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2022年06月19日
ちょっとだけMリーグ#6
今回もMリーガーの良い部分に注目して一局だけ取り上げて掘り下げていきます。
今日の主役は近藤誠一プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/mC_s8xfw-MI
2022年4月18日ファイナルシリーズ1/12(12試合中1試合目)
南四局
東家 近藤 誠一 60900
南家 岡田 紗佳 28300
西家 滝沢 和典 -4900
北家 松本 吉弘 15700
(敬称略)
親の近藤さんが一人浮き(プラス)状態のトップ目で、二着目の岡田さんに倍満直撃されてもトップになる大差です。
三着目の松本さんは満貫ツモや跳満ロンでも二着に届かず、倍満ロンか跳満ツモが必要です。(南家から6400以上直撃も可)
親・近藤さんの手は
ドラ近藤手牌
この手は既に3対子で4対子になれば七対子、が無くなればタンヤオ、横に伸びれば平和も見ます。
ツモ打
次に南家・岡田さんの手は
ドラ岡田手牌
この手はソーズ混一色や平和を見ながら進めてソーズや字牌が増えれば混一色、ターツが横に伸びれば平和でいいでしょう。
メンツ手3シャンテンで他家に追いつけそうならアガリを見ます。
ツモ打
その次に西家・滝沢さんの手は
ドラ滝沢手牌
点棒状況から三着目と20600点差で倍満ツモでも届かず松本さんから跳満直撃しないと届かない為、ピンズと字牌が増えればメンゼンホンイツや2〜8を全部切って国士無双狙いします。
ツモ打
混一色なのか国士無双狙いなのかわかりませんが、中張牌から切っています。
最後に北家・松本さんの手は
ドラ松本手牌
ドラ受け入れはあるもののメンツ手4シャンテンです。
三着目の松本さんは二着目と12600点差で二着になるには跳満ツモか倍満ロンが必要です。
このままでは条件的に届きそうにないのでドラを引いてタンピンになった時だけリーチ・タンヤオ・平和・ツモ・赤・ドラの跳満になるのでこの時は勝負でいいでしょう。
それ以外ではメンゼン混一色なら押し寄り、他は条件を満たせそうにないので引き寄りです。
ツモ打
6巡が過ぎ、近藤さんの手は
ドラ近藤手牌
タンヤオと七対子2シャンテンです。
南家・岡田さんは
ドラ岡田手牌
平和2シャンテンで4対子あり七対子2シャンテンで、どちらも考えられます。
西家・滝沢さんの手は
ドラ滝沢手牌
第一打から中張牌(2〜8)切りで配牌オリ状態。
国士無双の3シャンテンでもあります。
そして北家・松本さんは
ドラ松本手牌
ドラ+赤がありますが、メンツ手2シャンテンでせいぜい満貫くらいの手です。
更に2巡が経過し、場に注目すると
近藤捨牌
岡田捨牌
滝沢捨牌
松本捨牌
この巡目で2枚、3枚と岡田さんの平和に必要な8枚のうち半分以上の5枚も無くなりました。
ドラ岡田手牌
この岡田さんの手、平和になるならやを引いているはずです。
同巡、近藤さんも
ドラ近藤手牌
こんな5対子で七対子1シャンテンです。
ここに引きならタンヤオ・七対子テンパイになります。
更に2巡後、近藤さんはツモで
ドラ近藤手牌
場には3枚、が1枚、が3枚、がそれぞれ1枚ずつ切られています。
これを見るとマンズ辺りが良さそうに見え、ソーズはがあるものの、それが決定的なものではありません。
ここはツモ打
次巡、近藤さんはツモで近藤さんから見えるのはが手に2枚+場に1枚の3枚見え、が手に2枚+場に1枚の3枚見え、が手に1枚+場に1枚の2枚見えです。
これで手のソーズよりもの方が良さそうです。
ツモ打
この同巡、岡田さんは
ドラ岡田手牌
こちらも5対子で七対子1シャンテン。
更に2巡後ツモ打。
ドラ近藤手牌
この次巡、岡田さんはツモ打テンパイ。
岡田さんはこれ以上の失点を避け、半荘終了させたいのでダマテン。
ドラ岡田手牌
次巡、近藤さんはツモ打リーチ!
ドラ近藤手牌
これはリーチ・タンヤオ・七対子9600のタンキ待ちです。
場を見てマンズの上(789)部分が良さそうに見えます。
ただしこのは岡田さんに対子で山には残り1枚。
リーチの同巡、岡田さんはツモ打で待ち替え。
ドラ岡田手牌
次巡、近藤さんはツモれず岡田さんがツモアガリ。
ツモドラ岡田手牌
岡田さんはツモ・七対子800-1600点でした。(+1000)
この岡田さんのアガリが無かったとすると近藤さんの連荘で次局、近藤さんのアガリが出たかもしれません。
この場は対子場で近藤さんと岡田さんの2人に七対子という対子手が入っており、その手牌にもスジ対子があります。
ドラ近藤手牌
ツモ岡田手牌
近藤さんには、の2組のスジ対子、岡田さんには、と2組のスジ対子があります。
また、捨牌を見ても全員に何組も対子カブリになっています。
近藤さんは2019年2月27日に連続ラス回避記録が23試合目で途絶えてしまいました。
この2019シーズンの近藤さんのラス回避率95%は断トツです。
この原因はラスを引くような致命的な放銃をMリーガーの誰よりもしなかった事にあり、ラスを引かない事はトータルスコアを残す為の大事な要素の1つです。
「仕方の無いラス」と「引かなくていいラス」の区別ができるようになった時、あなたのレベルはこれまでより1段階以上アップしていることでしょう。
今回の近藤さんの手になると食いタンなどメンツ手を考える方もいらっしゃると思いますが、近藤さんはツモに対して柔らかく対応されています。
打近藤手牌
これは経験に基づいたものだと想像できますし、時々、思わぬ鬼手を放ってくるその存在は無視できないものです。
近藤さんと言えば「カッ!」の元になった2019シリーズの大三元和了です。
https://youtu.be/oVoMFMOhRLk
今回のまとめ
・近藤さんはツモ牌への柔らかい対応とたまに出る鬼手が武器
・「カッ!」と言えば近藤 誠一プロの大三元
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2022年06月17日
ちょっとだけMリーグ#5
今回もMリーグの一局だけを取り上げてMリーガーの良い部分に注目して掘り下げます。
今日の主役は白鳥 翔プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/uHnV3WrOTmo
2020年1月11日 第1試合
東4局1本場
東家 萩原 聖人 27600
南家 白鳥 翔 39200
西家 勝又 健志 27700
北家 岡田 紗佳 5500
現在、白鳥さんが二着目に11500点リードしているトップ目ですが、親の4000オールツモや西家12000ロンでもトップ目が入れ替わります。
