知足按分 癒しのTemple World

さて、それでは私は何故祈るのか？
観世音菩薩普門品偈は今日までの私の信仰にいたる紆余曲折を語るにピッタリだ。

或遭王難苦　臨刑欲寿終　念彼観音力　刀尋段段壊
或は王の悪政に苦しみ、刑場に引かれて命をとられようとするときでも、
一心に彼の観音の力を念じれば、刑吏の刀は粉々に砕けます。

或囚禁枷鎖　手足被杻械　念彼観音力　釈然得解脱
或は首を鎖でつながれ、手足に枷をはめられようとも、
一心に彼の観音の力を念じれば、いましめは解けて放たれます。

呪詛諸毒薬　所欲害身者　念彼観音力　還著於本人
或は呪詛。種種の邪悪な鬼法に身を害されようとするときでも
一心に彼の観音の力を念じれば、その害は鬼法を用いる人に返ります。

諍訟経官処　怖畏軍陣中　念彼観音力　衆怨悉退散
争いの法廷に引かれて怯え、戦場の軍陣にあって恐怖におののくとき、
一心に彼の観音の力を念じれば、どんな怨みも悉く退散します。

妙音観世音　梵音海潮音　勝彼世間音　是故須常念
かの菩薩は、妙音観世音(真理の世界から世に響く聖なる智慧の音)であり、
梵音海潮音(穢れなき慈悲の心をこめて大海の潮が日々に違わず岸辺に押し寄せる
かのような音)であり、勝彼世間音(世のすべてに優れた威力のある音)です。

引用；　学研　大角修著　図説　法華経大全


この観音経の偈を見て、どれだけ自分の境遇につまされたか知らない。
全くこんなことが人生にはあるのです。

あるお坊さんに欲の為に祈るのか？と聞かれました。
生きたい
助かりたい
死にたくない

そういう欲のために祈るのです。