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2022年07月09日
ちょっとだけMリーグ#13
今回もMリーガーの良い部分に注目して一局だけを掘り下げて解説します。
今日の主役は石橋 伸洋プロです。
石橋さんは少し前にパイレーツと契約満了したばかりで元Mリーガーですが、特別にキング回として紹介させてください。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/At_TEvxuAHs
※今回は動画の都合上、4巡目〜になります、ご了承ください。
2020年6月15日第2試合
東2局
東家 魚谷 侑未 23000
南家 石橋 伸洋 33000
西家 内川 幸太郎 23000
北家 白鳥 翔 21000
(敬称略)
石橋さんが満貫ツモした次局でトップ目、他家とは満貫ツモ分10000点差〜ついています。
まだ東2なのであまり点差を意識せず進めていきます。
親の魚谷さんの手は
ドラ魚谷手牌
この手は平和などのメンツ手中心で見る手のようです。
ダブ、があり対子にしてポンもあります。
またとがありタンヤオは厳しそうです。
そうなるとメンゼンでリーチ・平和・ドラ5800〜を見ながら進めるので良いでしょう。
ツモ打
次に南家・石橋さんの手は
ドラ石橋手牌
この手はがありドラ2・赤で3ハン分は確定している為リーチ・赤・ドラ2の満貫、タンヤオ・赤・ドラ2でも満貫、役牌を重ねてポンしても満貫と、どれになっても満貫以上になる手です。
メンゼンでも鳴きのどちらでも攻めやすい手だと言えるでしょう。
ツモ打
次に西家・内川さんの手は
ドラ内川手牌
現時点で4対子+2ターツとメンツ手なのか対子手なのかどちらにしても中途半端な形で、その上ピンズ6枚+字牌2種と混一色にも染まりきらず中途半端です。
ここにのどれかが重なれば七対子へ、を引けば混一色を意識するので良いんじゃないでしょうか。
混一色の場合あと1ブロック足りないのでピンズか字牌をもう少し引きたい場面です。
ツモ打
最後に北家・白鳥さんの手は
ドラ白鳥手牌
これはもうメンツ手で平和や678三色、789三色、ドラをくっつけてリーチ・平和・ドラなどを見たい手です。
この手はタンヤオにはならなそうなので鳴く手にはならなそうです。(2枚引きだけタンヤオ)
ツモ打
次巡、魚谷さんは
ドラ魚谷手牌
ドラ引きでこれにくっつけばリーチ・平和・赤・ドラ12000もあります。
同巡、石橋さんは
ドラ石橋手牌
引きでメンゼンなら跳満の可能性も高くなります。(タンヤオ・ツモ・赤2・ドラ2など)
またの4種とも石橋さんには役牌で重なりも見ています。
次巡、魚谷さんは
ドラ魚谷手牌
1メンツ完成の1シャンテンですがリャンメン受け入れが先に入るとシャンポン待ち3900リーチになりそうです。
ドラ手牌例1
流局覚悟なら止めませんがまずアガリは望めなさそうな形でリーチで後スジ引っかけになるとか場況が良くなるなどしないとアガリは厳しそうです。
同巡、石橋さんは
ドラ石橋手牌
ここにでも引けば鳴きやすくもなります。
次巡、魚谷さんはツモ打で
ドラ魚谷手牌
この巡目で2枚切れ+魚谷さんに1枚の3枚見えでへのくっつきも苦しくなっています。
このドラを石橋さんがポンして打
ポンドラ石橋手牌
この鳴きは石橋さんからドラ3枚、赤はの2枚見えで残りドラ1枚、赤も1枚で他家からリーチが入ってもリーチ・ドラやリーチ・赤程度、最高でリーチ・赤・ドラ、子で5200点までです。
それなら他家リーチもあまり怖くないのが見えています。
石橋さんはドラ3・赤の4ハンを見せることで「満貫以上あるぞ」とプレッシャーを他家にかけています。
食いタンに使える牌は鳴かせられない上家で親の魚谷さんをはじめ、西家・北家からもポンは可能です。
実際、石橋さんの捨牌は
石橋捨牌
タンヤオか役牌のどちらかを待っているように見えます。
他家からはうかつに石橋さんの役牌も切れなくなり、字牌を持たせて他家の進行を遅らせる効果もあります。
同巡、白鳥さんは
ドラ白鳥手牌
引きでタンヤオ・678三色も見える1シャンテン。
次巡、魚谷さんは
ドラ魚谷手牌
3枚見えでくっつきにはあまり期待できないのでピンズメンツを作りたい状況。
できれば3枚見えで
ドラ手牌例2
こんな待ちが良さそうに見えます。
この同巡、石橋さんはツモ打と伝家の宝刀、赤切り。
この赤切りで石橋さんの手が早い手だと思わせる効果があります。
もし石橋さんが食いタンならポンでドラ3・赤が確定しています。
満貫手がそろそろテンパイだぞ、と更にもう一段上のプレッシャーをかけています。
字牌を切らないことで役牌バック(後付け)もあるかもしれない、食いタンかもしれないと相手を困惑させています。
ポンドラ石橋手牌
よもや相手はこんな4シャンテンとは思ってないでしょう。
同巡、内川さんは
ドラ内川手牌
5対子で七対子1シャンテン。
切れない役牌があり、攻めるほどの手でもありません。
次巡、白鳥さんも
ドラ白鳥手牌
石橋さんの自風を引きテンパイまでは切らない形に。
更に次巡、白鳥さんはツモ打と前巡に内川さんが通した切り。
その次巡、白鳥さんはツモ打で
ドラ白鳥手牌
現物を抜いてもうアガリは見ていない様子。
七対子なら3シャンテンですがもう半分を過ぎたくらいです。
次巡、魚谷さんは1枚切れをつかんで
ドラ魚谷手牌
1シャンテンすら取るのをやめました。
同巡、石橋さんは
ポンドラ石橋手牌
やっと3シャンテンに。
次巡、魚谷さんは引きで1シャンテンに構えていればここでテンパイでした。
同巡石橋さんはメンツ完成のツモですがツモ切り。
自分の手を進めるよりも他家に役牌を切らせないように石橋さん自身も役牌を切らず。
また同巡、白鳥さんは5対子で七対子1シャンテン。
ドラ白鳥手牌
2巡後、魚谷さんは薄いカン引きリーチ!
ドラ魚谷手牌
石橋さんはさすがに現物を切っています。
この次巡、内川さんがテンパイ。
ドラ内川手牌
七対子タンキ1600点ではダマテン。
巡目が過ぎ、ハイテイツモ4枚目のは切りテンパイ崩し。
これで魚谷さん一人テンパイで流局し、誰にもアガリは出ず。
石橋さんのブラフ鳴きが決まった一局でした。
2009−2010年、MONDO21杯に初出場で初優勝。
2011年、自団体リーグタイトル最高位と發王の二冠に輝く。
2017年、RTDリーグで小林剛、内川幸太郎の両名に国士無双を放銃し「国士職人」と呼ばれる。
2019シーズンのMリーグで国士無双テンパイも瀬戸熊にかわされ、翌年には魚谷に国士無双をツモられて親かぶりしたりとやたらと国士に縁がある。
2018年、Mリーグドラフト会議において指名した鈴木たろうが3チームで競合し敗れたためU-NEXT Piratesからはずれ3位指名される。
RTD2019では小四喜をアガリ予選トップ通過した。
妻は同団体の塚田美紀プロ。
愛称は「黒いデジタル」「キング」
石橋さんは2021−2022シーズンでMリーグ選手ではなくなりました。
今回のように鳴きも多用し赤切りなど独特の戦術を使いこなしています。
獲得タイトルは多くはなく、国士放銃や相手に赤切りされて放銃する印象もあります。(https://youtu.be/YyP1g_1mhX0)
策士策に溺れるとはまさにこれですが、そのキャラクターから多くのファンに愛されているプロの一人です。
放送対局で国士テンパイの人がいれば「バッシー!」と最初に名前が挙がる程。
これとは別に、新Mリーガー予想(?)もやっておりますので、良ければご参加ください。
http://blog.with2.net/vote/v/?id=235087
http://blog.with2.net/vote/v/?id=235088
今回のまとめ
・国士に縁があるプロと言えば石橋さん
・赤切りリーチや独特の鳴きなどを使う「黒いデジタル」
・多くのファンに愛されるキャラクター
・奥さんは美人プロ
↓バッシーかわいいと思う人は1クリックお願いします
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2022年07月08日
ちょっとだけMリーグ#12
このところ沢崎さんの回が続いて肝心のMリーガー企画が途絶えてしまい申し訳ありません。
今回から通常回に戻ります。
この企画はMリーガーの良い部分に注目し、一局だけを掘り下げるものです。
今日の主役は伊達 朱里紗プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/tmCTF5Zk5P0
2021年1月31日第2試合
東3局になり、点棒状況は
東家 伊達 朱里紗 28800
南家 多井 隆晴 21800
西家 小林 剛 25800
北家 堀 慎吾 23600
(敬称略)
前局、伊達さんが裏ドラ2枚乗せて親番を迎えた東3局、親の伊達さんがトップ目ですが二着目とはたった3000点差、伊達さんはこの親番で二着目を引き離すような大きめのアガリが欲しい状況です。(12000、18000など)
それ以外の他家はトップ目に追いつくようなアガリが欲しい、後はトップ目の親番は流してしまいたいと思っているはずです。
