2013年07月09日
210. 小泉孝太郎 「総理の息子」「アンタッチャブル」・いかりや長介・ミスチル 「サワコの朝」
登場前、アガワさんは次のように話されました。
「今日のゲストは本当にこんな爽やかな青年が、という顔をしていますが、心の中は大変にいろいろ苦労をしていると、親の七光り族の1人としては思うのですね…」(笑)「まあ、ちょっと格が違いますけどね、私とは…」
確かに小泉さんがデビューのときは「現総理の息子」というふれこみでしたから、親の七光りと思われても仕方がない状況でした。
「大変だったでしょう!?」とアガワさん。小泉さん、爽やかな笑顔なのですが、決して否定せず…。
代々政治家の家に長男として生まれ、23歳のときに芸能界デビュー。23年経った今、連続ドラマ「名もなき毒」で初主演を務めることになりました。ここまで大変だったはずなのです。
記憶の中で今もきらめく曲
「アンタッチャブル(の主題歌)」エンニオ・モリコーネ
ケヴィン・コスナー主演の大ヒット映画の主題歌です。
「父親に『これだけは見とけよ』って言われて…」しばらく聞いていましたが「テンション上がりますね!今日絶対見よう」
「映画館で初めて見た映画、ETなんですよ。幼稚園の年長だったと思いますね…」「最後のシーンで泣きました」「どうしたらスクリーンの向こうで生きることができるのかと、という…ずいぶん考えましたね」
「それが最初の役者への目覚め…」とアガワさん。
「目覚め、というか、恋い焦がれるというか…」
父の教育
「厳しさと優しさ、その2つですね。厳しさだけの日はないし、優しさだけの日もない…緊張感、ありましたね」
「お忙しいのでは?」
「週1回、帰ってきたときは、まず公園で…。『次、銭湯行くか』寝る時も絵本読んでくれて…」「本を読んで父が先に泣いてました…」
小泉元首相、なかなかいいお父さんですよね。
「悪さしたこと、ないんですか?」
「家を一歩出ると町中に父親のポスターがあるんですよ」(笑)「悪さしたくてもできないですよね」
「でも辛いというか、『サラリーマンの家に生まれてたら』って…」とアガワさん。
「それはよく考えましたね…なぜ自分はこの家に生まれたんだろう?自分の人生、どいうふうにしていけばいいんだろう?ずいぶん考えましたね…」
「周りのプレッシャーは?」
「父が一度も『政治家をやりなさい』とは言わなかった、『好きな仕事をしなさい』って。それが救いでしたよね。もし『政治家になれ』って言われてたら、ぼく、つぶれてたでしょうね…どっかで…」
「そう?」
「でも、高校のころから、『そういえば小っちゃいころから映画好きだったし、自分自身が一生懸命になれる世界ってなんだろう?』っていうと、この世界でしたね」
「役者の世界…」
そのあと小泉さんは大学に入るのに2浪しています。
「勉強は好きなほうではなかったし…ちょっと考える時間、将来についての…申し訳なかったと思いますが…アルバイトもしたし…」
家からもらってたのは食費の500円だけで、お小遣いはなかったとか。「体を動かして働くのがよかった…」
役者への道
「石原裕次郎賞」に申し込み、落選したのは20歳のとき。お父さんには事後報告でした。
「ちょっとお父さんに言っておけば…」とアガワさん。
「そういうのイヤでしたね、父親のコネとか…」
お父さんに結果を告げると「そりゃダメだろうな…そんな簡単な世界じゃねえよ」という言葉。
そうこうしているうちにお父さんは総理大臣になり、孝太郎さんも「総理の息子が芸能界に…」ということで注目を浴び、「両手ほどの」プロダクションからのオファーを受けました。
「ちょっといい気持?」
小泉さん、複雑な気持ちだったそうです。
「ごくごく普通のサラリーマンとして生きていこうかとも考えて…。二者択一で…。父を見ていて、表に立つ人間の家族の苦しさも分かってたんで…。」「穏やかに生きてくってのもいいな…普通に散歩して、お茶飲んで…」
迷った小泉さんは総理公邸に向かいます。
小泉さんが切り出す前に、お父さんは「やってみればいいじゃないか!」と。
「『あ、いいんだ!』と思って…」「父に『やめてくれ!』って言われたらやめとこうって…」「あの時の父を見ていたら、自分の(夢)なんていくらでも押し殺せた…」
小泉さん、政治家の家に長男として生まれた自分の立場も分かっているし、日本を背負って立っているお父さんの立場も分かっているし、「自分の夢を貫いて、お父さんに何か迷惑をかけちゃいけない」という気持ちもあったろうし…辛かったでしょうね。
現役総理の息子が芸能人としてデビュー。たびたびインタビューを受けます。
「個性を出さなきゃいけないのに、ぼくは『自分の個性を消さなきゃ』って思ってました。何を言っても『総理の息子』だから…。」
「一番つらい時期だった…」と振り返る小泉さんです。
恩師との出会い
この辛い時期にうれしい出会いもありました。事務所の大先輩、故いかりや長介さんです。悩む小泉さんのために時間を作り、いろいろ話をしてくれたそうです。
「(役者は)いい仕事だよ。30、40、50になっても、その時の自分を出せる。いい時もそうでない時も、その時の自分で勝負できる世界だから。君はこの世界に入ってよかったよ、いい世界に入ってよかったよ」
「ものすごく温かくて、『焦らなくていいんだよ』って肩をポンと…」
いかりやさんは台本の読み方も教えてくれたとか。そして「絶対にいかりやがお前に教えてることは言わないでくれ。役者が役者に教えることは恥ずかしいことなんだ…」
役者としてのスタートの時期に小泉さんはいい先輩に出会いましたね。これも運がいい?それもあるでしょうが、私は小泉さんの人徳ではないかと思います。小泉さんには若者らしい「可愛げ」があります。そっと救いの手を差し伸べたくなるような…。
今年で12年
今年でデビュー12年になる小泉さん、「幸せなこと」と一言。
「『明けましておめでとう』から、今年1年のスケジュールが全部埋まって…本当にうれしかった…やっと小泉孝太郎になれたっていうか…」
「小泉首相の息子の」小泉孝太郎だったんですよね…。
「『そういえば、お父さんは総理でしたよね』って言われることがあって…」
今年はついに連続ドラマの主役です。
「今はこの道に賭けてみてよかったな…と」ほっとしたような、何ともいい表情です。
今、心に響く曲
「innocent world」Mr.children
この歌は小泉さんが高1のころに流行った曲だそうです。どんなに落ち込んでいるときでも、この曲を聴くと「頑張ろう」とプラスの気持ちになれるのだとか・
「ちょっと危なかった…泣きそうだった」「自分は将来どうしたらいいんだろう、というときに聴いたんです」
今日もアガワさんの「聞く力」炸裂!いろんなことを話して小泉さんはさっぱりした表情に…。
「走って帰れるくらいに元気だ!」が最後の言葉でした。
それにしても思います。
悩める若者よ(別に若者でなくてもいいんですが)、「サワコの朝」を毎週見よう。人生のヒントが必ずある。
叫びたくなった私、よしろうでした。今週もよかった…。
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/3584693