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2021年11月02日
手牌の見方#1
今回はいつもと趣向を変えて、1つの手牌からどういうことを考えてどういう打牌につなげていくのかを、いくつか例を挙げて説明していきます。
ドラ東一局西家手牌
この手牌から見えるのはチャンタや純チャンです。
チャンタや純チャンを狙うということは赤やドラが使えないことを意味しています。
もし他家がタンピン(タンヤオ・ピンフ)狙いであれば自分の不要な赤やドラで放銃してしまうケースも出てくる可能性があります。
赤やドラが使いにくいということは、チャンタや純チャンだけでは満貫にも届きにくいわけです。
ここにでも引いてくれば789三色同順を見て進めることができます。
この手牌はペンカンなどがネックになります。
もしこれが配牌であれば、テンパイにはこのネックがほとんど埋まる必要があります。
こんな愚形だらけの配牌からペンチャンやカンチャンがいくつも埋まることはめったになく、他家にテンパイスピードで遅れる可能性が高い配牌だと言えるわけです。
逆に、このネックがどんどん埋まるようであればチャンタや純チャン狙いで前に出ていくわけです。
では、次の手牌を見ていきましょう。
ドラ
こんな手牌なら、どんなことを考えるでしょうか?
この手牌はテンパイで、リーチすると高目でリーチ・タンヤオ・ピンフ・イーペーコーの満貫になります。
高目なら満貫ですが、でロンならリーチ・ピンフの子で2000点になってしまいます。
場によって変わりますが、場にが三枚切られていれば、満貫アガリの可能性は限りなく0に近づきます。(一発やツモ、裏ドラなどがあれば0ではない)
また、が二枚切られていても、満貫がアガれる可能性は低いでしょう。
それでも、オーラストップ条件が満貫であれば、残り一枚であってもリーチせざるを得ない時はあるでしょう。
他にもを引けばこの手牌で使えるため、赤引きを待ったり、ドラとを入れ替えることもできるため、テンパイ即リーチよりも数巡待つ選択はあります。
この手牌の場合、高目イーペーコーのでアガるよりもでアガる機会の方が多くなるのは意識しておきましょう。
この逆に
こんな手牌であれば、内側のよりは外側の高目イーペーコーのの方がアガりやすいでしょう。
もう一つ例を挙げてみます。
手牌1
この手牌にと引いてくれば次の形。
手牌2
こうなると、のどれかを引けば345三色同順狙い。
ツモなら234三色同順狙いになります。
上2つのパターンではどちらもタンピン三色でダマテンでも満貫、リーチなら跳満〜倍満までは射程圏内に入ります。
もしこの手牌2でのどちらかが二枚、三枚と場に切られていたらどうでしょうか?
そうなると現実的に三色狙いは難しくなるため、を引いてピンズの一気通貫を見るのをおすすめします。
ということは、手牌1にでも引いてくれば、一気通貫をアガリ形の一つに入れておくわけです。
このように一つの手牌から複数のアガリ形を想像しながら手を進めて、場に切られた牌に合わせて狙いの手役を変えていくわけです。(手牌2でがなくなる→ピンズの一気通貫へ移行など)
今回のまとめ
・チャンタ・純チャンの見える配牌が入ると、ペンチャン・カンチャンのネックだらけでテンパイスピードが他家より遅くなる可能性が高い
・チャンタや純チャン狙いでは赤牌や4〜6のドラは使えないため、タンピン狙いの他家への放銃に注意する(前に出過ぎない)
・内側(5に近い側)が高目になるイーぺーコー形では内側のアガリ牌が場に二枚、三枚と切られていれば外側のアガリ牌のアガリ確率が上がり、安手になりやすい(でが二枚、三枚切れなら安目のアガリ率が上がり、点数の安い手になりやすい)
・外側(1,9に近い側)が高目になるイーぺーコー形では内側のアガリ牌が場に二枚、三枚と切られていれば外側のアガリ確率が上がり、高い手になりやすい(でが二枚、三枚切れなら高目のアガリ率が上がり、点数の高い手になりやすい)
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2021年08月28日
鳴くかどうか#1
今回は鳴きについて少し語ります。
特に鳴きの中でも出くわす機会の多い字牌、その中でも役牌についてです。
役牌とは自風牌(西家の西、北家の北など)、場風牌(東場の東、南場の南など)と三元牌(白・発・中)を指します。
まずは役牌がトイツのケース。
ドラ手牌1
点棒がほとんど動いていない時にこんな手牌であれば、が頭、で1ブロック、で1ブロック、で1ブロック、トイツはポンかアンコにすれば1ブロック計算でメンツは足りることになります。
ここは発・ドラ1の安手であっても発をポンしてアガリを考えます。
次は役牌アンコのケース。
たとえば
チー チー ドラ手牌2
こんな鳴きであれば、タンヤオ・ドラ2の鳴きか?とかタンヤオ・赤・ドラ2の満貫か?と思う人もいらっしゃるのではないでしょうか?
