こんにちは!
EVE2です。
日銀決定会合が2024年3月19日にありました。その会合において、大きな変更があったと言うことなのですが、何がどう変更になったのでしょうか?今回は、金融政策の変更点等について調べ、現在の日本経済の状況について、考えて見たいと思います。
[2024年3月19日 日銀決定会合]
2024年3月19日の日銀決定会合でどんなことが決定されたのか、Bardに聞きました。
❶イールドカーブ・コントロールの枠組みの見直し
→2022年12月20日 長期金利の許容変動幅を従来の±0.25%から±0.5%に拡大
→2023年10月31日 1%まで容認
→2024年03月19日 撤廃
10年国債金利を0%程度に誘導する方針は維持
マイナス金利の解除
❷長期国債以外の資産の買入れの終了
ETFおよびJ-REITの新規買入れを終了
CP等および社債等の買入れ額を段階的に減額し、1年後をめどに終了
❸物価上昇率の見通し
2023年度は2.3%程度、2024年度は1.6%程度、2025年度は1.1%程度と予想
❹経済成長率の見通し
2023年度は1.1%程度、2024年度は1.5%程度、2025年度は1.4%程度と予想
❻その他
現行の金融緩和政策は、経済・物価情勢を注視しながら、必要に応じて機動的に修正を行う
以上がBardからの回答です。各報道機関からの報道内容とほぼ同じです。
では、今まで、固い信念をもって金融緩和政策を行ってきましたが、なぜ、このような決定になったのでしょうか?引き続きBardに解説をしてもらいます。
日銀は、金融政策決定会合において、経済・物価情勢を総合的に判断し、政策を決定します。
❶ 物価上昇率
・2023年度は2.3%程度、2024年度は1.6%程度、2025年度は1.1%程度と予想
・主にエネルギー価格上昇による輸入物価上昇の影響
・生鮮食品を除くコアCPI上昇率は、2023年度は1.2%程度、2024年度は1.3%程度、2025年度は1.1%程度と予想
❷経済成長率
・2023年度は1.1%程度、2024年度は1.5%程度、2025年度は1.4%程度と予想
・世界経済の減速や物価上昇の影響
・内需は、民間消費や設備投資の緩やかな増加により、底堅く成長していくと見込まれる
❸労働市場
・完全失業率は、2023年度は2.5%程度、2024年度は2.3%程度、2025年度は2.2%程度と予想
・雇用情勢は、引き続き改善していくと見込まれる
❹為替レート
・為替レートは、金融政策や経済・物価情勢等を反映して変動していく
・日銀は、為替レートの動向を注視していく
❺その他
・新型コロナウイルス感染症の影響
新型コロナウイルス感染症の影響は依然として残っていましたが、経済活動は徐々に回復していました。
・ウクライナ情勢
ウクライナ情勢は不透明でしたが、日本経済への直接的な影響は限定的であると判断されました。
日本経済及びその環境が良くなってきたため、今まで、金融緩和政策をしていたが、緩和してきた政策をやめ、本来の形にしようというのが、Bardからの回答で分かります。ただ、政策の部分で、何をしていたのかよく分からないところがあるので、その政策について深掘りしたいと思います。
[イールドカーブ・コントロールの枠組みの見直し]
この用語よく聞きますが、実際にはどのようなことをしているのでしょうか?Bardに聞いてみました。
イールドカーブ・コントロール(YCC)とは、日本銀行が2016年9月から導入していた金融政策です。
❶目的
YCCの目的は、長期金利を0%程度に抑えることで、企業の資金調達コストを低くし、経済成長を促進することでした。
❷仕組み
YCCは、以下の2つの手段によって実施されていました。
・短期金利のマイナス金利政策
金融機関が日本銀行に預けている当座預金の一部にマイナス金利を適用することで、短期金利を低く抑えます。
・長期国債の買い入れ
長期国債を大量に買い入れることで、長期金利を0%程度に抑えます。
❸効果
YCCは、導入当初は一定の効果を発揮しました。長期金利は0%程度に安定し、企業の資金調達コストは低くなりました。
❹問題点
しかし、その後、欧米各国の中央銀行が金融引き締めに動き始めたことで、長期金利が上昇し始めました。日銀は、YCCを維持するために、大量の国債を買い入れることになりました。
❺副作用
YCCによる大量の国債買い入れは、以下の副作用をもたらしました。
・日銀の財務状況の悪化
・国債市場の機能低下
❻解除