親の伊達さんの手は
ドラ伊達手牌
パッと見でも345三色同順やダブ、などが重なるとポン、メンゼンでも鳴きでもアガリの見える手になりそうです。
ここから19字牌を切るとタンヤオ・三色同順・赤2の12000、ピンズカンチャンが変化して平和になることもあります。
ツモ打
次に南家・多井さんは
ドラ多井手牌
すでに2メンツ完成のメンツ手3シャンテンですが雀頭がなく赤もドラもありません。
この手にでも引けばタンヤオ、雀頭ができてリャンメン待ちになれば平和もあります。
だいぶ遠くに234三色もありますが現時点では先程あげたタンヤオか平和狙いで進めます。
また、役牌が重なってポンもありますが赤・ドラがないので鳴かない寄りです。
ツモ打
次に西家・小林さんは
ドラ小林手牌
この手は789三色同順が最初から見え、横に伸びれば平和、やがありタンヤオは難しそうです。
ここから456を全部切る展開になればチャンタ、更に字牌を切れば純チャンもあり、純チャン・三色同順ならリーチして跳満にもなります。
後は役牌が重なればポンもありますが、1000点のポンはあまりしたくない手です。
ツモ打
最後に北家・堀さんは
ドラ堀手牌
最初から5ブロックあり平和が見えます。
タンヤオにはやがあり不確定の形。
役牌があり対子にしてポンもあります。
また、ドラが1枚ありこれを対子にするかターツにする必要があります。
そうなった場合、愚形受け入れでここが待ちで残りやすくなるので、他家とぶつかった時は負ける可能性が高いかもしれません。
ツモ打
次巡、伊達さんは
ドラ伊達手牌
暗刻ができ2シャンテン、カン、カンチーのどちらかなら鳴ける手です。
たとえば
チーチードラテンパイ例1
これなら3枚使いでその外側が狙い目の三色同順・赤2、5800点待ちです。
同巡、小林さんはツモで
ドラ小林手牌
789三色も見えてきたのとドラくっつきもあります。
今後が重なったりドラ2枚引きなら
手牌例1
手牌例2
また同巡、堀さんは
ドラ堀手牌
1メンツ完成で2シャンテンと一歩前進。
次巡、伊達さんはネックの片方が埋まり
ドラ伊達手牌
後は残りのネック、カンがどうなるか、枚数などに注目する場面。
最初の1シャンテンは伊達さん。
同巡、小林さんは
ドラ小林手牌
雀頭候補が2つになり2シャンテン。
次巡、伊達さんはツモでツモ切りしますが
ドラ伊達手牌
とすればツモにも対応できますが、安全牌を一枚は持っておきたかったのと待ちをの待ちにしたかったのだと想像されます。
また同巡、多井さんは
ドラ多井手牌
雀頭ができ、メンツ手2シャンテン。
同巡、堀さんはドラ切りでタンヤオ意識のようです。
ドラ堀手牌
次巡、多井さんは
ドラ多井手牌
マンズへのくっつきとピンズ、引きも見ています。
平和かタンヤオの役ありにしたい所。
ピンズ引きによっては一盃口もあります。
同巡、小林さんは
ドラ小林手牌
4対子になり七対子の2シャンテンで、次にツモなら七対子1シャンテンに取る手です。
同巡、堀さんは対子になり打
ドラ堀手牌
次巡、伊達さんが2巡連続のドラツモ切りでドラを取っておけばこんなテンパイにもなっていました。
ドラテンパイ例2
三色同順・赤2・ドラ2の18000テンパイもありました。
同巡、多井さんはドラ引き打
ドラ多井手牌
また同巡、小林さんはツモ打
ドラ小林手牌
引きも見ながら、789三色同順を中心に見ています。
同巡、堀さんはツモ打で
ドラ堀手牌
678三色変化もわずかにあるピンズ上メンツも考えています。
後はのうち2枚引きリーチも。
次巡、多井さんはマンズを処理して
ドラ多井手牌
ピンズ2メンツ+ソーズ2メンツかピンズ1メンツ+ソーズ3メンツ形に。
また同巡、堀さんはツモ打。
このを伊達さんがチーして打テンパイ。
チードラ伊達手牌
伊達さんの捨牌と仕掛けを見ると
伊達捨牌
チードラ伊達手牌
捨牌を見てもドラが不要で食いタンを意識させるもので、伊達さんの手はタンヤオ・三色・赤やタンヤオ・赤2、5800点のような手を連想させます。
つまりが盲点になるわけです。
それ+が伊達さんから3枚見えでその外側が山に眠っている可能性が高いとも言えます。
ここで切ったを堀さんがポンして打。
ポンドラ堀手牌
普段ならポンの1000点は仕掛けない堀さんが鳴いているのは気になります。
この次巡、多井さんがツモ切りでますますスジのが切りやすくなりました。
同巡、小林さんは前巡、堀さんが切った切り。
ドラ小林手牌
次巡、伊達さんはツモで
チードラ伊達手牌
ここからのどちらを切るのか?の二択です。
切りの場合、三色同順・赤2の5800点まで。
切りの場合、待ち高目のタンヤオ・三色同順・赤2、12000点テンパイ。
アガりやすい5800と高目12000点の比較ですが、はまず出ないと思われますが、高目が外側寄りのなのでまだ狙い目です。
点棒状況からトップ目とはいえ大きめアガリが欲しい伊達さんの立場からは12000点が魅力的に見えるのでしょう。
ここは切りタンヤオに取りました。
チードラ伊達手牌
同巡、堀さんはツモ切り、これに伊達さんからロン。
ロンチードラ伊達手牌
高目ロンで12000点、二局連続で伊達さんは堀さんから計20000点をもぎ取りました。
そこから伊達さんと多井さんとのマッチレースになり、
トップ 伊達 朱里紗 39600
二着 多井 隆晴 36700
三着 堀 慎吾 13300
四着 小林 剛 10400
(敬称略)
とトップはハナの差、2900点差で伊達さんに。
2013年、声優事務所に所属。
2014年、麻雀を扱ったアニメ「咲-Saki-全国編」への出演から麻雀にハマる。
個人的に親しい小山剛志氏がオーナーを務める雀荘「オクタゴン」でフリーに毎日通うようになる。
2019年、日本プロ麻雀連盟のプロ雀士になる。
2021年、連盟の30歳未満の女流プロを集めた第1期桜蕾戦で優勝、初めてのタイトルを獲得。
同年8月、Mリーグドラフト会議でKONAMI格闘倶楽部から1巡目指名を受ける。
更に同年11月18日、Mリーグ史上最高スコア105500点トップを取り話題になる。
このトップにより年間最高得点のタイトルを獲得。
2022年、21半荘でMリーガー32人中4位の成績を収める。
今後の活躍が期待される女流プロの一人。
伊達さんは声優でありながらプロとしても活躍されている一人です。
プロ暦3年目でMリーグデビューは異例の抜擢で他の女流プロより好成績を収めています。
私の見立てでは押し引きは女流でトップクラスと言っても過言ではないでしょう。
多少、強引な仕掛けが見受けられるものの、着順への意識が強く見えます。
私から見ても彼女が連盟の鳳凰戦A1リーグに上がる日もそう遠くないんじゃないでしょうか。
今回のまとめ
・「咲-Saki-全国編」から麻雀にハマる
・プロ歴3年目でMリーガーの異色の存在
・Mリーグ最高得点105500点の記録を出した人
・彼女の押し引きは女流トップクラス
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2022年07月05日
まこっさん#3
今回も契約満了になった、まこっさんこと沢崎誠選手の一局を取り上げました。
タイトルでほぼネタバレですが、先に動画からご覧ください。
https://youtu.be/hM5dRYBi_z0
2021年1月10日第2試合
東3局3本場(供託リーチ棒1)を迎えて点棒状況は
東家 松ヶ瀬 隆弥 9700
南家 沢崎 誠 26000
西家 村上 淳 25000
北家 佐々木 寿人 38300
(敬称略)
現在、親の松ヶ瀬さんが点棒上では他家から15000点ほど後れています。
その同じくらい、寿人さんが一歩リードという局面。
沢崎さんはトップ目と跳満1つ分くらいの差である程度高いアガリが欲しい局面だと言えます。
親の松ヶ瀬さんの手は
ドラ松ヶ瀬手牌
対子がありポンしてドラがくっつけば・赤・ドラ5800、メンゼンなら3900~のメンツ手になります。
ツモ打
次に南家・沢崎さんは
ドラ沢崎手牌
この手はの自風対子がありドラ4枚でポンした・ドラ4、赤を引けば鳴いても跳満あります。
沢崎さん一人でドラ4枚すべてを独占していて他家の手が高くなるには赤しかなく、他家は高い手になりにくいのが見えています。
つまり他家からリーチが入ってもあまり高くないのでリーチにも押しやすい状況だと言えます。
後は他の役牌を重ねてポンした跳満も考えておきます。
他にも対子が増えれば対々和・三暗刻にするルートもあるので頭の片隅には置いておきましょう。
ツモ打
次に西家・村上さんの手は
ドラ村上手牌
第一ツモでを引き2メンツあるメンツ手2シャンテン。
雀頭が無く、どこで雀頭を作るのか考えるのとがあり引きでの2メンツ計算ができたり引きでもやのリャンメン変化もある形になるのは意識しておきましょう。
ツモ打
このを沢崎さんがポンで打、寿人さんのツモが飛ばされます。
村上さんはツモ打で一盃口やマンズ2メンツもあります。
ドラ村上手牌
最後に北家・寿人さんは
ドラ寿人手牌
リャンメン受け入れ1つ+カンチャン受け入れ4つと愚形受け入れの多い6ブロックです。
