2022年12月19日
映画『母性』の感想〜ネタバレ注意〜
湊かなえ原作、廣木隆一監督の映画「母性」を観てきました。
母に愛されたい娘と母親になれない(なりたくない)母。
“母性”とはー?考えさせられる作品です。
ルミ子(戸田恵梨香)は母親・華恵(大地真央)がすべてな人間で、母親が喜ぶこと、気にいることを絶対としている。
ルミ子は同じ絵画教室に通う田所(三浦誠己)の絵が嫌いだった。
しかし母がとても気に入ったことをきっかけに絵を譲ってもらうため田所に近づく。
絵を譲り受けて喜ぶ母に満足するルミ子。やがて田所にプロポーズされるが、母の助言のまま自分の気持ちはそっちのけで結婚を決める。
結婚後、母に家事や料理を教わったりして過ごすルミ子は、田所といるよりも母との濃密な時間に幸せを感じていた。
妊娠していることがわかったルミ子は、田所に報告するより先に「母を呼んで」と泣きながら頼む。
「私の血や肉を奪い私の体を突き破って出てくる」ルミ子は授かった子どもにそんな恐ろしい感情を抱いていた。
しかし母が自分の妊娠をこの上なく喜んでくれたことから、産んでしっかり育てていくことを決意する。
ルミ子は生まれた娘・清佳(永野芽郁)を母が自分にしてくれたように愛そうと努力する。
しかし、ルミ子は華恵が喜んでくれる孫にしようとしていただけだったのではないかと清佳は感じていた。
田所が夜勤で不在の台風の夜、不幸な事件が起こる。それをきっかけにルミ子と清佳の母娘関係はどんどんもつれていくことになり…。
湊かなえさんは女のイヤ〜な部分を描くのが超絶上手い、と思います。
毎作「うわ〜…」と思いながら怖いもの見たさで見てしまう。
心の裏側を冷たい手で触られるようななんとも言えないゾワゾワ感。
「母性」でもそんなシーンが満載なのかと思っていたのですが、そうでもなかったです。
ルミ子に母性がないのは華恵が毒親だからなのかと思っていたのですが、そんな風には全然感じなかったです。
華恵はむしろ良い母で良い祖母だと思いました。清佳も「祖母から受けていたのは無償の愛だった」と言っていたし。
なんでルミ子があんなに「母がすべて」な人間になってしまったのか、わかりませんでした。
もともとそういう人間だったということなのか…?
母親に愛されていないと思いながら育った清佳も、自立して立派に教師になり結婚もしているようだったし。
清佳が自分の妊娠をルミ子に伝えた時、華恵に言われた言葉を一言一句違わず清佳に言ったシーンはゾッとしました。
高校生の清佳が同級生を助けた話をルミ子にした時も
「おばあさまが生きていたら喜んでくれたと思うわ」と…とことん自分がない。
義母に虐げられるルミ子に清佳が助け舟を出しても
「邪魔しないで!」と激怒。
私が清佳だったらグレてるよ。
実母にも義母にも愛されようと必死なモンスタールミ子。
戸田恵梨香さんの演技の幅すごかったです。
義母役の高畑淳子さんも、田舎の大地主の傲慢おばあちゃんが憑依したのかなってくらい、お芝居うますぎ。
義母は実の娘・律子には甘くて依存している子離れできない母って感じでした。
私は小さい頃、「お母さんみたいに美味しいごはんが作れるお母さんになりたい」と漠然と思っていた気がします。
母に褒められようが、怒られようが嫌いにならないし、お母さんも私のことを嫌いになったりしない…
根拠なんてなくてもそう思えたのは、そこに母性があったからなのか…?
私もやっぱり“お母さん”になりたかったな…。
母に愛されたい娘と母親になれない(なりたくない)母。
“母性”とはー?考えさせられる作品です。
あらすじ
ルミ子(戸田恵梨香)は母親・華恵(大地真央)がすべてな人間で、母親が喜ぶこと、気にいることを絶対としている。
ルミ子は同じ絵画教室に通う田所(三浦誠己)の絵が嫌いだった。
しかし母がとても気に入ったことをきっかけに絵を譲ってもらうため田所に近づく。
絵を譲り受けて喜ぶ母に満足するルミ子。やがて田所にプロポーズされるが、母の助言のまま自分の気持ちはそっちのけで結婚を決める。
結婚後、母に家事や料理を教わったりして過ごすルミ子は、田所といるよりも母との濃密な時間に幸せを感じていた。
妊娠していることがわかったルミ子は、田所に報告するより先に「母を呼んで」と泣きながら頼む。
「私の血や肉を奪い私の体を突き破って出てくる」ルミ子は授かった子どもにそんな恐ろしい感情を抱いていた。
しかし母が自分の妊娠をこの上なく喜んでくれたことから、産んでしっかり育てていくことを決意する。
ルミ子は生まれた娘・清佳(永野芽郁)を母が自分にしてくれたように愛そうと努力する。
しかし、ルミ子は華恵が喜んでくれる孫にしようとしていただけだったのではないかと清佳は感じていた。
田所が夜勤で不在の台風の夜、不幸な事件が起こる。それをきっかけにルミ子と清佳の母娘関係はどんどんもつれていくことになり…。
感想
湊かなえさんは女のイヤ〜な部分を描くのが超絶上手い、と思います。
毎作「うわ〜…」と思いながら怖いもの見たさで見てしまう。
心の裏側を冷たい手で触られるようななんとも言えないゾワゾワ感。
「母性」でもそんなシーンが満載なのかと思っていたのですが、そうでもなかったです。
ルミ子に母性がないのは華恵が毒親だからなのかと思っていたのですが、そんな風には全然感じなかったです。
華恵はむしろ良い母で良い祖母だと思いました。清佳も「祖母から受けていたのは無償の愛だった」と言っていたし。
なんでルミ子があんなに「母がすべて」な人間になってしまったのか、わかりませんでした。
もともとそういう人間だったということなのか…?
母親に愛されていないと思いながら育った清佳も、自立して立派に教師になり結婚もしているようだったし。
清佳が自分の妊娠をルミ子に伝えた時、華恵に言われた言葉を一言一句違わず清佳に言ったシーンはゾッとしました。
高校生の清佳が同級生を助けた話をルミ子にした時も
「おばあさまが生きていたら喜んでくれたと思うわ」と…とことん自分がない。
義母に虐げられるルミ子に清佳が助け舟を出しても
「邪魔しないで!」と激怒。
私が清佳だったらグレてるよ。
実母にも義母にも愛されようと必死なモンスタールミ子。
戸田恵梨香さんの演技の幅すごかったです。
義母役の高畑淳子さんも、田舎の大地主の傲慢おばあちゃんが憑依したのかなってくらい、お芝居うますぎ。
義母は実の娘・律子には甘くて依存している子離れできない母って感じでした。
私は小さい頃、「お母さんみたいに美味しいごはんが作れるお母さんになりたい」と漠然と思っていた気がします。
母に褒められようが、怒られようが嫌いにならないし、お母さんも私のことを嫌いになったりしない…
根拠なんてなくてもそう思えたのは、そこに母性があったからなのか…?
私もやっぱり“お母さん”になりたかったな…。
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