現在ラス目の北家・岡田さんの手は
ドラ岡田手牌
この手から見えるのはドラ色ピンズ混一色や字牌が集まれば小四喜、大四喜、字一色辺りが最高形です。
対子がもっと増えれば役・役・混一色・対々和の跳満もあります。
岡田さんは北家での3つ共役牌でポン3回してドラや赤1枚を引けば跳満にもなります。
また、点棒状況から岡田さんは役満ロンで2着目以上、役満ツモならトップ目になれる為、どちらかと言えば役満を意識する局面だと考える事もできます。
役満にならなそうなら混一色方向で満貫〜跳満狙いで良いでしょう。
ツモ打
既に岡田さんは白鳥さんの第一打を鳴かず、スルー。
次に東家・萩原さんは
ドラ萩原手牌
メンツ手の5シャンテンとテンパイスピードで他家に遅れていて受け身になりそうです。
他家の方が明らかに早いので安全牌は持っておきたい手です。
ツモ打
そして南家・白鳥さんは
ドラ白鳥手牌
暗刻があるもののオタ風で役なし1シャンテンですがドラ表示牌のカン、ペンの愚形受けしかなく、待ちが悪いので手替わりを見たい手です。
例えばのくっつきを見たりを重ねたりした端に近い牌のシャンポン待ちリーチやドラを重ねたり引きして高くなるのを見ます。
ツモ打
最後に西家・勝又さんは
ドラ勝又手牌
この手はメンツ手3シャンテンながら愚形受け入れが2つ(ペン、カン)あり、ここの動きに注目しながら進めます。
後はドラ表示牌のスジ受け入れ部分も薄くなりやすいのでここの動きも見ながら打ちます。
ツモ打
ここで勝又さんから切られたを岡田さんがポンして打。
ポンドラ岡田手牌
次の萩原さんがツモ打でこのを岡田さんがポンして打。
ポンポンドラ岡田手牌
また萩原さんのツモでツモ打
ドラ萩原手牌
次巡、岡田さんはツモ打
ポンポンドラ岡田手牌
次巡、萩原さんツモ打で1メンツ完成。
ドラ萩原手牌
この同巡、勝又さんがツモ打でこのを岡田さんポンで打。
ポンポンポンドラ岡田手牌
ピンズ混一色・なら1シャンテンですがここは岡田さんがトップ目と33700点差で小四喜も見たい場面です。
この手にどちらかが重なれば、小四喜へ手を進めるので良いでしょう。
次巡、萩原さんはツモ打
ドラ萩原手牌
ここで萩原さんが1シャンテンと白鳥・岡田両名にスピードで追いつきますが、カンが残りそうなリーチ・赤2600が見える形です。
同巡、白鳥さんはツモ打とペンを処理し始めています。
ここで切りしないのはを引いた時に三面受けを残しておく為です。
ドラ白鳥手牌
もしここにカンでも引けば、
ドラテンパイ例1
こんな端牌(1と9)シャンポン待ちにして少しでも出アガリ(ロン)しやすい待ちになります。
この同巡、岡田さんはツモツモ切り。
ここで岡田さんはまばたきしながらツモ切りました。
一般的に言われているのはまばたきはストレスを感じているサインだそうです。
ちょっとこのツモ切りは気になってしまいます。
ここで手出しすると他家全員に情報を与えてしまうのでしたくないのは当然なんですが、どうせ小四喜を見るのならここは切りでも良かったのではないか?と感じます。
例えばリャンメン受け入れを引いたとしても
ポンポンポンドラ手牌例1
こんな混一色・の満貫止まりで満貫を直撃して三着目と約6000点差になるものの、どちらかのタンキ待ちではまずミエミエで出ない待ちです。
それならが重なった時だけ小四喜狙いの対々和が付けば混一色・対々和・で跳満のテンパイにも取れます。
ツモポンポンポン手牌例2
ツモポンポンポン手牌例3
次巡、岡田さんはツモツモ切り
この次巡、岡田さん以外の3人はとピンズと字牌以外を切っています。
この同巡の岡田さんはツモ打
と字一色・小四喜のダブル役満まで見ています。
ポンポンポンドラ岡田手牌
ピンズターツ落としなら危険度的にも切りが良いと感じますが、岡田さんはドラくっつきも考えたのかもしれません。
次巡、萩原さんはツモ切りで捨牌にはとが暗刻になっています。
もし萩原さんがタンヤオを見てを外していれば、
ドラテンパイ例2
こんなテンパイが入っていたかもしれません。
この同巡、白鳥さんは
ドラ白鳥手牌
ここから打とします。
これが当時のTwitter上などで議論になった場面です。
一部では「元恋人への差し込みじゃないか?」など疑惑の声が上がった場面です。
ここで二人の心の声をアテレコしてみます。(※フィクションです)
白鳥「さーにゃん(紗佳)、このが見えるじゃろ?」
岡田「しょうちゃん、なんでば切っとうと?」
白鳥「こんなん、あんたの手なんかぶち見えとるんじゃけえの!余裕で通せる」
岡田「しょうちゃんなんか、鳥の皮串にしちゃるけんね!!」
なんて気持ちだったのかは永遠の謎のままですが、これについて少し説明します。
を切る前の白鳥さんの手が
ドラ白鳥手牌
です。
ここで白鳥さんからとが3枚見えているので、この時に岡田さんが小四喜テンパイなら
ポンポンポン仮想岡田手牌1
この形1通りしかありません。
岡田さんの捨牌が
岡田捨牌
この最後の3巡は(ツモ切り)、(ツモ切り)、(手出し)で、最後ので手牌が1枚変わったのがわかります。
岡田さんがでテンパイだとすると、そこから1枚なくなった形からを手出ししたことになります。
テンパイの1つ前の形は、のどちらかだったと考えられます。
とそこで3巡前のツモ切りに注目すると、ツモ切る時に上の、に+で持っていたことになります。
ポンポンポン仮想手牌3
ポンポンポン仮想手牌4
仮想手牌3なら混一色・対々和・の跳満ツモアガリです。
岡田さんはピンズくっつきも見ていたぐらいなので跳満ツモなら喜んでアガるでしょう。
仮想手牌4なら切り跳満テンパイでこれもあまりは切らないでしょう。
これらの理由から、白鳥さんは岡田さんが小四喜テンパイではないと判断したのでしょう。
後はこの手から切られる安全牌がしかなく、このままでは手づまりになると判断したからでしょう。
ドラ白鳥手牌
ツモツモ切り
この次巡、白鳥さんはツモ打また切り。
同巡、岡田さんはツモツモ切り。
次巡、白鳥さんはツモ打三連打。
この2巡、岡田さんはとツモ切りなので手は変わっていないのがわかります。
最初の切りの時点で岡田さんがタンキ待ちでないとわかっていれば、余裕で切れる牌なわけです。
白鳥さんが三枚目切りの同巡、勝又さんはツモで
ドラ勝又手牌
残りの2枚引き、岡田さんの字一色の夢を砕くようなツモです。
数巡後、岡田さんは
ポンポンポンドラ岡田手牌
こんな混一色・ドラ待ち跳満テンパイ。
萩原さんにも
ドラ萩原手牌
の役なしカンダマテンが入っています。
ここにツモ打でテンパイ崩し。
この次巡、ツモで
ドラ萩原手牌
345三色同巡・赤・ドラテンパイの萩原さんは切りリーチ!
