2016年12月16日
ベートーベン:第九 & シュトーレン
年末は「第九」に限る?!
この時期になると、日本中のあちらこちらで演奏される楽曲がありますね。
それが・・・言わずと知れたベートーヴェンの「第九」です。
ところで「第九」と言えば、あの合唱「歓喜の歌」の箇所が一番有名ですが、あなたは全曲を通して聴かれたこと、ありますか?
ワタシは学生時代に友人たちと連れ立って「第九」を初めて聞きに行ったとき、「第九」=「歓喜の歌」オンリーだと思い込んでいました。
ところが、そうじゃなかったんですね〜。
あの合唱は、終楽章つまり第4楽章にあるのでした。
当時そんなことすら、ま〜ったく知らなかった私は、合唱団の人たちが舞台にいるにもかかわらず、一向に歌う気配がないのが不思議でたまりませんでした。
しかも、聞こえてくるのは、あの歌とは趣が全く異なる旋律ばかりです。
それに・・・なんだか長い・・・。
そのうちに(スミマセン、お行儀悪いです。)なんだかお手洗いに行きたくなってしまったのです!
それで、隣の友人に小声で聞いてみました。
「ねえねえ、歌はもうすぐ?」
すると友人はクスッと笑いながら言いました。
「知らんかった?歌は最後の4楽章でやっと出てくるよ。それにこの曲、長いよ〜。今、まだ2楽章だから、あと・・・50分くらいはあるかな?」
ゲッ!!!あと50分もあるわけ???
仕方ない・・・。
二楽章が終わった後、ワタシは文字通り平身低頭、ゴキブリのようにコソコソと会場を出て、数分後にまた席に戻っていくという失態を犯したのでした。
周りの人から、ドひんしゅくを買ったことは言うまでもありません。
というわけで、もしもあなたが「今年は初めて第九を聞きに行ってみようかな〜。」なんて考えておられたら・・・。
とにかく長いデスっ! 演奏時間はゆうに1時間を超えます。
私からアドバイスを差し上げるとすれば、
『演奏前に、コーヒーや紅茶など、利尿作用のある飲み物の大量摂取はお控えください!』ということでしょうか?
くれぐれもご自愛くださいませ。( ´∀` )
ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調
ベートーヴェンがこの曲の制作に取り掛かったのは、1822年のことでした。
4つの楽章から構成され、例の合唱は終楽章(第4楽章)にあります。
第九の初演を巡っては、紆余曲折がありましたが、2年後の1824年の5月に、晴れてウィーンで初演を果たしました。
指揮者はもちろんベートーヴェン本人でした。初演は大成功で観客は拍手喝さいだったそうですが、その時はすでにベートーヴェンの耳はすっかり聞こえなくなっていました。
偉大な音楽家だったベートーヴェンの私生活は、本当に波乱続きでした。
音楽家にとって最も大事な聴力を失ってしまうなんて、私ならきっと落ち込んで、神様さえ恨んでいたかもしれません。
けれど、ベートーヴェンはそれでもなお人生に絶望することなく苦難に果敢に立ち向かっていったのです。
ここに一冊の本があります。子供用の本なんですが。
この中に、第九に込められたベートーベンの言葉がありました。
(私たち人間の)苦しみは全体の一部にすぎず、生命という天からの授かりものは、喜びに満ちたものなのだ。
偕成社 「伝記 世界の作曲家 ベートーベン」より抜粋。
バム・ブラウン 著
橘高 弓枝 訳
※( )は、私が補足しました。
ところで、この「歓喜の歌」の歌詞ですが、次のように歌の冒頭の歌詞だけがベートーベンによるもので、あとはフリードリヒ・シラーという詩人によるものなんだそうですよ。
シラーの代表作の中には、あの、父親の頭の上にのせたリンゴを息子が見事、矢で射貫くお話「ウイリアムテル」があります。
では、ちょっとばかり長いですが、せっかくなので歌詞の和訳を載せておきますね〜。
⇩
「歓喜に寄せて」
おお友よ、このような旋律ではない!
もっと心地よいものを歌おうではないか
もっと喜びに満ち溢れるものを
(ベートーヴェン作詞)
歓喜よ、神々の麗しき霊感よ
天上楽園の乙女よ
我々は火のように酔いしれて
崇高な汝(歓喜)の聖所に入る
汝が魔力は再び結び合わせる
(1803年改稿)
時流が強く切り離したものを
すべての人々は兄弟となる
(1785年初稿:
時流の刀が切り離したものを
物乞いらは君主らの兄弟となる)
汝の柔らかな翼が留まる所で
ひとりの友の友となるという
大きな成功を勝ち取った者
心優しき妻を得た者は
彼の歓声に声を合わせよ
そうだ、地上にただ一人だけでも
心を分かち合う魂があると言える者も歓呼せよ
そしてそれがどうしてもできなかった者は
この輪から泣く泣く立ち去るがよい
すべての存在は
自然の乳房から歓喜を飲み
すべての善人もすべての悪人も
薔薇の路をたどる
自然は口づけと葡萄酒と
死の試練を受けた友を与えてくれた
快楽は虫けらのような者にも与えられ
智天使ケルビムは神の前に立つ
神の壮麗な計画により
太陽が喜ばしく天空を駆け巡るように
兄弟よ、自らの道を進め
英雄のように喜ばしく勝利を目指せ
抱き合おう、諸人(もろびと)よ!
この口づけを全世界に!
兄弟よ、この星空の上に
愛する父がおられるのだ
ひざまずくか、諸人よ?
創造主を感じるか、世界よ
星空の上に神を求めよ
星の彼方に必ず神は住みたもう
(出典: ウイキペディア)
(よろしければクリックして試聴してみてくださいね。)
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ドイツの伝統菓子 シュトーレン 3種
ベートーヴェンは1770年にドイツのボンで生まれました。
そして今日、12月16日はベートーベンのお誕生日なんですよ〜。
今日はクリスマスシーズンにちなんで、ドイツの伝統菓子シュトーレンを3種類、ご紹介しま〜す!
(エプルヴェ イシカワ)
【ヨーロッパのクリスマススイーツセット】
シュトーレンとセットで入っているまん丸な焼き菓子はスペインのポルポロン。
人型のはスペキュロスといってオランダやベルギーでよく食べられるものだそうですよ。
(アンドアン) 【クリスマスギフト】
こちらにはロシアンクッキーが入ってます!
(ラ・ヴィエイユ・フランス)
【クリシュトーレン】
「栗シュトーレン」かと思いきや「クリ(スマス)シュトーレン」でした。(笑)
なになに??
『焼きあがった生地にバターを浸してからバニラシュガーを振りかけてあるので、日を追うごとにしっとりしてしてくる』ですって?
あ、思わずヨダレが・・・。
このお菓子にご興味ある方はこちらをどうぞ!⇩
最後までお付き合いくださってありがとうございました!
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