ここでもKYBの不正ダンパーによる耐震偽装が行われていた。
ただし、そもそもリアルタイムに常時微動や強振計などで建物の動きをモニタリングしているので、その結果からも問題はないと判断できたという事だ。
一般的には、このようなオイルダンパーに多少の誤差があっても問題がない設計がされているものだ。
より一般的に問題はないということはコメントしてもらってもよかったのではないだろうか?
それにしても、建物オーナーに連絡が未だに届いていないというのは異常事態だ。
公表することと、オーナーに連絡をするということは全く別のことだ。
直ちにKYBらはオーナーに連絡をする必要がある。
Yahoo!より、
ダンパー改ざん、不正は許されないが安全への過度な心配は不要、技術への信頼失墜は重大
福和伸夫 | 名古屋大学減災連携研究センター、センター長・教授
https://news.yahoo.co.jp/byline/fukuwanobuo/20181020-00101125/
記事より、
・減災館は、減災研究拠点、啓発・教育拠点、災害対応拠点として2014年に建設した免震建物です。減災館の中には、減災研究を進める減災連携研究センター、大学の災害対策を担う災害対策室、地域の安全を担うあいち・なごや強靭化共創センターが入居しています。減災館は、平時は、建物そのものを耐震研究の対象として活用しつつ、1〜2階を広く社会に開放して年間1万5千人くらいの来館者を迎えています。また、大学や地域の災害対応拠点としての機能を果たすため、免震を採用し、様々な災害対応設備を備えています。
・建物は、地下1階、地上5階、地下と屋上に免震装置があるダブル免震構造で、ショートケーキのような形をしています(屋上の5階の免震装置は通常は固定されており振動実験時だけ免震化します)。地下の免震装置は、積層ゴム5基、オイルダンパー8基、直動転がり支承9基で、約6000トンの建物を支えています。
屋上にはアクチュエータが、地下には水平ジャッキが備えてあり、屋上の免震部を揺することで建物全体を振動させたり、地下のジャッキで建物を引っ張りジャッキを開放することで建物を振動させることができます。建物そのものが振動実験の場で、この環境を利用して実物建物の免震装置の特性を把握できます。地下の免震装置は、ガラスを通して周辺道路から見ることができ、多くの人たちが巨大な装置を見学にきます
・減災館の免震設計には私も関わりましたので、様々な設計資料を所有しています。また、減災館には、色々な加力装置やセンサーが設置してあり、地震観測もしています。このため、地震観測や振動実験で、ダンパーなどの免震装置の特性について多くの計測データを取得しています
・減災館のオイルダンパーは問題になっている型番でした。そこで、すぐに建築設計事務所の構造設計者に連絡し、対象物件に該当していることを確認しました。また、過去の実験データを調べ、減災館のダンパーについては安全上特段問題がないと判断しました。今のところ、メーカーからは正式に連絡は受けていません
・建築は、土というよく分からない地盤の上に物性のばらつきが大きいコンクリートという材料を使い一品生産しています。この少量生産の建築のアバウトさと大量生産の高精度な機械分野とのバランスをとることはなかなか難しい問題
・開発者がいくら立派でも、会社のすべての人たちに倫理観や責任感が無ければ、製品の性能は保てません。このところ続く日本を代表するトップメーカーの不祥事をみて、日本はどうなってしまったんだろうと感じてしまいます
大学の先生なら、技術系の人間が大手企業では出世せずに文系の事務屋だかが偉くなる、役所も同じということを知っているのだけれども、あえて言わないのはなぜだろうか?
開発者がいくら立派でも、現場の技術者がいくら優秀でも給料は裏口入学するような奴らの方がはるかに上なのだから。これではやってられないとなるのは当然だろう。
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