でも実際は
チー チー ドラ手牌3
こんな役牌アンコの仕掛けだった、なんてこともあるでしょう。
鳴きでさらしている牌が中張牌(2〜8)であれば、この仕掛けが鳴きタンヤオだと思ってくれる相手にとっては、手牌3のように端(1と9)にかかった1−4、6−9待ちは盲点になります。
ここで一つやってはいけない鳴きの例を挙げますが、上のような役牌アンコで
チー チー チー手牌4
鳴ける牌が出たからと3フーロ(鳴きのこと)してタンキ待ちにするのはやり過ぎです。
1つフーロするたびに、他家リーチに対する安全牌候補が消えていき、リーチに対して受けられなく(守れなく)なります。
急所を解消する鳴きならアガリに近づくので鳴きますが、何でも鳴けばいいわけでもありません。
ただし、流局まで三巡までなら、どんな危険牌をつかんでも役牌アンコ落としで三巡はしのげるのでそんな時に鳴くことは可能です。
他によく見かける役牌を使った鳴きに、役牌バック(後づけ)があります。
後づけというのは、まだ一飜が確定しない状態での鳴き仕掛けを指します。
本来であれば役牌からポンしたり、タンヤオで鳴いたりする所を、最終的な当たり牌で役を付けるから「後づけ」です。
一般的に「アガれる方」と呼ばれたりもします。
役牌バックは何かのトイツと役牌トイツのシャボ(シャンポン)待ちになって、役牌の方が出ればアガれる、特殊なケースです。
たとえば
チー チー チー 手牌5
これはのシャボ(シャンポン)待ちででしかアガれないバック(後づけ)です。
この鳴きはタンヤオや三色同順、一気通貫、チャンタや純チャンなどの手役を全部否定しているもので、自ら「役牌バックだよ」と言っているような仕掛けです。
あとはこの相手の役牌で場に切られていないものさえ押さえてしまえば、相手にツモられない限り相手のアガりの可能性を0にすることができます。
そもそも手役も見えずにノミ手(子1000点、役牌ノミのような安手)のような、こんな仕掛けをしないといけない時点で追い込まれている上に、出アガり(ロン)もまず望めないような鳴きもしないとならず、苦しい立場にいるのがはっきり見えているわけです。
ですので、個人的には手牌5のような役牌バック(後づけ)はおすすめしません。
ツキの上でツかない時も必ず来ますから、そんな時にどう動くかがいかに点棒を減らさないかにもつながってくるわけです。
ダメな時はアガリに向かわない。
時にはそんな良い意味でのあきらめも必要なんじゃないかというのが、自分のスタイルです。
他家リーチの当たり牌を引きやすい時と引きづらい時は確実に存在しますから。
一つだけ、役牌バックであってもこの鳴きならいいよ、というケースがあります。
たとえば
ロン チー チー チー手牌6
この手牌6のテンパイであれば、手牌5のようにをツモってもアガれないなどということもなく、どちらをツモってもアガれる形なのでこんな鳴きならどんどんやってかまわないでしょう。
他には、役牌のドラがトイツのケース。
たとえば
手牌7 ドラ
手牌6のイーシャンテンに他家からドラの発が切られたら、ポンするでしょうか?
自分の場合、この形からは100%ドラポンしません。
ポンしない理由は、唯一の頭がなくなるからです。
この形でポンすると後にやを引いてテンパイすると頭のタンキ待ちになってしまいます。
いくら満貫が確定するポンといっても、待ちがタンキ待ちになるのは他家からリーチが入るとリーチと戦うには待ちが弱すぎます。
それならメンゼン(門前)でリーチして少しでもツモったり出アガリの可能性も上がる待ちにした方がアガリの確率も上がります。
それとは逆に、同じ役牌のドラがトイツの手でも、ドラポンしてもいい形だってあります。
ドラ手牌8
この手に他家からが切られてもポンして引きでテンパイになるイーシャンテンに取れ、引きなら
切りで頭になります。
最後に、役牌のドラがアンコのケース。
手牌3のように、役牌アンコであれば、鳴きタンヤオ風に中張牌(2〜8)だけをさらして1−4の1出アガリ(ロン)狙いや6−9の9出アガリ狙いができます。
役が役牌ドラアンコで(一+三)=四飜が確定されているため、どこからでも、どんな愚形からでもチーやポンで鳴いていける強みがあります。
たとえば
ロン チー チー ドラ手牌9
どこからでも鳴けてテンパイスピードも早くなった上に最初から満貫が確定しているので、役牌のドラアンコは非常に使い勝手の良いドラでもあるわけです。
今回のまとめ
・役牌のみや役牌・ドラ1くらいの安手が見えていても役牌トイツからはポンを考える(点差が大きければメンゼン)
・役牌アンコでさらしているメンツ(チーやポン)が中張牌なら鳴きタンヤオ風で1や9待ちは盲点(1−4の1、6−9の9など)
・フーロ(鳴き)し過ぎは安全牌候補が減って守りづらくなる
・流局まで三巡までなら役牌アンコ落としで安全
・役牌バック(後づけ)するしかない状況はあまり良くない状態なのでおすすめはしない
・役牌バック(後づけ)は相手にバレやすく待ちを押さえられやすく、アガリ目は薄い(ツモるだけ)
・役牌のドラが唯一の頭の時は鳴かない方がいい(頭がなくなる)
・役牌のドラが頭で他にアンコがあるなら鳴いていい(他アンコから一枚切れば頭になる)
・役牌のドラアンコであればどんな愚形からでも鳴けてテンパイスピードも早くて高い、便利な牌になる
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2021年08月26日
ツモ牌で決める押し引き:後編
前回、こんなことを言いました。
たとえば、こんな手牌からどんなことを考えるでしょうか?
