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2014年02月07日

ストキャスティクスについて(1)

こんばんは.
本日は米国の雇用統計がありますが,どうなるでしょうか.
市場のコンセンサスは先日のADPの数値と同じくらいなので,
大きくは外れないでしょうが・・・.
とりあえず,EAはストップですね.

さて,本日はオシレーター系のテクニカル指標として有名なストキャスティクスについて
まとめてみたいと思います.
お付き合いの程よろしくお願いします.

ストキャスティクス(stochastics)はGeorge Laneというテクニカル分析の研究家が
1950年代後半に考案した指標で,主に逆張りトレードで用いられる指標です.

現在のレートが定められた期間の最高値と最安値の間のどこに位置するかをみるモメンタムオシレーターで,
レートが上昇するにつれて,終値が価格変動幅の上限に近付くとの観測に基づいており,
逆に相場の下降局面では,終値は変動幅の下限に近付くというものです.

%K,%D,slow%Dの3つの指標を組み合わせて,売買タイミングを判断するのが特徴です.
また,計算には比較的短期間のデータを用いることが多く,短期売買向けの指標と言えます.


%K,%D,slow%Dのそれぞれの計算方法は次の通りです.

%K=[(直近の終値−直近x本の最安値)/(直近x本の最高値−直近x本の最安値)]×100(%)

%D=(%Kの分子のy本移動平均/%Kの分母のy本移動平均)×100(%)

slow%D=%Dのz本移動平均


さらに最近ではslow%Dをさらに移動平均化したSDスローというものもあります.


MT4でそれぞれを表示させると下の図のようになります.

20140207_stochastics.png


この指標の意味としては,先ほども書いた通り,
現在のレートがある一定期間のレートの範囲のどのあたりにあるかを示しています.
いずれも0〜100%の値をとり,%K→%D→slow%Dの順に反応が遅く,
ラインも滑らかになっていきます.


次にストキャスティクスを用いたチャート分析,売買シグナルは次のようなものがあります.

@各指標の水準から判断
 100%に近付けば買われ過ぎ,0%に近付けば売られ過ぎと判断します.
 一般的に30%以下の場合売られ過ぎ,70%以上の時買われ過ぎの警戒ゾーンと考えられ,  
 逆張りトレードのチャンス到来と考えてよいと思います.
 また,これらの水準を20%と80%とする見方も多いようです.

A各指標の水準を基準にした売買シグナル
 オシレーターが予め決めておいた水準(例:20%)より下がった後,その水準を上抜けたとき,買いシグナル.
 逆にある水準(例:80%)より上がった後,その水準をした抜けたとき,売りシグナル.

B各指標のクロスでの売買シグナル
 %Kと%Dのクロスで判断する場合,%K が%Dを上に抜けた時,買いシグナル.
 逆に%Kが%Dを下に抜けた時売りシグナル.
 なお,一般的に%Kと%Dの組み合わせをファストストキャスティクス,
 %Dとslow%Dの組み合わせをスローストキャスティクスといいます.
 %Kは非常に動きが早すぎて使いづらいことが多いため,
 一般的にはスローストキャスティクスを用いて,そのクロスを判断材料にすることが多いと思います.

Cコンバージェンス(収束)とダイバージェンス(発散)から判断.
 レートが高値を示しているにも関わらず,
 オシレーターが前回の高値を超えられない場合(ダイバージェンス)は
 レートが近く反落するシグナル.
 反対にレートが安値を更新しているにも関わらず,
 オシレーターが前回の安値を下回ってこない場合(コンバージェンス)は
 レートが反転するシグナル.
 また,ダイバージェンスとコンバージェンスについては別途まとめたいと思います.

上記4点を紹介しましたが,通常は@の水準で判断し,Bのクロスでエントリーする方法が使われていると思います.


最後にストキャスティクスを使う上での注意点やその他の使い方などをまとめたいと思います.

・他のオシレーター系指標と同様に,一定のレンジ相場では威力を発揮しますが,
 トレンドが発生している場合はダマシが多く使い物になりません.

・値動きが小さくなると,ダマシが多くなる傾向が顕著であるため,値動きが小さく,
 レートがどちらに動くかはっきりしない場合は使用を控えるほうがよい.

・計算期間を長くすると売買シグナルは遅れますが,ダマシを減らすことができます.
 特に短い時間足(5分足など)を使う場合は眺めに取ったほうがよいようです.

