アフィリエイト広告を利用しています

広告

posted by fanblog


2017年12月28日

商工中金の民営化とソーシャルレンディング



広告
不祥事の続報

 昨夜の産経新聞の記事です。

  ・完全民営化へ 商工中金 苦難の道 大幅な意識改革、有能な経営者

 商工中金の不祥事ニュースは昨年のニュースですが、その続報ということらしいです。

 商工中金の不正と言えば、調査した結果100営業店のうち97店で不正が行われているという驚愕の事実が
 判明し、結果として全職員の2割が処分対象となる事態を引き起こしました。
 なんというか、「焦土」と言うのが相応しいかと。

 その商工中金ですが、ソーシャルレンディングとも浅からぬ関係があるので、記事で取り上げます。


 ところで記事を読むと、商工中金は民営化の方向に進んでいるようです。
 商工中金は、政府と民間団体が共同で出資する政府系金融機関です。
 今回の不祥事で辞任した安達健祐氏は、元経済産業事務次官。
 商工中金の将来を話し合う有識者検討会も、そもそも経産省が主導で始めたものでした。

 経産省としては天下り先を残しておきたいので、自分が主導で有識者検討会を開催したものの、フタを
 開けてみれば議論を主導できず民営化という結論になった、という流れが透けて見えますね。
 まあ、さすがにあの規模の不祥事ではどうしようもなかったのでしょう。
 自業自得は見ていてスッキリするものです。


  gun-1371004_960_720.jpg

商工中金とソーシャルレンディング

 もともと商工中金は80年ほど前に設立されましたが、2008年の行財政改革の一環として、今のように
 政府と民間団体が共同で出資する特殊会社に改編されました。

 当初は数年を目処に政府出資を減らし、最終的には完全民営化される予定でしたが、リーマンショックや
 東日本大震災を受け、中小企業へ金融支援をする必要性があるということで民営化は先送りに。
 (実際これは建前半分で、本音は経産省の思惑が働いたのでしょうが)

 で、この半分の建前に説明を付けるべく、商工中金は危機対応融資という業務に注力することになります。
 危機対応融資というのは、民間銀行が貸し付けを行いにくいような借り手に対し、公的支援として低利の
 融資を行うというものです。
 もちろん貸し倒れは想定内であり、結果として発生した損失については国が利子を立て替えます。


 と、これだけ聞くと中小企業への財政支援として効果的なスキームに聞こえるのですが、トップに天下りが
 座ると一気に色々腐れてくるのがこの国の問題点です。

 (どの国も多かれ少なかれそうでしょうし、民間なら腐れていないとも言いませんが)


 そんな商工中金は、「民間銀行が貸し付けを行いにくいような借り手に貸し付ける」という側面において
 ソーシャルレンディングと土俵を同じくします。
 他にもノンバンクや所謂サラ金もそうだったのですが、こちらは改正貸金業法が2010年に完全施行された
 事で大打撃を受け、今は大半が銀行の支援を受けるようになり業態を変化させました。
 結果、「銀行の貸し付けにくい法人に貸し付ける事業者」というのは一時的に数が少なくなり、その空白を
 ソーシャルレンディングが埋める形で発展していったわけです。

 そこにきて、去年の商工中金の大不祥事です。
 ソーシャルレンディングの将来を展望する意味でも、商工中金がどのように生まれ変わるのかについては
 注目しておく必要があると思います。


  cash-1169650_960_720.jpg

商工中金がやらかしたこと

 さて、商工中金が何をやらかしたか、ですが。
 ご存知の方も多いと思いますが、簡単に紹介します。

 先の危機対応融資ですが、商工中金がこの業務のために国に要求した資金は1兆円を超える巨額なもの。
 それだけの資金を引き出している以上、実績を残さなければいけません。
 そうでなければ存在意義を問われ、民営化の圧力が強まってしまう。それは、天下り先を確保しておきたい
 経産省も、もしくは貸付先への影響力を持っておきたい議員も望むところではありません。

