2020年05月25日
【ネタバレあり】傑作SF映画「時計じかけのオレンジ」ってどんな作品!?いまさら紹介&感想
こんにちはろしです
映画館再開のアナウンスが出てました。でも延期になった映画やるわけじゃないだろうし、公開する映画あるのかな。
まあ映画館が再開するだけでもうれしい。
さて今日も映画を紹介していくよ。
今回は言わずと知れたSF映画の金字塔「時計じかけのオレンジ」を紹介します。
いろいろとヤバイ。50年前の作品とは思えないですね。。
WarnerBros./Photofest/MediaVastJapan
舞台は近未来のロンドン。不良グループのリーダーのアレックスは、毎晩のように暴力に明け暮れていた。しかしある時、仲間の裏切りで警察に捕まり、懲役14年という判決が下されてしまう。2年後、模範囚となったアレックスは残りの刑期をなくすため、実験段階の犯罪者強制治療である「ルドヴィコ療法」を受けることに。この実験の被験者となることで、犯罪者は暴力を嫌悪し、“真人間”となってすぐに出所できるという噂を聞いたアレックスは、自ら実験に志願したのだった。
治療は目を無理やり開き、強制的に残酷な映像を見せるというもの。これにより、暴力行為に対して強烈な吐き気を催すようになったアレックスは、無事出所することに。
出所したアレックスを待ち受けていたものとは。。。
舞台は近未来です(50年前から見た近未来ですが)。そこでアレックス達不良グループは暴力行為を繰り返します。労働を行うことができずホームレスとなった老人を滅多打ちにしたり、ある家に助けを求めるふりをして押し入り、作家をボコボコにしたうえ、その妻を集団でレイプしたり。めちゃくちゃやってんな…って感じ。
SFって聞くと「空飛ぶクルマ」とか「宇宙に自由に行き来できる」とかに目が行きがちだけどこの映画はそうではありません。割と現実離れしないところで描いているのが魅力の一つかなと思います。(暴力についてはやりすぎですけどね^^)
作中でとても重要な役割を果たすこの療法ですが、簡単に言うと
事前に薬を打っておく
↓
目を無理やり開かせて強制的に残虐な映画を見せる
↓
事前に打った薬の影響で吐き気がする
↓
残虐な描写によって吐き気がすると被験者に錯覚させる
↓
暴力に対して拒絶反応を示すようになる
というもの。
実験を受けたアレックスは暴力に対して強い吐き気を覚えるようになります。
こうして無事、真人間になったアレックスは意気揚々出所し、自宅へ帰ります。
しかし、そこで彼を待ち受けていたのは、これまで自分が行ってきた悪事へのしっぺ返しともいうべき悲劇でした。まあこのしっぺ返しは仕方ないかなーと思って観てました。裏切った友達は何もしっぺ返しを食らってないのは判然としませんが。
家に帰ったアレックスは両親と再会します。しかし両親の態度はそっけないものでした。そして家のソファーに見知らぬ若い男が座っているのに気づく。それは両親が下宿させていた男で、逮捕されたアレックスの代わりに親からの寵愛を受けていたようです。
居場所を失ったアレックスは町をさまよいます。するとホームレスから金を恵んでくれと懇願される。そのホームレスこそ、アレックス達が襲っていたホームレスその人だったのです。それに気づいたホームレスは仲間たちとアレックスを袋叩きに。止めに入った警官のおかげで何とか助かったアレックスだったが警官の顔をみてさらに絶望。それは自分が逮捕されるきっかけとなった裏切った仲間の二人だったのです。2人は笑顔を浮かべアレックスを連れ去ります。人気のないところでリンチされるアレックス。
行く手のない彼が最後に助けを求めたのがこれまた不運にもかつて襲った作家の家。この時作家はまだそのことに気づいておらず、施しを受けますが、しばらくして結局正体がばれてしまう。暴力とベートーベンの音楽「第九」を聞くと拒絶反応が出ることを知った作家は大音量で彼に第九を聞かせる。作家の作戦は彼を自殺に追い込み、あわよくばこの療法を活用した政府を打倒しようというものでした。アレックスは耐えられなくなり、窓から飛び降ります。。。