手牌1
ここに引くとテンパイする牌は から 、 から 、 です。
他家の手牌や捨牌を除いてテンパイする枚数はマンズは8種28枚、ピンズは7種24枚、ソーズは1種2枚の計54枚あることになります。
麻雀牌136枚のうち54枚がテンパイする牌で単純計算で40%以上でテンパイすることになります。(実際は他家の手牌と捨牌がある分、少し低くなります)
複数のテンパイがあるわけですが、待ちの枚数が少なくなったり、待ちが愚形になったり、手役が変わったりするのに合わせてその押し引きも変えてみるのをおすすめします。
と。
前回はマンズの から 引きテンパイのケースを述べましたので、今回は残りの から と引きテンパイのケースについて語ります。
7: 引き
を引いたテンパイ形は
テンパイ8
このままではリーチしても子でリーチ・ピンフの2000点の手です。
引きでタンヤオが消えてしまったことに違和感が残ります。
他家のダマ(ヤミ)テンや他家リーチが入るのに気をつけながら進めましょう。
テンパイ即リーチはせず、いったん様子見でダマでアガリ牌が出たらアガる程度。
8: 引き
テンパイ形は
テンパイ9
テンパイ10
これは前回の引きテンパイのケースと形が似ています。
のどちらを引いても待ちの形や待ちの枚数が変わらないため、同じとして扱います。
待ちもかのシャボ(シャンポン)待ちで待ちの枚数も2+2=最大4枚。
これも他家に持たれていたり、捨てられているとアガリ目はほとんど0に近いです。
どっちみちアガリ目がないのならや、や引きでリャンメン待ち以上にしてリーチで攻める方が端(1や9)にかかった待ちや三面張(三面待ち)になる可能性もあって、出アガリやツモアガリの確率も少しは上がってきます。
9:引き
テンパイ形は
テンパイ11
これでリーチしてで出アガリ(ロン)するとリーチ・ピンフの子で2000点。
くらいなら切ってくれる人はいるでしょうが、安目でタンヤオがなくなる安手には変わりがないため、他家の親や高い手を流す、かわし手の意識で進めましょう。
ここはダマテンでいつでもオリられる構えでいるのをおすすめします。
10:引き
テンパイ形は
テンパイ12
これはリーチでメンタンピン待ちで子3900点の手ですが、赤入りルールであれば引きを少し待ってみたり、引きの高目イーぺーコー変化を待つのはアリです。(3900点では物足りない)
即リーチも悪くはないですが、もう少し高くしたい手ではあります。
11:引き
テンパイ形は
テンパイ13
と、待ちの三面張です。
ただ安目のではタンヤオがなくなるため、リーチでも子2000点の安手になってしまいます。
この手でリーチする以上はで出アガリ(ロン)するよりもツモりにいく(安目ツモでは700−1300止まりですが)くらいの気持ちが欲しいものです。
12:引き
テンパイ形は
テンパイ14
これはカンテンパイですが、このテンパイでリーチしても他家の追っかけリーチが入ると放銃する可能性が高いままなのでもう少し好形への変化を待ちたい所です。
たとえば引きや引きでこれだとタンヤオは消えますがピンフが+されるので手の高さは変わりません。
点数が変わらずに待ちが良くなるならそれに越したことはありません。
仮にダマ(ヤミ)テンでが出た時は子1300点でもアガります。
13:引き
テンパイ形は
テンパイ15
テンパイ16
と、この2つのテンパイ形に取ることができますが、テンパイ15も16にしても、この形で即リーチするのは少しもったいなく感じます。
ここでソーズの部分に注目して欲しいのです。
の形にたとえばを引くと次のテンパイになります。
テンパイ17
これなら待ちの四面張で、ある程度ツモアガリの可能性も高くなります。
あるいは引きのテンパイ形は
テンパイ18
で、待ちはの四面張で、これもツモアガリの可能性は高くなります。
テンパイ17からでアガるとタンヤオが消えて安くはなりますが、アガリを取りたいだけであれば、こんなテンパイ形もあります。
テンパイ18にしても、待ちが端(1,9)にかかっているので多少の出アガリ(ロン)の可能性は上がります。
他にも引きのテンパイ形は
テンパイ19
で、待ちは 待ちであまり良い待ちには見えない人もいらっしゃるでしょうが、のアンコ使いで他家にとってはは使いづらく、他家がテンパイを取ろうとすると当たり牌を切らずにはいられず、出アガリの可能性もある程度高くなってきます。
このように引きテンパイで即リーチではなくて、そのさらに一歩先のテンパイ形まで見た打牌をして欲しいのです。
今回のまとめ
・タンヤオが消えてもピンフがついて待ちが良くなったりする変化を見落とさない
・テンパイ=即リーチではなく、その後の待ち変化を意識した打牌を
・メンツ+アンコ形は多面張の種
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2021年08月24日
ツモ牌で決める押し引き:前編
たとえば、こんな手牌からどんなことを考えるでしょうか?