 危機対応融資の実績とは、貸付金額に他なりません。
 国から引き出した資金を確実に貸し付けることが、商工中金の(ひいてはトップの)実績に繋がります。
 しかしだからといって、貸し付け金が焦げ付く事になれば、それはそれで問題。
 つまり商工中金は「銀行が貸し付けにくい事業者相手に貸付額を伸ばし、かつ焦げ付かせない」という
 難しい業務に直面することになりました。


 この問題に真正面から取り組んで実績を残せば立派だったのですが、それをしないのが世の常。
 商工中金が行ったのは、「健全な事業者を微妙な事業者に見せかける」という捏造でした。
 その捏造は去年発覚し、その後の調査でほぼ全店舗が不正に手を染めていたという事態が明るみに出て
 全職員の約2割が処分対象となる、という焼け野原のような不祥事が起きたわけです。

 個人的には天下りが悪いとは言いません(広義で言うところの「人脈」のようなものだと思います)が、
 天下りかどうかによらず、バレたら大変な事になる不祥事を行っていた時点で無能です。
 そして、組織のトップが無能では組織全体が腐るのは自然なこと。
 元事務次官でもこんな程度か、とため息をつきたくなるような事案だと思います。
 (正確には、引責辞任した安達健祐氏は2016年6月から社長になっているので不正への関与は薄いかも
  しれませんが、その前の社長である杉山秀二氏も元経産事務次官なので同じ穴の狢です)



  money-case-163495_960_720.jpg

感想

 天下りとか今回の不祥事に関する感想は、これまでの記事の中でチクチク入れているのでさておき。

 今回の不祥事、そして参照元の記事で商工中金の再生が一筋縄ではいかないということを考えますと、
 今のところソーシャルレンディングの地位は安泰かな、という感想を持ちました。

 先の通り、ソーシャルレンディングはノンバンクや消費者金融などの空白を埋める形で発展しました。
 既にそれなりの規模にはなっていますが、まだまだ金融全体に比べそのパイは小さなものです。
 この時期に怖いのは、同じ土俵に大資本を持つ企業や公的な組織が乗り込んでくることだと思います。
 そういった大規模な企業や団体に、ソーシャルレンディングが対象とする貸付先に対して、個人投資家が
 参入できないような貸付サービスを始められては、たまったものではありません。

 今のところ、メガバンク系でソーシャルレンディングに代わるサービスを自社で行おうとする動きは
 無いように思えます。
 そんなわけで商工中金の再生にちょっとアンテナを張っていたわけですが、まだまだ前途多難な様子。
 この件に関しては一安心しています。


 ランキングに参加しています。
 リンク先には同じ話題を取り扱うブログが沢山あります。こちらもいかがでしょうか。
 にほんブログ村 株ブログ ソーシャルレンディングへ にほんブログ村 投資ブログ 投資でセミリタイア生活へ  


この記事へのコメント
コメントを書く

お名前:

メールアドレス:


ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/7136749
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック


<ピックアップ広告>
海外案件ならクラウドクレジット。
分散投資には海外も含めるのが重要です。


(2018/12/19)
ソシャレン投資本を書きました。
かんき出版様より発売中。
是非、お手に取って下さい!


ランキング参加しています。
クリックを宜しくお願いします。

にほんブログ村 株ブログ ソーシャルレンディングへ にほんブログ村 投資ブログ 投資でセミリタイア生活へ


広告


プロフィール
SALLOWさんの画像
SALLOW
プロフィール
問い合わせは各記事のコメント、もしくはquantumアットマークsaturn.dti.ne.jpまでどうぞ。

PVアクセスランキング にほんブログ村
検索
カテゴリーアーカイブ
リンク集
最新記事
アフィリエイトリンク(全て、管理人が実際に利用しています)

SBIソーシャルレンディング
SBIソーシャルレンディング

クラウドバンク
クラウドバンク

OwnersBook
オーナーズブック


クラウドクレジット

LENDEX
LENDEX

Pocket Funding

SAMURAI証券 SAMURAI

CREAL
CREAL

WealthNavi
ウェルスナビ

FUNDINNO(ファンディーノ)
FUNDINNO

Funds
Funds

ユニコーン
ユニコーン

COOL
COOL

楽天証券
楽天証券

さとふる
さとふる


楽天カード


A8.net

最新コメント
以下のメディアで掲載されました。

×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。