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2021年03月06日

変異株で感染拡大加速リスク

東京都内の新型コロナウイルスの感染状況などを分析・評価する「モニタリング会議」が開かれ、専門家は新規陽性者数の減少傾向が鈍化していると分析したうえで、「今後、感染力が強い変異ウイルスにより、感染拡大のスピードが増すリスクがある」と述べ、再び増加に転じることに警戒感を示しました。

4日の会議で、専門家は都内の感染状況と医療提供体制をいずれも最も高い警戒レベルで維持しました。
このうち感染状況について、新規陽性者数の7日間平均は、先週の先月24日時点の288人から、3日時点では272人となり、6週連続で減少しました。
ただ、増加比が先週の83%から94%に上昇し、減少傾向が鈍化していると分析しました。
そして、「第2波のピーク時から十分に減少せず、およそ150人から200人の間で増減を繰り返したあと、急激に感染が再拡大して第3波を迎えた」と述べ、再拡大の危険性を指摘しました。
そのうえで、流行の主体が感染力が強い変異ウイルスに移る可能性があると指摘し、「今後、変異ウイルスにより、感染拡大のスピードが増すリスクがある」と述べ、再び増加に転じることに警戒感を示しました。
そのうえで、「年度末から新年度にかけて、花見、歓送迎会、卒業旅行などの行事により、再度増加に転じることが危惧される」とも指摘し、対策の徹底を呼びかけました。
一方、医療提供体制は、3日時点の入院患者が1548人と、先週の1882人から減少傾向にあるものの、第2波のピーク時に近い水準で推移していると指摘しました。
専門家は「病床のひっ迫が解消されないまま感染が再拡大する可能性がある。変異ウイルスの増加を念頭に置きながら、病床確保の戦略を早急に検討する必要がある」と述べました。

モニタリング会議に出席した国立国際医療研究センターの大曲貴夫国際感染症センター長は「新規の陽性者の減少傾向が明らかに鈍化するなか、変異ウイルスの拡大を非常に懸念している」と述べました。
そして、「いまの新規陽性者の数は、去年12月の前半とあまり変わらない。12月はその後、急激に増加していて、それがまた起こりうる」と述べ感染を抑え込む対策を続けていくことが重要だという考えを示しました。

モニタリング会議に出席した東京都医師会の猪口正孝副会長は、医療提供体制のひっ迫が続いているとしていることについて、「都内では5000床の病床を確保しているため、その分だけ一般の通常医療を圧迫している。1500人程度の入院患者がいるのに加え、変異ウイルスの危険性があり、警戒態勢を解くことができない状況だ」と述べました。

都の「専門家ボード」の座長で東北医科薬科大学の賀来満夫特任教授は「積極的な調査の徹底で隠れた感染源を特定していく。どこかに隠された感染源がある可能性がある。これが、この新型コロナの最も難しいところだが、それを見つけ出すような積極的な調査の体制をしっかりと作っていきたい。隠れた感染源を見つけ出すことができれば、徹底的に対応できる」と述べました。(NHKニュースより引用)

ワクチン接種が始まってるけど変異ウィルスには効くのだろうか

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