2016年12月19日
「ラウリル硫酸Naとラウレス硫酸Na」どちらもパサつくくせ毛には不向きな成分
こんにちは、ぴょん吉です。
先日友人がこんなことを言っていました。
「市販のシャンプーとかさ、洗浄成分が石油からできているんだよ!怖くない!?」
あなたは、石油成分からできている洗浄成分と聞くとどんなイメージがあるでしょうか?
今回はよく混同されやすい、市販シャンプーの洗浄成分についてまとめていきます。
「ラウレス硫酸Na」はメジャーな洗浄成分
ドラッグストアなどで安く買える市販シャンプーによく使われている洗浄成分が、ラウレス硫酸Naです。
まず、そもそものお話ですが、シャンプーの成分の中で一番多い成分は基本的に水です。
その次にくることが多いのが洗浄成分ですね。
成分表の見方はこちらも参照してみてください。
⇒成分表を見るときに気を付けるポイント
成分表を見てみると、頭から2番目にラウレス硫酸Naが来ているシャンプーは結構多いです。
なぜかというと、原材料費が安いから。
薬局などで売っている市販シャンプーって、基本的にはお手頃価格のものが多いですよね。
安いシャンプーで利益を出すためには、当然原材料費も安く押されられるものでなければ商売になりません。
ラウレス硫酸Naは石油由来の成分?
それでは、ラウレス硫酸Naの原料の話にいきましょう。
結論から言うと、ラウレス硫酸Naの原料は石油ではありません。
正確には、最近のシャンプーに使用されているラウレス硫酸Naは、石油由来ではないものがほとんど、という意味なんです。
詳細については省きますが、最近のラウレス硫酸Naは、石油を原料にするよりももっとコスパのいいものを原料としてつくられています。
それが、ヤシ油です。
ヤシ油って聞くと、まるでオーガニックな成分みたいに聞こえますね。
一昔前の洗浄成分「ラウリル硫酸Na」
よく似た名前で、一昔前にメジャーな洗浄成分としてシャンプーに使われていたのがラウリル硫酸Naです。
ラウレス硫酸Naとラウリル硫酸Naとの違いは、分子の大きさです。
ひと昔前のラウリル硫酸Naの方が、分子がとても小さい成分でした。
分子の大きさが小さいとなにが起こるかというと、髪の毛や頭皮細胞の小さな凹凸に引っかかりやすくなるんです。
残留性が高い、なんて言われたりします。
洗浄成分をずーっと肌に触れさせていたら、乾燥や肌荒れを起こすということは、想像が付きますよね?
そこで、小さい細胞の凸凹に挟まらないようにしよう、と開発されたのがラウレス硫酸Naです。
ラウリル硫酸におもりがついて、凹凸に引っかかりにくくなったようなイメージです。
おもりと言ってしまうと語弊がありますが、まぁイメージはそんな感じです(笑)
ラウリル硫酸とラウレス硫酸は違うものだけど、やっぱり避けたい成分
ラウリル硫酸とラウレス硫酸の違いをお話ししましたが、いずれにしても、髪のパサつきでお悩みの場合は避ける方が無難な成分です。
というのも、どちらも洗浄力が強いので、乾燥している髪の毛には不向きな成分なんですね。
本当は頭皮に自然に残しておきたい油分までも、どんどん取っていってしまいます。
この2つの洗浄成分を使っているシャンプーは悪!ということが言いたいのではありません。
髪のパサつきや頭皮の乾燥でお悩みならば、洗浄力が合わないかもね、ということです。
実際、ある程度高価なシャンプーでも、強めの洗浄成分が使われていることはあります。
とくに気を付けたいのは、プチプラなシャンプーです。
安いシャンプーは、ラウレス硫酸Naやラウリル硫酸Naの洗浄力の強さを補うための他の成分も入れにくい(コストがかさむ)ので、乾燥を悪化させる原因になる可能性があります。
代わりに出てきたオレフィンスルホン酸にも気を付けて
頭皮や髪へのやさしさを売りにしている商品のパッケージを試しに見てみてください。
「ラウレス硫酸フリー」
という文字がありませんか?
ラウレス硫酸Naは「洗浄力が強すぎる!」と悪者扱いされていることが多くなってしまい、一般的にも認知度が高くなりました。
そのため、ラウレス硫酸Naはメーカーも入れにくいし、消費者も買いづらい成分なんですね。
でもラウレス硫酸Naは、原材料を抑えてシャンプーを作ることが出来るので、1本数百円のシャンプーを作るにはどうしても頼りたい成分です。
ラウレス硫酸Na以外の洗浄力のある成分ってないかな?
そこで登場してきたのが、オレフィンスルホン酸Naです。
オレフィン(C14-16)スルホン酸Na
↑シャンプーの成分表にはこう表記されていることが多いです。
確かにラウレス硫酸ではありませんが、このオレフィンスルホン酸Naは、ラウレス硫酸Naと同じくらいの強い洗浄力をもった成分なんです。
せっかく洗浄力が強いものを避けようとしても、これでは意味がありませんよね。
この「ラウレス硫酸フリー」トラップは、実際に結構見かけますので気を付けてください。
シャンプー全体のバランスを見て、あえてメーカーがこだわりを持ったうえでオレフィンスルホン酸Naをいれている場合もありますが、その場合は必然的に値段の高いシャンプーになるはずです。
くせ毛でお悩みならば、シャンプーにはある程度のお金はかけてあげる方が、毎日を快適に過ごしやすくなりますよ。
それでは。