メンツ手3シャンテンで平和や567三色も遠くに見えます。
ただ赤もドラも無く役なしテンパイの時はあまりリーチしたくない手で、他家からの反撃が怖いとも言えます。
ここはトップ目なので放銃に気をつけながら進めるので良いでしょう。
ツモ打
次巡、松ヶ瀬さんは
ドラ松ヶ瀬手牌
3対子で七対子の目も出てきました。
同巡、沢崎さんはマンズターツもでき、ペン部分がなんとかなればアガれそうです。
ポンドラ沢崎手牌
次巡、松ヶ瀬さんは
ドラ松ヶ瀬手牌
暗刻になり、鳴きでもメンゼンでも動きやすい形。
同巡、寿人さんは
ドラ寿人手牌
3対子になり、七対子も意識したような一打、打。
引きなら一盃口や七対子の待ちにも良いタンキもあります。
次巡、松ヶ瀬さんはツモ打
ドラ松ヶ瀬手牌
前巡の寿人さん打も見てだと思いますが、引きはロスになるものの引きには対応できるので切ったようです。
同巡、沢崎さんは
ポンドラ沢崎手牌
1メンツ完成でペンチーかどちらかが対子になればになどをくっつけた、他家は使いづらく自分にはアガりやすい待ちになります。
例えば
ポンドラ手牌例1
ポン手牌例2
手牌例1は待ち、手牌例2は待ちで4枚見えなのは自分だけでかつ他家にはわからない、自分だけに都合がいい状況。
ポン手牌例3
ポン手牌例4
手牌例3はカン、手牌例4はカンですが手牌例3に引きで手牌例2、手牌例4に引きで手牌例1になり、フリテンにもなりません。
同巡、村上さんは永遠に埋まらないカン残りで雀頭がありません。
ドラ村上手牌
また同巡、寿人さんは4対子で七対子狙い。
ドラ寿人手牌
次巡、松ヶ瀬さんがツモ切りでこれを沢崎さんがチーして打。
この動画投稿者からすると「ドラをアンカンできてカンドラが乗るかもしれないのになんでしないの?」という意味でタイトルを付けたのだと思いますが、沢崎さんはアガリ効率を大事にされています。
カンをしない理由はまず1つ目、カンするとカンドラが乗るかもしれませんが鳴いているとカン裏ドラは乗らず、リーチの他家にだけ乗ることになります。
これがデメリット。
2つ目はこの手でカンしても・ドラ4のカンドラが乗らなければ満貫止まり。
それならドラは1枚切って孤立牌に見せた方が1000や2000の安手に見てくれる人がいるかもしれませんし、アガリやすいタンキ待ちにしてアガってしまう方がお得です。
チーポンドラ沢崎手牌
沢崎さんはタンキ待ち満貫テンパイ。
この同巡、村上さんは引きで一盃口も見えてきました。
ドラ村上手牌
また同巡、寿人さんは危機を察してか沢崎さんの現物切り。
寿人さんの手に配牌からがありますが、一度も切ろうとするモーションが見受けられません。
次巡、村上さんは1シャンテンですが雀頭がありません。
ドラ村上手牌
この3巡後、松ヶ瀬さんも1シャンテン。
ドラ松ヶ瀬手牌
その次巡、沢崎さんがツモアガリ。
ツモチーポンドラ沢崎手牌
このアガリは満貫の3本場、2300ー4300です。(+1000)
沢崎さんの最強戦に密着したこの動画内(https://youtu.be/zLis86zrhc8、5:59辺り〜)でも語られていますが、沢崎さんの「テンパイ効率を追ってるよね。だからアガリの効率を追ってるんじゃないよね。」という言葉にその雀風が集約されています。
自分がどちらかと言えば沢崎さん寄りの打ち手だからだと思いますが、沢崎さんの仰りたい事がよく伝わってくる気がします。
今回のドラ切り字牌タンキもそうですし、前回の手で待ちにしたかったのもアガリの可能性がある程度高いと見たからでしょう。
テンパイ形を自分から見えている枚数、場に合わせた待ち、ツモりやすい待ちなどによって決定し、アガリ効率を求める打ち方にするのを私からおすすめします。
今回のまとめ
・カンツ(同じ4枚)がある時、自分から4枚見え+他家からはわからないその優位性を活かす(カンツが3〜7牌なら他家で必要牌になる人がいる→完成しないターツを持たせる=テンパイやアガリを防げる)
・カンツがあるとその周囲の牌を引くと自分からはアガりやすく、他家からは不要牌になりアガりやすい(にがくっつくとある程度他家には不要牌になる部分が当たり牌)
・鳴いてドラが4枚あるからカンは自分にカン裏ドラは乗らないのに他家リーチにだけ乗るデメリットあり
・ドラ4枚でカンするとここから1枚切って安手だと思わせられないのと相手のターツ選択ミスを無くしてしまう(ドラ1枚切ると孤立牌だと勘違いさせられる、村上さんの埋まらないターツ落としを防げる=相手にミスさせる)
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2022年07月04日
まこっさん#2
今回も契約満了になったまこっさんこと沢崎誠選手の好プレイの局を取り上げます。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/af2FQGaFph0
2020年11月20日第2試合
南1局2本場(供託リーチ棒1)を迎え、点棒状況は
東家 勝又 健志 63600
南家 佐々木 寿人 31800
西家 朝倉 康心 -3100
北家 沢崎 誠 5700
(敬称略)
南1局でかなり大差がついています。
トップ目の勝又さんとラス目の朝倉さんとでは66700点差、トップ目と二着目の点差も31800点差と1アガリで追いつくのは厳しそうに見えます。
二着目と三着目の沢崎さんとは26100点差で南家に跳満直撃してやっと100点差で逆転するくらいです。
最初に親・勝又さんの手牌は
ドラ勝又手牌
まずを重ねたマンズ混一色、他は平和、ドラがオタ風なので雀頭になればリーチ・平和・ドラ2の12000にもなります。
後はシンプルにポンもありますが、点棒状況的に満貫などの大きな放銃を避けつつ進めたいものです。
もし三着目やラス目が安手で流そうとする時はそこへ差し込みも考えます。
ツモ打
次に南家・寿人さんは
ドラ寿人手牌
二着目の寿人さんはメンツ手でも5シャンテン、七対子でも4シャンテンと足の遅い手でマンズ混一色、七対子が遠くに見える程度です。
がありタンヤオには遠く、平和にもカンチャン受け入れがあり平和も難しそうです。
メンツ手5シャンテンでは寿人さんが一番、テンパイスピードが遅いと思われます。
寿人さんはトップには満貫くらい〜のアガリが欲しい状況ですが、受け寄りで進めそうな手です。
ツモ打
次に西家・朝倉さんは
ドラ朝倉手牌
現在ラス目−2100点で三着目とは7800点差の朝倉さんですがラス目でこの手では平和くらいしか見られず、ドラを重ねて雀頭にしたり赤引きを待って少しでも高くする工夫を考えましょう。
役牌を重ねてポンの1000点は寂しいのでできればメンゼンで手を組みたい手です。
一色手は難しそうなので積み棒を拾ってマイナス圏から脱出したい状況です。
ツモ打
最後に北家・沢崎さんは
ドラ沢崎手牌
赤3枚あり平和・345三色同順・赤3で跳満、後は3対子あり七対子の3シャンテンでもあります。
もしドラが重なれば倍満以上も狙える手です。
この手の方向がメンツ手か対子手かは今後のツモを見ながら判断します。
ツモ打
次巡、勝又さんは
ドラ勝又手牌
3対子で七対子もあります。
同巡、寿人さんは
ドラ寿人手牌
また同巡、沢崎さんは
ドラ沢崎手牌
すでに4対子で七対子2シャンテンです。
次巡、寿人さんは
ドラ寿人手牌
この同巡、朝倉さんはツモ打
このを勝又さんがポンして打
ポンドラ勝又手牌
ドラ切りで1500点の1シャンテンは微妙です。
その上カンとカンとカンと最低ネックが2つも残っています。
その直後、寿人さんは
ドラ寿人手牌
同巡、朝倉さんは
ドラ朝倉手牌
同巡、沢崎さんはツモ打で
ドラ沢崎手牌
これで345三色同順の目も出てきました。
現在は4対子で七対子2シャンテンですが、345三色になるなら対子は必要なくなります。
それには部分の変化に注目しましょう。
たとえばのどれかを引くなら345三色、引きなら七対子と判断できるわけです。
次巡、寿人さんは
ドラ寿人手牌
メンツ手2シャンテンまで来ました。
さらに寿人さんは次巡、
ドラ寿人手牌
寿人さんが1シャンテン二番目です。
役なしリーチ1300になりそうですが、トップ目の親を流せるならましかもしれません。
ここにカンを引いてを引いてでアガれば567三色もわずかにあります。
同巡、朝倉さんも
ドラ朝倉手牌
を落としてタンピンとドラ重なりを見ています。
現在箱下の朝倉さんは役なしリーチ・シャンポン待ち1300よりはタンピンを選ぶのは仕方ないでしょう。
同巡、沢崎さんも
ドラ沢崎手牌
1枚切れのドラ切りで345三色と七対子のどちらにするかを保留しています。
後は暗刻が増えれば三暗刻・対々和狙いも可能です。
勝又さんはポンして以降、有効牌を1枚も引いていません。
ポンドラ勝又手牌
上家の沢崎さんからのどれかが余れば、いつでもチーできます。
寿人さんは
ドラ寿人手牌
を引けば一盃口変化やマンズリャンメン待ち変化もあります。
この同巡、沢崎さんは
ドラ沢崎手牌
切りで七対子1シャンテンに取りました。
この時点で勝又さんの欲しいは純カラ(山に0)、は残り2枚、は残り1枚と少なくなっています。