手牌1
ここに引くとテンパイする牌は から 、 から 、 です。
他家の手牌や捨牌を除いてテンパイする枚数はマンズは8種28枚、ピンズは7種24枚、ソーズは1種2枚の計54枚あることになります。
麻雀牌136枚のうち54枚がテンパイする牌で単純計算で40%以上でテンパイすることになります。(実際は他家の手牌と捨牌がある分、少し低くなります)
複数のテンパイがあるわけですが、待ちの枚数が少なくなったり、待ちが愚形になったり、手役が変わったりするのに合わせてその押し引きも変えてみるのをおすすめします。
1: 引き
テンパイ形は
テンパイ1
で、タンヤオと234の三色同順のテンパイです。
待ちがカンで、3・7牌はタンピンでもチャンタでも使える、要の牌になりやすい牌でもあり、他家に使われやすい牌で、あまり捨てられる機会の多くない牌でもあります。
つまり他家の追っかけリーチが入ると負ける可能性もある程度高くなるということです。
たとえばオーラスで満貫ツモ条件や跳満ツモ条件だとすれば「負けるかもしれない」くらいの気持ちでリーチするのは別にかまわないでしょう。
2: 引き
テンパイ形は
テンパイ2
高目がで待ちが 待ちのタンピンのテンパイです。
これならツモれる公算もある程度高く、他家からリーチや鳴きが入っても負けは考えづらく、リーチでいいでしょう。
3:引き
これはのどちらを引いてもシャボ(シャンポン)待ちになるため、どちらも同じとして扱います。
テンパイ形は
テンパイ3
このテンパイでリーチはタンヤオのみでしかも待ちの枚数が2枚+2枚=最大4枚しかなく、他家に持たれていたり捨てられていればアガリ目はありません。
真ん中(5)寄りの牌が切られるのに期待するのは禁物です。
一応、役ありなのでダマ(ヤミ)テンでや、 や引きを待ってリャンメン待ち以上にしてからリーチで攻めたい所です。
4:引き
もも、待ちは多少変わりますが、テンパイ形ではさほど変わりがないため、同じとして扱います。
テンパイ形は
テンパイ4
テンパイ5
この2つですが、テンパイ4は、テンパイ5は待ちで、5の方が少し外寄りでの分だけ多少のアガリやすさの違いはありますが、テンパイ形は似ているため、同じとして扱います。
どちらもリャンメン待ちで特別アガりやすい待ちでもなければ、悪い待ちとも言えず、ぼちぼちといった所でしょうか。
リーチでメンタンピン、裏ドラや一発、ツモ等で満貫にしたいくらいの手です。
5:引き
テンパイ形は
テンパイ6
これはピンフにはなりますが、でアガるとタンヤオが崩れてしまいます。
タンピン確定にならない牌でテンパイしたことにひっかかりを感じつつ、他家の動向に注視しつつ進めていきましょう。
三色にもならない=好調ではないわけで、こういう時に不意の放銃をしないように気をつけましょう。
6:引き
テンパイ形は
テンパイ7
これはピンフもタンヤオもなくなった役なしカン待ちです。
もし先制このテンパイでリーチする人がいれば、いくらでも手替わりのある形で最安でリーチする人だと呼ばれるでしょう。
ここから役ありに変化する牌はたくさんあるため、いったんはダマテンで他家からリーチが入れば受け気味(守備寄り)でリャンメン待ち以上の好形テンパイになればリーチを考える程度でいいでしょう。
マンズ引きのパターンを6つに分けて紹介しました。
少し長くなったので2回に分けることにしました。
今回のまとめ
・高くなりそうな手でも待ちの悪さを意識して押し引きを考える(3・7待ちは少し悪い待ち)
・シャンポン(シャボ)待ちは枚数が少ないため、最初から他家に持たれて純カラのケースも多い(最大2+2枚は少ない)
・安目でタンヤオが崩れる時にひっかかりを感じる(たとえ三面張でも安目の1や9でアガるのは良くない)
・先制愚形待ちでリーチするのは高くなるのと待ちが広くなるチャンスをみすみす0にしている
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2021年08月22日
魔王VS忍者
前回、「アガリ点だけで見るとやなかとよ。」(https://fanblogs.jp/tccdesu/daily/202108/20)の中で天空麻雀22(森山茂和・森下剛任・佐々木寿人・藤崎智プロの対決)の南一局を取り上げました。
この一戦の東一局で魔王(寿人)VS忍者(藤崎 智)のバトルがらしいな!と感じたので紹介します。
東家・森山
南家・森下
西家・寿人
北家・藤崎
の並び。