・上昇局面では80%以上,下降局面では20%以下に張り付くことが多いので,
 どのゾーンを推移しているかでトレンド判断にも役立てることができます.

・トレンドが発生している場合は,上記のAのような売買シグナルが
 押し目買い,戻り売りの良いシグナルになります.


以上,今回はストキャスティクスをまとめてみました.
以前にまとめたRSIと比較すると動きが早く激しいため,計算期間を眺めにしたり,
スローストキャスティクスを使ったりと,対応が必要になると思います.
また,トレンド系の指標と併用は不可欠で,相場の状況に合わせた読み取り方が必要だと思います.


次回は同じオシレーター系のテクニカル指標であるCCIをまとめてみたいと思います.


最後までお付き合いいただき,ありがとうございました.

2014年02月04日

今月の運用予定(2014年02月)

こんばんは.
最近,本業の方で時間外勤務が多かったので,
今日臨時の健康診断があったのですが,なんと血圧が高く
後日病院に行くことになってしまいました・・・(涙).


さて,今月から月初めには,各口座のEAの運用予定を書いてみたいと思います.


今月(2014年02月)の予定は以下のとおりです.
(すでに2日過ぎてしまいましたが・・・)


EAの稼動については基本的に現状維持で行きたいと思いますが,
下記の点について変更・検討します.

・Pepperstone口座(FinalCashBack)で稼働中のPegSystem ver2について
 2/3よりロットを0.01→0.03に変更します.
  最近の調子も安定していますし,リスクは限定されているわけですので,
  できるだけロットを上げて収益をあげていきたいと思います.
  また,全決済の時期と追加資金の準備のタイミングが合えば,
  リスク限定の安心運用タイプとして単体で別口座で運用することも検討しています.


・ランド円自分年金戦略EA_V2を運用しているForex.com japan口座に
 200,000円を追加します.


・今月の注意が必要な経済指標

  2/6 21:00 イングランド銀行 金利発表
  2/6 21:45 欧州中央銀行 政策金利発表
        → ドラギECB総裁 定例記者会見
  2/7 22:30 雇用統計:非農業部門雇用者数/失業率

 2/6の夕方には,ポジションを持っているEA以外は停止させる予定です.
 (保有ポジションも可能な限り決済したいと思います.)
 再稼動については週明け(2/10)の窓明けの状況などを見て判断したいと思います.


・追加予定のEAとしてForex Diamond,自動最適化クロスエントリーシステムの
 2つを検討しています.(後日バックテストなどを含めてご紹介したいと思います.)


以上が今月の運用予定です.
その時の状況によって,変更することもあるかと思いますが,
概ねこのような予定で進めたいと思います.

今月は月間目標(月利3%)を達成したいと思いますが,
どうなるでしょうか・・・.


本日も最後までお付き合い頂き,ありがとうございました.

2014年02月01日

各口座の成績をお知らせします.(2014年01月度)

こんばんは,kanatoです.
今年も早いもので2月になってしまいました.
1月はインフルエンザに罹ったりして,個人的に大変な月でしたが,
EA運用についても似たような感じになってしまいました.

さて,本日は2014年01月(2013/12/30〜2014/02/01)の成績をご紹介します.

今月からはリスクをとってある程度の利益を狙う「リスク運用タイプ」と
利益は少なくても負けないことを目指す「安心運用タイプ」に分けて
ご紹介したいと思います.

すべて確定損益で計算しています.
なお,EAはロット以外はほぼすべてデフォルト設定で運用しています.
また, ForexEventDefenderの設定を
重要度高の指標の前後4時間に設定し直しています.

まずは「リスク運用タイプ」からです.

Pepperstone口座(FinalCashBack)

先月に続いて,いい感じでプラスを積み上げました.

確定損益:+6.99%(+170.59$)
口座残高:2610.72$(含み損益:-20.69$)
稼働中のEA:
 【ForexEventDefender有り】
 ForexWhiteBear V3(ロット複利設定)
 HummingBird V2(ロット複利設定)
 Ashika V1(ロット複利設定,3通貨)
 【ForexEventDefender無し】
 ForexBlade(0.01ロット)
 VolatilityFactor(ロット複利設定(AutoMM:1),2通貨)
 PegSystem ver2(0.01ロット)


Pepperstone口座(Gemtrade)

前半はRSI_Scalping_systemなどがよい感じで
一時は原点復帰したのですが,途中Ashika V1(USDCHF)のドローダウンなどがあり,
利益を積み上げることができず,今月は足踏み状態でした.