つまり上家の沢崎さんが切らなければ、勝又さんのテンパイもアガリも出る可能性は限りなく0に近づきます。
2巡後、勝又さんの手がやっと変化。
ポンドラ勝又手牌
同巡、朝倉さんも
ドラ朝倉手牌
タンヤオ・234三色も見えるメンツ手2シャンテン。
同巡、沢崎さんがツモと345三色の必要牌を引きますがツモ切り。
次巡、沢崎さんは引きテンパイ。
ドラ沢崎手牌
ここからのどちらを切ってリーチ、あるいはダマテンに取る場面です。
場を見渡すと
勝又捨牌
寿人捨牌
朝倉捨牌
沢崎捨牌
勝又さんはツモ切りでが手出しです。
一つ気になるのは最後の手出しのまたぎスジとは気になります。
また、からの切りなども考えられ、鳴かれるのを警戒するなら打。
あと一つは手出しからこのそばを持っている可能性が高く、のような形が浮かんできます。
そう考えると切りになりそうです。
ツモ打リーチ
ドラ沢崎手牌
以前、私は赤やドラの無い4対子以上の手は守備的七対子をおすすめしていますが、この七対子は親に対して受けながらリーチ・七対子・赤3の跳満〜倍満狙いしています。(一発ツモか裏2で倍満)
このリーチに対して勝又さんは保留、寿人さんは回り(オリずに組み直し)、朝倉さんは押しています。
ドラ朝倉手牌
一歩間違うとが出るかもしれない形です。
下家の勝又さんはカンがずっとネックで残っている1シャンテンのまま。
3巡後、寿人さんテンパイ。
ドラ寿人手牌
一盃口カンテンパイ。
は場に2枚切れの山に残り1枚です。
更に2巡後、寿人さんの切ったをチーして朝倉さんはハイテイずらし。(チーしないと沢崎さんハイテイ)
チードラ朝倉手牌
このチーの直後、沢崎さんがツモアガリ。
リーチツモドラ裏ドラ沢崎手牌
この手はリーチ・ツモ・七対子・赤3・裏2の倍満ツモの2本場、4200ー8200。(+1000)
このアガリで点棒状況は
東家 勝又 55400
南家 寿人 27600
西家 朝倉 -6300
北家 沢崎 23300
二着目の寿人さんと4300点差まで迫っています。
こうなると現実的に二着浮上が見える位置まで来ました。
今回のまとめ
・メンツ手と七対子の判断はツモ牌と場を主な判断材料にする(ドラ沢崎手牌からメンツ手or対子手で悩みそうだがツモなら345三色へ、ツモなら七対子、引きなら対々和・三暗刻へ)
・赤なしドラなし4対子〜は守備的七対子、赤2やドラ2以上4対子〜はリーチ・ツモ・七対子・ドラ2の跳満狙いがおすすめ
・今回の沢崎さんのように受けながら攻める七対子もある(下家にを鳴かせずアガリ牌へ)
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2022年07月02日
まこっさん
先日、KADOKAWAサクラナイツ所属・沢崎誠選手の契約満了が発表されました。
https://twitter.com/kadokawa_sk/status/1542357265914929152?s=20&t=STCc6UFBF-yE1q-zbf1EQQ
沢崎選手は2019−2020シーズンからMリーグに参加、1年目は234.3ポイント、2年目は最終戦まで瑞原選手とMVP争い(前回記事参照)して399.7ポイントで2位の成績を収めながらも「原発性骨髄線維症」を患い、療養に専念されています。
これを受けて過去のまこっさんこと沢崎さんの好プレイの対局を取り上げます。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/e0D6X50KjwU
2019年11月25日第1試合
南4局1本場(供託リーチ棒2)を迎え、点棒状況は
東家 丸山 奏子 19900
南家 勝又 健志 16300
西家 白鳥 翔 34000
北家 沢崎 誠 27800
(敬称略)
二着目の沢崎さんはトップには3900ロン以上か1000−2000ツモ以上が必要です。
親は4000オールツモ以上でトップ、勝又さんはリーチ棒が出て跳満ツモ以上が必要です。
親の丸山さんの手は
ドラ丸山手牌
この手は19字牌を切ればタンヤオ、横に伸びれば平和も見られる手でドラ受け入れもありタンヤオ・赤・ドラ7700〜は見られそうです。
タンヤオなら鳴きも考えますが、4000オールツモで逆転もあり、どちらかと言えばメンゼン寄りの手かもしれません。
ツモ打
次に南家・勝又さんは
ドラ勝又手牌
まだ手役が決めづらいですが、タンヤオや平和、役牌が重なればポンもありますが点棒状況から1600以上ロンで三着、満貫以上ツモで二着の為役牌を2つ以上ポンした混一色、対々和などを見たい手です。
またドラを使ったタンピンになれば満貫になるのでこのルートも一応、押さえておきます。
ツモ打
続いて西家・白鳥さんの手は
ドラ白鳥手牌
第一ツモでピンズを引きピンズ10枚+字牌1枚でこれはピンズ混一色か清一色を一番意識する手に見えます。
ここにどちらかを引けばブロック数は足りるのでポンから鳴いていく事も可能です。
手にはがあり、ここで考えるのは対子系の手になるかどうかです。
たとえば混一色・七対子や清一色・対々和になるかもしれません。
対子手になる=場も対子場になるかもしれないので他家からリーチが入ると七対子や対々和の可能性を考えます。
ツモ打
最後に北家・沢崎さんの手は
ドラ沢崎手牌
ドラが1枚ありメンツ手を見るわけですが雀頭ができれば678三色や789三色同順を考えます。
仮に三色にならなくとも平和なら見られそうです。
点棒状況的に沢崎さんは3900以上ロンか1000−2000ツモ以上を見るのでリーチ・平和・ドラやリーチ・ツモ・ドラなら条件を満たします。
ツモ打
次巡、沢崎さんはツモ打で
ドラ沢崎手牌
メンツ手2シャンテンで789、678三色のどちらかもありそうです。
次巡、ツモ打で
ドラ沢崎手牌
このを白鳥さんがポンして打
ポンドラ白鳥手牌
更に次巡、沢崎さんツモ打で
ドラ沢崎手牌
とネックのペン、カンの2つもネックが埋まり、789三色か678三色が一気に近づいた1シャンテンに。
雀頭がまだ固定できない状態ですがそれも今後のツモに合わせていきます。
次巡、親の丸山さんは
ドラ丸山手牌
やっと1メンツ完成したばかりの2シャンテン。
ペンチャン受け入れとカンチャン受け入れが残り、テンパイにはまだまだ時間がかかりそうです。
同巡、勝又さんに至っては
ドラ勝又手牌
こんな1メンツも無い4シャンテン。
続いて沢崎さんは
ドラ沢崎手牌
次巡、沢崎さんはツモ打で
ドラ沢崎手牌
こうなると789三色→678三色へ意識が向かっている模様。
次巡、白鳥さんはツモ打で
ポンドラ白鳥手牌
次巡、勝又さんはツモ打
ドラ勝又手牌
ここでやっとメンツ手2シャンテン。
同巡、白鳥さんはツモ打で
ポンドラ白鳥手牌
ポンとチーができる清一色・ドラ2、対々和がつけば倍満になります。
次巡、勝又さんはツモ打
ドラ勝又手牌
同巡、白鳥さんはツモ打
ポンドラ白鳥手牌
ドラを先切りでチーにも備えています。
そのまた同巡、沢崎さんはツモ打で
ドラ沢崎手牌
まだ雀頭が決まっていない沢崎さんは2枚見えのよりもソーズ重なりも見ながら、3枚見えで待ちならアガれる公算が高いと見たのでしょう。(ただしはともに2枚切れで残り1枚ずつ)
沢崎さんは3巡目に切りでフリテンになっています。
次巡、親の丸山さんが打、勝又さんが打と場の煮つまりを感じます。
同巡、沢崎さんはテンパイ。
ドラ沢崎手牌
一見、この手に引きなら789三色同順にもなりますが、ここはの薄さ(それぞれ2枚切れ)と引き一手替わり678三色を見てここから打。
ここで解説の土田プロも仰っていますが「ここでツモればトップ」と指摘されている通りダマ1000−2000ツモでもトップになれます。
もうこの辺りでリーチする方もいらっしゃるかもしれません。(リーチ・ツモ・ドラでトップ)
勝又さんもこんな1シャンテンのまま粘っています。
ドラ勝又手牌
浮いているは下家の白鳥さんが喉から手が出る程欲しい、テンパイできる牌。
2巡後、引きで広い1シャンテンになった勝又さんは打。
ドラ勝又手牌
引きテンパイの1シャンテン。
勝又さんの切ったを白鳥さんがチーしてテンパイ。
チーポンドラ白鳥手牌
この直後、沢崎さんは念願のを引き、
ドラ沢崎手牌
ここから1枚切ればテンパイですが選択肢はのどちらかになるでしょう。
どちらを切っても678三色同順・ドラ、ダマテン5200の逆転手です。
ピンズ2副露(フーロ:鳴き)している白鳥さんにピンズ待ちはド本命でピンズ待ちなら白鳥さんに持たれている可能性大。
実際、白鳥さんは
チーポンドラ白鳥手牌
それにが白鳥さんポンと沢崎さんの手に1枚にもかかわらずは沢崎さんの持っている1枚しかなく、場にはションパイ。
白鳥さんがとシャンポン待ちにしていてもおかしくない牌です。
もし沢崎さんが待ちにしていたら、5枚持たれ(+沢崎さん2枚持ち残り1枚だけ)高確率で流局していたでしょう。
ツモ打
Sにドが付くとヤバイ人になるように、本命にドの付くド本命・ピンズをいともあっさりと切る沢崎さん。
山にはが2枚、はありません。
そして2巡後・・・沢崎さんのツモ牌は!!
