2022年06月21日
ちょっとだけMリーグ#7
今回もMリーガーの良い部分に注目してMリーグの一局だけを取り上げて掘り下げていきます。
今日の主役は赤坂ドリブンズ所属・鈴木たろう選手です。
まずは動画からご覧ください。(11:51)
https://youtu.be/30YF6PH3tYc
2019年2月4日 雷電VS赤坂ドリブンズVSEX風林火山VS渋谷ABEMASの一戦
東家 萩原 聖人 21400
南家 鈴木 たろう 48000
西家 二階堂 亜樹 -600
北家 松本 吉弘 31200
(敬称略)
南家のたろうさんが二着目に16800点リードで二着目に満貫直撃されてもトップ、二着目が倍満以上ツモか三倍満以上ロンしない限りはトップ終了です。
ラス目の亜樹さんに至っては三着目から跳満以上直撃か倍満以上ツモしない限り三着になれない程度の大差です。
親の萩原さんの手は
ドラ萩原手牌
ドラがなのでくっつけてタンヤオや平和を見たり対子が増えれば七対子も意識します。
後はの役牌を重ねてポンもありますが、これは他家のスピードも見ながら進めたい所です。
ツモ打
次に南家・たろうさんの手は
ドラたろう手牌
にどちらかがくっつけば123三色同順や平和を見ます。
二着目に満貫放銃しても良いたろうさんは比較的余裕のある立場で満貫くらいの手ならアガリを見られそうです。
ラス目に放銃なら倍満でも振りトップ(放銃でもトップの意味)です。
ツモ打
また、断ラス西家・亜樹さんの手は
ドラ亜樹手牌
亜樹さんは点棒状況的に最低跳満が必要(更に三着目から跳満ロンか倍満ツモ)で、これを考えるとドラ色のマンズ混一色かドラ2+裏2の七対子ツモなど、かなり手役が限られてきます。
はあっても邪魔になるかもしれません。
それならマンズや字牌が重なる方が使い勝手が良い手です。
ツモ打
最後に北家・松本さんの手は
ドラ松本手牌
こちらは789三色もありそうな手です。
以前も出ましたが「三色同順が見える手が入る時は他家にも三色を疑え」という言葉を私は伝えました。
南家の手を見てもお分かりの通り、対面のたろうさんには123三色が見え、それと同時に松本さんにも789三色の手が入っています。
そしてこの手から456が無くなればチャンタ、更に字牌が無くなれば純チャンになります。
ツモ打
次巡、萩原さんはツモ打
ドラ萩原手牌
この手に辺りを引いてくれば平和へ、辺りを引けばタンヤオを意識、辺りを引けば七対子を意識します。
現時点では平和・タンヤオ・七対子の3通りの方向を見ながら、ツモと場に合わせてここからふるいにかけていきます。
この同巡、亜樹さんはツモ打でマンズメンゼン混一色・七対子なども見られます。
次巡萩原さんツモ打
ドラ萩原手牌
これで4対子の七対子なら2シャンテンになりました。
こうなるとポンはあまりしたくない手格好です。
対々和には鳴きづらい対子ばかりで鳴けるかどうかも怪しいものです。
この同巡、松本さんはツモ打で
ドラ松本手牌
雀頭ができ、あとはピンズくっつきとソーズ引きを待つだけです。
次巡、萩原さんはツモ打で
ドラ萩原手牌
おそらく萩原さんはたろうさんの捨牌を見て判断したのだと思いますが、少し判断が早い気もします。
たろう捨牌
この同巡、亜樹さんも
ドラ亜樹手牌
3対子でメンゼン混一色・七対子で跳満〜の3シャンテン。
次巡、萩原さんは
ドラ萩原手牌
ツモ打
としてリャンメン受け入れ3つ、、と1メンツ+1雀頭の形がほぼ決まりました。
同巡、たろうさんは
ドラたろう手牌
ツモ打
これで次にツモなら123三色がほぼ確実になる123三色などのメンツ手2シャンテン。
次巡、萩原さんはツモ切りで捨牌には2対子が並んでいます。
萩原捨牌
これを見ると七対子狙いの方が早かったのかもしれません。
次巡、萩原さんは
ドラ萩原手牌
ツモ打
リャンメン受け入れはたくさんあるのには引かず引いたのは1枚だけです。
これも少し場が対子場寄りかもしれないと考えることはできます。
場に注目すると
萩原捨牌
たろう捨牌
亜樹捨牌
松本捨牌