西家の寿人さんの配牌は
ドラ
この配牌から最初に見えるのはピンフで、ドラの東をトイツにしてポンなら鳴いても満貫、あるいはドラを頭にしてリーチでも満貫以上(リーチ・赤・ドラ2)になり、この場合はピンフが付きませんが、先制点には十分な点数です。
あるいはここに発などの役牌が重なればポンして発・赤の2000点の道もあります。
たとえば
リーチロン ドラリーチ・ピンフ・赤
リーチロン ドラリーチ・赤・ドラ2
ロン ポン発・赤
ロン発・赤・ドラ2
そこからのツモと捨牌が
ツモ6p 打南
ツモ4m 打発
ツモ中 ツモ切り
ツモ8s ツモ切り
ツモ2m 打東リーチ、これを下家の藤崎さんがポン。
寿人さんのリーチの手牌は
ドラ西家手牌
こんなリーチ・ピンフ・赤の3900点の手です。
点棒的にはボクシングで言うジャブ程度でしかないですが、こんなアガリを二度・三度と繰り返すと大物手がアガれたり、親で連荘が可能になります。
寿人さんは雀荘勤めの頃に給料とフリーを合わせて1000万を貯めた時の経験から得たのだと思いますが、デカトップを常に狙っているような印象で、前に出ることの大切さを教えてくれます。
そのリーチ率の高さで、放銃してラス(四着)になるのも時々見かけますが。
寿人さんの捨牌を見ると
西家捨牌
字牌がたくさん切られていて字牌が必要のない手か?の推測はできますが、数牌は8s一枚しか切られていなくて待ちを絞るにはもう少しヒントが欲しい所です。
このリーチはいったん置いて、北家の藤崎さんの手順を追ってみましょう。
藤崎さんの配牌は
ドラ北家配牌
この配牌からは4m6mがあるためチャンタや純チャンにするにも4m6mを切る二巡でテンパイスピードが遅くなりそう(配牌を見ただけの印象)で、アガリに向かうなら他家にスピードで乗り遅れるだろうと推測できます。
ドラの東や白などを重ねてポンした役牌(東は役牌・ドラ3の満貫)、マンズを何枚も引いたり字牌を引けばマンズのホンイツの手はあります。
それを踏まえた上で北家の手順を追ってみましょう。
ツモと捨牌は
ツモ7m 打8p
ツモ東 打西
ツモ8p 打1m
ツモ9s 打南
ここで上家から切られたリーチ宣言牌の東をポンして
ポン ドラ北家手牌
上家がドラの東を切ってきてリーチがドラを使えない形だとわかったので上家リーチは高くてもせいぜい満貫の手(一発や裏ドラなどがからまなければ、赤が各一枚ずつのため)だろうというのが見えます。(ホンイツやチンイツの一色手ではないのが字牌切りでわかる)
そのため、北家の藤崎さんは上家リーチと戦うのを決めたのだろうと感じました。
その後、
ツモ3s 打8p
ツモ8s 打3s
ツモ4p 打9s
ツモ4s ツモ切り
ツモ5s ツモ切り
ツモ4p 打4mテンパイ
藤崎さんのテンパイ形は
ポン ドラ
上家リーチ後に引いた4pトイツを生かした、1p4pシャボ(シャンポン)待ちです。
寿人さんのリーチの当たり牌の1−4pを見事に待ちにしてしまいました。
それも一人で4枚も。
その後
ツモ5m 打8m
ツモ6s 打9s
ツモ3m ツモ切りで手牌は
ポン ドラ
次巡、1pツモで忍者こと藤崎さんの満貫ツモアガリとなりました。(2000−4000+1000の+9000点)
ツモ ポン ドラ
寿人さんの五巡目リーチがアガれないばかりか、その当たり牌を待ちにしてツモるのは、流石としか言えません。
一応、四家の捨牌を公開しておきます。
東家捨牌
南家捨牌
西家捨牌
北家捨牌
今回のまとめ
・魔王(寿人さん)のメンバー時代に1000万貯めたエピソードは漫画になるくらい有名
・忍者(藤崎さん)はMリーグルールにはあまり向かない(トップが偉いルール)が、受け(守備)と攻めのバランスは優れている
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2021年08月20日
アガリ点だけで見るとやなかとよ。
タイトルはなぜか自分の博多弁らしき言葉でタイトルをつづってみました。
あまり深い理由は無いです。
某チェーンの博多某店の思い出が多かったから、それだけです。
タイトルについて語り忘れる所でした。
アガリ点だけでアガリを見ちゃダメですよ、という意味です。
ある対局の東2局1本場の場面。
九巡目、南家からリーチが入りました。
四家の捨牌は
東家捨牌
南家捨牌
西家捨牌
北家捨牌
ポン
と、北家が東家の8巡目に切った2sをポンしています。
ただこの南家のリーチ宣言牌の7pに北家がロン!