ツモドラ沢崎手牌
ツモ・三色同順・ドラ、満貫の1本場2100−4100ツモアガリ(+2000)。
沢崎さんは供託リーチ棒と合わせて10300点の収入ですが順位ウマの差+40(40000点)と合わせて実質50300点のアガリです。
沢崎さんの1アガリでトップに+50、二着に+10のウマが付くその差50−10=40(40000点)得したことになります。
このトップに+50という数字は+30(ウマ)+20(オカ)の合計だと思います。
沢崎さんは引き678三色が付くのをリーチせず待てる辛抱強さとピンズ清一色模様の白鳥さんにを切れる押しの強さを兼ね備えたある種の怪物だと言っても良いでしょう。
結果は
沢崎 誠 +58.1
白鳥 翔 +11.9
丸山 奏子 −24.2
勝又 健志 −45.8
こんな打ち方をするMリーガーの代わりはなかなか居ないんじゃないかと私は感じます。
今回のまとめ
・トップ条件が絡む時は安易なリーチはしない(1ハン足りない時は裏ドラ頼みもあるが裏ドラが乗るのは約38%と半分以下)
・三色同順ができそうな時は一手先だけでなく二手先、三手先まで考えてみる(沢崎さん3巡目ドラ沢崎手牌から789三色もあるがの2枚引けば678三色もある)
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2022年06月30日
ちょっとだけMリーグ#11
今回もMリーガーの良い部分に注目して一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は瑞原 明奈プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/RthelwiERGU ←南1局、南2局、オーラス後半部分だけのダイジェスト版
https://youtu.be/L4ZkOUJVW_s ←オーラスのみ
2021年3月11日第2試合
南1局1本場を迎えて点棒状況は
東家 萩原 聖人 9900
南家 沢崎 誠 16900
西家 瑞原 明奈 38900
北家 佐々木 寿人 34300
(敬称略)
現在、トップ目が瑞原さんで二着目と4600点差で二着目が1000-2000ツモか4800ロンで逆転されます。
三着目の沢崎さんやラス目の萩原さんとは2万点以上の大差で一度のアガリで逆転を狙うよりも複数回アガリの合計点で逆転狙いの構想を考えます。
三着目とラス目はこの大差を埋めるような大き目のアガリが欲しい状況だと言えるでしょう。
具体的に言えば満貫や跳満をアガれそうなら狙う程度です。
現状は瑞原さんと寿人さんのマッチレース状態です。
※動画の関係上、局途中からになります。
南家・沢崎さんから6巡目リーチ、親の萩原さんから7巡目リーチが入っています。
ドラ沢崎手牌
沢崎さんはドラ暗刻待ちの満貫確定リーチ。
萩原手牌
萩原さんはリーチ・タンヤオ3900点のカン待ちリーチ。
追いかけリーチならある程度良い待ちにすると勝ちやすいと思うんですが、萩原さんはカンチャン待ちで追いかけています。
役ありならダマテンのまま押して好形変化すれば追いかけリーチで良さそうです。
それに加えて一手替わり234三色、二手替わり345三色変化や赤引き、平和変化もあります。
このリーチ対決は沢崎さんがツモって2100-4100(+1000)。
リーチツモドラ裏ドラ沢崎手牌
南2局になり、点棒状況は
東家 沢崎 26200
南家 瑞原 36800
西家 寿人 32200
北家 萩原 4800
トップ目と沢崎さんとの点差が縮まり2600オールツモ1回分です。
結局、南2局は沢崎さんが最後のツモでアンカン、
ドラ沢崎手牌
これは引きテンパイになる1シャンテン、リンシャン牌でドラを引き
アンカンドラ沢崎手牌
カンドラ4枚も乗り、混一色・南・三暗刻・ドラ6の三倍満1人テンパイで流局。
これで沢崎さんはトップ目・瑞原さんとの点差を4000点差縮めます。
オーラスになり、点棒状況は
南4局
東家 寿人 41500
南家 萩原 1200
西家 沢崎 24600
北家 瑞原 32700
現在、寿人さんがトップ目で二着目の瑞原さんは1600-3200ツモ以上かリーチ棒が出て満貫ロン以上でトップ、三着目の沢崎さんは跳満ツモ以上かリーチ棒が出て倍満ロン以上でトップです。
萩原さんは跳満以上直撃、倍満以上直撃でやっと三着の大差がついています。
MVPには沢崎さんは瑞原さんより上の着順が必要なので、最低満貫が必要になります。(満貫ツモかリーチ棒+満貫ロン)
親・寿人さんの手は
ドラ寿人手牌
ドラ色がピンズでポンなら12000点が早そうです。
ここにピンズか字牌を引けばブロックも足りそう。
染まらなくても・ドラ5800でも十分。
次に南家・萩原さんは
ドラ萩原手牌
萩原さんは跳満以上直撃か倍満が必要で足りないのが見えていて条件は満たせなさそうです。
ここは無視でいいでしょう。
続いて西家・沢崎さんは
ドラ沢崎手牌
この手から満貫にするにはマンズ一気通貫かドラを対子にした平和か赤引き、タンピンにしてリーチ・タンヤオ・平和・ツモ・ドラでも良いでしょう。
最後に瑞原さんの手は
ドラ瑞原手牌
MVPには瑞原さんは沢崎さんより上の着順をキープするだけなので瑞原さんがアガるか沢崎さん以外、親は連荘が続くので萩原さんがアガればOKです。
もし瑞原さんがアガるとすればタンヤオか平和を中心に見て、役牌が重なればポンもあります。
寿人さんはとツモって
ドラ寿人手牌
ソーズを処理してピンズ混一色へ。
沢崎さんもとツモり
ドラ沢崎手牌
これでほぼリーチ・平和・ドラで満貫にはあと一役欲しい所。
次に瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
メンツ手2シャンテンと愚形が残るものの、テンパイスピードは悪くないでしょう。
タンヤオへの変化もまだ残っています。(引きなど)
ここで瑞原さんが切ったを寿人さんがポンして打
ポンドラ寿人手牌
この直後、沢崎さんのツモ切ったを瑞原さんがチーして打。
チードラ瑞原手牌
この鳴きは少し焦った感じに見えます。
鳴くならカンやカンのようなネック部分から処理したい形です。
次巡、ツモで寿人さんの手が一気に引き締まります。
ポンドラ寿人手牌
ここに引きなら一気通貫、引きでもテンパイに取れます。
同巡、瑞原さんはツモ打で高くなります。
次巡、瑞原さんはツモ打
チードラ瑞原手牌
さらに次巡、瑞原さんがツモツモ切りでこれを寿人さんがポンでテンパイ。
ポンポンドラ寿人手牌
この直後、沢崎さんが
ドラ沢崎手牌
雀頭を確保して引きならリーチもありますしピンズが雀頭になれば一気通貫にも取れます。
この同巡、瑞原さんは寿人さんの当たり牌ツモで打
チードラ瑞原手牌
次巡、沢崎さんはツモ打と一気通貫・ドラ2やさらにドラ引き暗刻リーチ・ドラ3の形にも構えられます。
ドラ沢崎手牌
これに合わせるように瑞原さんもツモ打
チードラ瑞原手牌
2巡後、瑞原さんはツモ打
チードラ瑞原手牌
タンヤオ・赤2の2シャンテン。
この3巡後、寿人さんからが切られて現物になり、その同巡、沢崎さんも合わせ打ち。
これを瑞原さんがチーして打と形式テンパイ狙い。
瑞原さん以外の他家にが集中しており、アガリは諦めてテンパイ狙いにシフトチェンジ。
チーチードラ瑞原手牌
次巡、寿人さんはを加カンしてリンシャンツモで待ち替え。
待ちはドラスジでフリテンなのと他家にも使われやすいので待ちへ。
ポン加カンドラ寿人手牌
この時に寿人さんの方を見る瑞原さんの顔は忘れられません。(動画2本目5:11)
さらに2巡後、沢崎さんは寿人さんの当たり牌を引き
ドラ沢崎手牌
まだノーテンの沢崎さんがピンズを切るのは勝負を決める一打にもなりかねません。
ここはグッと堪えて打
ハイテイでもアガリは出ず、寿人さんは牌を伏せました。
この瞬間、寿人さんのトップが確定したと同時に瑞原さんのMVPが決定しました。
瑞原さんは2014年、日本プロ麻雀協会13期生でプロ入り。
2017年色々な理由で最高位戦へ移籍。
2019年、麻雀ウォッチ プリンセスリーグ優勝。
2019年Mリーグドラフト会議にてU-NEXT Piratesから指名される。
Mリーグ2021レギュラーシーズン最終戦まで沢崎誠選手とMVP争いの後440.6ポイントを残しMVPに輝く。
瑞原さんは母親でありながらオンライン麻雀「天鳳」で「みかん太」のハンドルネームで一時は九段にもなった腕前をお持ちです。
最近はYouTube「ミズハラちゃんねる」を開設した事でも話題になりました。
以前の沢崎さんとの直接対決で苦汁を飲まされた経験がここで活きたのかもしれません。
個人的な感想ですが、瑞原さんが対局中に見せる表情が時折「般若の面」のように見える時があります。
今回のまとめ
・瑞原さんは「天鳳」で九段になったこともある実力者
・YouTube「ミズハラちゃんねる」もあるよ
・対局中の鬼気迫るような顔も魅力の一つ
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2022年06月28日
ちょっとだけMリーグ#10
今回もMリーガーの良い部分に注目してMリーグの一局だけを取り上げて掘り下げていきます。
今日の主役は滝沢和典プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/jhNfCXHLVzI
※動画の都合上、局途中からになります。
2022年1月6日の第2試合
南3局2本場(供託リーチ棒2)で点棒状況は
東家 黒沢 咲 18500
南家 滝沢 和典 19600
西家 堀 慎吾 26900
北家 瑞原 明奈 33000
(敬称略)
現在、瑞原さんがトップ目で堀さんは3900ロンか800-1600ツモでトップ目に、三着目の滝沢さんは跳満ツモか跳満ロンでトップ目、ラス目の黒沢さんは3200オールツモか12000ロンでトップ目になれます。
親の黒沢さんの手は
ドラ黒沢手牌
三暗刻・対々和、メンゼンテンパイなら四暗刻もある手でテンパイすればリーチしたくなる手です。
ツモツモ切り
次に南家・滝沢さんの手は
ポンポンドラ滝沢手牌
ダブ・混一色で満貫、カンテンパイです。
待ちのはすでに黒沢さんの手に対子で入っています。
ツモツモ切り
続いて西家・堀さんは
ポンポンチーポンドラ堀手牌
ツモでピンズ混一色模様の滝沢さんには切りづらい牌ですが
滝沢捨牌
ポンポンドラ滝沢手牌
ツモツモ切り
ドラポンして・ドラ3の堀さんはあと1アガリでトップ目に立てるので、ここでのアガリが欲しい局面です。
最後に北家・瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
メンツ手4シャンテンでタンヤオになるかどうかも怪しく、他家の仕掛けが二軒入っていてアガリは難しそうです。
瑞原さんはトップ目でここで満貫でも放銃すると二着転落もあります。
ここはおとなしくオリでいいでしょう。
ツモ打
次巡、黒沢さんがツモツモ切り
混一色模様の滝沢さんに対して親とはいえ1シャンテンの黒沢さんがピンズをツモ切りしているのは異常事態です。
同巡、堀さんは
ツモ打
ポンチーポンドラ堀手牌
上家の滝沢さんがと切っていて堀さんはチーしやすいと見たのかもしれません。
その2巡後、滝沢さんはツモ打で
ポンポンドラ滝沢手牌
この同巡、堀さんはツモ打で
ポンチーポンドラ堀手牌
チーやツモ、ツモでもテンパイになる1シャンテンになりました。
全員がツモ切りを繰り返して3巡後、堀さんはツモ打テンパイ
ポンチーポンドラ堀手牌
これで黒沢さんと滝沢さんのツモはあと2回。
次巡、滝沢さんは堀さんの当たり牌ツモ打。
ここで場全体を見てみると親の捨牌から順に
黒沢捨牌
滝沢捨牌
堀捨牌
瑞原捨牌
場を見てわかるのはが4枚切れ、が3枚切れなのに間のがションパイな事です。
また、が2枚切れ、が3枚切れ、が2枚切れ、が4枚切れにもかかわらず、もションパイです。
堀さんがツモツモ切りするとこれを黒沢さんがポンして打!