この時点で待ちのドラは白鳥さんに2枚、勝又さんに1枚、岡田さんに1枚の純カラ。
この次巡、新しく現物になったを白鳥さんが切ると、勝又さんがチー。
チードラ勝又手牌
これはハイテイ(最後のツモ)を下家・岡田さんに押し付ける鳴きです。
岡田さんがテンパイ維持なら放銃またはオリの二択を迫るものです。
ハイテイでもアガリは出ることなく流局しました。
白鳥翔プロは最年少で日本プロ麻雀連盟A2リーグに昇級。
24期・25期麻雀マスターズを獲得。
第18回モンド杯優勝、第28期發王位を獲得。
2019年のMリーグでは初の四暗刻タンキをアガるなど大活躍。
自らのキャッチフレーズは「供託泥棒」「麻雀ハイブリッド」「白いブラックスワン」。
プライベートでは岡田紗佳プロと結婚を前提に交際していたが破局。
ABEMA番組内で自らのパニック障害を告白されています。
解説では「おおおおおお」だの「わあああああ」だのと賑やかしに聞こえますが、プロの中ではトップクラスの読みの精度とそれに乗っかれる芯の強さを感じる時があります。
今回のまとめ
・他家手牌を仮定してみてそこから数巡を再現してみる(岡田さん小四喜なら1通りだけ、ツモ切り手出しの1度しか牌が変わってない→小四喜は否定できる)
・白鳥さんの読みは正確かつ打牌も丁寧
・白鳥さんは堀さんと仲良し(仲良く喧嘩しな)
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2022年06月15日
ちょっとだけMリーグ#4
今回も過去のMリーグの注目の一局だけをピックアップしてその選手の良い部分を取り上げる企画です。
今日の主役は朝倉 康心プロです。
まずは先に動画からご覧ください。
https://youtu.be/C21SAenzJKM
今日取り上げるのは2021年2月15日の第2試合です。
点棒状況は
東4局
東家 萩原 聖人 29500
南家 朝倉 康心 38900
西家 伊達朱里紗 9500
北家 内川幸太郎 22100
(敬称略)
パイレーツの朝倉さんが二着の萩原さんに9400点リードしていますが、萩原さんに2600オールでもツモられればひっくり返る程度の点差で、ラス目の伊達さんが断ラス目でここには点数を稼がれたくない状況だと言えます。
朝倉さんの立場からすると伊達さんにはこのままラスを引いてもらい、二着目の萩原さんにはアガらせずに進めたい点差です。
親の萩原さんの配牌は
ドラ萩原配牌
この手は配牌からピンズ8枚+で鳴いても・混一色で5800~が見えるのでピンズか字牌が増えればピンズ混一色狙いで進めます。
私の混一色狙いの基準は@同色牌9枚+字牌1組、A同色牌7枚+字牌2組、B同色牌5枚+字牌3組です。
つまりここにピンズ1枚か字牌対子1組でも増えた時は混一色へ進めます。
これをメンツ手と見れば2シャンテンでネックの引きやピンズ変化を見ます。
ツモ打
次に南家・朝倉さんの配牌は
ドラ朝倉配牌
これはメンツ手とも対子手のどちらもありそうな形です。
メンツ手なら5シャンテン、対子手なら4シャンテンでテンパイスピードで他家に遅れるだろうと想定されます。
ただダブドラがあるので高くなるにはこれが不可欠な存在です。
アガリを見るならリャンメン待ち以上のリーチ・平和・赤・ドラ満貫や出やすそうな待ちのリーチ・七対子・ツモ・赤・ドラの跳満の時くらいです。
ツモ打
次に西家・伊達さんの配牌は
ドラ伊達配牌
点棒状況からラス目の伊達さんは高い手が必要で満貫〜跳満アガリを見たい場面です。
ドラ色のマンズや字牌を集めながらマンズ混一色を見てを重ねてポンしたりマンズターツを横に伸ばしてリーチツモ狙いします。
ツモ打
続いて北家・内川さんの配牌は
ドラ内川配牌
この手はメンツ手5シャンテンで平和くらいしか見られません。
これもテンパイスピードが遅い手なので他家の動きを見ながら安全牌を持っておくといいでしょう。
が重なればポンもありますが、伸び方によっては678三色同順を見たりします。
ツモ打
次巡、萩原さんは
ツモ打で
ドラ萩原手牌
これで萩原さんはピンズ混一色へまっしぐら。
4巡目、朝倉さんは
ツモドラ朝倉手牌
これで4対子で七対子なら2シャンテン、メンツ手でも2シャンテンです。
ツモ打
ここは対子手も見られるように決めました。
この同巡、伊達さんは
ツモドラ伊達手牌
ツモ打
これはマンズ混一色に決めました。
また同巡、内川さんは
ツモツモ切りで
このを萩原さんがポンして
ポンドラ萩原手牌
少し飛んで6巡目、朝倉さんはツモで
ドラ朝倉手牌
これで5対子、七対子の1シャンテンになりました。
ここに引きなら一盃口のメンツ手も見られますがここは打とどちらにも決めず保留したような一打。
この同巡、伊達さんは打でこれを萩原さんがポンしてテンパイ。
ポンポンドラ萩原手牌
萩原さんは待ち・混一色5800テンパイ。
朝倉さんは
ツモドラ朝倉手牌
ここでメンツ手に決めるか七対子か決断を迫られます。
萩原さんのピンズ混一色を見て朝倉さんは打。
次巡、朝倉さんはツモでストレートに七対子狙いであればここでテンパイの方もいらっしゃるでしょう。
ドラテンパイ形1
実際の朝倉さんは
打ドラ朝倉手牌
ここからなんと切りとします。
この同巡、内川さんが萩原さんの当たり牌を吸収。
この次巡、朝倉さんはツモで打。
ドラ朝倉手牌
これで朝倉さんの捨牌にと1メンツ並んでいます。
次巡、朝倉さんはツモ打
ドラ朝倉手牌
次巡、朝倉さんはツモ打
ドラ朝倉手牌
また次巡、萩原さんがツモ打。
ポンポンドラ萩原手牌
ここに引きなら混一色・対々和へ変化もあります。(ただしはフリテン)
この同巡、萩原さんが切ったを朝倉さんがポンして打。
ポンドラ朝倉手牌
萩原さんの捨牌を見ると
萩原捨牌
ポンポン萩原手牌
ここで萩原さんに通っているピンズはで、萩原さんにはリャンメン待ちはない、ポンからシャンポン待ちとタンキ待ちもありません。
残るはカンチャン待ちだけですが3枚切れでこれも薄い確率です。
つまりはかなり通しやすい牌だと言えます。
この同巡、内川さんは役なしテンパイ。
ドラ内川手牌
次巡、内川さんはツモで1シャンテン戻し打
ドラ内川手牌
2巡後、萩原さんは引きで打
ポンポンドラ萩原手牌
このを朝倉さんがチーして打
チーポンドラ朝倉手牌
これでへのくっつきか引きならテンパイです。
次巡、朝倉さんはツモ打。
その次巡、赤にくっつくツモで朝倉さんテンパイ。
チーポンドラ朝倉手牌
その後2巡とも朝倉さんはツモ切りで流局し、2人テンパイでした。
ポンポンドラ萩原手牌
チーポン朝倉手牌
朝倉さんは1メンツ+2対子を手出しして現物以外のピンズと字牌を1枚切っただけでテンパイまでこぎつけました。
朝倉捨牌
朝倉さんは皆さんご存知の方も多いですがネット麻雀「天鳳」の四麻・初代天鳳位・11代天鳳位の2度の天鳳位にも輝いた上に三麻でも天鳳位を獲得されています。
リアル麻雀での実績はABEMAで放送された「天鳳位VS連盟プロ」1st season優勝、「麻雀駅伝2017」のアマチュア連合チームの一員として優勝に貢献。
これらの実績から最高位戦に特例でB1リーグから参加、初年度から優勝し、Aリーグで活躍中。
Mリーグでは誤チー、誤ツモというエラーが何度かあり、パイレーツとの契約満了。
私のような凡人から見ても「大丈夫?」と声を掛けたくなってしまうキャラですが、そんなメンタル的危うさと時折見せる非凡さのギャップが、ファンの心を掴んでいるのでしょう。
今回のようにアガれない時でも彼の形式テンパイへのこだわりは他の追随を許しません。
今後も彼の才能には注目が集まることでしょう。
今回のまとめ
・アガれない時は形式テンパイを目指したり、ハイテイツモをずらしたりなら可能
・アサピンの形式テンパイへのこだわりは唯一無二!