開けられた手牌は
ロン ポン ドラ
と、食い(鳴き)タンヤオの1000は1300。(1本場)
この時の南家のリーチした手牌は
ドラ 南家手牌
この手は高目(高くなる方)の1mでアガればリーチ・ピンフ・イーぺーコー・赤・ドラ2の跳満、12000点の手です。
安目(安くなる方)の4mでも満貫、裏やツモ、一発などでも跳満の可能性はそこそこ期待できる手でもあります。
こんな大きい手をアガられずにかわした食い(鳴き)タンはアガリ点だけを見ればたったの1000点(+300)しかない手ですが、この南家の大きな手を流した(かわした)功績は大きく、これをアガられれば8000点か12000点以上の差がつくことになります。
実際に増える点数は1000は1300点しかありませんが、この南家の手をプラスした1300+8000=9300点分の価値のあるアガリになります。(高目なら1300+12000=13300点)
このように、アガリの価値は自分のアガリ点だけで判断せず、相手のチャンス手や大物手を阻止した時にはその点数分の価値をプラスして計算します。(そういうアガリが良いアガリの一つ)
上の例のように、たとえ1000点アガリでも、相手の大物手を阻止するアガリであれば、その価値は一気に高くなるのです。
ではもう1つの例を挙げてみます。
天空麻雀22の中で行われた森山茂和・森下剛任・佐々木寿人・藤崎智プロの対決の南1局。
5mと5pと5sに一枚ずつ赤5の入った、一発・裏ドラありの一般的なルールです。
点棒状況は
東家・森山 37000
南家・森下 23200
西家・寿人 25200
北家・藤崎 34600
となっています。
西家の寿人さんが10巡目リーチ。
手牌は
ドラ 西家手牌
待ちはカン8sのリーチ・三色同順・赤・ドラの満貫確定リーチ。
ツモったり裏ドラが乗ったり、一発などがからめば、跳満の可能性もある程度残っています。
その同巡・北家の藤崎さんがテンパイ。
手牌は
ドラ
役なしドラ1のダマテンにとります。
ダマでも2mツモならアガり、4−7mツモならリャンメンのピンフに手替わり、5mツモでもリャンメン待ちのピンフになります。
おそらくそこまで見越した上でのダマテンでしょう。
カン2mでリーチは不安があったのもあるでしょう。
その次巡、藤崎さんが2mツモアガリの500−1000。
このアガリにしても500−1000のトータル2000点のアガリ(+リーチ棒1)ですが、このアガリも寿人さんの満貫リーチをかわす2000点ですので、その価値は2000+8000=10000点(+リーチ棒)になります。
それくらい、相手の大物手やチャンス手をかわす安手は価値が大きいのです。
つまり、食い(鳴き)タンヤオや役牌、役なしメンゼンツモも安いからと馬鹿にできないわけです。
ちなみに、こんな愚形待ちダマテンをツモアガリする時は今後の状態が良くなるアガリです。
この次局や次々局あたりに注目です。
今回のまとめ
・アガリ点は相手の大物手やチャンス手をかわすアガリであれば、(自分のアガリ点+相手のアガリ点)分の価値がある
・役なし愚形待ちをツモアガリする時は今後良くなるサイン(ツモった後に注目)
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2021年08月18日
ツモ牌での判断
ツモ牌で場を判断したり、狙う手役を決めたりするのは皆さんもご存知でしょう。
そして有効牌を引くのは平均的に三巡に一回程度だと知っていれば、それより早いか遅いかで他家よりテンパイが早くなりそう、遅くなりそうだと判断することは可能です。(たとえば有効牌を四巡に一回引くなら通常より遅い、二巡に一回なら早いといった風に)
他にもツモ牌の引き方で場を判断するというのも、以前書きました。
「麻雀の匠」の木原浩一#7、#8の内容でトイツ場について触れました。(https://fanblogs.jp/tccdesu/daily/202108/03とhttps://fanblogs.jp/tccdesu/daily/202108/04)
その中で
ドラ
この配牌からツモがでこうなります。
配牌から見て6mや7mがトイツになっているのに、5−8mを一枚も引いていません。
7sがアンコになっているのに、5−8sを一枚も引いていません。
通常であればシュンツになる5−8m引きより先に6mや7mが先にトイツになり、これと同様に5−8s引きよりも先に7sがアンコになりました。
残り八枚の5−8mより残り三枚の6mや7mの方を先に引くことに違和感があるかどうかがポイントです。
5−8mより数の少ない6mや7mなどが複数重なってトイツ以上になる時はトイツ場の傾向が強くなります。
これとは逆に、5−8mや5−8sなどを複数先に引くとシュンツの方ができやすいシュンツ場の傾向が強いと言えるわけです。
では、違うケースを見てみましょう。
配牌1
こんな配牌から見えるのはタンヤオ・ピンフ・234の三色同順で、ここに5mや5p、5sなどを引くと345の三色同順狙いに切り替えることになりますし、さらに6m、6p、6sのうち二種類以上引くと456の三色狙いになるわけです。
では、もう一つの手牌を見てみましょう。
手牌2
この手牌からは最初にチャンタや純チャンが見えますが、仮にチャンタ・純チャンにならなかったとしても123の三色同順や234の三色同順もあります。
あるいは三色にならなくてもピンフになるツモも想定されます。
たとえば
ロンチャンタ・三色同順
ロン平和・純チャン・三色同順
こんなチャンタ・純チャンにならなくても、ここに1m、1p、1sのうち二枚を引けば、
ロン 平和・三色同順
平和・123の三色のアガリ形も描けますが、手牌2に4m、4p、4sのうち二枚以上を引いてさらに6pでも引いてくれば、
ロン タンヤオ・平和・三色同順
こんなタンヤオ・ピンフ・三色同順のアガリ形も描けるわけです。
このように同じ手牌から何通りのアガリ形を描くことができるかが、わずかなアガリの可能性を逃さないことにもつながってくるわけです。
いかがだったでしょうか?
ツモ牌に対してどれだけアンテナを張っているかでアガリを逃す、逃さないにも関わってきます。
ツモ牌から場を判断したり、手役の狙い方にも影響を及ぼすのがお分かりになったでしょうか?
