静岡県静岡市清水区の宅建士、浪漫館(ろまんかん)です。
わたしは自分のところの理事長を何度か経験しています。
今回の記事では、理事長の仕事やメリットについて書きました。
誰かから聞いたり、ネットから集めた二次情報ではありません。
経験者の一次情報(体験談)を参考にしていただけると幸いです。
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理事長とは
管理組合のトップ。長(おさ)。
管理組合とは、購入者全員でマンションを管理する団体。建物の維持などをします。
同じ地域の住民があつまって、地域の快適性や治安などを守る自治会とはまた異なります。
管理組合は複数人の理事で構成され、理事長は理事の中から選ばれます。
理事長の決め方としては、推薦や持ち回り、立候補がほとんど。
ぶっちゃけ立候補するひとは少なく感じます。
おなじく自治会の自治会長も立候補はほとんどありません。毎年、選ぶのに苦労します。
断ってもデメリットはありませんが、おなじところに住む所有者として一度はやってみることをオススメします。
あとで書きますが、どちらもメリットがあるので。
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理事長の心得
はじめに。
理事長は独裁者ではありません。
管理組合の代表として、公正かつ中立な立場でなければいけません。
多少の権限はあっても管理規約に縛られますし、民主主義の基本「多数決」にかなり左右されます。
業者との癒着、キャッシュバック、リベートといった不正をすれば解任されますし、訴えられます。
最終的な決定権があっても、ルールを破ればアウト。
なかには管理組合を私物化、暴走する方もいるみたいですけれど・・・。
長(おさ)といっても、カンチガイしてはいけません。
その点から、ある程度は社会常識(バランス感覚)と法律の知識もあったほうがいいですね。
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理事長の仕事
わたしの場合は
・月に一度の理事会に出席。議長をつとめる
・月に一度から二度、理事長印をおす
・たまに防災センターや住民から相談のメールや電話をうける
が仕事でした。
議長なので、議題の最終判断・決定、意見のすりあわせをします。
本業をしながら理事長の役目ができるので助かります。
むしろ・・・午前中に交通安全の旗振り、午後に小学校の下校の見守りなどをしなければならない自治会の仕事のほうが大変でした。
理事長と自治会長、どちらかやれ!と言われたら、わたしは迷わず理事長を選びます。
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理事長の報酬
これもわたしの場合になりますが、年間9万円ほどの報酬をいただけます。
ちょっとしたアルバイトの一か月分ですが、仕事の内容や責任の重さから考えて悪くありません。
ちなみに、日本全国で報酬を支払われている理事長は3割以下みたいです。
月額1万円以上もらっている理事長もいるそうで、すこし羨ましいかも。
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理事長のメリット、デメリット
理事長になるメリットは「肩書」が得られること。
肩書イコール権力、権限といえるでしょう。
そんなに強いモノではありませんが、単なる購入者(住人)よりは発言力があります。
じっさい、上階からの騒音について管理組合に苦情をいれたとき、理事でないときと理事長のときの対応の差がハッキリと現れました。
具体例は、「騒音についてロビーの掲示板やエレベーター内に注意喚起の張り紙をしてくれ」とお願いしました。
理事でないときは「美観をそこなう」「みっともない」「騒音はお互い様」とスルーされました。
理事長のときは要望が通りました。
あなたが自分の住むところで要望や苦情を通したいのであれば、理事や理事長になることも選択肢にいれてもいいでしょう。
デメリットは、そんなにありません。
なにかあったら訴えられるくらい。
悪いことをアナタがしなければまず訴えられることはありません。
住人のほとんどは善良かつ常識のある方たちですから。
でも中には社会常識も法律も「そんなの関係ねぇ!!」というモンスターもいるので注意が必要です。
まとめ
いかがでしたか。
マンションの理事長はそれほど悪い仕事ではありません。
もちろん何かすれば解任もされますし、責任もとらされます。
それでも肩書やメリットを考えると、わたしはまた理事長をやりたいと考えます。
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