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2022年06月14日
ちょっとだけMリーグ#3
今回もMリーグで注目すべき一局とその中心となった1人のMリーガーの良い部分にスポットを当てて紹介していきます。
今日の主役は小林 剛プロです。
まずは先に動画からご覧ください。
https://youtu.be/KUokLsuBTfM
Mリーグルール:テンパイ連荘、食いタン・後付けあり、赤3枚、途中流局なし、ダブロン・トリロンなしなどのルール
まずは点棒状況から。
2021.2.11の第2試合
東4局
東家 小林 剛 20700
南家 多井 隆晴 22100
西家 堀 慎吾 34700
北家 佐々木寿人 22500
(敬称略)
トップ目の堀さんが二着目に12200点リードしたトップ目、残り三人が微差、小林さんは三着目と1400点差のラス目という状況です。
※今回は8巡目からです。
親の小林さんの手は
ドラ小林手牌
小林さんの手は受け入れの平和2シャンテン。
まだションパイのが通ればリーチ・平和2900点で攻めもあります。
次に南家・多井さんの手は
ドラ多井手牌
ツモ打
多井さんもションパイを温存し、ドラを先切り。
こちらは小林さんより早い受け入れの平和もある1シャンテン。
西家・堀さんは
ドラ堀手牌
ポンできる手ですがドラ入りターツ部分がネックでポンして2000点では鳴きづらいです。
堀さんも一応2シャンテン。
続いて北家・たろうさんは
ドラたろう手牌
こちらもションパイ対子になってポンして2000点のような2シャンテン。
この時点で堀さんのペンは残り1枚で堀さんのアガリはかなり薄く、小林さんのや多井さんのがいつ切られるのかによって展開が変わってきそうです。
次巡、小林さんは
ツモ打
でが出ますが、堀さんはポンせず。
多井さんは
ツモ打
で、これをたろうさんがポン。
ポンドラたろう手牌
受け入れの1シャンテンです。
次に小林さんは
ドラ小林手牌
受け入れの1シャンテンになりました。
ここで多井さんはテンパイして即リーチ。
ドラ多井手牌
役なし1300点待ちですが、当面のライバルの親は連荘させたくない意思が伝わります。
ここで場を見てみると
小林捨牌
多井捨牌
堀捨牌
たろう捨牌
この時点で3枚切れでたろうさんのピンズが苦しい形になっています。
ポンドラたろう手牌
カンチーがしづらく、
ポンは多少しやすくなっていて、ポンすればが出ていく形です。
ただ場を見て思うのは3枚切れということはを使っている人が複数で、で持っている人がいそうだとは感じます。
この巡目、たろうさんは
ツモ打
・赤・ドラ3900点にアップしました。
堀さんは完全にオリています。
次巡、小林さんは引きで
打ドラ小林手牌
この時点で1枚切れ、ドラ3枚切れの合わせて8枚のうち半分の4枚切れです。
それ+他家の持っているを考えると山にあるは何枚残っているのか微妙な所です。(実際は山に1枚だけ)
この同巡、たろうさんは
ツモ打
ポンドラたろう手牌
たろうさんはリーチ現物でまだ1シャンテンを維持。
次巡、小林さんは
打ドラ小林手牌
と2シャンテン戻し。
この時点での多井さんの捨牌は
多井捨牌
多井さんにが通っていてマンズカンチャン待ちも薄く、スジでも通りそうです。
つまり小林さんのマンズは大体通りそうです。
ここ一旦切りで小林さんはタンヤオテンパイも考えたのでしょう。
も切って1メンツ落としで
ドラテンパイ形1
とか
テンパイ形2
とか
テンパイ形3
こんな形です。
この同巡、上家から切られたをチーすればたろうさんはテンパイに取れますがスルー。
解説の渋川さんの仰る通り、が当たり牌だと見ているようです。
打ポンドラたろう手牌
ここでたろうさんは一旦回ってテンパイを組み直すのを選択。
この切られたドラを小林さんがチーして打。
チードラ小林手牌
次巡、小林さんはツモ切り。
この同巡、リーチ現物にが増えてを切りやすくなったたろうさんは上家をチーして打。
チーポンドラたろう手牌
切りたくないにくっつけばテンパイに取れます。
次巡、小林さんは現物切り。
この同巡、たろうさんは引き打テンパイ。
チーポンドラたろう手牌
この手は中・赤2000点と安いですがライバルの親に加点させない(ラス率が下がる)+多井さんに加点させない+2000点+リーチ棒の一石二鳥どころか三鳥も四鳥にもなるテンパイです。
ここでたろうさんが切ったを小林さんがチーしてこちらもテンパイ。
チーチードラ小林テンパイ
小林さんもタンヤオ・ドラ2900点と安いですが上で言ったのと近い理由でここのアガリは大きな意味を持ちます。(小林さんはそれ+親連荘)
小林さんのカン待ちは山に2枚と枚数では有利です。(多井さんは1枚、たろうさんも1枚)
この同巡、たろうさんが小林さんの当たり牌ツモ。
これをたろうさんはツモ切り、小林さん2900点アガリとなりました。(+1000)
ロンチーチードラ小林手牌
小林さんはロボとも呼ばれるその独特なキャラクターもさることながら、勝負所でのアガリ率が高い印象があります。
Mリーガーにはあまり鳴きを使わないタイプの方が何人かいらっしゃいますが、小林さんは鳴いても少しでも受け(守り)やすい形にして何点の手からでもオリを考えている節があります。
実際、Mリーグでもツモり四暗刻テンパイから相手リーチの当たり牌を引いてオリた試合もありました。
https://youtu.be/hNOdB4pZ56w
↑これがその時の動画です
この時はシャンポン待ちの片方のアガリ牌が0だったのもオリた理由の1つでしょう。(が2枚切れ)
後は小林さんはカラオケがお上手でこれもモテポイントの1つかもしれません。
彼の「レイニーブルー」は必聴の価値あり。
今回のまとめ
・特定の牌が多く切られる(3枚か4枚)時、その内側のスジを持っている可能性が高く、それを使ったターツが手にある可能性が高い(多井さんリーチ前から場に3枚切れで切りの人はその内側のスジを持っている可能性が高く、、ターツ持ちと考えられる=、が危険)
・安いアガリでもそれなりに意味があるものなら高いアガリに近い価値はある(たろうさん2000点だが親の加点を防ぐ+リーチ者の加点を防ぐ+2000+リーチ棒、小林さんも似た意味+親連荘で安くても良いアガリになる、多井さんの役なし1300も親流しの意味がある)
・コバゴーさんはカラオケ上手!
