【一番大切なこと】
人生で一番大切なことは、
自己意識を進化・向上させることです。
なぜなら、
私たちの本質は意識であり、
生物の進化・人類の進歩・精神文化の進展・物質文明の発展を見ても明らかなように、
Creatorの意思は進化・向上にあるからです。
人間にとって一番大切なことは、
良好なコミュニケーションを取ることです。
なぜなら、
人間関係を断たれてしまうと人は生きていけないからです。
良好なコミュニケーションをとるために、
言葉に気をつけましょう。
論理的・倫理的に正しい言葉は、時に人を傷つけます。
これに関して、
「あなたは正しい 自分を助け大切な人の心を癒す『共感』の力」
(著者 チョン・ヘシン 訳者 羅一慶 飛鳥新社)
の表紙に、こう書かれています。
「社会的・倫理的に『正しい言葉』は、時に暴力的だ。
私は、まちがった言葉に傷ついた人よりも、
正しい言葉に傷ついた人を、
はるかにたくさん見てきた。」
良好なコミュニケーションをとるために、
最も大切なことは何でしょうか?
それは、
『共感』
です。
『あなたは正しい』(飛鳥新社)の中に、
こう書かれています。
「他人にも自分にも、
忠助評判(忠告、助言、評価、判断)をせずにまっさらな共感的態度を取る方法を身につけることができれば、
(多少大げさに申し上げますと)もう何も恐れることはありません。」(5頁)
「一般ボランティアたちは、
初めは混沌の中で右往左往しながらも、
やがては被害者たちの役に立つようになる。
しかし、
資格を持っている人々は、
そうではなかった。
最初こそ、専門分野の知識と経験にもとづいて何らかの心理治療を試みるものの、
まもなく存在感を失ってしまうケースが少なくなかった。
本業が忙しくなって職場に戻ったというケースよりも、
被害者たちが彼らの助けを求めなくなったり、
中には被害者たちから拒否されて、
現場から離れざるを得なくなったりするケースもあった。
なぜだろうか。
なぜ、心の病気にかかわる専門家であればあるほど現場で失敗するのか。
一刻を争う現場で役割を果たせない専門家資格に、
一体何の意味があるのだろうか。
(中略)
精神医学は、
人間を『人』というより『患者』として認識する傾向がある。
その認識は、
医師たちにとっては実習医の時から身についている、ほぼ無意識のうちに行われるプロセスの結果だ。
私を含めて精神科医たちにとってあまりにも自然なことなのである。
人の心の利益のために貢献すべき精神医学や心理学が、
学問本来の役割とちがい、
人という存在自体から徐々に離れていって久しい。
(中略)
精神科医たちは、
トラウマの現場でも被害者たちの悲しみと苦痛を十分に聞き取る前に、
薬物を処方する場合が多い。
これは被害者の苦痛をおもに『症状』としてとらえているからであり、
そのため症状は疾病の『根拠』になる。
彼らは、うつ病の原因を生物学的原因で説明し、
薬物で症状を緩和させることは医師だけができる重要な役割だと考える。
(中略)
心ない人たちからの容赦ない言葉で魂をズタズタにされた被害者たちが、
自分を患者としてしか見ない医師から再度傷つけられる危険があることもまた、事実なのだ。
トラウマを受けた被害者たちは、
自分を患者ではなく、
苦痛を受けた『人』としてみてほしいと望む。
それは、決して特別なことではないだろう。
専門家に対し、
作業的に薬物を処方するのではなく、
もっと『私』という存在に集中してほしい、
一般の人々が耳を貸さない自分の惨たらしい苦痛をわかってほしい。
それだけなのだ。」(25頁〜27頁)
「私は悟った。
人間の心には、いかなる外部的条件ともかかわりなく作動する、
本質的な要素が存在するということを。
人の人生に最後まで影響を及ぼすのは、
外部的環境や状況など、
彼らの条件ではなく、
その人の存在そのものである。
莫大な富や名誉を手にした人であろうが、
悲劇的なトラウマを受けた被害者であろうが、
彼らの外的条件以前に、