これらの問題点を踏まえ、日銀は2024年03月19日の金融政策決定会合で、YCCを解除することを決定しました。
❼今後
YCC解除後の日本経済は、以下の点に注意が必要です。
・長期金利の上昇
・円安の進行
・日銀は、今後も経済状況を注視し、適切な金融政策運営を行うとしています。
簡単に考えれば、長期金利を抑えるための政策と考えていいようです。
なお、Bardの回答で一部気になったところがあります。それは、円安の進行です。
今回の政策により、イールドカーブコントロールが撤廃され、かつ、アメリカは長期金利を下げるというステータスに入っています。その現状において、各報道機関が主張していた内容に基づけば、金利平価説により円高に進行するはずです。しかし、現状円安になっていて、かつ、その点について、Bardも指摘しています。なぜでしょうか?その点について、Bardは、
・経済成長率
・物価上昇率
・政治情勢
・リスクプレミアム
が加味された結果だと指摘しています。その指摘により、なぜ、円安に進むのでしょうか?引き続きBardに聞いてみました。
【円安に進む理屈と関連する説】
❶経済成長率
日本よりも海外の方が経済成長率が高い場合、投資家はより高い収益を求めて海外に投資し、円を売却する傾向があります。
日本経済の停滞は、円に対する投資家心理を悪化させ、円安に繋がる可能性があります。
⇒関連する説
★購買力平価説
異なる国の通貨の購買力を比較し、為替レートが調整されるという理論。
★成長率パリティ説
経済成長率の高い国の通貨が買われるという理論。
❷物価上昇率
・日本よりも海外の方が物価上昇率が高い場合、日本円の購買力が低下し、円安に繋がる可能性があります。
・インフレ懸念は、投資家心理を悪化させ、安全資産である円を売却する動きを促進する可能性があります。
⇒関連する説
★金利平価説
同上
❸政治情勢
・政治的な不安定は、投資家心理を悪化させ、安全資産である円を売却する動きを促進する可能性があります。
・日本政府の政策によっては、円安に繋がる可能性があります。
⇒関連する説
★政治リスクプレミアム
政治的な不安定性によって為替レートに上乗せされるリスクプレミアム。
❹リスクプレミアム
・世界経済の不確実性が高まっている場合、投資家はリスク回避のために安全資産である円を買う傾向があります。
・日本国債などの安全資産の魅力が低下すると、円安に繋がる可能性があります。
⇒関連する説
★リスクプレミアム説
・投資家がリスクに対して要求するプレミアムが為替レートに反映されるという理論。
上記以外にも、以下の要因が円安に影響を与える可能性があります。
国際収支
金融政策
市場心理
これらの要因は複雑に絡み合い、為替レートを決定します。
一部解説がおかしい点があるような気がしますが、ほぼ納得です。今まで、マスコミ各社が、円安の原因を、こぞって金利平価説を取り上げそれが原因だとしてきたものは、幻だったようです。
このブログでは、それについては何回か指摘してきたことなので、驚きはしませんが・・・。
[あとがき]
長くなってしまったので、今日はここまでとさせていただきます。
なお、イールドカーブコントロールを実現するために、マイナス金利を導入しているという回答が、Bardからありましたが、これについて、最後にあえて触れると、中小企業診断士の試験に出てくる法定準備預金が関連しています。
民間銀行は、受け入れている預金のうち、一定の割合を日銀に預け入れることが義務付けられています。これを、法定準備預金というのですが、民間銀行は、それ以外の資金を日銀に預け入れる場合があります。その場合は、当然普通の経済状況なら、日銀が金利を民間銀行に支払うのですが、マイナス金利の場合は、法定準備預金以外の資金にマイナス金利を適用し、利子を日銀がもらっているという状況だったようです。
それにより、民間銀行には、余剰資金を安易に日銀に預けるということはせず、多くの企業に貸し出してほしいという政策だったらしいです。
ちょうど、中小企業診断士の勉強をしている方なら、興味がある部分だと思ったので、最後に解説させていただきました。
日々勉強していること、役に立っていますね!
では、続きは、明日!
追伸・・・。
Bardからの解説で、イールドカーブコントロールの金利適用日付が前後している部分があったので、私の方で調べ修正させていただいています。
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