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2017年10月24日
SL初心者向け情報:各ソーシャルレンディング事業者の安定性を検証するB
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今回はクラウドクレジットとガイアファンディング
各ソーシャルレンディング事業者の安定性検証3回目。今までの記事はこちらです。
今回は、クラウドクレジットとガイアファンディングを取り上げます。
・SL初心者向け情報:各ソーシャルレンディング事業者の安定性を検証する@
(SBIソーシャルレンディングとmaneo)
・SL初心者向け情報:各ソーシャルレンディング事業者の安定性を検証するA
(クラウドバンクとLCレンディング)
以下、記事に関する注意書きです。
その1)
当記事においては、安定性を以下のような観点から検証するものとします。
@事業者本体の安定性
A事業者の実績
B貸付先が集中している場合、その貸付先の安定性
C案件の妥当性
D事業者、代表者及び役員のバックグラウンド
Eその他
その2)
記事内容については私なりの調査を行った上で作成し、ある程度の自信を持っているつもりですが
内容について保証をするものではありませんので、最終判断は投資家各自で行うようお願いします。
また、事実の誤認などがあれば指摘をよろしくお願いします。
その3)
この記事はアフィリエイトリンクを含みます。
アフィリエイトの有無に関わらず、検証は可能な限り客観的証拠に基づいて行うつもりですが、
所詮は一人の人間が書いた記事。完全な客観性は望めませんのでご承知おき下さい。
なお、公平性を担保するため、アフィリエイトリンクは全て明示します。
明示している以外のリンクは、全て直リンクです。
クラウドクレジット
2017年9月末時点での私の投資額:436万円
@事業者本体の安定性
クラウドクレジットの直近の決算公告によると、当期純損失が約1.5億円の赤字。
現状でクラウドクレジットの経営は安定しているとは言い難い。
ただし、出資元に伊藤忠商事、マネックスベンチャーズなど有名処が名を連ねていることから、
これら出資者が資金を引き揚げない限り、クラウドクレジットが破綻する可能性は低いと思われる。
A事業者の実績
2014年サービス開始、3周年を迎えた。
貸付総額は45億円超。
返済が遅延している案件や、予定通りの利率が出ていない案件などが散見されるが、リスク案件に対する
情報公開は迅速であり、投資家目線での対応は評価できる。
B貸付先が集中している場合、その貸付先の安定性
貸付先が集中している事実はないため、対象外。
C案件の妥当性
国際的に分散した個人や事業者向け小口ローンが対象となっている。
その特性上、国内案件に比べ為替リスクや回収リスクがあるが、そのリスクを正しく理解できる前提で
あれば、投資商品としての魅力はある。
対象国では資金の需給ギャップが発生しているため、ソーシャルレンディングを使用する妥当性も有り。
D事業者、代表者及び役員のバックグラウンド
事業者、代表者ともにネガティブな情報は無し。
小規模の会社でありながら社内にコンプライアンス体制を持つなどの点は評価できる。
Eその他
今期の決算公告は11月末に発表される予定で、赤字幅の増減も注視が必要。
また、ローンファンドの利率が最近下がっている問題で、下げ止まりが起きるかどうかも重要。
【まとめ】
事業者の収益基盤は現時点で盤石とは言い難いが、出資元が手を引かない限りはおそらく大丈夫。
国際分散小口投資、という他に類を見ないソーシャルレンディング案件を扱うという特性上、
そのリスクを正しく判断した上で、資金の一部を振り分ける投資には向いていると思われる。
2017/11/24追記(クラウドクレジット第5期決算を受けて):
クラウドクレジットの当期純損失は拡大しており、財務状況に不確実性が高まっていると思われる。
クラウドクレジットへの投資をお考えの方は、こちらから検討いただけると嬉しいです。
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ガイアファンディング
2017年9月末時点での私の投資額:462万円
@事業者本体の安定性
ガイアファンディングの直近の決算書によると、売上高2.15億円、純利益0.23億円。
ただし、経常利益は0.11億円の赤字で、特別利益によりその分がカバーされている。
・参考:ガイアファンディング決算書
特別利益の中身が不明だが、おそらく独自で行っている不動産業か?
