http://gendai.ismedia.jp/articles/-/38720?page=4
きっと筆者とこの記事を掲載したデスクは子育て支援には金を使うべきで、年金もらいすぎの高齢者から削り回すのが善だと日頃から思っているのだろう。
ちょっと不思議な記事である。駒崎弘樹「ベビーシッター宅での2歳児死亡事件についての解説」
認定NPO法人フローレンス代表理事
2014年03月19日(水)
駒崎弘樹
問題の処方箋
補助がないためにベビーシッターが高額になり、安価な個人シッターに流れる、という構造的問題を、具体的に解決するために考えられるのが、「ルールに基づき、ベビーシッター利用者に補助をする」ということです。
特に低所得者やひとり親等が、安価にベビーシッター等を利用できるよう、「全国ベビーシッター補助券」のようなものを提供します。そして、このクーポンを使えるベビーシッター企業に対し、きちんと届け出と情報開示義務等のルールを課します。
そうすることで、利用者にとってベビーシッター企業が提供するサービスが安価になり、質に問題がある安価な個人シッター等を利用するインセンティブが減り、事故リスクが減っていくことが考えられます。
フランスではベビーシッターを使った費用は、税金から控除する、というように、実質的な利用者補助が行われていますし、諸外国でも同様の制度が存在します。
とはいえ、もちろんその財源が必要なのは言うまでもありません。
例えば配偶者控除を廃止すれば3,800億円の国税収入が得られます。3,800億というのは、日本中のベビーシッター利用者にあまねく補助をしてもおつりがくる額です。
また、もっと言えば、例えば多額の資産(5,000万〜1億円・1億円以上)を持っている高齢者の年金を、月3万〜5万円削減すれば、4.5兆円捻出できます。(※2)
4.5兆と言えば、日本中の全ての子ども達に十分な量の保育所と幼稚園と病児保育とベビーシッターを提供できる額です。
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