彼らがひとりの『個別的存在』であるという事実にありのままに集中すれば、
いつの間にか彼らの内面から、
自ずと生きる道が開かれるという事実を、
私は石に刻むごとく悟った。
(中略)
苦しんでいる人々の内面を汲み取り、
健康な心を取り戻す助けになれる人は、
なにも精神科医にかぎらない。
人を人として見ることこそが、
真の専門的な視線と態度である。
そのような観点にもとづくことで初めて、
すべての人が自らを助け、
家族や隣人をも助けることのできる心理学というものが成立し得るのだと、
私は信じている。」(35頁〜36頁)
「『あなたは正しい』という承認をもらえれば、
『家出する』『死にたい』『殺したい』などの言葉は、
朝露のように跡形もなくなる。
『あなたは正しい』
という言葉を迷いなく発することができるようになれば、
朝露に濡れた葉を揺さぶるような虚しいことに、
これ以上時間を費やす必要もなくなるだろう。
『あなたは正しい』
全力で発したこの短い言葉ほど、
誰かを強力に変化させる言葉は他にない。」(66頁)
「自分以外の誰かが語る苦しい胸のうちや心の傷、葛藤などに対して、
『忠告、助言、評価、判断(忠・助・評・判)』をしてはいけない。
それらは、
話の内容を表面的に捉え、
相手の立場をたいして考えずに勝手なコメントをしているにすぎないのだ。
状況の奥にある核心に思いが至らないただのコメントは、
相手の心をさらに深く傷つけることになるだろう。」(120頁)
「共感には、とても大きな力がある。
石のようにびくともしなかった人の心を、動かすことができるのだ。
人命にかかわる差し迫った状況にも有効だ。
心を治療する方法としては、
共感がすべてとさえ私は思っている。
傷ついた心を持つたくさんの人たちとの間に培った経験から、
私が得た結論である。
共感こそがすべて。
これは、
『人は必ず死ぬ』
という命題と同じくらいに真実である。
私は、それほど共感というものに強い信頼を寄せている。」(140頁)
「質問を通して、
相手の状況とそれについての心理状態が鏡のようにくっきり映し出された時、
共感のプロセスはそこから始まる。
相手から共感されていることを実感した人は心を開き、
自分の記憶や自分に対する感覚を、
自然と口にするようになる。
隅々まで映してくれる鏡のように、
現状を映し出すヌード写真のように、
『嫌な思いをさせずに、優しく、しかし具体的な』質問を投げかけることのできる人が、
すぐれた共感の誘発者である。
詳細に知ってこそ理解が生まれ、
理解してこそ共感が生まれる。
共感は、生まれつきのものではなく、
学びの中で身につく習慣なのだ。」(157頁〜158頁)
「共感とは、
優しい視線で人の心を隅々まで見通すことができた時に相手に届く、ひとつの状態である。
その人の内面にあるものを一つひとつ根気よく観察した結果、
その心の全体像を見渡すことで到達する、深い理解の段階が共感である。
その人の状況を詳細に知れば知るほど、
相手への理解は深まり、
それに比例して共感は深まる。
共感は、
生まれつきの能力ではなく、
自分の足取りで一歩一歩着実に踏み出して得られる何かである。」(211頁)
著者のチョン・ヘシンさんが述べているように、
良好なコミュニケーションをとるうえで最も大切なことは、
『共感』
です。
理論ではなく、
実生活で実質的な効果を発揮する実用的な『共感力』を身につけましょう。
『共感力』は、
生まれつきのものではなく、
学ぶことで身につきます。
『共感力』を身につければ、
コミュニケーションにおいて、
怖れるものは何もありません。
“You are always really right.”
(あなたは、いつも本当に正しい)
「あなたは正しい 自分を助け大切な人の心を癒す『共感』の力」
(著者 チョン・ヘシン 訳者 羅一慶
飛鳥新社)
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