2013年01月12日
56. 佐々木蔵之介 演劇に目覚めて・酒造会社 「サワコの朝」
実家は130年続いた京都の造り酒屋で、3人兄弟の次男です。ご両親から後を継ぐようにという話は一切なかったものの、大学は農学部に進学とあって、周囲は後継者と期待し、ご本人もなんとなくその道を考えていたようです。
「それまで特に趣味がなかった」とのことですが、大学の演劇サークルで演技に目覚めました。
それでも「いずれ家業を継ぐのなら営業の勉強もしておこう」と広告代理店に勤めました。勤務地は大阪です。職場の理解のもと、仕事を終えると劇団「惑星ピスタチオ」の練習に通う日々でした。
転機
ところがここで転機を迎えます。
東京の劇団「キャラメルボックス」から客演の依頼が来るのです。ちょっと仕事後に練習、というわけにはいきません。
「いったんは断ったんですよ。でも『もう一度考えて』って言われて、考えてしまったんですよ」
その結果、会社を辞め、東京に行くことに。
両親に話したところ、お父さん「は?」と鳩が豆鉄砲を食らったよう。続いて「ふざけんな!」
お母さん「やめときなはれ」
「ぼくが親でも同じことを言います」
ここで佐和子さん、お姉さんっぽく「どうしてそういう心持になったの?」「一回東京に呼ばれただけでどうして?」
確かに!
客演を依頼されただけで、東京に行って成功する保証はどこにもないわけです。失うものは何もない、というわけにはいかないのです。安定した会社生活を捨て、両親の期待を裏切るわけですから。
「いまだにわからないです。ぼくの判断ミスです」
判断ミスではないでしょう!結果的に大成功したわけですから。
「もうちょっと演劇を続けたかっただけなんです」
これは本音?
人間にはいろんなタイプがいます。いろんなことに興味をもってどれも器用にこなすのに一つにかけることができなくて大成しないタイプ。逆に能力が高くてエネルギーもあるのに、何をしたいということがない。でもそういう人が情熱の対象を見つけると一気に突っ走る。
佐々木さんは大学時代に演劇と出会ってしまったのですね。もし出会わなければ、佐々木酒造のイケメンの跡継ぎになったことでしょう。
けっきょく親孝行?
猛反対だったお父さんはその後?
「NHKのオードリーに出演したころは時期的に日本酒が一番売れるときで『オードリー』という銘柄のお酒を売り出したらかつてない売れ行きで」
なるほど。親孝行をされたわけです。こんないい俳優さんが京都の酒屋さん関係の間だけの人気者で終わるのはもったいないですものね。
出会うべくして演劇と出会ったんですね。めでたしめでたし、なのでは?
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