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2022年06月12日
ちょっとだけMリーグ#2
今回はいつもと趣向を変えて過去のMリーグの試合で注目の1局だけをピックアップして自分なりの解説を入れつつ選手の魅力にも迫ろうかと思っています。
今日の主役は沢崎誠プロです。
まずは先に動画からご覧ください。
https://youtu.be/Z7h9GCrrpZU
今回は南2局で点棒状況は
東家 沢崎 誠 51900
南家 佐々木寿人 2800
西家 萩原聖人 14800
北家 石橋伸洋 30500
(選手名は敬称略)
トップ目の沢崎さんは二着目と21400点差で、放銃せずオーラス石橋さんの親さえ流してしまえばかなりトップが取れる局面です。
お詫び:今回は動画の都合上、3巡目途中からになります。ご了承ください。
Mリーグルール:テンパイ連荘、食いタン・後付けあり、赤3枚、途中流局なし、ダブロン・トリロンなしなど
西家捨牌
ツモドラ萩原手牌
萩原さんのこの手、ピンズ一気通貫と789三色同順を見てなのだと思いますが、ここで一気通貫を見ると唯一の雀頭を失ってしまうのと一気通貫にはが必ずいるのがネックで、私なら2巡目のは切らず打、789三色と平和を見て進めます。
ただでさえ最短あと3局で二着目と15700点差の三着目ではそうそう高い手は入らないと思われますし、まずは満貫くらいを目標に進めるのでいいでしょう。
この手にとドラがありリーチ・平和・赤・ドラの満貫くらいならアガれそうです。
萩原さんはネックのペンを引き、打。
次に石橋さんは
ドラ石橋手牌
この手はと赤2枚+ドラと役牌2つあり、これはどこからでも鳴いて良い手です。
当然からポンでも、カン、チーでもOKです。
ただしチーはタンヤオっぽく見せられないので鳴くのならよりはです。
ここで石橋さんは打としますが、くらい切ってもいいかなとは感じます。
今後のマンズを全部ツモ切ってしまうよりはマンズ多面張も見て残すのはアリだと思います。
次に沢崎さんの手牌は
ツモ打ドラ沢崎手牌
赤もドラも無く役もまだ見えていない状態でペン受け入れがネックでアガリは難しそうで微妙な手です。
沢崎さんは親の押しが強いのでおなじみですが、安くてメンツ手3シャンテンでは相手リーチが入ると押し返しづらいでしょう。
続いて南家の寿人さんは
ドラ打寿人手牌
マンズ2メンツや789三色同順も見て打。
ドラ引きやドラ待ちも考慮した一打です。
萩原さんは引きで789三色や平和が現実的に。
ドラ打萩原手牌
すでに受け入れの1シャンテン一番乗り。
ここで萩原さんが切ったを石橋さんがチーして打。
チードラ石橋手牌
これでチー、ポンならテンパイの1シャンテン。
この次巡、石橋さんが引きテンパイ。
チードラ石橋手牌
・ドラ・赤2満貫の待ちテンパイ。
次巡、親の沢崎さんは
ドラ沢崎手牌
ペンが残るメンツ手2シャンテン。
その後も沢崎さんは
ツモ打
ツモ打
ツモ打
ツモ打
ツモツモ切り
で沢崎さんは
ドラ沢崎手牌
カンと受け入れのタンヤオ1シャンテン。
この同巡、寿人さんはドラを対子にして
ドラ寿人手牌
この役なしドラ2の1シャンテン、二枚切れのを安全牌代わりにして、いつでもリーチしそうな構えにしています。
この同巡、石橋さんが三暗刻で役牌のを引きますがツモ切り。
トップ目の沢崎さんと石橋さんは21400点差でドラタンキ待ちなら・三暗刻・赤2・ドラ2で倍満ですがさすがに石橋さんからドラ表示牌を含めた3枚見えで、待ちなら山にも居そうです。
あわよくば沢崎さんから8000点直撃なら一気に5400点差まで迫れます。
チードラ仮想テンパイ形1
この次巡、沢崎さんがツモで打。
ドラ沢崎手牌
この時の石橋さんの捨牌が
石橋捨牌
石橋さんはでテンパイですが、捨牌にと3〜7牌が多く、タンヤオには見えません。
後は字牌が第一打以降、他の字牌が1枚しか切られていないのは不自然です。
これは「手役の見えない鳴きは役牌暗刻か役牌バック」に当てはまるのでこれは字牌を使った手だろうと推測できるわけです。
それに345三色同順狙いなら、タンヤオ狙いになるのが自然です。(タンヤオ・三色・赤2など)
また、石橋さんは切り以降、ずっとツモ切りを繰り返しています。
ここにも沢崎さんは違和感があったのかもしれません。
沢崎さんはテンパイまで切らないのかと思いきや次巡
ツモ打
ドラ沢崎手牌
と完全にオリてしまいました。
点棒を持っているトップ目だから選択肢も広がりいつでもオリられるのが強みですが、この辺りの繊細な押し引きも沢崎さんの持ち味だと言って良いでしょう。
もう少しアガりたい場面でも手牌に執着せずオリられるのも、相手に敏感なベテランらしい選択です。
どうしても四暗刻ツモや親連荘のような攻撃的イメージが強い沢崎さんにもこんな一面があります。
目無しになった時、ファイナルシリーズでも他家に鳴かせたり放銃しないように黒子に徹していたり人によっては評価されにくい部分での活躍が光る、良い選手です。
この同巡、萩原さんが上家寿人さんのをチーしてテンパイ。
チードラ萩原手牌
ならアガれる方の789三色同順・赤・ドラ3900点テンパイ。
その後萩原さんはションパイをつかんでオリ。
その次巡、萩原さんが引きでテンパイ復活。
チードラ萩原手牌
ただしは石橋さんに暗刻で純カラ。
その後萩原さんもオリて石橋さん一人テンパイで流局しました。
チードラ石橋手牌
メンツを構成する時に3と7はタンピンでもチャンタ・純チャンでも使える牌でこれを使わない=それ以外の手の可能性が高い、と言えるわけです。
また、456は孤立牌でもくっつきの点では優秀で、リャンメン受けを作る時には貴重な戦力になります。(その次が3と7)
つまりこれらを合わせた3〜7牌の切られ方に注目すれば、テンパイ・ノーテンや狙っている役の種類をある程度絞る事ができます。
特に石橋さんが切ったドラ表示牌は開局時から残り3枚でドラそばという事もあり他家にとっても重要な牌の1つです。(ドラ表示牌+ドラ=ドラターツ)
今回のまとめ
・3〜7牌の切られ方でテンパイ・ノーテンや狙っている役の種類がわかる(石橋さんの捨牌の3〜7はとドラ表示牌を含めて何枚も切られている)
・手役の見えない鳴きは役牌暗刻か役牌バック(後付け)
・沢崎 誠選手は受け(守備)た時もスゴイ!