ポンドラ黒沢手牌
対々和テンパイに取るなら打の所ですが堀さんから3枚目の手出しに違和感があったのかもしれません。
オリならもう少し安全そうな牌(は滝沢さんの現物でしかない)を切っていただろうというのもありそうです。
瑞原さんはマンズなど現物ばかりでオリと見ているにしても、黒沢さんには通るとは限りません。
現に黒沢さんは形式テンパイですが待ちになっています。
この直後、滝沢さんはツモ打でフリテンながら同テン待ち。
ポンポンドラ滝沢手牌
このまま誰にアガリが出る事もなく流局しました。
ポンドラ黒沢手牌
ポンポン滝沢手牌
ポンチーポン堀手牌
親を含めた3人テンパイです。
トップ目の瑞原さんだけがオリるのみ。
瑞原手牌
この卓に私が着いていたら、放銃しない保証はありません。
堀さんのテンパイに対応した二人にただ驚くばかりです。
滝沢和典プロは日本プロ麻雀連盟八段・理事。
高校時代から麻雀関係の仕事を志すが周囲から理解されず音楽専門学校への入学を名目に上京。
1999年最高位戦日本プロ麻雀協会のプロテストを受験し筆記・面接で通過するが実技で大敗し不合格。
その後荒 正義プロの紹介で日本プロ麻雀連盟のプロテストに合格。
2003年〜近代麻雀ゴールド(廃刊)内でコラムを担当。
2005年第2回モンド王座決定戦でTV対局初優勝を収める。
2006、2007年と2年連続王位戦優勝。
2016年頃からスランプに陥り、所属団体のリーグ戦A2からC1まで降級。
ABEMAで放送されたRTDリーグでは2016、2017と最下位に終わる。
一時は引退も考えるまで追い込まれたという。
2018年8月7日、EX風林火山から2位指名されるが、選ばれないと思っていた滝沢本人は会場にはいなかった。
Mリーグレギュラーシーズンでは少牌が一度あったものの個人タイトル3部門で3位以内に入るなど活躍。
2020シーズンをもってEX風林火山を退団し、KONAMI格闘倶楽部へ入団する。
滝沢さんはアマチュア時代から佐々木寿人プロと仲が良く、今もその親交が続いています。
その頃からタキヒサのライバル関係は続いています。
年齢では寿人さんが3歳年上、プロ暦では滝沢さんが6期先輩にあたります。
鈴木たろうプロ曰く、「教科書」。
今回のまとめ
・滝沢プロはスランプで一度は引退まで考えたものの、見事な復活を遂げる
・アマチュア時代の寿人さんと仲が良く、タキヒサ2人のライバル関係は続く
・鈴木たろうプロからは「教科書」と言われている
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2022年06月26日
ちょっとだけMリーグ#9
今回もMリーガーの良い部分に注目して、Mリーグの一局だけを取り上げて掘り下げます。
今日の主役は多井 隆晴プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/i2vqVIHWZss
2021年1月31日第2試合 渋谷ABEMAS対U-NEXT Pirates対KADOKAWAサクラナイツ対KONAMI格闘倶楽部
東4局3本場を迎えて点棒状況は
東家 多井 隆晴 27400
南家 小林 剛 24800
西家 堀 慎吾 10600
北家 伊達 朱里紗 37200
(敬称略)
現在のトップ目が伊達さんで多井さんと9800点差、二着目の多井さんは2600オールツモか9600ロンでトップ目に立てます。
親・多井さんの配牌は
ドラ多井手牌
最初に手から浮かぶのはポンした2900、次に七対子、暗刻があるので鳴きやすそうな対子が増えれば(19字牌など端寄りの牌)対々和、暗刻が増えれば三暗刻、四暗刻と役満も描ける夢のある手です。
ツモ打
次に南家・小林さんの配牌は
ドラ小林手牌
この手はマンズ・ピンズ・ソーズが横に伸びれば落としてタンヤオ、3対子で対子が増えれば七対子、後はの一盃口や三暗刻などもあります。
役牌が重なればポンもありますが、赤もドラも無い1000点は微妙です。
どうしてもこの親を流したいという状況でない限りは鳴かなさそうです。
ツモツモ切り
次に西家・堀さんの手は
ドラ堀手牌
すでに4対子で七対子2シャンテン、これをメンツ手にするにはを2枚以上引く必要がある為、メンツ手にはここを引けるかどうかで判断しましょう。
のスジトイツがあるので対子手になりそうです。
暗刻が増えれば対々和も無いとは言えませんが、鳴きづらいので七対子寄りの手です。
ツモ打
最後に北家・伊達さんの手は
ドラ伊達手牌
この手はマンズ6枚+字牌3枚で、マンズや字牌が増えればポンから鳴けるのでマンズ混一色、3対子あり七対子3シャンテン、暗刻が増えれば対々和も少しあります。
現在のトップ目が伊達さんなので、ここは攻めというよりも親を警戒したり他家にドラや赤を鳴かせないように進行したい状況です。
混一色か七対子を見ながら進めて、危なければオリで良いでしょう。
ツモ打
次巡、多井さんはツモ打
ドラ多井手牌
これで+など、2ブロックで使える形にもなります。
次巡、多井さんはツモ打で
ドラ多井手牌
サンマ雀荘なら4枚使いありで5対子にカウントされる形ですが4対子。
同巡、堀さんは
ドラ堀手牌
メンツ手ならネックになるのうち引きでピンズが増えれば清一色もあります。
この次巡、多井さんはツモツモ切りと4巡目ドラ切りでテンパイスピードが早いケースの捨牌になっています。(七対子2シャンテン
同巡、小林さんは
ドラ小林手牌
ツモ打
4対子形にも受けられますが、受け入れを決めました。
また同巡、伊達さんは引きで鳴いても混一色・白・赤の満貫もあります。
ドラ伊達手牌
2巡後、多井さんはツモ打
ドラ多井手牌
この同巡、堀さんがツモ切ったを伊達さんがチーして打
チードラ
次巡、多井さんは
ドラ多井手牌
ツモ打とします。
この打牌の意味がわからない方の為に説明しますと、先に切りだと引きで+1メンツ+1暗刻にもなるのがメリットになります。
どのみち部分が待ちになってもフリテンにならない、地味ながら良い選択です。(カンしない前提)
カンツがある分、待ちがになっても山にある可能性が高く、他家にとっても使いづらい待ちで対子や暗刻でないと使いにくい牌が待ちになっています。(、を除く)
この次巡、伊達さんがネックのカンを引き、イーシャンテン。
チードラ伊達手牌
この4巡後、多井さんは
ドラ多井手牌
リーチ・赤2やリーチ・発・赤2など7700以上の1シャンテンです。
同巡、小林さんは
ドラ小林手牌
567三色同順も残る1シャンテンです。
2巡後、多井さんは
ドラ多井手牌
ダマテン待ちに取ります。
同巡、小林さんは
ドラ小林手牌
ここから小林さんは打で多井さんへ放銃。
ロンドラ多井手牌
多井さんは・赤2、9600の3本場10500点のアガリです。
小林さんの567三色に必要な、8枚のうち半分の4枚を独占して小林さんのアガリも防いでいます。
これで多井さんがトップ目に立ち、その後も有利に進めることになります。
多井さんは1995年、23歳で日本プロ麻雀連盟入りしてプロデビュー。
が、2006年、タイトルホルダーのまま連盟を脱退。
2007年、色々あってRMU(リアル・マージャン・ユニット)の代表になる。
麻雀日本シリーズ2015、2016、2021と3度優勝。
令昭位第1・3・6・8・11期獲得。
Mリーグ2018では476.3ポイントの圧倒的スコア1位でMVPに。
Mリーグ4年目では4着回避率のタイトルと4年連続+200を達成。
78局無放銃など話題に上る。
最強戦2020優勝などタイトル多数。
過去に雷電の萩原聖人プロとの確執があったが今は解消されている。
麻雀ファンの裾野を広げたいとの思いから自身のYouTubeチャンネル「たかちゃんねる」にて数多くのVtuberとコラボしている。
アンチの数も多く、配信でバトルが見られる事も。
雀風は守備型で放銃しない事を第一にしているきらいがある。
キャッチフレーズは「最速最強」。
鳴きが減り、メンゼン寄りで今は最速ではないと認めている。
敢えて自分にプレッシャーをかける為だとか。
彼の代表的戦術が「配牌オリ」、オリながら安全牌を増やしなおかつ国士無双狙いもできるもの。
多井さんは徹底した守備もできる、Mリーグのラスボス的存在です。
トークを学ぶ為に芸人のDVDを見たりアナウンスを学んだりする一面もあります。
麻雀団体で麻雀ファンを増やしたい思いの強さでは業界一かもしれません。
個人的には、麻雀界のヒールレスラーとして業界に居て欲しい存在です。
今回のまとめ
・日本プロ麻雀連盟でも最上位のリーグに居たが、ゴタゴタがあってRMUを設立し、翌年には代表になった
