2013年10月06日
285. 椎名桔平 牛乳で背が伸びた・喫茶店・サッカー・公園巡り 「にじいろジーン」
「初めてお会いするんです…細くて顔が小さくて、しかも目がかっこいいんです」とサワコさん。
サワコさんと並ぶと誰でも大きく見えるのですが(失礼)、かなりの長身?
「180pです」高校時代に伸びたそうです。伸びた秘訣は牛乳。毎日飲んでいたそうですが。
「ぼく、牛乳がほんとはダメなんです。お腹が、ずっとゆるい子だったんです。大人になって東京に出てきて牛乳をやめたら止まったんです…。どうして親は気づいてくれなかったんだろう?」(笑)
いいじゃないですか、それで大きくなったんですから。
椎名さんは1964年生まれ、49歳。三重県出身。
映画「ヌードの夜」(1993)で初主演。注目を浴びます。29歳でした。
その後は「アウトレイジ」を初め数々の映画やドラマで活躍してきました。
「記憶の中で今もきらめく曲」は
「学生街の喫茶店」ガロ (1972)
アガワさんが反応しました。「まさに私たちが大学生のころ…」
椎名さんがこの歌を聞いたのは7、8歳のころ。
椎名さんのご実家は喫茶店。昼間は「純喫茶」で夜になると「洋酒喫茶」。当時はジュークボックスを置いていたとか。
「その店の上に住んでいたんですが、ジュークボックスからこの曲が流れてきて…」と椎名さん。「知らない街に早く行って、大学生になって、そんな喫茶店に行きたい…そんな記憶」
「ご実家、今は?」とアガワさん。
「11年前に、両親にのんびり出来るようにと、喫茶店をプレゼントして…」
「エライ息子だねえ」とアガワさん、感心しきり。
その店の名は
「Cafe Kip's」(三重県・伊勢市)…Kipというのは桔平から。
「ちょっと今風ですが、ぼくは純喫茶が好きで…」
椎名さんにとっての「純喫茶」とは、「テーブルでも椅子でもカップでも当時のものを使っている…音楽も昭和のものを…。タイムトリップ…時空間を変えたい、みたいな…」
ううん、ロマンティストですねえ。私(よしろう)も喫茶店は好きですが、大好きな京都の、何軒かの喫茶店が思い出されました。
「よく喫茶店巡りをされる?」とアガワさん。
「よく行きますよ」「今年は京都で仕事があって…。京都にはぼくが『いいな…』と思っている喫茶店がたくさんあるんですよ…」
…驚きました。京都の喫茶店のことを思いながらトークを聴いていたのですから…。
「田舎から東京に出てきて、よく喫茶店に行ってたというのは…ホームシック」と椎名さん。
喫茶店は椎名さんにとってのホームタウンなんですね。
サッカーから役者の道へ
椎名さんは一途なところがあるようです。
小3のときに始めたサッカー。当初はあまり上手くなかったそうなのですが、青山学院大学のサッカー部に入ったころには、ゼッケン6番を貰うほどの選手になっていたそうです。ところがそのサッカーをやめてしまいます。
「ひょんなことからサッカーメーカーのコマーシャルに出ることになった…テレビに出たら当時のアマチュア規定に引っかかって、半年間の謹慎処分になったんです」
当時はJリーグなどない時代。ずっと続けてきたサッカーの道が突然途絶えてしまいました。
しかし、テレビにほんの少し出たことが、椎名さんの将来を決めました。
「テレビに映った…役者ってどうなんだろう?」役者という仕事に興味を持ちました。
「サッカーも開花するのが遅かった…」でもサッカーから一つのことを続けるということを学んだ椎名さん、10年間は頑張ろうと考えました。
「ご両親の反応は?」
「バカじゃないか…」
大学の知り合いに役者の卵がいた椎名さん、相談すると、「うちの事務所の社長に紹介する」。
これでそのプロダクションに入ることになりました。
でも、仕事がありません。「2、3年、ほとんど仕事がない…」
そのあと劇団に参加することになりました。理由は「役をもらうため」。
なんでも自分たちでする劇団でしたが、「劇団なら順番がまわってくるだろう」と考えての入団でした。しかし、「2年いたが、下積みでした」(笑)
辛いですね…。小さな役が来ることはあったそうなのですが、「それでは自分の適性が分からない、ちゃんとした役を1度やりたい」
もがき続けた20代のある日、たまたま見ていた雑誌のあるページに目が留まります。小野洋子さんのインタビュー記事でこんな言葉を見つけたのです。
「10年ひとつのことをずっと頑張れば、神様がきっとご褒美をくれる」
この言葉が椎名さんの心の支えになったそうです。
「10年頑張れば、1回はチャンスをくれる」
チャンスは大好きな「喫茶店」でやってきました。
29歳で初主演
椎名さん28歳のとき、石井隆監督と新宿の喫茶店「滝沢」で面接することになりました。
「喫茶店で会う…大好きな『滝沢』で…」
そして初主演が決定。
「嬉しかった…この作品に対してできることをすべてしないといけない」
「ヌードの夜」に出演した後、次から次へと出演依頼が来るように。人気俳優への道が開けました…。1チャンスをモノにしたのですね。お見事です。
この10月からは主演のドラマ「刑事のまなざし」が始まり、50歳を目前にしてますます好調な椎名さんです。
気になる俳優仲間
アガワさんが堤真一さんと話したときに「気になる役者さん」を聞いてみたところ、名前が挙がったのが、椎名さんと阿部寛さんだったとか。
「彼らとは仕事をしたことなかったんですけど、一緒に食事に行って仲良くなって…」「同期の桜、みたいな…」「いい仕事してるなって思ったり…」
同年代の3人ですが、若いころに感じた嫉妬心のようなものはもう無いそうです。
公園巡り
喫茶店巡りだけでなく、最近では「公園巡り」も椎名さんの趣味の一つとなりました。
「犬を走らせたいんです」
愛犬のゴールデンリトリバーを安心して走らせる場所を求めて、公園巡りをしているのだとか。
「広々としたところを見つけるのが大変」という椎名さん。おススメは、
@「所沢航空記念公園」
A「武蔵丘陵森林公園」
B「潮風公園」
都心ではお台場にある「潮風公園」がお気に入りだそうです。
「ここは犬がいなければ行ってない公園」「ウォーターフロントで素敵な公園」
「今、心に響く曲」は
「ホテルカリフォルニア」イーグルス
これにもアガワさんが反応しました。若いころの思い出の一曲のはずです。
椎名さんは大人になって、彼らの再結成のDVDを見て、感動したのだとか。
「すっごくラフな格好で…音楽はすごくクオリティが高くて…」「ぼくもそういうおじさんになりたい」
椎名さんは10年を人生のひと区切りと考えていて、50歳になったら次の10年を考えたいと…。
「10年後、また呼んでください」と爽やかに締められました。
いやあ、椎名さんがこんなにすごい方だったなんて…。「石の上にも3年」どころじゃないですね。
モノになるまで10年は頑張る…。口で言うのはたやすいですが、10年は長い。心が折れそうになったことが何度もあるはずなのに…。
今回の「サワコの朝」でも大感動のよしろうでした。
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