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2022年05月03日
ちょっとだけMリーグ#1
今回は趣向を変えてMリーグファイナルの最終戦(12試合目)、優勝を決定づけるアガリの出た南2局2本場のみに絞って私のちょっとした解説をおまけしておさらいしてみましょう。
ネタバレの嫌な方は先に動画からご覧ください。
https://t.co/fBM2lrijJm
今回に限り、選手名は敬称略でお送りします、お許しください。
最終戦の前に4チームのスコアは
KADOKAWAサクラナイツ 189.8
セガサミーフェニックス 162.3
渋谷ABEMAS 105.8
KONAMI麻雀格闘倶楽部 ー119.0
とKONAMIだけが3位と224.8ポイントも離されている状況。(1ポイント=1000点、224.8ポイントは点棒に換算すると224800点差、実際はウマとオカがある為多少変わる)
東家 滝沢和典(KONAMI)
南家 多井隆晴(ABEMAS)
西家 近藤誠一(セガサミー)
北家 堀慎吾(KADOKAWA)
敬称略
でスタートした一戦は東場から滝沢の親連荘(6000オール、2700オール、4200オール)で大差がつき、デカトップで終わりそうな展開に。
南2局1本場は多井と堀の激しいぶつかり合いになる。
堀が先制リーチすると
ドラ堀手牌
多井は追いかけリーチ。
多井手牌
終盤に多井がツモり、1000は1100オール。
リーチツモドラ裏ドラ多井手牌
こうして迎えた南2局2本場が勝敗を分ける一局となった。
点棒状況は
東家 多井 24000
南家 近藤 23600
西家 堀 6000
北家 滝沢 46400
最終戦前の4チームのポイント差から、多井はトップを取った上でライバル2チームを三着・四着に落とす必要がある。(サクラナイツと84.0P差、セガサミーと56.5P差でサクラをラス、セガを三着にしたい)
四人の配牌は
ドラ東家配牌
親の多井はの役牌を重ねながら重なったらポンして2900〜を狙いたい。
南家配牌
南家の近藤は平和を見ながら字牌を処理したい手。
西家配牌
西家の堀はメンツ手を見ながら進める手に見える。
北家配牌
北家の滝沢は789三色同順狙いか?
今局の中心となる堀の打牌とツモを中心に進めていくこととする。
親の多井はを対子にして
ツモ打。
これで親はが鳴けるかどうかで進行度合いが変わる。
堀は
ツモ打
ツモ打
ツモ打
ツモ打
で字牌と端牌(1と9)を処理して次の手牌。
ドラ堀手牌
と、堀が受け入れのイーシャンテン一番乗り。
特にドラ受けカンチャンがネックだ。
仮にドラが入ってもリーチ・ドラ2600で逆転手には大きく足りない。
現在、二着目の多井と堀は18000点差で追いつくには跳満ツモか親直撃以外は三倍満ロンが必要になる。(子から倍満ロンでも1400点足らず、親から満貫直撃も800点足りない)
5巡目、近藤はネックのペンを引き、イーシャンテン二番目。
ドラ近藤手牌
この同巡、堀は
ドラ堀手牌
あまり迷わず
ツモ打
とする。
へのくっつきもそれほど悪くないが、マンズの何を引いても対応しやすく受けた。
たとえばダイレクトドラツモやカン、カン引きも悪くない。
あるいはやツモで対子落としタンヤオへの変化もある。
引きなら
ドラ手牌1
引きでも
ドラ手牌2
こうなれば切りでカンチーやポンもできる。
この次巡、ちょっとした事件が起こる。(動画3:08頃)
近藤がツモ山を間違え、違う牌に触れてしまったのだ。
これに裁定が下ったが、近藤は牌を見ていないことから、ノーペナルティとなる。(もし見ていればアガリ放棄のノーテン扱いにもなっていただろう)
近藤は早めのイーシャンテンで多少、焦りの気持ちやプレッシャーに押されたのもあったのかもしれない。
この同巡、親の多井も
ドラ多井手牌
これで多井は三番目のイーシャンテンになる。
引きならテンパイで、即リーチもある。
この同巡、堀は
ツモツモ切り
ここで滝沢の捨牌を見ると、
滝沢捨牌
後に当たり牌になりそうな所ばかり切られている。
滝沢のKONAMIは親番がなくなり実質目無しで、勝者を決める一打をしないよう、黒子に徹する選択をした。
親の多井にも危なそうな牌だが、点棒状況的にメンゼンでリーチを目指していると判断したのかもしれない。(ABEMASはトップが必要)
多井にも欲しい牌だが、堀にも必要牌のドラやカンが先切りされている。
次巡、堀は引きで
ドラ堀手牌
堀はここで小考して打。
ピンズはでと引きでリャンメン受け入れができる。
マンズはどのロスもしたくない判断からだろう。
あとはタンヤオへの変化もある。
ツモ打
次巡、近藤がツモ切ったを多井がポンして打。
ポンドラ多井手牌
これで多井は引きテンパイのさらに形の良いイーシャンテンに変化する。
この同巡、堀はツモで
打ドラ堀手牌
これで引きならタンヤオになる。
あるいはマンズのカンチャンが埋まれば端にかかった平和リーチも打てる。
ドラ手牌3
手牌4
手牌5
ツモ打
次巡、多井と堀はツモ切りだが近藤はさらに良いイーシャンテンに変化。
ドラ近藤手牌
ツモツモ切り
次巡、近藤は
打ドラ近藤手牌
場にドラが二枚切れなのもあり、ピンズとソーズ変化を見てドラ受けを切る近藤。
この同巡、堀はツモ切り。
ツモツモ切り
次巡、を引いた多井はを加カンしカンドラはで堀の手が高くなる。
リンシャン牌で多井の形が良くなる。
加カン多井手牌
多井は少しでも高くしたかったと思うが、鳴いている以上、相手がメンゼンである以上は自分にメリットは薄く、相手には表ドラと裏ドラを2倍にするカンで個人的にはあまりおすすめしない。
それにリーチするか迷っている人もリーチ寄りにしてしまいかねないのも理由だ。
この同巡、近藤テンパイ。
ドラ近藤手牌
1000点テンパイと親に対応する意味も込めてダマテンと思われる。
また、が見えてなさ過ぎるのも変に感じたのかもしれない。
堀はツモ切り。
ツモツモ切り
次巡、多井と近藤はツモ切りの中、堀が魂のテンパイを入れる。
ドラ堀テンパイ形
ツモ打リーチ
待ちリーチ・平和・ドラ2の高目タンヤオ。
この時点で近藤のは場に一枚切れ、堀に二枚のあと1、多井に四枚の純カラで計一枚。
堀のはが場に一枚、滝沢の手に一枚の残り二枚、は近藤と堀に一枚ずつで場に一枚切れの残り一枚で合計三枚。
枚数だけで言えば堀有利だが・・・。
次巡、多井もテンパイ。
加カン多井手牌