確定損益:+0.45%(+13.07$)
口座残高:2910.08$(含み損益:-67.74$)
稼働中のEA:
 【ForexEventDefender有り】
 ForexWhiteBear V1 ApexU(ロット複利設定)
 Fukurou V1 GBPUSD(ロット複利設定)
 Ashika V1 Multi(ロット複利設定,3通貨)
 Forex Racco V2.63 Multi(ロット複利設定)
 White Bear v2.04 Multi(ロット複利設定)
 SKULL_EUR_USD(ロット複利設定,デフォルトの1/10)
 RSI_Scalping_system3_5m(ロット単利,0.01×Max3ポジション,3通貨)
 ForexB_TypeR293(0.01ロット)
 EasySniper ver1.1(0.02ロット)
 EasyMaestro ver1.0(0.02ロット)


FXDD口座(GemTrade)

若干利益を積み増しましたが,やはり含み損が大きく
一向に気の抜けない状況です.若干ロスカットの危険性も感じたので,
資金を追加しました.

確定損益:+1.60%(+112.63$) 
口座残高:7145.13$(含み損益:-3008.27$)(途中で2603.33$を追加)
稼働中のEA:
 【ForexEventDefender無し】
 KnFX-Mars_ver1.0(0.01ロット)
 KnFX-Saturn_ver1.0(0.02ロット)


IronFX口座(PenguinTrade)

1月はガツンとやられました.
特にHitsuji v1についてはいい感じで含み益になっていたポジションが,
決済前にドローダウンというパターンが多かったように思います.
やっぱりある程度になったら手動で利益確定がよいのかもしれません.
(それが難しいのですが・・・)
また,IronFXの日本進出を検討しているらしく,
そうなれば,この口座での運用は近いうちに終わるかもしれません・・・.


確定損益:-8.75%(-416.29$) 
口座残高:4342.91$(含み損益:0$)
稼働中のEA:
 【ForexEventDefender有り】
 Araiguma v1 EURUSD for Iron(ロット複利設定)
 Momonga v1 GBPUSD for Iron(ロット複利設定)
 Wombat v1 AUDUSD for Iron(ロット複利設定)
 【ForexEventDefender無し】
 Hitsuji v1 for Iron 5通貨
 (各0.1ロット,5通貨GBPJPY、EURJPY、AUDJPY、CHFJPY、USDJPY)


リスク運用タイプの4口座のトータルで-0.71%(-120.00$)となりました.
今月は前半はそこそこ調子がよかったのですが,後半に全部持っていかれた感じです.


次に安心運用タイプです.
っといっても,国内口座のForex.com japanで運用している
ランド円自分年金戦略EAの口座のみですが・・・.

Forex.com japan口座

確定損益:+0.40%(+1319円) 
口座残高:328726円(含み損益:-32334円)
稼働中のEA:
 【ForexEventDefender無し】
 ランド円自分年金戦略EA(0.05ロット,01/24よりV2に差替え,ロット自動設定)

若干含み損が増えてきましたが,まだまだ余裕があります.
また,2月から資金を追加する予定です.


最後までお付き合い頂き,ありがとうございました.

2014年01月29日

RSIについて(1)

こんにちは.
今日は会社に行ったのですが,机の上のものが予想外に少なくて,
若干ほっとしてます.
あと,うちの奥様がインフルエンザ(?)にかかってしまったので,
本日も昼からお休みです・・・.
(きちんと会社に復帰できるんだろうか・・・)

そういえば,先日ご紹介した,ランド円自分年金戦略EA_V2と優待版について,
ファイル差替えのお願いのメールが来てましたね.
結構重要なパラメーターの初期値変更がありますので,
お忘れのないように,ご注意ください.
(私はfx-onのメールのあと,すぐに差替えました.)

さて,今回はRSIについてまとめてみたいと思います.
RSIはアメリカの著名なアナリストであるJ.W.Wilderが
1978年に考案したオシレーター系のテクニカル指標です.
Relative Strength Indexの略称で,直訳すると「相対力指数」です.
(国内でも通常はRSIと呼ばれています.)


簡単に言うと,「総値動き幅に占める値上がり幅の割合」です.
一定期間の全体の値動き幅の中での上昇「力」の「相対的」な割合を算出し,
レートのオーバーシュート(行き過ぎ)や過熱感を判断します.


計算方法は次に示すとおりです.

