分かりやすい高校数学:確率(2)確率の基本
前回 ⇒ 確率(1):問題設定
前回は確率の問題設定をしました.次はいよいよ確率を定めます.
と,その前に,前回の問題設定の部分で「あれ,こんな程度の設定でいいの?」と思った人!
ええ,その通りです.「正六面体で,1から6までの数字が一つずつ割り振られているサイコロ」という設定がないと,ひょっとしたら二十面体サイコロかも知れませんよね.細かすぎる話ですが,わりと大切です.
ええ,わざとですよ.決して後で気づいたわけではありません!!!・・ええ..
さて,では気を取り直して.「正六面体で,1から6までの数字が一つずつ割り振られているサイコロを振ったときに,そのサイコロから出た目が1である確率」を考えてみましょう!(長いな!)
まぁ,ここまでしなくても「サイコロを振って1が出る確率」で,実際は問題ないですけどね.(ただし,誤解されるかもしれないってことは気をつけてください)
さて,この確率はどうやって求めるのでしょうか?確率は,「その行為(サイコロを振る)を無限に行ったときに,目的の結果(1が出る)が発生する割合」として考えられています.なので,1が出る確率を求めたいなら,無限にサイコロを振って,1が出る割合を調べれば良いのです!
・・・・・できるかぁー!んなことぉ!
たかがサイコロの確率求めるために,そんなことはできないっす(T-T)
じゃあ,どうするのか?その前に,ちょっと用語を説明します.
サイコロを振るという行為のように,同じ条件で繰り返し実行できることを行うことを「試行」と言います.簡単にいえば,「確率を求めたい行動について行ってみる」という意味です.
また,試行によって起こる結果のことを「事象」と言います.「1が出る」ということは,まさに事象の一つです.
こうして用語を駆使すると数学っぽくなります.用語の数が多くなると大変ですが,少しづつ覚えていきたいところです.
さて,新しく出てきた用語で言いかえると,「サイコロを振るという試行に対して,「1が出る」という事象が発生する確率を求める」となります.なんか難しい感じになりましたが,結局は,「サイコロ振って1が出る確率を求める」です!.
数学は「だれもが誤解せずに理解できるように」,難しい用語や数式を使って説明します.数学に関する説明をみると,なんじゃこりゃ!って思うことも多いでしょうが,言っていることは案外大したことなかったりするんですね.
さてさて,ではこの確率を求めてみましょう.確率を確実に求めたいなら,無限にサイコロを振れ!ってなるのですが,そうしなくても,たくさんサイコロを振った時に1が出る割合が分かれば良いわけです.
これを計算するもっとも簡単な方法は,
起こりうるすべての事象の数に対する,求めたい事象の割合を計算することです.
何やら難しい物言いになりますね.これが数学の嫌なところですが,言っていることは全然大したことないです.なぜこれで確率が計算できるのかは,次の回に説明するとして,ここでは計算方法だけみてみます.
1) まず,全ての事象の数を数えます.
サイコロを振った時,出る事象にはどんなものがあるでしょうか?「1が出る」が一つの事象です.それ以外には,六面体のサイコロですから,「2が出る」「3が出る」「4が出る」「5が出る」「6が出る」があります.よって計6通りです.
え,本当にこれだけ!??という人もいるかもしれません.たとえば,そう,こんな感じになったりするかも!!!!
鉛筆すげー!
あるいはこんなことも!!!
カラスはサイコロも食べるのか・・・(食べません)
そんな馬鹿な・・・という話ではありますが,これらも立派な「事象」なわけです.
事象には様々な可能性があります.想像だにできないことだってあるのですから.なので,無視しても良いくらいに可能性が低いことは,無視します
確率って実は結構いい加減な面もあるわけですね.でも,そもそもが不確実な「未来」というものを予測するものなので,仕方ない面もあります.
さて,全ての事象の数が6個と判明したところで次のステップです.
2) 求めたい事象の数を数えます.
「1が出る」という事象は1つしかないので,1となります.もし,「1か2が出る確率」という事象を求めたいならば,「1が出る」「2が出る」の2つ分ですので,2になります.
3) 求めたい事象の数 ÷ 全ての事象の数 = 求めたい確率!
つまり,確率の意味するところである,「求めたい結果が発生する割合」を計算しているわけです.
「1が出る」確率ならば,1 ÷ 6 = 1/6となります.(全体として6個ある事象の中で,1個だけが求めたい事象であることを意味します. つまり,全体の中で求めたい事象が占めている割合になります)
「1か2が出る」確率ならば 2 ÷ 6 = 2/6 = 1/3となります.
やっと,サイコロが1/6の確率で1の目を出すところまで来ました.そんな当たり前のことになんでこんなに時間かかるのかって思われるでしょうけど,こういう基本的なところが後々重要になったりするはず!(多分)
数え上げによる確率計算はとてもシンプルで分かりやすいものですが,色々注意すべき点があります.どんなものにも適用できるわけではないのです.特に「事象」をどう決めるかによって,数え上げで計算できるかできないかが変わってきます.上の例の中でも,「1か2が出る確率」というのも1つの事象として考えることもできるのに,2つ分の事象として計算しています.なぜ,1つの事象と考えてはいけないのか?そもそも,どうして数え上げによって確率が計算できるのか!?
その辺の話はまた次回.難しい問題とかまで,全然どりつかないですね・・・先は長そう.
E-life Study
続き ⇒ 確率(3):数え上げ
前回は確率の問題設定をしました.次はいよいよ確率を定めます.