・Mリーグでも4年連続+200など記録も多いが、ファイナルシリーズではなぜかラス率が高い
・「最速最強」は自身でつけた異名だが、メンゼン寄りで今は最速ではない
・「配牌オリ」が代表的な戦術で守備型
・Vtuberとの交流の多さも業界一
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2022年06月23日
ちょっとだけMリーグ#8
今回もMリーグの一局だけを取り上げてMリーガーの良い部分を掘り下げる企画です。
今日の主役は佐々木 寿人プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/4R7FLjnTck0
2022年2月22日第1試合
南4局1本場(供託リーチ棒1)を迎えて点棒状況は
東家 佐々木 寿人 41200
南家 多井 隆晴 25800
西家 村上 淳 28900
北家 萩原 聖人 3100
(敬称略)
現在、トップ目が寿人さんで二着目の村上さんと12300点差で二着目に満貫ツモ以上や跳満ロン以上でもトップ逆転、直撃では6400以上が必要です。
ラス目の萩原さんだけ蚊帳の外で三着目から跳満以上直撃、二着目からは倍満直撃で三着になれる程度です。
倍満ツモでも三着に届かない萩原さんは三倍満ツモや二着目から三倍満ロン、親以外から役満ロンでやっと二着になれます。
親の寿人さんの配牌は
ドラ寿人手牌
すでにこの手は1メンツ完成、雀頭もある、ターツはと、残りにくっつけて1〜2ブロック作りたい状況です。(は弱いブロックで他でリャンメン受け入れができると今後切るかもしれないから)
役牌が重なればポンもありますが、他家からリーチが入りそうな点棒状況(二着目・三着目へ満貫放銃は着順ダウンも)では少し鳴きづらい状況です。
ツモ打
南家・多井さんの手は
ドラ多井手牌
この手は役牌とドラ対子でポンして・ドラ2の3900点で二着へ着順アップも見えます。
ここから対子が増えれば七対子や混一色・七対子・ドラ2で跳満〜も見られます。
が対子になればポンしてトップ目の寿人さんから満貫直撃でトップ狙いもできます。
ツモ打
次に西家・村上さんの手牌は
ドラ村上手牌
村上さんは4対子で七対子2シャンテン、赤もドラも無い手で七対子では1600点止まり、リーチで3200点でトップには裏ドラ頼みになってしまいます。
この手にドラを引けばツモの跳満狙いで進めたい状況です。(リーチ・ツモ・七対子・ドラ2)
三色の中でソーズが一番多いので混一色・七対子になればリーチして跳満でこれもトップ条件を満たします。
もし暗刻が増えれば四暗刻を見て進めます。
ツモ打
最後に北家・萩原さんは
ドラ萩原手牌
この手は19字牌を払ってタンヤオ、引きなら678三色同順を見るくらいです。
萩原さんは点棒状況的に倍満ツモでも足りなく、三倍満〜が必要なのでここはほぼ出番が無さそうです。
ツモ打
次巡、親の寿人さんはツモ打
ドラ寿人手牌
メンツ手2シャンテンになりました。
同巡、多井さんはツモ打で
ドラ多井手牌
ここでネックの1つカンが埋まりメンタンピン・赤・ドラ2の跳満も少しあります。
リーチツモドラ手牌例1
こんな手なら跳満〜倍満でトップになれます。
また、村上さんはツモ打で
ドラ村上手牌
残しはおそらく重なりを見ています。
次巡、寿人さんはツモ打でタンヤオを意識している模様。
ドラ寿人手牌
南家・多井さんはツモ打で
ドラ多井手牌
おそらく七対子の匂い消しでだと思われます。
次に村上さんはツモ打で
ドラ村上手牌
これなら緊急手段でポンした混一色や落としで混一色・七対子などもあります。
次巡、寿人さんはツモ打で
ドラ寿人手牌
暗刻ができ、良形になりました。
次巡、ツモ打で
ドラ寿人手牌
これでタンヤオになりリーチ・タンヤオ・平和・赤やリーチ・ツモ・タンヤオ・赤12000もあります。
同巡、多井さんはツモ打で
ドラ多井手牌
これで多井さんは混一色を見切りマンズ1メンツ+ピンズ2メンツ+ソーズ雀頭+役牌など形を絞り込んでテンパイを目指します。
次巡、寿人さんがツモ切ったを多井さんがポンして打。
ポンドラ多井手牌
この4巡後、多井さんはペンを引き1シャンテン。
ポンドラ多井手牌
ドラにくっつけば満貫テンパイでトップ目から直撃なら多井さんトップ、他からロンでも二着にアップします。
この同巡、村上さんはドラを引き、1枚切れの打。
ドラ村上手牌
これで村上さんはリーチ・ツモ・七対子・ドラ2の跳満狙いへ。
次巡、寿人さんはツモ打で
ドラ寿人手牌
このを多井さんがチーして打テンパイ。
チーポンドラ多井手牌
満貫のカン待ちです。
同巡、村上さんはが重なり
ドラ村上手牌
次巡、寿人さんはツモ、これは多井さんの当たり牌でここは前巡、村上さんの切った切り。
ドラ寿人手牌
ここで多井さんと村上さんの捨牌が
多井捨牌
村上捨牌
寿人さんの手に二人の現物がありますがこれを切らず通ったばかりの打としています。
次巡、寿人さんはツモ打と村上さんが切ったばかりの牌に合わせ打ち。
次巡、寿人さんはツモ打とまた前巡の村上さんのに合わせ打ち。
次巡、寿人さんはツモ打(多井さんの現物)で
ドラ
さらに次巡、寿人さんはツモ打(多井さんの現物)で
ドラ寿人手牌
次巡、寿人さんはツモツモ切り。
この同巡、村上さんは時間を置いてテンパイ即リッチ!!
ドラ村上手牌
リーチ・一発・七対子6400やリーチ・七対子・裏2を寿人さんから直撃すればトップの村上さんならドラ切りならリーチ、ドラを切らないならダマテンドラ待ちのどちらかを選ぶのが自然です。
ドラテンパイ例1
リーチ一発目の寿人さんはツモ打と現物から切ります。
この次巡、寿人さんはツモ、ここで初めて長考に入ります。
ドラ寿人手牌
ここで場全体を見てみましょう。
寿人捨牌
多井捨牌
村上捨牌
萩原捨牌
チーポンドラ多井手牌
寿人さんの手にある現物は多井さんにが、村上さんにはがあります。
村上さんのトップ条件の1つが6400以上直撃で村上さんは途中までソーズと字牌をほとんど切っていません。
3〜7牌はボロボロ切られているにもかかわらず、です。
村上さんはタンヤオや平和ではなさそう、切りが早く、チャンタや純チャンでもなさそうです。
ここは変則手に見え、七対子や対々和の可能性が高く見えます。
後はドラ切り七対子6400を満たすタンキ待ちも注意、ソーズか字牌待ちが本命です。
捨牌のスジ待ちにも注意しましょう。
次に多井さんですが、着順アップの条件3900で二着(本来は3200だが50符は難しいから)、寿人さんから8000直撃でトップです。
鳴いて跳満の可能性も0ではないですが、それにはドラ暗刻+赤2や手役が複数必要(混一色・発・赤・ドラ2など)で、かなり薄い確率です。
つまり多井さんの手は3900~8000の手だと推測されます。
多井捨牌
チーポンドラ多井手牌
場を見るとが3枚切れでワンチャンス、ドラ表示牌含めてが4枚見えです。
多井さんは切りで待ちとリャンメン待ち、、待ちを否定しています。
もし多井さんがピンズ待ちならほぼ愚形待ちだろうと考えられるわけです。
次にマンズ待ちと仮定すると切りで持っているマンズは真ん中から下の部分です。
マンズ待ちならからのエリアが当たりそうです。
先程も言いましたが3枚切れでまたぎはワンチャンスです。
もしペンチャン待ちならの枚数は関係ありません。
実際、多井さんはペンを引いての1シャンテンです。
後に寿人さんが語っていますが村上さんのリーチを七対子と見た上でタンキ待ちを警戒していたそうです。
村上さんの現物で多井さんに放銃なら仕方ないと割切ったとのことです。
寿人さんの動きが止まって128秒後、村上さんの現物切り。
普段なら2秒や3秒程度で牌を切る人が128秒もかけて考えている。
それだけで異常事態だと言えます。
誰もアガれぬまま流局し、2人テンパイ。
流局後、多井さんのテンパイ形を食い入るように見つめる寿人さん。
「20%くらい、切る選択はあった。
多井さんにが当たるとは思っていなかった。」
と本人談。
この時の一打によってチーム順位が入れ替わるかもしれないその重責は、本人にしか知り得ない。
寿人さんはピン東雀荘勤務で1000万を貯めたエピソードなど、漫画になるくらい個性溢れるキャラクターです。
SNSでもオヤジギャグを飛ばすような方で、滝沢和典プロとは車で送り迎えする仲です。
ABEMAの放送対局で地和をアガった男でも有名。https://youtu.be/dKHB110eGp8
Mリーグ2020最高スコア、MVPを獲得。
日本プロ麻雀連盟の最高タイトル鳳凰位第37・38期を獲得。
何度もリーチして箱下になる独自の雀風から、マイナスになる時に出す点棒を「ヒサト棒」と呼ばれている。
