2022年07月05日
まこっさん#3
今回も契約満了になった、まこっさんこと沢崎誠選手の一局を取り上げました。
タイトルでほぼネタバレですが、先に動画からご覧ください。
https://youtu.be/hM5dRYBi_z0
2021年1月10日第2試合
東3局3本場(供託リーチ棒1)を迎えて点棒状況は
東家 松ヶ瀬 隆弥 9700
南家 沢崎 誠 26000
西家 村上 淳 25000
北家 佐々木 寿人 38300
(敬称略)
現在、親の松ヶ瀬さんが点棒上では他家から15000点ほど後れています。
その同じくらい、寿人さんが一歩リードという局面。
沢崎さんはトップ目と跳満1つ分くらいの差である程度高いアガリが欲しい局面だと言えます。
親の松ヶ瀬さんの手は
ドラ松ヶ瀬手牌
対子がありポンしてドラがくっつけば・赤・ドラ5800、メンゼンなら3900~のメンツ手になります。
ツモ打
次に南家・沢崎さんは
ドラ沢崎手牌
この手はの自風対子がありドラ4枚でポンした・ドラ4、赤を引けば鳴いても跳満あります。
沢崎さん一人でドラ4枚すべてを独占していて他家の手が高くなるには赤しかなく、他家は高い手になりにくいのが見えています。
つまり他家からリーチが入ってもあまり高くないのでリーチにも押しやすい状況だと言えます。
後は他の役牌を重ねてポンした跳満も考えておきます。
他にも対子が増えれば対々和・三暗刻にするルートもあるので頭の片隅には置いておきましょう。
ツモ打
次に西家・村上さんの手は
ドラ村上手牌
第一ツモでを引き2メンツあるメンツ手2シャンテン。
雀頭が無く、どこで雀頭を作るのか考えるのとがあり引きでの2メンツ計算ができたり引きでもやのリャンメン変化もある形になるのは意識しておきましょう。
ツモ打
このを沢崎さんがポンで打、寿人さんのツモが飛ばされます。
村上さんはツモ打で一盃口やマンズ2メンツもあります。
ドラ村上手牌
最後に北家・寿人さんは
ドラ寿人手牌
リャンメン受け入れ1つ+カンチャン受け入れ4つと愚形受け入れの多い6ブロックです。
メンツ手3シャンテンで平和や567三色も遠くに見えます。
ただ赤もドラも無く役なしテンパイの時はあまりリーチしたくない手で、他家からの反撃が怖いとも言えます。
ここはトップ目なので放銃に気をつけながら進めるので良いでしょう。
ツモ打
次巡、松ヶ瀬さんは
ドラ松ヶ瀬手牌
3対子で七対子の目も出てきました。
同巡、沢崎さんはマンズターツもでき、ペン部分がなんとかなればアガれそうです。
ポンドラ沢崎手牌
次巡、松ヶ瀬さんは
ドラ松ヶ瀬手牌
暗刻になり、鳴きでもメンゼンでも動きやすい形。
同巡、寿人さんは
ドラ寿人手牌
3対子になり、七対子も意識したような一打、打。
引きなら一盃口や七対子の待ちにも良いタンキもあります。
次巡、松ヶ瀬さんはツモ打
ドラ松ヶ瀬手牌
前巡の寿人さん打も見てだと思いますが、引きはロスになるものの引きには対応できるので切ったようです。
同巡、沢崎さんは
ポンドラ沢崎手牌
1メンツ完成でペンチーかどちらかが対子になればになどをくっつけた、他家は使いづらく自分にはアガりやすい待ちになります。
例えば
ポンドラ手牌例1
ポン手牌例2
手牌例1は待ち、手牌例2は待ちで4枚見えなのは自分だけでかつ他家にはわからない、自分だけに都合がいい状況。
ポン手牌例3
ポン手牌例4
手牌例3はカン、手牌例4はカンですが手牌例3に引きで手牌例2、手牌例4に引きで手牌例1になり、フリテンにもなりません。
同巡、村上さんは永遠に埋まらないカン残りで雀頭がありません。
ドラ村上手牌
また同巡、寿人さんは4対子で七対子狙い。
ドラ寿人手牌
次巡、松ヶ瀬さんがツモ切りでこれを沢崎さんがチーして打。
この動画投稿者からすると「ドラをアンカンできてカンドラが乗るかもしれないのになんでしないの?」という意味でタイトルを付けたのだと思いますが、沢崎さんはアガリ効率を大事にされています。
カンをしない理由はまず1つ目、カンするとカンドラが乗るかもしれませんが鳴いているとカン裏ドラは乗らず、リーチの他家にだけ乗ることになります。
これがデメリット。
2つ目はこの手でカンしても・ドラ4のカンドラが乗らなければ満貫止まり。
それならドラは1枚切って孤立牌に見せた方が1000や2000の安手に見てくれる人がいるかもしれませんし、アガリやすいタンキ待ちにしてアガってしまう方がお得です。
チーポンドラ沢崎手牌
沢崎さんはタンキ待ち満貫テンパイ。
この同巡、村上さんは引きで一盃口も見えてきました。
ドラ村上手牌
また同巡、寿人さんは危機を察してか沢崎さんの現物切り。
寿人さんの手に配牌からがありますが、一度も切ろうとするモーションが見受けられません。
次巡、村上さんは1シャンテンですが雀頭がありません。
ドラ村上手牌
この3巡後、松ヶ瀬さんも1シャンテン。
ドラ松ヶ瀬手牌
その次巡、沢崎さんがツモアガリ。
ツモチーポンドラ沢崎手牌
このアガリは満貫の3本場、2300ー4300です。(+1000)
沢崎さんの最強戦に密着したこの動画内(https://youtu.be/zLis86zrhc8、5:59辺り〜)でも語られていますが、沢崎さんの「テンパイ効率を追ってるよね。だからアガリの効率を追ってるんじゃないよね。」という言葉にその雀風が集約されています。
自分がどちらかと言えば沢崎さん寄りの打ち手だからだと思いますが、沢崎さんの仰りたい事がよく伝わってくる気がします。
今回のドラ切り字牌タンキもそうですし、前回の手で待ちにしたかったのもアガリの可能性がある程度高いと見たからでしょう。
テンパイ形を自分から見えている枚数、場に合わせた待ち、ツモりやすい待ちなどによって決定し、アガリ効率を求める打ち方にするのを私からおすすめします。
今回のまとめ
・カンツ(同じ4枚)がある時、自分から4枚見え+他家からはわからないその優位性を活かす(カンツが3〜7牌なら他家で必要牌になる人がいる→完成しないターツを持たせる=テンパイやアガリを防げる)
・カンツがあるとその周囲の牌を引くと自分からはアガりやすく、他家からは不要牌になりアガりやすい(にがくっつくとある程度他家には不要牌になる部分が当たり牌)
・鳴いてドラが4枚あるからカンは自分にカン裏ドラは乗らないのに他家リーチにだけ乗るデメリットあり
・ドラ4枚でカンするとここから1枚切って安手だと思わせられないのと相手のターツ選択ミスを無くしてしまう(ドラ1枚切ると孤立牌だと勘違いさせられる、村上さんの埋まらないターツ落としを防げる=相手にミスさせる)
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