今回のまとめ
・ツモ牌の引き方(有効牌の引き方)でテンパイスピードを推測する(三巡に一回なら平均的、それより多いと早い、少ないと遅い)
・ツモ牌で場を判断する材料の一つになる(シュンツになる牌を複数引く→シュンツ場、シュンツにならずターツがトイツやアンコになる→トイツ場の傾向が強い)
・同じ手牌からできるだけたくさんのアガリ形を想像する(ツモ牌によって変わる手役)
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2021年08月16日
役牌
今回は役牌について語っていきます。
役牌はポンやアンコにするだけで一飜が確定し、アガリの権利を得られる牌です。
役牌と一口に言ってもその種類は色々あります。
まず自風牌(西家の西、北家の北など)、次に場風牌(東場の東、南場の南など)、あとは三元牌(白・発・中)。
自風牌と場風牌が重なると(東場の東家の東、南場の南家の南)、ダブ東、ダブ南と呼ばれます。
主に歌舞伎町で行われている東風戦では場風が常に東と西で役牌になり、西家にとっての西はダブ西になります。
たとえば、役牌が配牌からアンコで手牌に入ると、何を考えるでしょうか?
具体的にこんな手牌
この手牌であれば、3mアンコで1ブロック、23pで1ブロック、中アンコで1ブロック、7pか5sにくっつけて1ブロック、8sトイツが頭でメンツは足りている計算になります。
赤やドラなどをくっつけてリーチしてツモれば満貫は射程圏内です。
他にも裏ドラが乗ったり、一発などが絡んでも満貫にはなります。
アガリ形の例は
リーチツモ ドラ 裏ドラ
リーチツモ ドラ 裏ドラ
他にもメンゼン(門前)で役牌がアンコの場合、四枚目の牌を持ってくるとアンカンができ、19字牌のアンカンをするだけで+32符(実質40符アップ)でアガリ点数が大きくなります。
役牌アンコの時と役牌カンの場合でアガリ点数を比較してみます。
役牌アンコの場合
ロン
この手の場合、発・赤の子で2600点の手になります。
これが発アンカンの場合は
ロン アンカン
発アンカンの場合も発・赤の70符二飜で子4500点になります。
このケースはアンカンするかしないかで2000点近く変わるわけです。
ただしこの役牌アンカンは他家の手のスピードが遅いと判断した時だけアンカンをおすすめします。
字牌のアンコは攻めだけに使う牌ではありません。
次は役牌を受け(守備)に使う場合です。
他家からリーチが入って安全牌がまったく無い時、自分の手のスピードが遅く、攻めるほどの手ではないと判断した時、その時初めて役牌を安全牌代わりに切ることを考えます。
他家リーチの捨牌がこんな時
リーチ
こんな捨牌でリーチが入った時、どれが当たり牌になるのかスジで絞るにしても絞りきれません。
そのリーチが入った時の自分の手牌が
こんな手牌の時一枚引いてテンパイするとリーチに押す選択も出てきますが、イーシャンテンから何でも切って押すわけにはいきません。
100%オリではないですが、いったん白のアンコ落とし(三枚切る)でタンヤオへの手替わりも見ながらまわる(オリずに手を組み直すこと)選択もあります。
6mに5mや7mがくっついたり、5sに4sや7s、5sなどが複数くっつけば、タンヤオでテンパイする可能性も0ではありません。
上記のように、役牌ひとつとっても攻めにも受けにも使える、便利な牌だというのがお分かりになるでしょうか?
今回のまとめ
・役牌アンコのメンゼンなら、満貫は射程圏内(リーチ・ツモ・役牌・ドラなど)
・役牌のアンカンは大幅な点数アップ(他家の進行が遅い時がおすすめ)
・安全牌がなく、イーシャンテンからリーチに押したくない(押せない)時に役牌アンコ落としはある(タンヤオへ手替わりなど)
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2021年08月13日
ロンとツモ
今回はロンとツモについて書いていきます。
これを見ている人に聞きたいのですが、ロンとツモの違いは何でしょうか?
メンゼン(門前)ツモなら一飜プラスされるとか、ツモアガリなら他家三者から点数を奪えるといったくらいでしょうか。
符計算の際の符が変わるというのもありますね。
出アガリ(ロン)狙いの時、どんな手牌になるのか、想像してみましょう。
たとえば
ここから打5mリーチするとカン2mのスジひっかけになって端(1と9)に近い分、他家の手から出る可能性もある程度期待してしまうのではないでしょうか?
