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パラダイムシフト

もう今ではクレヨンしんちゃんの映画は面白い、または面白かったという考え方はかなり浸透しています。

ま、現在はまたレベルが落ちており、ちょっと残念な感じではありますが、ここまでクレヨンしんちゃんの映画に対して期待を持たせるようになった、してしまった作品があります。

クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶモーレツ大人帝国の逆襲



はっきりいって、誰もここまで、クレヨンしんちゃんというコンテンツで恐ろしい程の表現ができるなんて思っていませんでした。

いや、それまでのクレヨンしんちゃんの映画もかなりクオリティーが高くて、オタクには人気があったんですね。
しかし、この作品は評価が高いなんてレベルでは無くて、半狂乱ですよ。もう。あまりにも作品の出来がよくて。

この作品の監督の原監督はこれと戦国あっぱれで、クレヨンしんちゃん映画の地位を不動の物にしました。しかしながら、この後派閥争いに巻き込まれ、しんちゃんから遠ざかってしまうんですが。

この作品は懐かしさやノスタルジーを武器とする悪の帝国、大人帝国VS未来を生きなきゃいけない家族の戦いです。

大人帝国は日本が一番元気のあった時代の象徴である万博を利用してせめて来るわけです。

当時日本は高度成長時代、今より多少貧しくとも上に上がっている最中であり、みんなが希望を持って生きていた時代です。しかし、逆に言えば、彼らの怠慢が現在の若者の不幸につながっているとも言えます。その事について書いたのが東のエデンなんですが、それはまた今度。

人にとって思い出とは美化される物であり、心の奥底に残ります。そのノスタルジーの力は凄まじく、昔はよかった人間がたくさん量産されるのも仕方の無い事です。
オールエイズ三丁目の夕日とかもこういうノスタルジーの力でヒットした訳ですね。

大人帝国の理念はもう一度過去をやり直すという考え方です。昔はよかった、でも、今の時代は希望もなければ、楽しみも無い。だから、過去のよかった時代に人は変えるべきだ。という感じです。
Gガンダムで言えば、東方不敗は人間が自然を汚したので、自然を復活させる為に害悪となる人間をデビルガンダムで皆殺しにしようという考え方と対して変わりません。これも基本は昔はよかった論ですから。

でも、家族だけは違います。親は子供を未来に送り出したい訳です。本当は。いくら自分たちが望む世界であっても、それは子供が望む世界では無い。子供が大人になって、そこで新たな未来を生む。その未来に親は生きてほしいと考えるのが基本原則だと思います。

ヒロシとみさえはこの葛藤に悩まされます。特にヒロシですが。彼らはノスタルジーの虜になります。その時代に育って来た人間な訳ですから。みさえは最終的には母親なんです。だから、ヒロシよりも葛藤はしません。でも、ヒロシにとっては恐ろしい葛藤な訳です。

子供を捨ててでも留まる価値のある世界にヒロシは見えるんです。でも、愛する家族だって、それに負けないくらい十分価値のある物です。

だから、ぎりぎりまでヒロシは悩んだりします。

でも、私は思うですが、過去の小さい幸福に浸るよりも、未来に生きれば、もしかして過去より幸せな世界が待っているかもしれないじゃないですか?

確かに今はあんまりいいとは言えない世界かもしれません。だからといって、これからすごいよくなる可能性だってある訳です。

だったら、未来に生きる方がギャンブルとしても面白いし、そっちの方が楽しいと思うんですよね。

この作品はお父さんやお母さんの為に作られた作品です。コンセプトとして、せっかくの休日を子供の為に使っているお父さんやお母さんの為に、大人も楽しめる作品にしたいという考えがあったそうです。

その思いが作品に詰まっており、全世代が泣ける作品に大化けしてしまいました。

唯一、この作品に罪があるとしたら、クレヨンしんちゃんの映画はこの映画で完成してしまったという事もかもしれません。これ以上はよほどの事がないと生まれないと思いますよ。

何度見ても飽きない名作なので、是非みなさんご覧ください。
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