昇相場となりましたが、週の初めでは大きなトレンドを示すようなシグナルも特になく、上値がどのあたりかが正直読めないような状況でした

このような場合に、ある程度レートが上昇した段階でトレール注文を入れておけば、自動的に逆指値注文が上昇トレンドのてっぺんまで追随してくれるので、上昇トレンドの上げ幅分をほぼ丸ごと利益として獲得することが出来ますので非常に有効であると言えます

逆に言えば、トレンドがあまり読めない時や、レンジ相場などでトレール注文を使用してしまうと、トレール幅を設定しなければいけない分だけ、指値注文に負けてしまいますので要注意です

トレール注文が使えるFX会社

トレール注文はすべてのFX会社で利用できる注文方法ではありません

私が知る限りで、トレール注文が使えるFX会社としては、FXTFの他にマネーパートナーズFX、楽天FX、SBI FXトレード、JFX、ライブスター証券FX、LION FXなどがあります。

それぞれのFX会社ごとに利点はありますが、ここでは、FXの短期トレーダー向けにFXTFを紹介させていただきます。

FXTFはトレール注文が使えるだけでなく、米ドル/円のスワップが0.1銭と業界最狭水準（というより、私は米ドル/円のスワップを0.1銭以下で設定しているFX会社を他に知りません）であるため、頻繁に取引を行う短期トレーダーにとってはコストをかなり抑えることが出来るため、非常に有利なFX会社であると言えます