もし頭の白がドラなら、カン2mで喜んでリーチする人もたくさんいるように感じます。(リーチ・ツモで満貫)
これが東風戦なら5200点でもリードと言えますが、半荘戦なら満貫にも足りない点数など、リードとは言えません。
跳満親カブリするとー6000点でこれ以上の点数が引かれ、他家の満貫出アガリ(ロン)でも簡単に逆転されてしまいます。
以前、Mリーグの試合で茅森さんが内川さんからロンしたリーチがこれです。
ロン ドラ 裏ドラ
これはオタ風の北タンキ待ちがリーチ勝負で競り勝っただけのもので、たまたま裏ドラが2枚乗っただけのリーチです。
役牌でもないオタ風ならリーチでも切ってくれる人がいるかもしれない、のリーチに見えます。
あとはおまけで自分がメンバーデビューして間もない時、メンバー2入りの卓(4人のうち2人が従業員)で同僚メンバーのK君にかまされたリーチです。
捨牌が
K君捨牌
リーチ
このリーチに一発で8pを切ったところK君からロン!の声。
手牌は
リーチロン
リーチ・タンヤオ・一発・赤の満貫放銃になってしまいました。
これは東風戦の店だったので、自分がラスになる放銃でした。
出来メンツの678pから手出しで67pが切られていて、これも出アガリ(ロン)を主な目的としたリーチです。
上3つの手牌から言えるのは、あくまでも他家から当たり牌が出るのを目的とした、ロンのためのリーチだということです。
一つ目の手牌で少しでも広い待ちでツモを目指そうと思えば135mに6mをくっつけてリャンメン待ちにする、二つ目の手牌なら345pや345sのメンツを伸ばして2345p、3456pに1−4pや3−6p、2−5pや4−7pを引いたりして二メンツにしてピンフもつけて高くして待ちを広くするのを考えるはずです。
三つ目の手牌にしても678pから67pは切らず、678pの1メンツで使用する方が自然です。
つまりツモアガリを目指そうと思えば、そもそもこんな待ちにはしない、という話です。
自分が言いたいのはツモアガリを目指すこととロンアガリを目指すことは正反対の関係にあるということ。
ロンアガリ狙いは誰か一人が出せばいい、というもので、ツモアガリ狙いは他家が出さなくてもいいから自分で引きアガってしまおう、というものでロンアガリとツモアガリは共存しづらい関係にあります。
よってロンアガリが増えるとツモアガリが減り、ツモアガリが増えるとロンアガリが減ってきます。
以前、ツモアガリが自分の調子を計るバロメーターだと言いましたが、ロンアガリばかりを目指していると、ツモアガリが減っていくわけで、親連荘を目指したいのであれば、ツモアガリ狙いで進める方がお得になります。
Mリーグなどの放送対局でも、親が何度も連続でツモアガリを決めて大トップになるのを見たことはありませんか?
打ち手自身の調子が上がってくると、10万点持ちのトップも不可能ではなくなります。
親でアガリを重ねるごとに、どんどん自分の調子が上がっていくのが体感できるはずです。
今回のまとめ
・ロンアガリ⇔ツモアガリの関係
・ロンアガリが増えるとツモアガリが減り、ツモアガリが増えるとロンアガリが減る
・親連荘を目指すなら、ツモアガリ狙いがお得
・ツモアガリが自分の調子を計るバロメーター
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2021年08月10日
枚数を見る
今回は「枚数を見ること」についてです。
場にどの牌が何枚切られているか?を知っているのと知らないのとではどのような差が生まれるのかについて少し掘り下げてみます。
たとえば東2局・西家で
東家A捨牌
南家B捨牌
西家C捨牌
北家D捨牌
ツモ ドラ西家手牌
こんな手牌に3mをツモってきた時、何を切るでしょうか?
捨牌がたくさん切られていないですが、これだけの情報からでも打牌が決まります。
この西家は配牌からチートイツに決め打ちしてきたわけですが、二巡目に南家と北家が9sを切っていて、9sが純カラでアンコ(暗刻)になる可能性が0になりました。
9sがアンコにならないとわかれば、ここからトイトイ・三暗刻を目指すとテンパイスピードが遅くなり(受け入れ枚数がマイナス二枚)、仮にテンパイしても待ちの枚数が0になる(シャボ待ちの片方が0枚になる)ため、アガリの可能性もグッと下がってしまうことを意味します。
よってここはトイトイ・三暗刻狙いにはせず、チートイツ(七対子)狙いの3mツモ切りになるわけです。
これは実戦譜で、A・B・Cの三者はMリーガー、DはMリーグの解説者です。
実戦でこのCは5sを切りました。
3mを手牌に残した=まだトイトイ・三暗刻を見ているわけで、9sの残り枚数が0なのに気づいていない証拠です。
実戦でこんな見落としを0に近づけるのが、最善の打ち方を目指すコツになります。
では違うケースを見てみましょう。
東一局・北家でこんな手牌だったとします。
北家手牌
この手牌はテンパイで、5sを切ればタンヤオ・678三色同順のテンパイ、8sを切ればタンヤオ・ピンフのテンパイになります。
この時、他家の捨牌が下のような捨牌だとしたら、どうするでしょうか?
他家A捨牌
他家B捨牌
AとBの捨牌で7sが三枚も切られているため、ここは三色同順狙いは厳しいと見てタンピンの8s切りでいいでしょう。
ですがオーラスでトップ条件が満貫ツモであれば、ラス牌(最後の一枚)狙いの5s切り三色狙いにするしかありません。
(赤5sを引くまで待つか不確定のリーチで裏ドラ狙いはあり)
あるいは、こんな手牌であれば何を考えるでしょうか?
これはマンズの一気通貫の4−7m待ちテンパイです。
このテンパイ前の他家の捨牌がこんな捨牌だとしたら何を考えるでしょうか?
他家A捨牌
他家B捨牌
これだとAとBに一気通貫になる高目(高くなる方)の4mを三枚も切られていて、自分のツキの無さが目に見えて感じられます。
つまりこの手でリーチにいくと他家に追っかけリーチが入ると負けてしまう可能性が高いのではないか?と考えることができます。
今回のまとめ
・トイトイ狙いの時、トイツの残り枚数を常に確認する(トイツの牌の残り枚数0=トイトイ狙いにしない→チートイツへ)
・高目になる牌がたくさん切られている=ツキが薄い=リーチ負けする可能性が高い
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