ニックネームは「寡黙なリーチファイター」・「無敵のストリートファイター」・「麻雀攻めダルマ」・「魔王」・「歩くトーナメント」「混一色コンサルタント」。
名前になるくらい混一色・清一色という一色系手役大好き人間。
今回のまとめ
・箱下で出る点棒は「ヒサト棒」
・オヤジギャグ大好き寿人さん
・タキヒサのイチャイチャも止まらない
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2022年06月21日
ちょっとだけMリーグ#7
今回もMリーガーの良い部分に注目してMリーグの一局だけを取り上げて掘り下げていきます。
今日の主役は赤坂ドリブンズ所属・鈴木たろう選手です。
まずは動画からご覧ください。(11:51)
https://youtu.be/30YF6PH3tYc
2019年2月4日 雷電VS赤坂ドリブンズVSEX風林火山VS渋谷ABEMASの一戦
東家 萩原 聖人 21400
南家 鈴木 たろう 48000
西家 二階堂 亜樹 -600
北家 松本 吉弘 31200
(敬称略)
南家のたろうさんが二着目に16800点リードで二着目に満貫直撃されてもトップ、二着目が倍満以上ツモか三倍満以上ロンしない限りはトップ終了です。
ラス目の亜樹さんに至っては三着目から跳満以上直撃か倍満以上ツモしない限り三着になれない程度の大差です。
親の萩原さんの手は
ドラ萩原手牌
ドラがなのでくっつけてタンヤオや平和を見たり対子が増えれば七対子も意識します。
後はの役牌を重ねてポンもありますが、これは他家のスピードも見ながら進めたい所です。
ツモ打
次に南家・たろうさんの手は
ドラたろう手牌
にどちらかがくっつけば123三色同順や平和を見ます。
二着目に満貫放銃しても良いたろうさんは比較的余裕のある立場で満貫くらいの手ならアガリを見られそうです。
ラス目に放銃なら倍満でも振りトップ(放銃でもトップの意味)です。
ツモ打
また、断ラス西家・亜樹さんの手は
ドラ亜樹手牌
亜樹さんは点棒状況的に最低跳満が必要(更に三着目から跳満ロンか倍満ツモ)で、これを考えるとドラ色のマンズ混一色かドラ2+裏2の七対子ツモなど、かなり手役が限られてきます。
はあっても邪魔になるかもしれません。
それならマンズや字牌が重なる方が使い勝手が良い手です。
ツモ打
最後に北家・松本さんの手は
ドラ松本手牌
こちらは789三色もありそうな手です。
以前も出ましたが「三色同順が見える手が入る時は他家にも三色を疑え」という言葉を私は伝えました。
南家の手を見てもお分かりの通り、対面のたろうさんには123三色が見え、それと同時に松本さんにも789三色の手が入っています。
そしてこの手から456が無くなればチャンタ、更に字牌が無くなれば純チャンになります。
ツモ打
次巡、萩原さんはツモ打
ドラ萩原手牌
この手に辺りを引いてくれば平和へ、辺りを引けばタンヤオを意識、辺りを引けば七対子を意識します。
現時点では平和・タンヤオ・七対子の3通りの方向を見ながら、ツモと場に合わせてここからふるいにかけていきます。
この同巡、亜樹さんはツモ打でマンズメンゼン混一色・七対子なども見られます。
次巡萩原さんツモ打
ドラ萩原手牌
これで4対子の七対子なら2シャンテンになりました。
こうなるとポンはあまりしたくない手格好です。
対々和には鳴きづらい対子ばかりで鳴けるかどうかも怪しいものです。
この同巡、松本さんはツモ打で
ドラ松本手牌
雀頭ができ、あとはピンズくっつきとソーズ引きを待つだけです。
次巡、萩原さんはツモ打で
ドラ萩原手牌
おそらく萩原さんはたろうさんの捨牌を見て判断したのだと思いますが、少し判断が早い気もします。
たろう捨牌
この同巡、亜樹さんも
ドラ亜樹手牌
3対子でメンゼン混一色・七対子で跳満〜の3シャンテン。
次巡、萩原さんは
ドラ萩原手牌
ツモ打
としてリャンメン受け入れ3つ、、と1メンツ+1雀頭の形がほぼ決まりました。
同巡、たろうさんは
ドラたろう手牌
ツモ打
これで次にツモなら123三色がほぼ確実になる123三色などのメンツ手2シャンテン。
次巡、萩原さんはツモ切りで捨牌には2対子が並んでいます。
萩原捨牌
これを見ると七対子狙いの方が早かったのかもしれません。
次巡、萩原さんは
ドラ萩原手牌
ツモ打
リャンメン受け入れはたくさんあるのには引かず引いたのは1枚だけです。
これも少し場が対子場寄りかもしれないと考えることはできます。
場に注目すると
萩原捨牌
たろう捨牌
亜樹捨牌
松本捨牌
萩原さんから見えるピンズは手に1枚+場に1枚=2枚見え、手に2枚+場に1枚=3枚見えの1枚切れ。
ソーズは2枚切れと1枚切れで既に他家の分を抜いて考えるとはあと5枚以下です。
見た目上は萩原さんから3枚見えの分、が良さそうに見えます。
同巡、たろうさんは
ドラたろう手牌
ツモ打のイーシャンテン一番乗り。
次巡、萩原さんは
ドラ萩原手牌
ツモ打
2巡後、亜樹さんは
ドラ亜樹手牌
残していたが対子になり、リーチ・七対子・赤・ドラ2なら跳満で三着浮上も見えてきました。
次巡、萩原さんは
ドラ萩原手牌
としますがはションパイで安全牌にもならないのでここは食いタンやドラが重なれば雀頭になるように構えておくのが良いと感じます。
例えば
ドラ仮想手牌1
ドラが重なれば切りでタンピンドラ2赤、リーチで跳満にもなります。
満貫ツモか跳満なら出アガリでも萩原さんは松本さんをまくって二着です。
この同巡、亜樹さんは
ドラ亜樹手牌
と七対子1シャンテン。
この次巡、松本さんは
ドラ松本手牌
ペンのネックが残るものの789三色同順・ドラのリーチで満貫になる1シャンテン。
また次巡、萩原さんがツモ切り、たろうさんも合わせ打ち打でこの手牌。
ドラたろう手牌
たろうさんから3枚見えでカンが狙い目になったのと、ここで松本さんに必要なペンが純カラで松本さんのアガリ目がなくなってしまいました。
この同巡、松本さんがテンパイ。
ドラ松本手牌
この次巡、たろうさんはツモ打で
ドラたろう手牌
この時点でたろうさんからが4枚見え、3枚見えでどちらを引いてもピンズ一気通貫テンパイになります。
テンパイ例1
テンパイ例2
この同巡、松本さんのツモ切ったを萩原さんがチーして打形式テンパイ。
チードラ萩原手牌
ここでたろうさんがテンパイ。
ドラたろう手牌
切りなら一気通貫で満貫にもなりますががそれぞれ2枚切れではあと1枚で枚数的に微妙と見たのかもしれません。
たろうさんは切りで良さげなタンキ待ちにしたいのかもしれません。
ここで松本さんの切ったを萩原さんがチーして打
チーチードラ萩原手牌
形テン→形テンで次に2〜8を引けばタンヤオ・赤・ドラ5800にも変化します。
また同巡、たろうさんはこのタンキ待ちに変化してリーチ!
ドラたろう手牌
萩原さんが食いタン風の仕掛けなのにションパイの手出し、ということは役牌バック(後付け)できる手牌、つまりと持っていた可能性が考えられます。
それと萩原さんの手があまり高くない(タンヤオ・赤・ドラ5800程度)のもその要因でしょう。
たろうさんにがあり他の赤も無さそうです。
この同巡、亜樹さんからが出て一発ロン。
リーチ一発ロンドラ裏ドラたろう手牌
たろうさんのアガリはリーチ・一発・赤5200点でした。
本来は萩原さんの対子落としを狙ったリーチですが脇の亜樹さんから一発ロンでシメシメのアガリです。
鈴木たろうプロの愛称はゼウスの選択。
時には強欲とも呼ばれる独特な仕掛けもする。
例えばブラフの混一色2副露で残り手牌が字牌1枚ずつの鳴き等。
そういう意味では神に近い存在なのかもしれない。
2003年の最強戦では四暗刻ツモで優勝。
2018年Mリーグドラフトでは赤坂ドリブンズ・渋谷ABEMAS・U-NEXT Piratesと3チームから指名。
所属する赤坂ドリブンズは2018−2019シーズンで優勝し、自身も339.2ポイントの好成績を修める。
2020年11月、日本プロ麻雀協会から最高戦日本プロ麻雀協会への移籍で話題を集める。
たろうさんは堀慎吾プロと昔から仲良しで配信をご覧になった方はお分かりかと思いますが、友達というかそれすら通り越したような関係性です。
たろうさんの配信で間違えて堀さんをブロックしてしまう「誤ブロック事件」も可愛らしいエピソードですね。
今回のまとめ
・食いタン仕掛けなのにションパイの役牌手出し→役牌バック(後付け)?
・たろうさんは時に「強欲」とも呼ばれる独特な打牌選択が持ち味
・たろうさんと堀さんのイチャイチャは止まらない
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