2022年01月22日
まん延防止、効果未知数 アクセルかブレーキか定まらぬ腰 岸田首相、感染抑止に全力〔深層探訪〕
新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」による感染者急増を受け、政府がまん延防止等重点措置の対象拡大を決定した。岸田文雄首相はスピード感を重視して抑え込みに全力を挙げる。ただ、同措置がどこまで効果を上げるかは未知数。経済活動に一定の制限を設けるものの一部に例外を認め、腰が定まらない姿勢ものぞく。就任後初の本格的な感染拡大期を迎え、手探りの政権内には緊張感も漂う。
◇専門家とずれ
「未知なるウイルスとの闘いだが、都道府県との連携、専門家の科学的判断、国民の協力で乗り越えていきたい」。首相は13都県への重点措置を決めた19日の政府対策本部でこう宣言した。
13都県はいずれも18日夕の関係閣僚会議までに適用を要請してきた自治体だ。要請を時に押し返した菅前政権と対照的に、岸田政権は決定直前に「駆け込み要請」した新潟など3県を含め、全ての要請を受け入れた。首相周辺は「要請があれば断るわけにはいかない」と語る。
首相官邸が自治体の判断に異論を挟まない背景には、あらかじめ批判の芽を摘む思惑に加え、オミクロン株の特徴をつかみ切れていないことがある。感染力が強く、重症化率が低い可能性は浮かんだものの、高齢者の重症化リスクは分かっていない。対策はなお暗中模索の状態だ。
具体策も「自治体任せ」の面が強い。オミクロン株にはワクチン2回接種では十分な効果を見込めないため、政府はワクチン接種証明書で行動制限を緩和する「ワクチン・検査パッケージ」を19日に全面停止することを検討。ところが、知事や閣僚の一部から制度存続を望む声が上がり、最終的に「一時停止を原則としつつ、知事の判断で適用も可能」(首相)とする玉虫色の判断となった。
経済活動にブレーキをかけるのかアクセルを踏むのか、政府の腰は定まらない。自治体に飲食店への時短要請を求め同パッケージを原則停止とする一方、認証店には知事の判断で酒類提供を認め、検査でコロナ陰性なら5人以上の会食も容認する。
首相はオミクロン株の特徴に合わせた「めりはりの利いた対策」と力説するが、力点がどこにあるのか分かりにくさは否めない。政府コロナ対策分科会の尾身茂会長は19日、記者団に「めりはりのついた対策とは一言で言えば人数制限」と説明し、5人以上の会食などを認める政府とのずれをうかがわせた。
◇いら立ち
自治体からは重点措置の効果に疑問を呈する声が上がっている。中村時広愛媛県知事は「オミクロン株の特性で飲食だけ抑えても感染防止につながらない。効果は大変薄い」との見方を示した。
感染「第6波」に突入する中、報道各社の内閣支持率は今のところ上昇基調。感染拡大に連動して支持率が下がった菅前内閣との大きな違いだ。しかし、首相周辺は「感染がさらに広がれば、支持率が下がり始める」と警戒する。
野党は「口撃」を強める。立憲民主党の小川淳也政調会長は19日の衆院代表質問で、岸田政権の対応を「安倍、菅両政権以来、何度も目にしてきた後手後手の対応そのものだ」と批判。「(就任100日の)ハネムーン期間は既に過ぎ去った。いよいよ真価が問われる」と語った。
自民党内からも「ワクチン3回目接種に早くから本腰を入れれば状況は違った」(中堅)との不満が漏れ始めている。こうした声が届いているのか、複数の関係者によると、首相は18日に3回目の接種回数に関する報告を受けた際、「きのうから1万回しか増えていないじゃないか」といら立ちを隠さなかった。
時事通信社(Yahoo!ニュースより引用)
誰が総理やっても変わらないど思うけど
PR広告
◇専門家とずれ
「未知なるウイルスとの闘いだが、都道府県との連携、専門家の科学的判断、国民の協力で乗り越えていきたい」。首相は13都県への重点措置を決めた19日の政府対策本部でこう宣言した。
13都県はいずれも18日夕の関係閣僚会議までに適用を要請してきた自治体だ。要請を時に押し返した菅前政権と対照的に、岸田政権は決定直前に「駆け込み要請」した新潟など3県を含め、全ての要請を受け入れた。首相周辺は「要請があれば断るわけにはいかない」と語る。
首相官邸が自治体の判断に異論を挟まない背景には、あらかじめ批判の芽を摘む思惑に加え、オミクロン株の特徴をつかみ切れていないことがある。感染力が強く、重症化率が低い可能性は浮かんだものの、高齢者の重症化リスクは分かっていない。対策はなお暗中模索の状態だ。
具体策も「自治体任せ」の面が強い。オミクロン株にはワクチン2回接種では十分な効果を見込めないため、政府はワクチン接種証明書で行動制限を緩和する「ワクチン・検査パッケージ」を19日に全面停止することを検討。ところが、知事や閣僚の一部から制度存続を望む声が上がり、最終的に「一時停止を原則としつつ、知事の判断で適用も可能」(首相)とする玉虫色の判断となった。
経済活動にブレーキをかけるのかアクセルを踏むのか、政府の腰は定まらない。自治体に飲食店への時短要請を求め同パッケージを原則停止とする一方、認証店には知事の判断で酒類提供を認め、検査でコロナ陰性なら5人以上の会食も容認する。
首相はオミクロン株の特徴に合わせた「めりはりの利いた対策」と力説するが、力点がどこにあるのか分かりにくさは否めない。政府コロナ対策分科会の尾身茂会長は19日、記者団に「めりはりのついた対策とは一言で言えば人数制限」と説明し、5人以上の会食などを認める政府とのずれをうかがわせた。
◇いら立ち
自治体からは重点措置の効果に疑問を呈する声が上がっている。中村時広愛媛県知事は「オミクロン株の特性で飲食だけ抑えても感染防止につながらない。効果は大変薄い」との見方を示した。
感染「第6波」に突入する中、報道各社の内閣支持率は今のところ上昇基調。感染拡大に連動して支持率が下がった菅前内閣との大きな違いだ。しかし、首相周辺は「感染がさらに広がれば、支持率が下がり始める」と警戒する。
野党は「口撃」を強める。立憲民主党の小川淳也政調会長は19日の衆院代表質問で、岸田政権の対応を「安倍、菅両政権以来、何度も目にしてきた後手後手の対応そのものだ」と批判。「(就任100日の)ハネムーン期間は既に過ぎ去った。いよいよ真価が問われる」と語った。
自民党内からも「ワクチン3回目接種に早くから本腰を入れれば状況は違った」(中堅)との不満が漏れ始めている。こうした声が届いているのか、複数の関係者によると、首相は18日に3回目の接種回数に関する報告を受けた際、「きのうから1万回しか増えていないじゃないか」といら立ちを隠さなかった。
時事通信社(Yahoo!ニュースより引用)
誰が総理やっても変わらないど思うけど
PR広告
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/11219030
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック