新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
2018年01月29日
ルネのおばあちゃん
私が小学生の頃、
8つ違いの姉が
「お肉屋さんでもらっちゃった」と
幸せいっぱいの笑顔で
真っ白で短毛のメス猫を連れ帰った。
買ったばかりの新車で軽井沢に遊びに行き、
お肉を買って帰ろうと寄った肉店に
この子が居たのだそうだ。
この肉店の近所の別荘の住人で、
お店の「上得意様」のアメリカ人が
本国から連れて来たメスのペルシャ猫が
お外遊びして産まれてしまった子だとか。
国に帰るにつけ
「子猫は連れて行かれない」と、
かなり強引に押し付けられてしまった
と話を聞きながら、
このキュートな子猫を見た姉の目は
きっとこんなことになっていたんだろう。
「良かったら上げるよ」
と言ってくれたのだそうだ。
ラッキー
来たばかりというのに妙に落ち着いていて
透明な金色の目をした高貴な印象の子で、
似合った良い名がなかなか見当たらず
4人姉妹で「あーでもないこーでもない」
とワイワイしているうちに
誰が言い出したのか
特に意味も無くなんとなくみんなの賛同を得て
「ポコ」と名前が付いた。(^◇^;)
(無料画像からポコそっくりなのをお借りしました)
そろって「猫大好き人間」の家族だったせいか
ポコはすぐ家族と家に馴染んでくれた。
私がもの心ついた頃から居たオス猫「ブチ」以来
実家ではずっと猫を飼っていたが、
みんなオス猫ばかりだったので
親たちは「ヤレヤレ、メス猫かあ」
と思ったことだろうが、
ナントうかつなことにこの子がいずれ子猫を産むなんて
娘たちの誰ひとり心配する気配も無かった。
鎖につないでおくわけでなし「出入り自由」。
当然やがてポコはいつのまにかお腹が大きくなり、
遅ればせながらその時になってみんな
「何匹ぐらいかなあ」とか
「どんな子が生まれるんだろう」との期待と共に
「ブサイクででもらい手が無かったら・・・」
などと心配を始めたものだった。
f(^_^;)
記事タイトルの「白猫ルネ」は
このポコの孫デアリマス。
━☆★☆★☆━ つ づ く ━☆★☆★☆━
タグ:白猫
2018年02月02日
英語で鳴く猫?
ポコは本当におとなしくてお行儀の良い子で、
滅多に鳴き声を聞かなかった。
何十年も前で当時中学生だった私の記憶も
余り定かではないものの、
猫らしいイタズラで困った記憶が無い。
良く覚えているのは、ピーナツが大好きで
誰かが殻付きピーナツをパシッと割ると
必ずどこからか走って来て
食べている人の胸に前足をかけ
口元の匂いを嗅いで「ンニー」と細い声で鳴いて
催促するのだった。
ポコを呼びたい時はピーナツを食べれば良かった。
ピーナッツが好きなのも
こんな鳴き方も珍しいのではないかと思う。
「アメリカ人に育てられたから
きっと英語なんでしょ」と
皆で笑ったものだった。
"gimme chewed peanuts
(カミカミしたピーナツちょうだい) "
とか言ってたのかな?(;^ω^)
「ポコ」と呼ぶと「ン二?」と返事。
大きな声で「ニャーー」と鳴くのを聞いた覚えが無い。
けれど何かの小鳥を捕って来た時は、
小鳥をくわえたまま
「ングワーー」とヘンなで鳴いて
"Praise my outstanding job!"