ここからアンカンで近藤の待ちが薄いのを見せる。
新ドラでさらに堀の手が高くなる。
リンシャンツモでこれをツモ切り。
近藤のツモはで一発で当たり牌を引くことになった。
待ちのが近藤から見えるだけで5枚なくなり、1000点であまり押す理由もなくなる。
ここで近藤は現物の切ってオリ。
堀は
ツモツモ切り
次巡、多井は引きで顔が歪みながらツモ切り。
同巡、堀もツモ切り。
ツモツモ切り
次巡、多井はツモで苦しそうな表情を浮かべるが、ここは前巡通った切りで対々和へ。
アンカン加カンドラ槓ドラ多井手牌
多井はシャボ待ちだがは場に一枚切れであと一枚、は場に一枚切れ、もう一枚は滝沢の手にあり純カラの合計一枚だけ。
すると最後のを近藤が引き多井のアガリの可能性は0になった。
その同巡、堀のツモには・・・があった。
このままでも嬉しいアガリ(リーチ・平和・ツモ・ドラ3の跳満)だが、もう二枚あれば倍満にもなる。
三枚ある裏ドラ表示牌をめくるとで、一枚だけ乗っていた。
リーチツモドラ槓ドラ裏ドラ堀アガリ形
リーチ・ツモ・平和・ドラ3・裏の跳満の二本場、3200-6200。
これで堀は多井を800点差でまくり三着目になってサクラナイツ初優勝を決定づけるアガリとなった。
南2局2本場終了時
東家 多井 17800
南家 近藤 20400
西家 堀 18600
北家 滝沢 43200
オーラスで堀がラス親で2000オールツモ、7700ロンとさらにABEMASを引き離し、オーラス1本場でもテンパイ・ノーテンを巡る熱いバトルがあったのを忘れてはならない。
それについては須田良規プロがキンマwebに上げているコラムを読んで頂けるとより理解が深まるだろう。
個人的には多井の加カンは不要だったと感じている。
その理由としては多井にカンドラが乗る確率が高くないことと堀のリーチに余計なカンドラと裏ドラを与えるのが大きな理由だ。
他家がリーチする理由を与えるのも良くない。(カン1回で表ドラ2倍、裏ドラ2倍、2回で3倍・・・)
それよりは連荘の可能性を上げる工夫を探す方が現実的だろう。
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2022年01月05日
筋(スジ)
だいぶ昔の話になりますが、高校の卒業式の日、担任の先生がこんな話を始めました。
「君達、卒業おめでとう!・・・(中略)・・・麻雀には3つの筋があって、1−4−7、2−5−8、3−6−9と。こんな風に君達もたくさんの未来を目指して進もう。」
と、おおよそこんな話だったと記憶している。
当時の自分はこの話を聞いても変に感じなかったですが、後から思い出してみると、筋の説明がおかしいのに気づきました。
これとは違いますが、雀荘でを切っているリーチに対して「遠い筋!」とを切るのもおかしな話です。
なぜならとは筋(スジ)ではないからです。
筋(スジ)とは、、、、、の一色ごとに六本しかないからです。(三色×六本=18本)
ですのでという筋(スジ)は存在しないことになります。
また、筋(スジ)は相手の待ちを読む時の基本的な方法によく使われます。
相手のリーチが何待ちなのかを探る時、まず相手の待ちがリャンメン(両面)待ちとしてどの筋(スジ)が切られている、切られてないかでどの待ちかを探るものです。(特定の手役だと判断すれば、カンチャン、ペンチャン、シャボ待ちもある)
後は筋(スジ)があるから対子(トイツ)場ができやすいというのもあります。
fanblogs.jp/tccdesu/archive/6/0?1641357164
↑こちらに対子場のできる仕組みを説明しているので、興味のある方は読んでみてください。
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2022年01月03日
問題集4
今回も冬季合宿として出題します。
この答えはドラが変わったり、点数状況や場況などによっていくらでも変化します。
あくまでもこの状況だけの答えだというのは忘れないでください。
問題はすべて東一局・西家の配牌です。
ルールは一発・裏ドラありの赤三枚入りの食いタン、後付けありのアリアリルールとします。
問題1
ツモドラ
問題2
ツモドラ
問題3
ツモドラ
問題4
ツモドラ
問題5
ツモドラ
この少し↓に答えがあります。
第一打と狙う手役(たとえば役なしリーチしかない時でもリーチ)などと頭に浮かべておきましょう。
問題1
ツモドラ
字牌が複数対子になるとポンしてテンパイスピードが早くなる為、3つポンしてマンズの混一色で混一色・役牌・赤の満貫以上、字牌対子が複数になり他に対子が増えれば七対子、マンズと字牌の対子だらけならメンホン(メンゼン・混一色)七対子の跳満以上の道もある。
第一打は
たとえば
ツモポンポンポンドラ
リーチロン
リーチロン
問題2
ツモドラ
最初に見えるのは789の三色同順。
ここからのどれかを引いてくれば567の三色を意識。
三色が狙えそうにない時は平和(ピンフ)狙い。
も不要牌に見えるが、対子になれば平和の頭としても使えて、相手リーチへの安全牌代わりに使うこともできる。
役牌のを対子にしてポンの役牌・赤の2000点の選択もある。
ただし鳴く時はリーチ相手になるのを前提でスリムにしたり安全牌を抱えて進めるのをおすすめする。
三色にも関係なく、枚数が一番少なくてドラ色でもないが第一打。
アガリ形の例は
リーチロンドラ
リーチツモ
問題3
ツモドラ
第一ツモでを引き、国士無双の2シャンテン。(が必要)
ここで国士無双だけしか見えないとすれば問題で、字牌が対子になればポンしてピンズ混一色、一九字牌の対子ばかりになれば混老頭(ホンロウ)・七対子(チートイツ)でリーチなら跳満、鳴いても混老頭・対々和(トイトイ)で満貫以上、このうち役牌を二つポンでも跳満。
ピンズの混一色・対々和でも満貫以上にはなる。
これらの役に関係のないが第一打。
アガリ形の例は
ロンドラ
ツモポンポン
リーチロン
問題4
ツモドラ
これはほぼタンヤオを意識する手で、タンヤオ・ピンフになれば十分。
真ん中の牌が多い為、456三色同順にしたい。
ここにでも引けばピンズはの受けでここを待ちにすればツモにもある程度期待ができる。(暗刻で他家はを使いづらい)
役牌が対子になってもポンして3900点にする手もある。(オーラスのアガリトップなどで有効)
第一打はタンヤオや三色、役牌に関係ない。
アガリ形の例は