まあ自分がやってきたことが自分に返ってきた感じですよね。因果応報とはこのことか!でも不良グループが警官になっているのはどうなん?と思いましたけど…
一命をとりとめ、病院で目が覚めるアレックス。精神科医によって、出された絵に見合うセリフを答えるというテストが始まるが、その答え方にはすでに暴力や性行為に対する拒絶反応は失われていた。
そこへ現れた内務大臣は、支持率回復のため、ルドヴィコ療法から完治したとアピールしてほしいと頼む。快諾したアレックスは大臣と硬い握手をすると、巨大なスピーカーが運ばれてくる。大量のカメラマンに囲まれながら、大音量の第九を聞き、ニヤッと笑いながら物語は幕を閉じます。
病院で目が覚めた時点で完全にアレックスは元に戻っていたんでしょうかね。
いずれにしても最後は元通り、不良少年に逆戻りという皮肉感満載のラストでした。
元通りの彼が今後どのような人生をたどるのか気になりますが、それは妄想で楽しむしかない!
タイトルになった「時計じかけのオレンジ」ってどういう意味かというと、この言葉はもともとロンドンで使われていたスラングで、表面上はまともだけど、中身は奇妙だという意味だそう。これは劇中のアレックスが治療を受けて一見まともになったようで、その実は暴力に過剰なまでに拒否反応を示すおかしな様子を表しているようです。
「オレンジ」が人間を表している、なんて説もあるようです。
さて長くなりましたが、今回は「時計じかけのオレンジ」紹介しました。
人間は結局は変わらないということを皮肉っぽく描いた作品でとてもおススメです。
でも結構ハードな内容なので、観る人は注意してね。
それでは、さよならー
映画館再開のアナウンスが出てました。でも延期になった映画やるわけじゃないだろうし、公開する映画あるのかな。
まあ映画館が再開するだけでもうれしい。
さて今日も映画を紹介していくよ。
今回は言わずと知れたSF映画の金字塔「時計じかけのオレンジ」を紹介します。
いろいろとヤバイ。50年前の作品とは思えないですね。。
WarnerBros./Photofest/MediaVastJapan
価格:1,100円 |
あらすじ
舞台は近未来のロンドン。不良グループのリーダーのアレックスは、毎晩のように暴力に明け暮れていた。しかしある時、仲間の裏切りで警察に捕まり、懲役14年という判決が下されてしまう。2年後、模範囚となったアレックスは残りの刑期をなくすため、実験段階の犯罪者強制治療である「ルドヴィコ療法」を受けることに。この実験の被験者となることで、犯罪者は暴力を嫌悪し、“真人間”となってすぐに出所できるという噂を聞いたアレックスは、自ら実験に志願したのだった。
治療は目を無理やり開き、強制的に残酷な映像を見せるというもの。これにより、暴力行為に対して強烈な吐き気を催すようになったアレックスは、無事出所することに。
出所したアレックスを待ち受けていたものとは。。。
近未来の暴力を描く
舞台は近未来です(50年前から見た近未来ですが)。そこでアレックス達不良グループは暴力行為を繰り返します。労働を行うことができずホームレスとなった老人を滅多打ちにしたり、ある家に助けを求めるふりをして押し入り、作家をボコボコにしたうえ、その妻を集団でレイプしたり。めちゃくちゃやってんな…って感じ。
SFって聞くと「空飛ぶクルマ」とか「宇宙に自由に行き来できる」とかに目が行きがちだけどこの映画はそうではありません。割と現実離れしないところで描いているのが魅力の一つかなと思います。(暴力についてはやりすぎですけどね^^)
ルドヴィコ療法 ※以下ネタバレあり
作中でとても重要な役割を果たすこの療法ですが、簡単に言うと
事前に薬を打っておく
↓