(お手柄褒めてちょうだい)
とでも言ってたんでしょ (^◯^)
アレヨアレヨと騒ぐ人間達に
見せびらかしてから食べ始めたものだった。(・ω・;)
今思えば小鳥を食べている様は
普段の上品な佇まいに不釣り合いな気がするけど
ポコはなかなか優秀なハンターで、
よくどこからかネズミや小鳥を捕まえて来た。
(実家は農村部に在ったので、
近所にネズミの棲む環境がいくらも在った)
そういえば、
肉食中心のアメリカ人家庭に育ったせいか
来た当初魚が嫌いだったのは覚えているが
当時はまだキャットフードなど無くて
母や姉達がどんなエサを与えていたのか、
全く記憶に無い。
まさかネズミが主食だった訳でもあるまい。
(@_@);
ある日、雨上がりの庭にポコを見かけた。
陽光がサーッと射して
雨つぶが光っている庭木の下に立ち止まって、
何かに気を取られて
遠くをじっと見ている姿がとても気高く見え、
改めて「ポコってなんて高貴な猫」と,
この高貴な猫を飼っている事を
誇らしく思った事を思い出す。
ポコは本当に綺麗好きで、
真っ白な毛が薄汚れていたことなど無かった。
雨上がりに外歩きして来た後などは、
廊下に座ってすっかり綺麗になるまで
せわしく体中を舐めまわしていたものだった。
(のちにポコが産んだ何匹かの白猫の中には、
薄汚く汚れていても一向に気にしない子も居た)
余りひどく脚を汚して帰って来た時は
誰かしら抱き上げて洗面所で洗ってやったのだが、
そんな時全く嫌がらず
おとなしく洗ってもらっていたのが可愛かった。
これを書きながら、「賢い猫だったなあ」と
胸に熱く記憶がよみがえった。
━☆★☆★☆━ つ づ く ━☆★☆★☆━
2018年02月03日
ポコ初めてのお産
初めてポコが産気づいた時は、
母も姉たちも居なくて焦った。
「そろそろかも」と
私が箱に古毛布と布を敷いてやると、
ポコはすぐ入って、
中でグルグル回ってみてから丸くなった。
そしてまたソワソワと立ったり座ったりして
私がちょっと離れると
「ニーィ、ニーィ」としきりに私を呼ぶ (◎_◎);
そして、
「よしよし」とお腹を撫でてやると少し落ち着く。
猫は安産だと聞いていたがなかなか産まれず、
最初の子がやっと出て来たのは脚で、
中学生の私は慌ててしまった。
確か、箱に敷いておいた布の端を引っ張って
それで子猫の脚をつまんで
ソロソロと引っ張ってやって、
やっと産まれたように記憶している。
ポコが初めて産んだ三つ子は皆真っ白な子だったが
2匹は生まれてすぐ死んでしまった。
私が引っ張ったのがまずかったのかと
オロオロしてしまったが、
「ポコがまだ若く未熟だったから
弱い子だったんでしょう」
と母が言ってくれたのに助けられた。
残った1匹はオス猫で、
ポコと同じ透き通るような金色の目だった。
ちょっと気取ってフランス語で
「小さい」という意味の「プチ」にした。
オスだけにやんちゃでいたずらもひどいかと覚悟していたのに、
「高貴なポコ」の息子だけに(?)
意外にもおっとりとした「ご令息」 だった。
(^。^;)
(無料画像からお借りしましたが
私の記憶の中のまだ幼かった頃のプチそのまま
・・・もうちょっと耳が小さかったかな?)
アメリカ人の家に産まれたポコと違って(?)
彼は普通に日本語で「ニャー」と鳴いた。
(^ω^;)
私たちはこの子も一緒に飼うつもりでいたのだが
生後8〜9カ月程(人間なら14〜15歳位)
になったある日
ポコの背中に乗って交尾の真似をしようとして
ポコにひどく叱られたのを偶然目撃した。
(◎。◎);
母に話すと
「それじゃ貰い手を探さなくちゃね」と言う。
「エーッ!」
「このまま置いたらポコが出て行ってしまうと思うよ」
と母は言った。
はあー、そういうものなの?(・_・;)
そう言われれば仕方ない。
ポコを貰って来た姉が友達に上げる事に決まり
間もなくプチは姉の車に乗って行ってしまった。
━☆★☆★☆━ つ づ く ━☆★☆★☆━
タグ:初めてのお産
2018年02月07日
ルネのお母さん
ポコはそれから何回か出産したが
皆白猫か白黒猫で、
いつでもすぐ貰い手が付いて
増えてしまって困るようなことは無かった。
当時付近一帯に白猫は1匹も見なかったから
今実家の近辺から周辺地域によく見かける白猫は
ひょっとしたらほとんどポコの子孫なのかも・・・?