(ガイアファンディングの現在貸付金は25億円程度、手数料が3%程度。
これらから概算したソーシャルレンディング売上高は1億円以下のはずで、上記数値と合わない。
そのため、何らかの付帯業務があることは間違いないと思われる)
A事業者の実績
2015年サービス開始、貸付総額は47億円超。
これまでに返済遅延及び貸し倒れは無し。
B貸付先が集中している場合、その貸付先の安定性
貸付先が集中している事実はないため、対象外。
C案件の妥当性
アメリカの不動産を対象とした案件となっている。
想定利回り12%以上、かつ値上げが見込まれる場所のみに投資しているとのこと。
海外不動産案件に金融機関からの融資が行われるとは思えず、ソーシャルレンディングを利用しての
資金調達には妥当性がある。
D事業者、代表者及び役員のバックグラウンド
事業者、代表者ともにネガティブな情報は無し。
代表取締役2名の経歴がかなりのものであり、人の異動があった場合はリスク再評価が必要。
Eその他
アメリカとの関係が良好である限りカントリーリスクは低いと思われる。
一方、最近頻発する天災による損害の可能性は無視できない。
アメリカ不動産はバブルが囁かれる状態なので、今後の投資を判断するにはアメリカ不動産の行く末を
注視しておく必要がある。
【まとめ】
事業者の収益基盤は盤石ではないが、黒字経営となっており一定の安全性はある。
アメリカ不動産への投資を行う事業者は数少ないため、国内不動産一辺倒にならないよう、リスク回避で
投資をする価値はあると思われる。
ただし、最近お代わり案件(対象物件が売れないため借り換える案件)が散見されるため、投資の際は
新規案件か、お代わり案件かを確認する必要がある。
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リンク先には同じ話題を取り扱うブログが沢山あります。こちらもいかがでしょうか。
posted by SALLOW at 10:45
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2017年10月16日
SL初心者向け情報:各ソーシャルレンディング事業者の安定性を検証するA
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今回はクラウドバンクとLCレンディング
各ソーシャルレンディング事業者の安定性検証2回目。
今回はクラウドバンクとLCレンディングを取り上げます。1回目はこちら。
・SL初心者向け情報:各ソーシャルレンディング事業者の安定性を検証する@
(SBIソーシャルレンディングとmaneo)
以下、記事に関する注意書きです。
その1)
当記事においては、安定性を以下のような観点から検証するものとします。
@事業者本体の安定性
A事業者の実績
B貸付先が集中している場合、その貸付先の安定性
C案件の妥当性
D事業者、代表者及び役員のバックグラウンド
Eその他
その2)
記事内容については私なりの調査を行った上で作成し、ある程度の自信を持っているつもりですが
内容について保証をするものではありませんので、最終判断は投資家各自で行うようお願いします。
また、事実の誤認などがあれば指摘をよろしくお願いします。
その3)
最後に、この記事にはアフィリエイトリンクを含みます。
アフィリエイトの有無に関わらず、検証は可能な限り客観的証拠に基づいて行うつもりですが、
所詮は一人の人間が書いた記事、完全な客観性は望めませんのでご承知おき下さい。
なお、アフィリエイトリンクは全て明示します。明示している以外のリンクは、全て直リンクです。
クラウドバンク
2017年9月末時点での私の投資額:730万円
@事業者本体の安定性
クラウドバンクの経営母体である日本クラウド証券は、2013年まで赤字、2014年には黒字を計上した
ものの、2015年、2016年でそれぞれ約6,200万円、約6,700万円の赤字を計上している。
また、日本クラウド証券の親会社であるクラウドバンク株式会社の連結経営指標によると、
連結全体で営業利益は黒字だが、計上利益は赤字状態となっている。
クラウドバンクグループの収益構造は、ソーシャルレンディングの収益が約8,100万円、グループ会社の
収入が4,400万円に対し、販管費が1億7,400万円となっており、現状で赤字を抜け出すのは難しいと
考えられる。
加えて今期については、日本証券業協会への過怠金の支払いとして、特別損失1億円が計上されている。
(何をやったのやら・・・)
現金はそれなりに(8億円弱)保有しているので、すぐにどうこうなる可能性は低いと思われるが、
今後の収益構造の改善が進むかどうかについては注視する必要がある。
参考:クラウドバンク株式会社 有価証券報告書
ちなみに、クラウドバンク株式会社の監査法人ハイビスカスは、以前にオイタをやらかして
3ヶ月ほど新規顧客獲得停止を喰らっている。
ただし4年前の事なので、大きな問題ではないと考える。
*なお、下記の金融庁資料にある監査法人ハイビスカスの住所と現在の住所は異なっていますが、
業務執行社員に同名の公認会計士がいることから、同一監査法人と推定しています。
参考:監査法人及び公認会計士の懲戒処分について (金融庁)
A事業者の実績
2013年からサービスを開始した老舗の一つ。
貸付総額200億円弱。
以前に延滞した案件はいくつかあったものの、貸し倒れは無し。
B貸付先が集中している場合、その貸付先の安定性