RSI(%)=n日間の値上がり幅の合計/(n日間の値上がり幅+値下がり幅の合計)

通常はn=14を使用することが多いと思います.
他にも指数移動平均線を用いて算出する方法もあります.


MT4でRSIを表示させたものが下の図です.

20140129_RSI図.jpg


次にRSIの特徴やRSIを使った売買シグナルを以下にまとめます.
@RSIの特徴
 レートが上昇するとRSIも上昇し,レートが下降するとRSIも下降する傾向があります.

 RSIは0〜100%の範囲で推移します.
 計算期間内のレートが上昇のみの場合,RSIは100%,
 逆に下降のみの場合は0%を示すことになりますが,
 通常のレートは上下に動きながら推移するため,
 計算期間を短くしすぎない限り0や100%になることはまず無く,
 その間で推移することになります.

 また,RSIからは相場の状況を読み取ることもできると思います.

  RSIが50%:中立,持ち合い
  RSIが50%以上:買い優勢→上昇トレンド(RSIが70〜80%以上:買われ過ぎ)
  RSIが50%以下:売り優勢→下降トレンド(RSIが20〜30%以下:売られ過ぎ)

 

ARSIでの売買シグナル
 もっとも有名なものは次のようなものかと思います.
 
  RSIが70〜80%まで上昇したら「買われ過ぎ」と判断し,売りエントリー
  RSIが20〜30%まで下降したら「売られ過ぎ」と判断し,買いエントリー


 ただ,レンジ相場ではこのシグナルで的確にレートの反転を捉えることができますが,
 トレンド相場の場合は,売りシグナルが点灯しても実際には上昇が止まらないケースや
 その逆についても結構頻発します.
 また,強いトレンドが発生すると常に売買シグナルが発生してしまい,
 まったく使えなくなってしまいます.
 そんなことから,RSI単体ではあまり使い物にならないと思いますので,
 他のテクニカル指標と組み合わせて使用するのが現実的です.

 また,上記以外にも次のようなものもあります.
 ・短期と長期(ex.14と42)のRSIを表示させ,その傾きや接近,クロスを見る
 ・RSIの50%ラインに着目してトレンドの中の押し目買い・戻り売りを狙う
 .RSIの売買シグナルをエグジットのシグナルとして使用
 ・レートと指標の逆行現象(ダイバージェンス)を売買シグナルとする.


最後に,RSIを使う上で注意する点を上げたいと思いますが,
RSIについては,トレンド相場に滅法弱いということに尽きると思います.
(オシレーター系全般に言えることですが・・・)
そのため,相場のトレンドを見ながら,他のテクニカル指標と合わせて
使っていくことが必須かと思います.

RSIはオシレーター系のテクニカル指標で逆張りトレードで使用するものという
印象が恐ろしく強かったのですが,そんな固定観念が拭い去られた感じがします.
ということで,以上,RSIをまとめてみました.

ご意見・ご要望などございましたら,ぜひお願いいたします.
次回は同じオシレーター系のテクニカル指標である
ストキャスティクスをまとめてみたいと思います.

本日も最後までお付き合いいただき,ありがとうございました.

2014年01月28日

MACDについて(1)

おはようございます.
とうとうお休み最終日となってしまいました.
明日,ちゃんと会社にいけるか不安です.


さて,本日も最後までよろしくお付き合いください.

今回はMACDをまとめてみたいと思います.
よくオシレーター系のテクニカルに分類されることが多いですが,トレンド系の性質も兼ね備えている,
ハイブリッドなテクニカル指標だと思います.

MACDは1970年代にGerald Appelによって考案された手法です.
そのネーミングは“Moving Average Converegence and Divergence”の頭文字をとったもので,
“マックディー”という愛称で呼ばれることがほとんどだと思います.
日本語では“移動平均収束拡散(発散)法”と訳されることが多いです.
また,その後も多くの人の手によって改良され,シグナルやOsMAなどが追加されて,
現在に至っています.

この手法は短期・長期の2本の移動平均線の差を見ています.
その動きからトレンドの方向性や転換の兆候を把握しようとするものです.


それぞれの算出方法は次のとおりです.

MACD=短期の移動平均−長期の移動平均
シグナル=MACDの移動平均
OsMA=MACD−シグナル


通常これらの移動平均はすべて指数移動平均(EMA)が用いられます.
また,開発者のオリジナル設定の平均期間は短期:12,長期:26,シグナル:9です.
シグナルはMACDをさらに平均化して滑らかな曲線にしています.
多少反応は遅くなるもののMACDの方向性を見たり,売買シグナルに使用したりします.
OsMAは“Moving Average of Oscillator”の略で,MACDとシグナルの差を示して,
動きをわかりやすくするものです.