と,その前に,前回の問題設定の部分で「あれ,こんな程度の設定でいいの?」と思った人!
ええ,その通りです.「正六面体で,1から6までの数字が一つずつ割り振られているサイコロ」という設定がないと,ひょっとしたら二十面体サイコロかも知れませんよね.細かすぎる話ですが,わりと大切です.
ええ,わざとですよ.決して後で気づいたわけではありません!!!・・ええ..
さて,では気を取り直して.「正六面体で,1から6までの数字が一つずつ割り振られているサイコロを振ったときに,そのサイコロから出た目が1である確率」を考えてみましょう!(長いな!)
まぁ,ここまでしなくても「サイコロを振って1が出る確率」で,実際は問題ないですけどね.(ただし,誤解されるかもしれないってことは気をつけてください)
さて,この確率はどうやって求めるのでしょうか?確率は,「その行為(サイコロを振る)を無限に行ったときに,目的の結果(1が出る)が発生する割合」として考えられています.なので,1が出る確率を求めたいなら,無限にサイコロを振って,1が出る割合を調べれば良いのです!
・・・・・できるかぁー!んなことぉ!
たかがサイコロの確率求めるために,そんなことはできないっす(T-T)
◆ 付け足しメモ ◆ ちなみに「無限にサイコロを振る」こと自体が無理です.「無限」という言葉はかなり特殊な存在なので注意してください |
じゃあ,どうするのか?その前に,ちょっと用語を説明します.
サイコロを振るという行為のように,同じ条件で繰り返し実行できることを行うことを「試行」と言います.簡単にいえば,「確率を求めたい行動について行ってみる」という意味です.
また,試行によって起こる結果のことを「事象」と言います.「1が出る」ということは,まさに事象の一つです.
こうして用語を駆使すると数学っぽくなります.用語の数が多くなると大変ですが,少しづつ覚えていきたいところです.
さて,新しく出てきた用語で言いかえると,「サイコロを振るという試行に対して,「1が出る」という事象が発生する確率を求める」となります.なんか難しい感じになりましたが,結局は,「サイコロ振って1が出る確率を求める」です!.
数学は「だれもが誤解せずに理解できるように」,難しい用語や数式を使って説明します.数学に関する説明をみると,なんじゃこりゃ!って思うことも多いでしょうが,言っていることは案外大したことなかったりするんですね.
さてさて,ではこの確率を求めてみましょう.確率を確実に求めたいなら,無限にサイコロを振れ!ってなるのですが,そうしなくても,たくさんサイコロを振った時に1が出る割合が分かれば良いわけです.
これを計算するもっとも簡単な方法は,
起こりうるすべての事象の数に対する,求めたい事象の割合を計算することです.
何やら難しい物言いになりますね.これが数学の嫌なところですが,言っていることは全然大したことないです.なぜこれで確率が計算できるのかは,次の回に説明するとして,ここでは計算方法だけみてみます.
1) まず,全ての事象の数を数えます.
サイコロを振った時,出る事象にはどんなものがあるでしょうか?「1が出る」が一つの事象です.それ以外には,六面体のサイコロですから,「2が出る」「3が出る」「4が出る」「5が出る」「6が出る」があります.よって計6通りです.
え,本当にこれだけ!??という人もいるかもしれません.たとえば,そう,こんな感じになったりするかも!!!!
鉛筆すげー!
あるいはこんなことも!!!
カラスはサイコロも食べるのか・・・(食べません)
そんな馬鹿な・・・という話ではありますが,これらも立派な「事象」なわけです.
事象には様々な可能性があります.想像だにできないことだってあるのですから.なので,無視しても良いくらいに可能性が低いことは,無視します
◆ 付け足しメモ ◆ |
あるいは始めから,1から6の目のどれかが出る事象だけで考えるとする場合もあります.こちらの方が一般的でしょう. |
確率って実は結構いい加減な面もあるわけですね.でも,そもそもが不確実な「未来」というものを予測するものなので,仕方ない面もあります.
さて,全ての事象の数が6個と判明したところで次のステップです.
2) 求めたい事象の数を数えます.
「1が出る」という事象は1つしかないので,1となります.もし,「1か2が出る確率」という事象を求めたいならば,「1が出る」「2が出る」の2つ分ですので,2になります.
3) 求めたい事象の数 ÷ 全ての事象の数 = 求めたい確率!
つまり,確率の意味するところである,「求めたい結果が発生する割合」を計算しているわけです.
「1が出る」確率ならば,1 ÷ 6 = 1/6となります.(全体として6個ある事象の中で,1個だけが求めたい事象であることを意味します. つまり,全体の中で求めたい事象が占めている割合になります)
「1か2が出る」確率ならば 2 ÷ 6 = 2/6 = 1/3となります.
やっと,サイコロが1/6の確率で1の目を出すところまで来ました.そんな当たり前のことになんでこんなに時間かかるのかって思われるでしょうけど,こういう基本的なところが後々重要になったりするはず!(多分)
数え上げによる確率計算はとてもシンプルで分かりやすいものですが,色々注意すべき点があります.どんなものにも適用できるわけではないのです.特に「事象」をどう決めるかによって,数え上げで計算できるかできないかが変わってきます.上の例の中でも,「1か2が出る確率」というのも1つの事象として考えることもできるのに,2つ分の事象として計算しています.なぜ,1つの事象と考えてはいけないのか?そもそも,どうして数え上げによって確率が計算できるのか!?
その辺の話はまた次回.難しい問題とかまで,全然どりつかないですね・・・先は長そう.
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続き ⇒ 確率(3):数え上げ
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