2022年07月29日
官邸幹部「正直打つ手がない」 政府、行動制限なお慎重
新型コロナウイルス流行「第7波」の猛威が列島を襲っている。28日には東京都の新規感染者数が初めて4万人を突破、全国でも医療の逼迫(ひっぱく)が進む。厚生労働省の専門家組織は「急速な感染拡大が継続している」と最大限の警戒を呼びかけるが、社会経済活動に重心を置く政府はなお、まん延防止等重点措置などの行動制限に慎重な姿勢を崩しておらず、国民への明確なメッセージも発していない。
東京で4万406人の新規感染が報告された28日夕、岸田文雄首相は急きょ、後藤茂之厚労相と山際大志郎経済再生担当相を官邸に呼び、対応を協議した。終了後、記者団に「いろいろ準備している」とだけ語り、詳細は明かさなかった。
「第7波」はかつてない感染爆発の様相を見せる。19日までと26日までの1週間を比べると、全国の新規感染者数は1・89倍に急増。専門家は、ワクチン効果の減衰や、冷房が効いた室内での換気回数の減少などを急増の要因とみている。
現在、主体のオミクロン株の派生型「BA・5」は、入院や重症化のリスクが比較的小さいとはいえ、経験したことのない「母数」の増え方により、病床や医療の現場は厳しい状況に追い込まれている。27日時点の病床使用率は19府県で50%を超え、九州でも福岡県の68%をはじめ、佐賀、長崎、熊本、鹿児島各県が50%超となった。
それでも政府が打ち出した対策は、濃厚接触者の待機期間を7日から5日に短縮するといった、いわば「社会経済活動を止めない」(後藤氏)観点に立ったものに限られる。医療界に再三求めてきた医療提供体制の確保や、若者への3回目ワクチン接種の促進も際立った効果を上げていない。
首相が第6波で適用したまん延防止等重点措置は、いまだに飲食店対策が柱。都の調査では飲食店が占めるクラスター(感染者集団)発生割合は1〜2%とされ、政府内でも「酒場で感染が広がっているわけじゃない」との見方は強い。
波が収まるのをこのまま静かに待つのか−。政府は「なるべくリスクを下げるように行動してもらいながら乗り切る」(後藤氏)方針だが、官邸幹部は「正直打つ手がない」と漏らす。 (河合仁志、井崎圭)西日本新聞
(Yahoo!ニュースより引用)
この先どうなるのか不安でしかない
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東京で4万406人の新規感染が報告された28日夕、岸田文雄首相は急きょ、後藤茂之厚労相と山際大志郎経済再生担当相を官邸に呼び、対応を協議した。終了後、記者団に「いろいろ準備している」とだけ語り、詳細は明かさなかった。
「第7波」はかつてない感染爆発の様相を見せる。19日までと26日までの1週間を比べると、全国の新規感染者数は1・89倍に急増。専門家は、ワクチン効果の減衰や、冷房が効いた室内での換気回数の減少などを急増の要因とみている。
現在、主体のオミクロン株の派生型「BA・5」は、入院や重症化のリスクが比較的小さいとはいえ、経験したことのない「母数」の増え方により、病床や医療の現場は厳しい状況に追い込まれている。27日時点の病床使用率は19府県で50%を超え、九州でも福岡県の68%をはじめ、佐賀、長崎、熊本、鹿児島各県が50%超となった。
それでも政府が打ち出した対策は、濃厚接触者の待機期間を7日から5日に短縮するといった、いわば「社会経済活動を止めない」(後藤氏)観点に立ったものに限られる。医療界に再三求めてきた医療提供体制の確保や、若者への3回目ワクチン接種の促進も際立った効果を上げていない。
首相が第6波で適用したまん延防止等重点措置は、いまだに飲食店対策が柱。都の調査では飲食店が占めるクラスター(感染者集団)発生割合は1〜2%とされ、政府内でも「酒場で感染が広がっているわけじゃない」との見方は強い。
波が収まるのをこのまま静かに待つのか−。政府は「なるべくリスクを下げるように行動してもらいながら乗り切る」(後藤氏)方針だが、官邸幹部は「正直打つ手がない」と漏らす。 (河合仁志、井崎圭)西日本新聞
(Yahoo!ニュースより引用)
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