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溜め込んでいた本を読んでいる最中で、またその本がアニメには全く関係ないのだけれど、あまりにも面白かったので紹介します。

社長失格



この本は第一次ネットブームの時にベンチャー企業を立ち上げ、ナスダック上場一歩手前、そして、あのビル・ゲイツにも興味示された会社の元社長板倉雄一郎氏が書いた本だ。

名前からも分かるとおり現在この会社は無い。すでに倒産してしまっている会社だ。しかし、先述したとおり、輝かしい経歴を持っている。それなのにこの会社は何故倒産したのか、その失敗について、元社長自ら当時を振り返って書いている。

この本はまさに栄光と絶望の縮図とも言える。著者の生活水準がどんどん上がっていき、そしてどんどん下がっていく。

どこかで歯車が回らなくなっているのだ。原因は1つだけではない。板倉氏のビジネスを立ち上げる能力はとても優秀でも経営の力が無かった事であったり、人間関係の歯車であったり、社会情勢から来る資金繰りの悪化、早すぎたビジネスモデル、運の無さ。
様々な歯車が微妙にずれ始めて、途中からどん底に落ちていく。

また、著者の文章の能力が非常に高い。事実を語る際にも当時の風景や心情をしっかりと描写することでどんどん引き込まれていく、著者が新しいアイディアを思いついた時の興奮がまるで自分の事のように伝わり、思わず気分が高揚していく。

逆に言うと最後の方は作者の絶望が伝わり、自分自身のテンションを下がっていってしまうのだが。
著者の文章の上手さは日常の描写にある。成功している時の車や家、恋人を生活のランクの表現として設定している。
その変化を見ていくだけで、この人の波乱万丈な生き方を読み解く事ができるくらいだ。

私は最大の問題は人だったと思う。著者の人脈は素晴しかった。そういう人間を集める力があったのだろう。しかし、人心把握であったり、ビジネスと友人関係に線引きが出来ない部分もあった。

ある意味素直すぎた部分もある。特に途中から浮き彫りになる人的資産の流出は非常に痛いと思った。

また、今ある利益よりも未来を見続けてしまった事も大きい。

次のエントリーではホリエモンのライブドア時代の著書を紹介しようと思う。これには上に対するちょっとした答えがあるのだ(これもアニメと関係ないぞ。どうする富野信者!!)

人的資産の話でいくと、アニメ界でもそうで、優秀な制作進行は優秀なアニメーターやスタッフを集める事ができる事と説くなんてのもあるので、人というのは本当に重要なのだと思う(無理にアニメにつなげるのは良くない)。

しかし、この会社は成功の歯車になるはずだったものが、失敗の歯車に裏返ったというのが何個もあるので、単純に人の問題とも言い切れない。

本当に著者は全てを失う。失ったからこそ再出発ができるのかもしれないが、それでも彼には罪悪感が残ってしまっているのだ。

読後感は非常に重たい気持ちになる。

正直にどんよりとした気持ちをぬぐい隠せない。

ただ、成功から失敗までの様々な要因が本書には記されている。

単純に読み物としても素晴しい作品なので、世界の中心で愛を叫んだスイートなアレをみるより、数倍面白いという事は約束できる。

あまりにも面白すぎて、一日で読み終えてしまったぐらいの作品なのだ。

追記;今まで紹介した商品をまとめたサイト


気分が落ち込んでも大丈夫という方や失敗の謎解きをしてみたい人にはオススメの一冊だ。

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