MT4でMACDを表示させたものが下の図です.
(赤ライン:MACD,白ライン:シグナル,ヒストグラム:OsMAです.)

20140128_MACD図.jpg



次にMACDを使った売買シグナルやその特徴を以下にまとめます.

@MACDを用いたトレンド判断

 MACDが0ラインより上のとき,上昇トレンド.
 MACDが0ラインより下のとき,下降トレンド
 MACDの上昇の勢いが低下したとき,上昇トレンド一服
 MACDの下降の勢いが低下したとき,下降トレンド一服
 トレンドの序盤から中盤にかけて、MACDは拡大.
 トレンド終盤では、MACDは縮小.


レートの上昇が続いていれば「短期線>長期線」となりMACDはプラス,
レートが下落していれば「短期線<長期線」となりMACDはマイナスになるため,
MACDの位置でトレンド分析が可能です.
上記のようなシグナルから,
これ一つ見れば今の市場がどのような局面を迎えているのかがわかることが
MACDの大きなメリットの一つだと思います.
(むしろ,トレンド分析という観点ではこれが一番重要課も知れません.)
また,上昇トレンドが続いている限り,MACDの下落はトレンド調整局面に過ぎず,
「トレンド転換」よりは「押し目買い」のチャンスが到来する予兆と捉えた方が
よい場合が多くなります.


AMACDとシグナルの交差
MACDの売買シグナルの筆頭として挙げられるのが,MACDとシグナルの交差です.

 MACDとシグナルのゴールデンクロス
 (シグナルをMACDが下から上に突き抜ける.)
 は下降トレンドから上昇トレンドへの転換のシグナルとして「買いシグナル」

 MACDとシグナルのデッドクロス
 (シグナルをMACDが上から下に突き抜ける.)
 は上昇トレンドから下降トレンドへの転換のシグナルとして「売りシグナル」


トレンドの転換を狙った逆張りのシグナルです.
ただ,この売買シグナルでは,単にトレンドの小休止の場合もあり,
逆に押し目買いや戻り売りのチャンスとなっていることもあります.
MACDとシグナルのクロスがトレンドの転換につながるのか,
一時的な調整局面に過ぎないのかは,他のトレンド系指標も交えて総合的に判断するしかないと思います.


BMACDと0ラインの交差

 MACDが0ラインを超えてプラスになった場合,買いシグナル.
 MACDが0ラインを割ってマイナスになった場合,売りシグナル.


これらは移動平均線で言うところのゴールデンクロス・デッドクロスと意味するところは同じです.
シグナルとしては遅れ気味のため,すでに持っているポジションの持続を判断するポイントとして
利用するぐらいがよいように思います.


COsMAのトップ・ボトムで仕掛ける.

 OsMAのボトムを確認して「買い」
 OsMAのトップを確認して「売り」


OsMAはMACDとシグナルの差のため,
レートのトップ・ボトムとOsMAのトップ・ボトムが一致することがあります.
(ときにはレートよりも先にトレンドの勢いの衰えを察知することもあります.)
また,トップやボトムを打った場合は基本的に0ラインに向かっていきます.
売買シグナルの早さゆえにダマシとなることも多いですが,
それが真実味を帯びてくるとMACDやシグナルが反応してくるはずなので,
それを確認してからのエントリーでも遅くはないと思います


DレートとMACDのダイバージェンス・コンバージェンス
他のオシレーター系指標と同様にレートとMACDの動きからダイバージェンス,
コンバージェンスのパターンが発生している時は大きなチャンスになることが多い.
(オシレーター系のダイバージェンス・コンバージェンスは別途,まとめたいと思います.)


これらの売買シグナルの出る順番としては

 OsMAのトップ・ボトム→MACDの方向転換→MACDとシグナルのクロス→MACDと0ラインのクロス

が通常の順ですので,
エントリー後もそれぞれを確認しながら判断を重ねていくのがよいと思います..


