2021年02月15日
新型コロナウイルスと災害避難 どうすれば?
新型コロナウイルスの感染拡大が続いていますが、地震や大雨、火山の噴火など、災害はいつ起きるかわかりません。災害から命を守るために大事なのが「避難」です。でも、避難所に行くことになったら… 感染の不安もあると思います。避難所に行くことになった時、それ以外の手段をとる時、私たちはどんなことに気をつけたらいいのか。専門家の意見などをもとにポイントをまとめました。
避難所に持っていくもの
まず、避難所にいく際に、感染症を防ぐために持っていきたいものです。
□「マスク」
□「アルコール消毒液」
□「体温計」
マスクを持っていない場合は、鼻と口を覆える大きさのタオルや手ぬぐいなども代わりに使えます。アルコール消毒液がない場合、ウエットティッシュも使えます。マスクなどは不足する状況が続いていますが、自治体で備蓄していないところも多く、できれば自分で用意しておきましょう。
避難所入る前に体調チェックを
感染拡大を未然に防ぐために一番大切なこと。
□「避難所に入る前の体調チェック」
感染拡大を未然に防ぐ
発熱やせき、強いだるさといった症状が出ていないかチェックするとともに、体温もはかることで感染の疑いがあるかどうかを判断することが大切です。
隔離する部屋の用意を
感染の疑いがある人がいた場合を想定して、避難所を運営する人は「隔離する部屋」を用意することも大切です。例えば学校の体育館が避難所となっている場合、教室なども使えるようにして、発熱やせきなど症状がある人のための専用の居場所を確保します。
避難所に入ったら
では、避難所で生活を続けることになったら。
3つの密を避ける
大事なのは「密閉・密集・密接」の3つの密を避けることです。
□「出来るだけ換気を心がける」
□「他人と2メートルほど距離をとる」
□「密接した状態での会話は避ける」
「密集」「密接」を防ぐためには、人と向かい合わせではなく背を向けて座るようにしたり、段ボールなどで間仕切りを作ったりすると効果があります。せきやくしゃみなどによる飛まつ感染の防止にもなります。
手洗い消毒の徹底
□「手洗いや消毒の徹底」
食事の前や、トイレに行った後などは必ず手洗いやアルコール消毒をするようにしてください。ドアや手すりなど、多くの人が触るものに触れた後は、手洗いや消毒を徹底するようにしてください。
毎日の体調のチェック
□「自分の体調を毎日チェック」。
避難所での生活が続く場合、体温を測るなど体調の変化を継続的にチェックし、変化があったら無理をせず、避難所の運営者に知らせて対応を考えてもらってください。
過去の災害でも感染症発生
過去の災害でも、避難所で感染症の患者が相次いだことがあります。
東日本大震災では、岩手県内の避難所で数十人規模のインフルエンザ患者がでたほか、4年前の熊本地震でも、南阿蘇村の避難所を中心にノロウイルスやインフルエンザの患者が相次いで確認されました。
自治体も模索
感染拡大が続く中で自治体も模索しています。
ことし3月11日の大雨の際には北海道標茶町の2300人ほどの住民に避難指示が出され、一部の住民が避難所に避難しました。
避難所では新型コロナウイルスなどの感染症対策として、入り口に消毒液を置いたり、床に敷いているマットにテープを貼って1人あたりのスペースを区切り避難者が接近しすぎないようにしたりしたということです。
避難所以外で避難方法の検討を
そもそも避難は「災害のリスクがあるところから安全な場所へ逃げる」ということです。
避難する先は安全な場所であれば避難所以外でも考えられます。
たとえば次の避難場所が考えられます。
□「親戚や知人の家」
□「ホテルや旅館などの宿泊施設」
□「安全性が確保されれば在宅避難」
□「安全な場所で一時的に車中泊」
□「避難所の敷地内で一時的にテント泊」
避難所に人が密集し、感染が拡大してしまうリスクを考えると、こうした場所に「分散して避難」することも考えておく必要があると思います。
ただし、こうした避難方法をとる場合は、ふだんから地域の災害リスクを知っておかないと、どこが安全かわからないので注意が必要です。不安な場合は、ためらわず「避難所」へ避難してください。(NHKニュースより引用)
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