貸付先が集中している事実はないため、対象外。
C案件の妥当性
事業資金などの短期貸付が多く、また期限前の償還も多く行われている。
このため、ソーシャルレンディングを使用して資金調達をする合理性はあると思われる。
また利率は5〜6%、キャンペーンの追加利率も0.5%程度と通常の範囲であり、不自然な高利率はない。
加えて、顧客中心主義に基づく業務運営方針を明示している事は評価できる。
D事業者、代表者及び役員のバックグラウンド
過去に二度の行政処分(一度は新規募集停止処分)を受けたものの、その後に経営陣を刷新して
業務改善にあたろうとしている姿勢は見える。
(前代表取締役はクラウドバンクの株を保有はしているものの、割合は1%台であるため
重要な意志決定には影響力を持っていない)
役員の名前では、ネガティブな情報は特に見当たらず。
過去に行政処分を受けたという事実を重く見るか、行政処分を受けてからの再起を評価するかは、
投資家各自の価値観によるところが大きい。
Eその他
グリーンシート制度が来年には廃止になることから、組織の見直しを行っているとのこと。
クラウドファンディング及びその他のコンサル事業など、本業で黒字になるのがいつになるかが注意点。
【まとめ】
事業者の安定性、特に収益基盤は現時点で盤石とは言い難い。
事業者の実績、案件妥当性については、特記する問題はないが、前述の通り二度の行政処分は事実。
現時点で事業者の安定性は相応にあると推定されるが、今後収益基盤の改善が行われることで、
さらに安定性は向上すると思われる。
クラウドバンクでの投資をお考えの方は、こちらから検討いただけると嬉しいです。
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LCレンディング
2017年9月末時点での私の投資額:796万円
@事業者本体の安定性
持株会社であるLCホールディングスは直近の売上高が70億円、営業利益が6億円。
純利益はマイナスだが、これは特別損失の影響が大きく、深刻な問題ではないと思われる。
また、有価証券報告書を監査している赤坂有限責任監査法人にもネガティブ情報は無し。
(監査法人Webサイトのパートナー写真、どうして揃いも揃ってラーメン屋の店主写真のように
腕組みしてるのかは気に掛かりますが、どうでもいいことですね)
・LCホールディングス 有価証券報告書
LCホ−ルディングスは新規の投資法人(ポーリー・プラス投資法人)の設立を完了しており、
ソーシャルレンディングの担保案件のExitとして、投資法人やリートなどへの売却が予定されている。
不動産の出口戦略が明確であることから、安定性は相応に高いと推定される。
(もっとも、投資法人としての実績を積むと銀行のローンを有利な条件で借りられるようになり、
ソーシャルレンディングでの資金調達を行う利点が減る、というジレンマはあります)
A事業者の実績
サービス開始は2015年。
累計貸付総額は約126億円で、maneo、SBIソーシャルレンディング、クラウドバンクに次いで
日本のソーシャルレンディング事業者としてはだいたい4番目の大きさ。
(この記事を書いている時点で、LCレンディングとラッキーバンクの累計貸付金はほぼ同じ)
現時点までで貸し倒れゼロ。遅延もゼロ。
B貸付先が集中している場合、その貸付先の安定性
貸付先はLCホールディングス関係会社に集中している。
LCレンディングは実質的に、LCホールディングスにおける資金調達を行っていると言える。
前述の通り、LCホールディングスの経営安定性はかなり高い(夜逃げできない規模である)ことから
貸付先は集中しているものの、それがリスクになる懸念は低いと思われる。
C案件の妥当性
不動産担保での短期貸付、事業資金の貸し付けをメインとして行っている。これらは金融機関の与信が
通りにくい、あるいは金融機関で資金調達を行う方が不利益となる可能性があるため、ソーシャル
レンディングを使用して資金調達をする合理性はある。
利率は5〜10%程度で、リスクに応じた利率となっていると推定される。
D事業者、代表者及び役員のバックグラウンド
事業者はマザーズに上場しており、透明性はある程度保たれていると推定される。
LCホールディングス、LCレンディングそれぞれの代表者には、ソースが明確なネガティブ情報は無し。
*LCレンディング山中社長については、とあるブログでネガティブな記事を確認しました。
しかしブログの客観性に疑義があること、また、別のソースからの補強情報が確認できなかった
ことから、判断材料には加えていません。
Eその他
事業者の規模と安定性ではソーシャルレンディング中でトップクラス。
投資法人の設立や来期の強気な収支予想など、今後が楽しみな事業者と判断する。
(正直言いまして、LCレンディングの案件に出資するよりも、LCホールディングスの株を買ったり
投資法人が上場した時にREITを買った方が儲かるような気もしますが、値動きのある投資商品は
こりごりなので私はやめておきます)
【まとめ】
事業者の安定性、株主構成、実績、案件妥当性、バックグラウンドについて、特記する問題はない。
事業者の安定性は、かなり高いと推定される。
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posted by SALLOW at 11:30
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