目を無理やり開かせて強制的に残虐な映画を見せる
↓
事前に打った薬の影響で吐き気がする
↓
残虐な描写によって吐き気がすると被験者に錯覚させる
↓
暴力に対して拒絶反応を示すようになる
というもの。
実験を受けたアレックスは暴力に対して強い吐き気を覚えるようになります。
こうして無事、真人間になったアレックスは意気揚々出所し、自宅へ帰ります。
しかし、そこで彼を待ち受けていたのは、これまで自分が行ってきた悪事へのしっぺ返しともいうべき悲劇でした。まあこのしっぺ返しは仕方ないかなーと思って観てました。裏切った友達は何もしっぺ返しを食らってないのは判然としませんが。
出所後は・・・
家に帰ったアレックスは両親と再会します。しかし両親の態度はそっけないものでした。そして家のソファーに見知らぬ若い男が座っているのに気づく。それは両親が下宿させていた男で、逮捕されたアレックスの代わりに親からの寵愛を受けていたようです。
居場所を失ったアレックスは町をさまよいます。するとホームレスから金を恵んでくれと懇願される。そのホームレスこそ、アレックス達が襲っていたホームレスその人だったのです。それに気づいたホームレスは仲間たちとアレックスを袋叩きに。止めに入った警官のおかげで何とか助かったアレックスだったが警官の顔をみてさらに絶望。それは自分が逮捕されるきっかけとなった裏切った仲間の二人だったのです。2人は笑顔を浮かべアレックスを連れ去ります。人気のないところでリンチされるアレックス。
行く手のない彼が最後に助けを求めたのがこれまた不運にもかつて襲った作家の家。この時作家はまだそのことに気づいておらず、施しを受けますが、しばらくして結局正体がばれてしまう。暴力とベートーベンの音楽「第九」を聞くと拒絶反応が出ることを知った作家は大音量で彼に第九を聞かせる。作家の作戦は彼を自殺に追い込み、あわよくばこの療法を活用した政府を打倒しようというものでした。アレックスは耐えられなくなり、窓から飛び降ります。。。
まあ自分がやってきたことが自分に返ってきた感じですよね。因果応報とはこのことか!でも不良グループが警官になっているのはどうなん?と思いましたけど…
ラストは
一命をとりとめ、病院で目が覚めるアレックス。精神科医によって、出された絵に見合うセリフを答えるというテストが始まるが、その答え方にはすでに暴力や性行為に対する拒絶反応は失われていた。
そこへ現れた内務大臣は、支持率回復のため、ルドヴィコ療法から完治したとアピールしてほしいと頼む。快諾したアレックスは大臣と硬い握手をすると、巨大なスピーカーが運ばれてくる。大量のカメラマンに囲まれながら、大音量の第九を聞き、ニヤッと笑いながら物語は幕を閉じます。
病院で目が覚めた時点で完全にアレックスは元に戻っていたんでしょうかね。
いずれにしても最後は元通り、不良少年に逆戻りという皮肉感満載のラストでした。
元通りの彼が今後どのような人生をたどるのか気になりますが、それは妄想で楽しむしかない!
タイトルになった「時計じかけのオレンジ」ってどういう意味かというと、この言葉はもともとロンドンで使われていたスラングで、表面上はまともだけど、中身は奇妙だという意味だそう。これは劇中のアレックスが治療を受けて一見まともになったようで、その実は暴力に過剰なまでに拒否反応を示すおかしな様子を表しているようです。
「オレンジ」が人間を表している、なんて説もあるようです。
さて長くなりましたが、今回は「時計じかけのオレンジ」紹介しました。
人間は結局は変わらないということを皮肉っぽく描いた作品でとてもおススメです。
でも結構ハードな内容なので、観る人は注意してね。
それでは、さよならー
時計じかけのオレンジ完全版 (ハヤカワepi文庫) [ アンソニ・バージェス ] 価格:814円 |
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