【般若とは?】
『般若』とは何でしょうか?
広辞苑に、こう書いてあります。
「(梵語prajnaの俗語形pannaの音写語。智慧・慧と訳す)
真理を認識し、悟りを開くはたらき。
最高の智慧。仏智。三学・六波羅蜜の一。」
大辞林には、こう書いてあります。
「人間が真実の生命に目覚めた時にあらわれる、根源的な叡智。
世界の窮極的真理を知ること。」
新明解国語辞典には、こう書いてあります。
「迷いを離れ、事物の真相を見抜く本当の知恵。」
明鏡国語辞典には、こう書いてあります。
「分別・対立を越えて真理を悟る知恵。」
ブリタニカ国際大百科事典には、こう書いてあります。
「仏教用語で『智慧』の意。
般若の概念は、
古くウパニシャッドにアートマンが智慧(般若)の塊として説かれ、
智慧から成るアートマンが万有の根源としてのブラフマンとされた。
大乗仏教における般若は、
万物の真実相を直観的に把握する智慧を意味し、
この智慧の獲得のために、6度の行の実践が説かれた。」
山川 世界史小辞典には、こう書いてあります。
「『仏の知恵』を意味するサンスクリット語プラジュニャーの音写。
ものごとを分析的に解明する一般の知識と異なった、直感的で総合的悟りの叡智(えいち)。
大乗仏教では、
菩薩(ぼさつ)がめざして修行実践すべき六つの完成徳目の最後に『般若波羅蜜(はんにゃはらみつ)』を掲げ、
知恵の完成によって悟りが完璧となることを示す。
『般若心経』(はんにゃしんぎょう)ほかの一連の般若経典では、
『一切皆空(いっさいかいくう)』(すべての存在はさまざまな因縁が結びついて仮に存在しているにすぎず、それ自体の固定的実体を欠いている)と悟って、
すべての執着を離れる『空(くう)』を般若の知恵の内容として提示する。
この般若空の思想は中国仏教思想、
特に禅宗教学の形成に大きな影響を及ぼした。」
単なる知識(左脳による理知的な知識)とは異なった『宇宙の叡智(般若)』は、
直観・インスピレーション・天啓によって直覚することができます。
深遠なる『宇宙の叡智』は、
教えられるものではありません。
自ら覚るものです。
『自発的な気づき』
です。
とは言え、
先哲の智慧は、
『道標』
になります。
仏教・古代インド思想・東洋哲学・西洋哲学・自然科学などを幅広く学び、
視野を広げることは意味があります。
学びつつ、
瞑想しつつ、
『般若』を得るべく、
共に精進しましょう️
(参考図書)
『岩波 仏教辞典』
(編者 中村元 福永光司 田村芳朗 今野達 岩波書店)
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