リーチツモ
ロンポン
問題5
ツモドラ
配牌から暗刻が二つでなんとかなりそうな手牌。
役なしリーチのリーチ・ツモ狙いはある。
中張牌(2〜8)だらけになればタンヤオ。
役牌を対子にしてポンできるように役牌は安易に切らない。
対子が増えれば三暗刻にしたり、対子が複数になれば対々和(トイトイ)・三暗刻も。
メンゼンで対々和・三暗刻になる=ツモり四暗刻のチャンスでもある。
一応、ドラのくっつきも考えてはしばらくとっておき、第一打は。
アガリ形の例は
リーチツモドラ
ロン
リーチツモ
リーチツモ
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2022年01月01日
問題集3
今回も冬季合宿と銘打って、問題を出していきます。
ルールは赤三枚入りの一発・裏ドラあり、食いタン・後付けありのアリアリルールとします。
東一局・25000点持ち西家の配牌として答えてみてください。
狙う手役と第一打に切る牌を考えましょう。
ここでの答えはドラや点数状況などが変わればいくらでも変わるというのは頭に入れておいてください。
問題1
ツモドラ
問題2
ツモドラ
問題3
ツモドラ
問題4
ツモドラ
問題5
ツモドラ
この少し↓に答えがあります。
答えが出てこない人や答えが出るのに時間がかかった人は、もう一度牌姿をじっと見てください。
一つの配牌から何通りのアガリ形が描けるのか、紙に書いてみるのもいいかもしれません。
問題1の答え
ツモドラ
第一ツモでターツができ、789三色同順の種ができた場面。
まず789三色、平和。
仮に第一ツモがツモのような縦引きであれば対子系手役、七対子や対々和を意識する。
ここからソーズを何枚も引けばソーズ混一色もある。
ソーズが複数対子になって字牌が重なればメンホン(メンゼン・混一色)七対子、リーチ・ツモ・混一色・七対子・ドラ2で倍満のアガリまで見る。
たとえばこんな形。
リーチツモドラ
第一打は
問題2の答え
ツモドラ
配牌か三対子で少し対子を意識するが、それよりは123三色同順、234三色同順を見る。
でも引けばの一盃口。
もちろん、あたりを引いて対子が増えれば七対子。
チャンタや純チャンにならない為、第一打は
三色になった例は
リーチロンドラ
問題3の答え
ツモドラ
第一ツモで五対子になった場面。
七対子のイーシャンテンでタンヤオ・七対子にしたり、引きを見ながら食いタン(鳴きタンヤオ)にしたりを考える。
暗刻が増えると三暗刻・対々和を見るが、三枚目の牌で放銃もある為、持ち過ぎに注意。
二つ暗刻でツモり四暗刻まで考える。
七対子の例は
リーチツモドラ
ツモり四暗刻の例は
リーチツモドラ
第一打は
問題4の答え
ツモドラ
一見、789三色同順が見える手だが、第一ツモがでメンツ手というよりは対子手に見える。
メンツ手なら引きではなくやを引くはず。
ピンズ七枚+字牌三種で混一色も考えられ、ピンズを引くか字牌が複数重なると混一色・七対子にもなる。
を引けば一盃口、ドラ引きも考えながら第一打は
混一色・七対子の例は
リーチロンドラ
問題5
ツモドラ
第一ツモで役牌が対子になった場面。
ポンによる・赤・ドラの3900点はもちろん、ピンズが多く、にやを引けば1面子+1雀頭になる。
ターツは引きか対子で頭にするしか使えない部分になる。
この手にさらにを引くと混一色・赤で鳴いても満貫になり、より上()の牌が使いづらくなって、より下()の牌が使いづらくなっていて、自分は使えて相手にとっては使いづらい、理想的な状況にある。
つまり他家からの鳴きやロンにもある程度の期待ができる状況で、ピンズの混一色にいきやすい状況だとも言える。(相手からリーチが入ってもでワンチャンス)
この手に不要なのはだが一応、他の牌より危険度の高いドラ筋のが第一打。
混一色の例は
ロンポンドラ
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2021年12月30日
問題集2
今回も前回のように東一局・西家、持ち点25000点の配牌としてそこから狙う手役と第一打を考えてみてください。
問題の少し↓に答えを書いておきます。
一問あたり30秒程度考えてみて、答えが出ない方は答えを見ずにじっくり考えてみてください。
それでも出ない時は答えを確認して、もう一度問題を確認してみましょう。
「こういう時はこう見るんだな」くらいで頭に入れておいて、実戦で配牌を見た時に思い出すといいでしょう。
ルールは雀荘でよく見る、赤三枚入りで一発裏ドラありのアリアリルールです。
問題1
ツモドラ
問題2
ツモドラ
問題3
ツモドラ
問題4
ツモドラ
問題5
ツモドラ
この↓に答えがあります。
問題1
ツモドラ
配牌から2シャンテンでタンヤオ・平和が見える。
基本的にはタンヤオ・平和・ドラ2目標で進めるが、他家のテンパイスピードが早いと感じたらチーして3900のチーテンに取ることもある。
第一打は
問題2
ツモドラ
最初に見えるのは678三色同順、マンズの一気通貫での動きを注視して進める。(の切られた枚数によってはあきらめる)
ドラがで一見、使いづらそうに見えるが、678三色や一気通貫でも雀頭で使えるのでドラ重なりも見て進める。
ドラが重ならない時はタンヤオでの鳴きも考慮。
第一打は。
問題3
ツモドラ
第一ツモでを引き、234の三色同順、タンヤオ、対子が3つでもう一つ対子が増えると七対子も視野に。
ドラがで七対子と三色なら対子で使え、タンヤオなら切られてしまう牌になる。
つまりツモによって三つに分岐する配牌になる。
を引くと三色、引きなら七対子を、引きはタンヤオへ。
問題4
ツモドラ
最初に見えるのはチャンタ、白ポンの1000点、三対子で対子が増えれば七対子(チートイツ)や対々和(トイトイ)も。
マンズが増えればドラも使えてマンズ混一色・白・ドラで満貫も。
引きならチャンタに決められてドラも使えて白ポンでも役がつく為、第一打は。
問題5
ツモドラ
最初に見えるのはタンヤオ、567の三色、678の三色。
を引けばの受けもできて平和になりやすい。
を引いてメンタンピン赤の満貫で十分。
ドラがでタンヤオや平和では使えないが、ドラを雀頭にしてリーチ・ツモ・ドラ2の満貫もアリ。
第一打はを引けばのリャンカン形で使える為切り。
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