私が高校生の頃産まれた2匹の白猫はメスで、
ひと月程ほどすると金目と緑目になった。
金色の眼の子は「チロ」
緑色の眼の子は「グリ」と名付けた。
緑色の眼の白猫はあまり見かけないが
グリの眼は美しいエメラルドグリーンで
大きくなると深い緑色になって、
胸がキュンとするほど美しかった。
最近になってネット情報で知ったのだが、
洋種の猫にグリーンアイズが多いのだそうだ。
なるほどポコのお母さんはペルシャ猫だったんだっけ。
残っている写真はすべてモノクロで(なにしろ昔の事とて)
あの感動的な深緑色の眼をお見せできないのが残念(‐ ‐#)
このグリが、ルネのお母さんです。
生後5〜6か月になると次第に見えて来たのは
2匹の性格が全く逆なこと。
グリはとても活発で綺麗好きで愛情表現豊か。
チロはグリに比べていつもなんとなく薄汚れていて
おとなしくて無愛想。
したがって皆から余り可愛がられなかった。
一緒に生まれた猫の性格にこんなに個体差が有ることを
私は初めて知ったのだった。
━☆★☆★☆━ つ づ く ━☆★☆★☆━
2018年02月08日
ポコの失踪
確かグリとチロが生後6ヵ月の頃だったと思う。
ポコが居なくなった
ポコはこの時もう7歳ほど。
人間の歳に換算すると55歳位とのことだが
猫とすればもう「高齢者」なのだそうだ。
子猫が大きくなると母猫が出て行ってしまうというのは
良くある事だと母から聞いたが、
私は諦められず何度も近所を捜し歩いた。
(・ω・;)(;・ω・)
1週間ほどした頃だっただろうか
なんと我が家のすぐ裏の農道に
ポコはじっと佇んでいた。
こんな所で、食べられる
カエルでも探していたのだろうか
「ポコ!!」
すっかりやせ細って、
呼んでもただじっと私を見ていて
近寄ろうとしない。
しかし私から近付いても逃げはしなかった。
私はポコを抱き上げてその軽さに胸が震えた 。
急いで汚れた身体をタオルで拭いてやり、
ポコの好きな鶏肉を小さく切って与えたが
少しだけ食べて
いつも座っていた椅子に丸くなってしまった。
その後の様子については記憶から抜けてしまったが
翌日またいつの間にか居なくなり、
それきりもう2度とポコの姿を見る事は無かった。
・゜・(ノД `)・゜・
猫って、なんて悲しい生き物なのだろう
━☆★☆★☆━ つ づ く ━☆★☆★☆━
2018年02月09日
チロとグリ
ポコが居なくなっても
チロとグリに特に目立った変化は無かったように思う。
猫というのはきっと或る月齢が来れば
親子別れが当り前なのだろう。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
チロはおとなしくてどことなくひ弱そうな感じで
あまり存在感が無かった。
ネズミが怖くて、グリがネズミを獲って来ると
慌てて逃げたものだった。
(;´ Д`A
グリはメス猫にしては脚が太く、活発で行動的だった。
「グリ」と呼ぶと、間髪置かず大きな声で
”グルルルルル―――― ”
と返事をした。 (#^_^#)
グリはほとんど「ニャー」と鳴いたことはなかったような気がする。
どうした訳か妙にご近所のある茶色の中型犬を憎んでいたようで、
彼(多分)を見付けるや否や
たちまちすごいスピードで追いかけて行って跳びかかり、
「キャイーン キャインキャイン」と犬が逃げだすと
意気揚々と引き上げて来るのだった
( ‘〜‘;)
塀の上でトウモロコシの葉を食べてたら
ン? またアイツだ!
マテー!
(キャイーン、キャインキャイン)
フン!もう来るんじゃないよ!!
こんな風に書くと、
粗暴で可愛気が無いように思われるかもしれないが
グリはとても愛情深く母性が強くて面倒見の良い猫だった。
━☆★☆★☆━ つ づ く ━☆★☆★☆━
2018年02月11日
ホットなグリちゃん
私はすぐ上の姉と2人で2階の8畳間を寝室にしていた。
グリとチロは私たちが先に寝ると
いつも後から階段を上がって来て
チロは「入れてー」と鳴くのだが、
グリが一人で
(「一匹で」でしょ(*^^*ゞ )
来た時は、ドアを トントン と叩くのだった。
ネコパンチであんなに「トントン」と上手に叩ける???
