2013年03月12日
108. 野口健 風に立つライオン・お父さん・レミオロメン 「サワコの朝」
サワコさん、開口一番「もっと大きい人かと思ってました」「荷物が重いので足が短くなったんです」「縮んだの?」「はい」
なんというオープニングでしょう。
「記憶の中で今もきらめく曲」は
「風に立つライオン」さだまさし
野口健さんは高校時代をイギリスで過ごしましたが、高校を停学になって日本にもどり「ぷらぷら」しているときにこの曲を聴きました。
植村直己さんの本を読み、探検家を夢見始めたときにこの曲に出会い、歌詞にあるキリマンジャロに憧れを抱くようになりました。
そして曲を聴いて半年もたたないうちにキリマンジャロに到達したのです。
野口健さんは25歳でエベレスト、そして世界最年少(当時)で世界7大陸制覇という快挙を成し遂げたのですが、そこにいたるまでの年月はお父さんとの格闘でした。
父の教え
お父さんは外交官で、仕事柄数年おきに家族で引越しをしました。高校を喧嘩で中退、日本に戻ってきた野口さんにお父さんは旅に出るように言いました。
「お前の人生、オレには関係ない。旅をしてよく考えてお前が決めろ」「申し訳ないがお前の気持ちが分からない」
お父さんは大変なエリートだったのです。「何もしないで気がついたら東大に入っていて、遊んでいるうちに外務省に入って、ボーっとしているうちに大使になった…」
お父さんはこんなことも言ったそうです。
「東大、外務省、大使…はたから見たらエリートだが、大使は百何十人もいる。退官したら何も残らない…。お前は野口健という名前を肩書きにしろ」
野口さんが15歳のときにこんなこともありました。
お父さんの車で紛争地帯を回ったことがありました。ある病院を訪れたとき、手当てを受けられずに病院の廊下に横たわっている人が何人もいたのです。
そのむごたらしい光景に野口さんは「どうしてこんなものをぼくに見せるの?」とたずねました。
「世の中、A面とB面がある。オレたちがふだん生活しているのはA面だ。あちこち行くならB面を見ろ」
山岳清掃
時が経って野口さんがエベレストに登ったときのこと。零下の世界にはバクテリアが存在しません。山頂に置かれたゴミはいつまでも腐敗せずにそこにあり続けるのです。ゴミのなかに漢字やカナで書かれたゴミもありました。
同行したアルピニストに「お前たち日本人はエベレストをMt.Fujiにするのか?」と言われました。
意味の分からなかった野口さんに「富士山は世界でもっとも汚い山だと言われている。日本人はエベレストも同じように汚すのか」
そこから野口さんの闘いが始まります。「ゴミを全部下ろそう」「山を汚したのも日本人なら、掃除したのも日本人だ」
富士の樹海にある大量の不法投棄を見たときも野口さんは「B面だ」と思ったそうです。
皆の力で
近年は福島の警戒区域にも行きました。事故から3ヶ月しか経たないときです。「自分の目で見る、知る。そうすると背負っちゃうんです」
「1人では無理でしょう?」
「だから巻き込むんです」「みんなの力でやるんです」
巻き込まれた1人が友人の藤巻亮太さん。レミオロメンのボーカルです。
「彼が歌うとみんなうれしそうなんです。亮さんが歌うと涙を流すんです」
「光をあつめて」は藤巻亮太さんが福島のことを歌ったものです。
いやあ、野口健さんの話には感心させられることばかりでしたが、どこか軽快(?)でした。
「声に信憑性がないんです」と自己分析。うーん、確かに(失礼!)。
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