2022年06月26日
ちょっとだけMリーグ#9
今回もMリーガーの良い部分に注目して、Mリーグの一局だけを取り上げて掘り下げます。
今日の主役は多井 隆晴プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/i2vqVIHWZss
2021年1月31日第2試合 渋谷ABEMAS対U-NEXT Pirates対KADOKAWAサクラナイツ対KONAMI格闘倶楽部
東4局3本場を迎えて点棒状況は
東家 多井 隆晴 27400
南家 小林 剛 24800
西家 堀 慎吾 10600
北家 伊達 朱里紗 37200
(敬称略)
現在のトップ目が伊達さんで多井さんと9800点差、二着目の多井さんは2600オールツモか9600ロンでトップ目に立てます。
親・多井さんの配牌は
ドラ多井手牌
最初に手から浮かぶのはポンした2900、次に七対子、暗刻があるので鳴きやすそうな対子が増えれば(19字牌など端寄りの牌)対々和、暗刻が増えれば三暗刻、四暗刻と役満も描ける夢のある手です。
ツモ打
次に南家・小林さんの配牌は
ドラ小林手牌
この手はマンズ・ピンズ・ソーズが横に伸びれば落としてタンヤオ、3対子で対子が増えれば七対子、後はの一盃口や三暗刻などもあります。
役牌が重なればポンもありますが、赤もドラも無い1000点は微妙です。
どうしてもこの親を流したいという状況でない限りは鳴かなさそうです。
ツモツモ切り
次に西家・堀さんの手は
ドラ堀手牌
すでに4対子で七対子2シャンテン、これをメンツ手にするにはを2枚以上引く必要がある為、メンツ手にはここを引けるかどうかで判断しましょう。
のスジトイツがあるので対子手になりそうです。
暗刻が増えれば対々和も無いとは言えませんが、鳴きづらいので七対子寄りの手です。
ツモ打
最後に北家・伊達さんの手は
ドラ伊達手牌
この手はマンズ6枚+字牌3枚で、マンズや字牌が増えればポンから鳴けるのでマンズ混一色、3対子あり七対子3シャンテン、暗刻が増えれば対々和も少しあります。
現在のトップ目が伊達さんなので、ここは攻めというよりも親を警戒したり他家にドラや赤を鳴かせないように進行したい状況です。
混一色か七対子を見ながら進めて、危なければオリで良いでしょう。
ツモ打
次巡、多井さんはツモ打
ドラ多井手牌
これで+など、2ブロックで使える形にもなります。
次巡、多井さんはツモ打で
ドラ多井手牌
サンマ雀荘なら4枚使いありで5対子にカウントされる形ですが4対子。
同巡、堀さんは
ドラ堀手牌
メンツ手ならネックになるのうち引きでピンズが増えれば清一色もあります。
この次巡、多井さんはツモツモ切りと4巡目ドラ切りでテンパイスピードが早いケースの捨牌になっています。(七対子2シャンテン
同巡、小林さんは
ドラ小林手牌
ツモ打
4対子形にも受けられますが、受け入れを決めました。
また同巡、伊達さんは引きで鳴いても混一色・白・赤の満貫もあります。
ドラ伊達手牌
2巡後、多井さんはツモ打
ドラ多井手牌
この同巡、堀さんがツモ切ったを伊達さんがチーして打
チードラ
次巡、多井さんは
ドラ多井手牌
ツモ打とします。
この打牌の意味がわからない方の為に説明しますと、先に切りだと引きで+1メンツ+1暗刻にもなるのがメリットになります。
どのみち部分が待ちになってもフリテンにならない、地味ながら良い選択です。(カンしない前提)
カンツがある分、待ちがになっても山にある可能性が高く、他家にとっても使いづらい待ちで対子や暗刻でないと使いにくい牌が待ちになっています。(、を除く)
この次巡、伊達さんがネックのカンを引き、イーシャンテン。
チードラ伊達手牌
この4巡後、多井さんは
ドラ多井手牌
リーチ・赤2やリーチ・発・赤2など7700以上の1シャンテンです。
同巡、小林さんは
ドラ小林手牌
567三色同順も残る1シャンテンです。
2巡後、多井さんは
ドラ多井手牌
ダマテン待ちに取ります。
同巡、小林さんは
ドラ小林手牌
ここから小林さんは打で多井さんへ放銃。
ロンドラ多井手牌
多井さんは・赤2、9600の3本場10500点のアガリです。
小林さんの567三色に必要な、8枚のうち半分の4枚を独占して小林さんのアガリも防いでいます。
これで多井さんがトップ目に立ち、その後も有利に進めることになります。
多井さんは1995年、23歳で日本プロ麻雀連盟入りしてプロデビュー。
が、2006年、タイトルホルダーのまま連盟を脱退。
2007年、色々あってRMU(リアル・マージャン・ユニット)の代表になる。
麻雀日本シリーズ2015、2016、2021と3度優勝。
令昭位第1・3・6・8・11期獲得。
Mリーグ2018では476.3ポイントの圧倒的スコア1位でMVPに。
Mリーグ4年目では4着回避率のタイトルと4年連続+200を達成。
78局無放銃など話題に上る。
最強戦2020優勝などタイトル多数。
過去に雷電の萩原聖人プロとの確執があったが今は解消されている。
麻雀ファンの裾野を広げたいとの思いから自身のYouTubeチャンネル「たかちゃんねる」にて数多くのVtuberとコラボしている。
アンチの数も多く、配信でバトルが見られる事も。
雀風は守備型で放銃しない事を第一にしているきらいがある。
キャッチフレーズは「最速最強」。
鳴きが減り、メンゼン寄りで今は最速ではないと認めている。
敢えて自分にプレッシャーをかける為だとか。
彼の代表的戦術が「配牌オリ」、オリながら安全牌を増やしなおかつ国士無双狙いもできるもの。
多井さんは徹底した守備もできる、Mリーグのラスボス的存在です。
トークを学ぶ為に芸人のDVDを見たりアナウンスを学んだりする一面もあります。
麻雀団体で麻雀ファンを増やしたい思いの強さでは業界一かもしれません。
個人的には、麻雀界のヒールレスラーとして業界に居て欲しい存在です。
今回のまとめ
・日本プロ麻雀連盟でも最上位のリーグに居たが、ゴタゴタがあってRMUを設立し、翌年には代表になった
・Mリーグでも4年連続+200など記録も多いが、ファイナルシリーズではなぜかラス率が高い
・「最速最強」は自身でつけた異名だが、メンゼン寄りで今は最速ではない
・「配牌オリ」が代表的な戦術で守備型
・Vtuberとの交流の多さも業界一
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