2014年12月18日
薬投与で感染症など 否定できず
東京女子医科大学病院で、人工呼吸器を付けた子どもへの使用が原則禁止されている鎮静薬が投与されていた問題で、外部の委員会が死亡した11人について詳しく調べたところ、薬の投与と死亡には直接、関係が認められなかったものの、このうちの5人については薬の投与が死亡原因に関連する感染症などを引き起こした可能性が否定できないことが分かりました。
東京・新宿区の東京女子医科大学病院では、人工呼吸器を付けて集中治療が行われている子どもへの使用が原則、禁止されている鎮静薬「プロポフォール」が、去年までのおよそ6年間に14歳以下の子ども63人に投与され、12人がその後3年以内に死亡したことが明らかになっています。
このうち、集中治療室などで死亡した11人について外部の専門家で作る委員会が詳しく調べたところ、患者はいずれも重い心臓病で薬の投与と死亡には直接、関係が認められなかったものの、5人については薬の投与が死亡原因に関連する感染症や心臓の機能の低下を引き起こした可能性が否定できないことが分かりました。
11人への投与はすべて安全性が検証されていない2日を超えていて、このうち5人は3か月以上投与され、中には10か月投与された子どももいました。
プロポフォールは重い感染症や心臓の機能を低下させる副作用がありますが、委員会は医療スタッフが薬の安全性や副作用について認識しないまま、長期間、薬を投与したことが問題の背景にあると指摘しています。
東京女子医科大学病院は、「今後同じようなことが起こらないよう、医療スタッフの教育を行っていきたい」とコメントしています。
「本当のことが知りたい」
東京女子医科大学病院で重い心臓病の手術を受けたあと1か月半に渡ってプロポフォールが投与され、4年前に死亡した当時5か月だった男の子の母親には17日、病院から電話があり、薬の投与が死亡原因に関連する感染症を引き起こした可能性が否定できないという外部の委員会の調査結果が伝えられました。
母親は、「薬を投与するときになぜ説明してくれなかったのか、病院に対する不信感でいっぱいです。息子に何が起きたのか本当のことが知りたいです」と話していました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141218/k10014069931000.html
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