どうやって叩いているのか確かめたくても中からは見えないし、
私たちが部屋の外に居ればドアなど叩く訳も無し。
未だに謎なのだ。
ハアー、可愛いネコパンチ思い出しちゃった(; ;)
やがてチロとグリもお母さんになる時が来た。
不思議な事に2匹が同時に出産する事は無かったので
我が家は絶えず子猫が居るみたいな状況になってしまった。
こうも次々と子猫が産まれると
さすがに貰い手を探すのも大変だったが、
当時白猫が本当に少なかったから
家族皆で友人知人当たりまくりなんとかなったものの
その騒ぎが大変で、
ゆっくり猫の可愛さを味わっていられなかったのか、
その間の子猫達の記憶は全くおぼろげなのだ。(?_?)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
グリは母性愛が強いというのか世話好きというのか
はたまた「お節介」なのか「ホット」なのか (◎_◎;)
チロが産んで乳離れしたばかりのまだ親に甘えたい子猫を
自分の子のように抱き締め舐めまわし
大切に可愛がって育てるのはいつもグリだった。
(*^_^*)
甥っ子を抱きしめてます
また、グリはお風呂が好きで、
(と言ってもお湯に入るのではなく)
いつも姉と私が2人で入ったのだが、
あとからやってきてお風呂の入り口を自分で開け
例の ”グルルルルル―――― ”
という鳴き声で入って来て、
端に寄せた風呂蓋の上に座って私たちの入浴する様子を
じっと見ているのだった。
ある日いつものようにお風呂場で私たちの様子を「観察」していた。
(^。^;)
壁に蛾が止まっているのに気が付いて
風呂蓋の上に後ろ向きに座り、下げたしっぽをふりふりしたら
ちょうどお湯の量が多くてしっぽが濡れた。
するとその感触が気に入ったらしく
後ろを振り向きながらしっぽをゆらゆらさせて
お湯の中でふわふわとしっぽが揺れるのを見て
しばらく楽しんでいたのだが、
壁に居た蛾が飛び立ったのに気を取られて
ポチャンと後ろ脚からお湯に落ち、
風呂蓋につかまったところを姉が両手で支えてやると、
慌てる様子も無く気持ちよさそうにじっとしている。
グリは肝っ玉母さんなのだ。
━☆★☆★☆━ つ づ く ━☆★☆★☆━
2018年02月18日
ルネの誕生とグリの死
チロとグリは次々に可愛い子供達を産んで
その度に私たちは貰い手探しに奔走させられるハメに
ヤレヤレ (;´ Д`A
やがて私は短大に進学し、2年間家を離れることになった。
猫達には申し訳ないが、
私は短期大学という未知の環境と都会での
初めての一人暮らしへの期待に
すっかり心奪われ気もそぞろで、
チロもグリもその子供たちの事もほとんど念頭に無く
すっかり姉にお任せで、
猫ちゃん達とのお別れも、
今思えば呆れるほどなんという事も無く
「グリちゃん、行って来るね」と、
羽が生えたように(これ、私の実感です)
あっけなくウキウキと家を出て行ってしまったのだった。
したがって、この2年間は猫達がどうしていたか
どんな子たちが産まれてどうなったかなんて気にもかけずに
すっかり自分だけの世界に浸りきっていた f(^ _ ^;)
長期休暇の度には帰省したが
初めて久し振りの我が家の玄関に重い荷物を下ろした時
(かな?)
グリが何処やらから走って来てあの
”グルルルルルーーー" という
♡を揺さぶるような鳴き声で迎えてくれたことだけは
しっかり覚えている。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
2年が過ぎ、私は父との最初からの約束通り
都会暮らしに未練を残しつつ帰って来た。
(なんて素直だったんでしょうf(^_^;) )
この少し前に、
2階の部屋で私と並んで寝ていた姉は結婚してしまったから
チロとグリは私が帰るまでの間どうしていたのだろう?
とにかくチロもグリも無事に私を待っていてくれた
そして前通り私と一緒に2階の8畳間に寝るようになったのだった。
間もなく私が21歳の時にグリが産んだオスの白猫は
ふた月程すると美しいサファイアブルーの瞳の「王子様」だった。
あれ?「高貴なポコ」・「”ご令息”のプチ」・
「サファイアブルーの瞳の王子様」?
