2013年05月16日
159. 栗原はるみ 結婚・料理家・グランプリ・料理上達の秘訣 「サワコの朝」
NHKのアナウンサー、栗原玲児さんの奥様としてずっと専業主婦をしていましたが、その美味しい料理が評判を呼び、いつしか料理家として活躍するようになりました。
栗原さんが料理家になったのは39歳のとき。料理本「ごちそうさまが、ききたくて。」が大ヒット。2005年には「グルマン世界料理本大賞」でグランプリを獲得。出版した料理本の累計は2300万部にもなります。
1992年に出版された「ごちそうさまが、ききたくて。」は「急に売れたわけじゃない」そうですが、計200万部という数は、この本が全国の主婦や料理を作りたい人たちにいかに支持されたかを示すものだと思います。
この本の魅力は、栗原さんの専業主婦時代に書き留めたノートがもとになっている面白さもあるのではと、栗原さんは考えます。
「にんじんがいっぱい残ったから作りました」とか「せん切りは丁寧にやるとたのしいよ」と自分自身の素朴な感想や思いを率直に述べています。
美味しい料理を発表する前に「まず家族を攻めないと」と栗原さんは言っています。「家族に『おいしい!』って言ってもらわないとださない」
発表する前の、いわば水面下で何10回も試しに作るのだとか。
そしてテレビで実演する際には「緊張しないために何回も練習する」とのこと。ということは、家族はその間、ずっと同じものを食べるのですね。
記憶の中で今もきらめく曲
栗原さんの「記憶の中で今もきらめく曲」は
「IF」BREADの曲です。「結婚してダンナ様に初めて贈った曲」なのだそうです。
「やなことあったりするじゃない…この曲を聴こうと思って」栗原さんの心を癒してくれる曲なのですね。
料理家になるまで
栗原さんはご主人と21歳で知り合い、26歳で結婚しました。
「結婚したらいい主婦になると決めてまして」
「けなげね」とサワコさん。「あたしもそう思ってたんですよ」(笑)
ご主人の仕事の関係から料理番組の裏方をすることになった栗原さん。「最高でした」
それまで自分の通帳を持ったことがなかったので、仕事をして収入を得る喜びを実感したのです。一方で裏方に徹することのキツさも感じました。「認められないとだめだ…」
しばらくして女性誌から電話が。「料理の得意な奥さん」という特集で紹介されることになったのです。
なんでも、その企画を立てたフリーライターが以前、栗原さんの手料理を食べ、感激したことがあり、「本を出すときにはこの人に頼みたい」と決めていたそうなのです。
「ほんとによかった」と栗原さんは言います。「好きなことを仕事にしてきたから…」
「好きなことを仕事にすると嫌いになるって言うでしょ?」とサワコさん。
「それはないですね」「ヤなときはよけい頑張りたい」
主婦目線の料理
栗原さんの、主婦ならではの視線も共感を得ます。
「『豆腐をくりぬいて、そこにいろいろ載せましょう』って。『じゃあ、くりぬいたのはどうすんの?』ってあるじゃない?それが頭から離れない」
なるほどなあ。捨てたくないですもんね…。
ここでサワコさんからいろいろと素朴な質問が。冷蔵庫にいつまでも残る食材ってありますよね。
「佃煮はどうすんの?」「ポテトサラダに入れる。シバ漬けをスライスして入れる…おいしい」
「らっきょは?」「スライスして牛丼に入れる…おいしい」
即答です。「冷蔵庫が片付く気がする」とサワコさん。
「絶対味」を数値化すること
サワコさん、プロの料理家の、材料を組み合わせる発想がどこから来るのか聞きます。
「頭で考えたものは失敗する」と栗原さん。実践の中からの発想ですね。
「アイデアの枯渇は?」「それがなくなるとやめないといけない」
そして「自分が絶対においしいと思うものを数字で表すのが仕事なので」と。「頭の中の『絶対味』を数値化するのが本当に難しい」
そうなのか!
漠然とした表現だけでは、本を読んで作ってその味を再現することはできないのですね。その指示、分量通りに作ってみて、「おいしい!」と感激するものができないと料理本はアウト!なわけです。
栗原さん、時々海外に出かけてはいろいろなお料理を味わいます。そのときに「ひらめく」のだそうです。
そしてひらめいたものを練習するのだとか。
料理上達の秘訣
最後に、栗原さんが考える料理上達の秘訣は、「味にうるさい家族を持つこと」なのだそうです。ということは栗原玲児さん?
「米のとぎ方ひとつ言われました」「料理をきちんと批評されまして…」「最初はキツかったです」「今はよかった…だからプロになれた」
本当に素直な人なのですね。そして頑張り屋…感激しました。
-
no image
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/3584642