萩原さんから見えるピンズは手に1枚+場に1枚=2枚見え、手に2枚+場に1枚=3枚見えの1枚切れ。
ソーズは2枚切れと1枚切れで既に他家の分を抜いて考えるとはあと5枚以下です。
見た目上は萩原さんから3枚見えの分、が良さそうに見えます。
同巡、たろうさんは
ドラたろう手牌
ツモ打のイーシャンテン一番乗り。
次巡、萩原さんは
ドラ萩原手牌
ツモ打
2巡後、亜樹さんは
ドラ亜樹手牌
残していたが対子になり、リーチ・七対子・赤・ドラ2なら跳満で三着浮上も見えてきました。
次巡、萩原さんは
ドラ萩原手牌
としますがはションパイで安全牌にもならないのでここは食いタンやドラが重なれば雀頭になるように構えておくのが良いと感じます。
例えば
ドラ仮想手牌1
ドラが重なれば切りでタンピンドラ2赤、リーチで跳満にもなります。
満貫ツモか跳満なら出アガリでも萩原さんは松本さんをまくって二着です。
この同巡、亜樹さんは
ドラ亜樹手牌
と七対子1シャンテン。
この次巡、松本さんは
ドラ松本手牌
ペンのネックが残るものの789三色同順・ドラのリーチで満貫になる1シャンテン。
また次巡、萩原さんがツモ切り、たろうさんも合わせ打ち打でこの手牌。
ドラたろう手牌
たろうさんから3枚見えでカンが狙い目になったのと、ここで松本さんに必要なペンが純カラで松本さんのアガリ目がなくなってしまいました。
この同巡、松本さんがテンパイ。
ドラ松本手牌
この次巡、たろうさんはツモ打で
ドラたろう手牌
この時点でたろうさんからが4枚見え、3枚見えでどちらを引いてもピンズ一気通貫テンパイになります。
テンパイ例1
テンパイ例2
この同巡、松本さんのツモ切ったを萩原さんがチーして打形式テンパイ。
チードラ萩原手牌
ここでたろうさんがテンパイ。
ドラたろう手牌
切りなら一気通貫で満貫にもなりますががそれぞれ2枚切れではあと1枚で枚数的に微妙と見たのかもしれません。
たろうさんは切りで良さげなタンキ待ちにしたいのかもしれません。
ここで松本さんの切ったを萩原さんがチーして打
チーチードラ萩原手牌
形テン→形テンで次に2〜8を引けばタンヤオ・赤・ドラ5800にも変化します。
また同巡、たろうさんはこのタンキ待ちに変化してリーチ!
ドラたろう手牌
萩原さんが食いタン風の仕掛けなのにションパイの手出し、ということは役牌バック(後付け)できる手牌、つまりと持っていた可能性が考えられます。
それと萩原さんの手があまり高くない(タンヤオ・赤・ドラ5800程度)のもその要因でしょう。
たろうさんにがあり他の赤も無さそうです。
この同巡、亜樹さんからが出て一発ロン。
リーチ一発ロンドラ裏ドラたろう手牌
たろうさんのアガリはリーチ・一発・赤5200点でした。
本来は萩原さんの対子落としを狙ったリーチですが脇の亜樹さんから一発ロンでシメシメのアガリです。
鈴木たろうプロの愛称はゼウスの選択。
時には強欲とも呼ばれる独特な仕掛けもする。
例えばブラフの混一色2副露で残り手牌が字牌1枚ずつの鳴き等。
そういう意味では神に近い存在なのかもしれない。
2003年の最強戦では四暗刻ツモで優勝。
2018年Mリーグドラフトでは赤坂ドリブンズ・渋谷ABEMAS・U-NEXT Piratesと3チームから指名。
所属する赤坂ドリブンズは2018−2019シーズンで優勝し、自身も339.2ポイントの好成績を修める。
2020年11月、日本プロ麻雀協会から最高戦日本プロ麻雀協会への移籍で話題を集める。
たろうさんは堀慎吾プロと昔から仲良しで配信をご覧になった方はお分かりかと思いますが、友達というかそれすら通り越したような関係性です。
たろうさんの配信で間違えて堀さんをブロックしてしまう「誤ブロック事件」も可愛らしいエピソードですね。
今回のまとめ
・食いタン仕掛けなのにションパイの役牌手出し→役牌バック(後付け)?
・たろうさんは時に「強欲」とも呼ばれる独特な打牌選択が持ち味
・たろうさんと堀さんのイチャイチャは止まらない
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