ひょっとして、これらの猫達の記憶は
全て私の頭の中で美化されてしまった偶像なんだろか?
ンニャ!
そりゃあ猫だから、子供の頃はやんちゃもするけど
ポコとその子孫たちは本当に躾がしやすくて
賢い猫たちでしたよー (*^Д^*)
チロとグリは青い眼の猫をほかにも何匹か産んだが、
この子は私が生涯忘れられない猫のひとり
(あ、1匹ね(*^^*ゞ)になった。
お待たせしました 彼がルネです
しかしグリは、この子を産んで間もなく、
(確かまだすっかり乳離れもしていなかったように記憶している)
あろうことか!何か毒物を食べて死んでしまったのだった
グリのばかーあ! ゜・(ノД `)・゜・
あの美しいエメラルドグリーンの眼
あんなに美しく賢くて逞しく、愛情深い猫を私は他には知らない。
冬の夜、私たちの部屋のドアを トントン と叩くので入れてやり、
抱き上げて一緒に寝た瞬間のグリの冷たい毛の感触と
すぐに暖かくなって喉をグルグル鳴らして私の脇に丸くなった時の、
何とも言えない愛おしさにワクワクした思い出が
今でも鮮やかに蘇る (;Д;)
私は一人で庭の池の端にグリを葬り、小さな十字架を立てた。
たまたまグリのお墓の傍に
通りかかっただけ(^。^;)の
チロです
━☆★☆★☆━ つ づ く ━☆★☆★☆━
2018年02月23日
ネコジステンパー
グリが居なくなってしまったので
私がまだ小さなルネを抱いて寝るのだが、
この王子様は朝になると私の首に
衿まきのようになって眠っていて、
私はいつも熱くて目が覚めるのだった ( ^ _ ^ ;)
男の子だからぽってりと太いアンヨをしていて
ピンクの肉球がたまらなく可愛かった。
(猫好きの読者さんは
ソウダロソウダロー と頷かれているでしょう)
サファイアブルーの眼で私をみつめて
首を傾げたりなんかされたら
もう胸キュンでワクワク
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ところが、
いたずら盛りのやんちゃ坊主の
月齢になる頃のある日、
妙に静かだなあと思ったらどうも様子がおかしい
息遣い荒く、身体が熱っぽいではないか (゚Д゚;)
慌てふためいて電話帳を広げて獣医を探し、
ルネを抱いて車に乗った。
膝の上に小さなルネを乗せて運転して
およそ20分程の道のりの間
ルネは身じろぎもせず熱い息をしていて、
もう気が気でなかった。
獣医の診断は、
「ネコジステンパー」とのこと
「ほとんど治らないと思いますが、
薬剤と栄養剤の注射で体力を維持して
わずかな可能性に期待しますか?」
というようなことを言われた。
即座に「お願いします」と言って、
ぐったりしているルネの背中に(だったと思う)
長い注射針が刺された。
その間もルネは身じろぎもしない。
”ああ、痛い思いさせてごめんね、
頑張ってちょうだい、治ってちょうだい”
熱い身体のルネを膝に乗せ、祈りながら帰った。
それから毎日、
ルネが食べてくれる物はヨーグルトと
馬刺しのすり身のみ。
(馬肉に解熱作用があると聞いたので、
せっせとすり鉢でつぶして)
そして毎日ルネを膝に乗せて獣医通いを続けたが
日に日に食べられなくなり・・・
ちょうど7日目の夜
小刻みに震えているので、
無駄とは思いながら電気毛布で温めたが
ルネの体は次第に冷たくなり、
願い空しく小さな命は消えてしまった。
産まれてわずか3カ月足らずの短い生涯だった。
「あ〜あ!猫は可愛いけど、
居なくなってしまったり死んじゃったり
ヤダヤダ 」・゜・(ノД`)・゜・
翌朝私は、ルネをグリのお墓の横に葬った。
「ごめんね!毎日痛い思いさせただけで
助けてあげられなくてごめんね! 」
━☆★☆★☆━ つ づ く ━☆★☆★☆━
タグ:ネコジステンパー