最後に,MACDを使う上で注意する点をいくつか上げます.
・改良されたとは言え,移動平均線の組み合わせであるため,
 移動平均線の欠点である「売り買いのシグナルの発生が遅い」を引き継いでいます.
・MACDには上限・下限が無いため,
 買われすぎや売られすぎなどの過熱感を見ることができません.
・トレンドのペースは落ちたが,ジリ高,ジリ安のトレンドが続いている相場,
 つまり,MACDが一時下向きとなってもゼロまで下がらずに
 プラス圏内で横ばいになったり,その逆のような相場を苦手としています.
・横ばい相場ではダマシが多く参考にならないことが多いです.
・短期間の激しいレートの上下動はカバーできません.


ということで,以上,MACDをまとめてみました.
少しくどい言い回しが多くなってしまったようにも思いますが,ご了承ください.
ご意見・ご要望などございましたら,ぜひお願いいたします.
次回は移動平均線から離れて,RSIをまとめてみたいと思います.

本日も最後までお付き合いいただき,ありがとうございました.

2014年01月27日

乖離率について(1)

こんにちは.
本日はインフルエンザのため,会社をお休みしてお送りしております.
体はすでに元気なので,なんだかもどかしい感じです.
休み明けの自分のデスクが怖いです.

さて,今回は乖離率をまとめてみたいと思います.
乖離率は現在のレートが移動平均からどれくらい離れているかを示すテクニカル指標です.

計算式は次のとおりです.

乖離率(%)={(レート−移動平均)/移動平均}×100

MT4で乖離率を表示させてみたのが下の図です.

20140127_乖離率 図.jpg


乖離率の特徴は次のとおりです.

@レートの動きに連動しやすく,レートが短期的な天井や底をつける場合,
  乖離率も同様に天井や底をつけることが多い.

A相場のトレンドにより乖離率の値が異なる.
  上昇トレンド:プラスの範囲で上下.
  下落トレンド:マイナスの範囲で上下.
  レンジ相場:0%近辺を上下する.

Bレートが移動平均線から極端に離れることはめったに無く,
  乖離率はある程度の範囲内で上下する傾向がある.
  (逆に言えば乖離率が極端な値のときはレートが行き過ぎ傾向です.)


乖離率の使い方ですが,通常はグランビルが開発したレートと移動平均との大きな乖離は
やがて修正されるという法則を利用した逆張りトレードで使用します.
(グランビルの法則の売買シグナルC:急騰・急落時のレートの反発を狙う逆張りトレードです.)
ただ,欠点としてどの程度乖離が大きくなれば修正(反発)が起こるか,
その経験則が一定でないところがあります.
そのため,過去の乖離率の傾向からどの程度で上下するかを見て,
その上限・下限に達したときが,レートと移動平均が極端に離れたときとみなし,
エントリーやエグジットの判断をします.
(実際は上限・下限に達した後逆方向に動き出してからアクションになると思います.)

また,単純に乖離率が大きくなった場合,相場反転が起こりやすいことを利用して.
通常の逆張り戦略に代えて,
乖離率にトレンドラインを引いて,トレンドラインを下抜けたら売り,上抜けたら買いといったような戦略もあります.
(あまりよい例ではないですが,下図を参照してください.確かFX攻略.comに載っていました.)

20140127_乖離率 トレンドライン例.jpg


その他の使い方としては,乖離率でトレンドの判断したりするところでしょうか.
特徴Aでも書きましたが,0%より上か下かで大まかなトレンドを判断できます.
(むしろこれのほうが重要かもしれません.)

上記以外にも,逆行現象(ダイバージェンス)を見つけて売買サインにする方法もありますが,
こちらは別途,まとめたいと思います.

なお,オシレーター系のRSIやストキャスティクスは,
強いトレンドがあるときには使い物にならないという弱点がありますが,
乖離率は強いトレンド相場でもある程度使えるところが長所かと思います.


乖離率についてはこのようなところでしょうか.
次回は移動平均線つながりでMACDを取り上げてみたいと思います.
そのほかにも,ご助言・ご意見などいただけましたら光栄です.
(コメントでも,メールでも歓迎です.)

今回はも最後までお付き合いいただき,ありがとうございました.

2014年01月26日

移動平均線について(5)複数の移動平均線を使ったトレード戦略2

おはようございます.
ようやく熱が下がり,普通になってきました.
本日もお付き合いよろしくお願いします.

今回は3本以上の移動平均線を使った際のトレード戦略をまとめてみたいと思います.

米国のFIAMASS社のD.Myyersによれば複数の移動平均線が束になった状態になるとエネルギーが高まり,レートは反転局面に入るといっています.これを移動平均線が収斂(Convergence)中といいます.

まずは3本の期間の異なった移動平均線の収束と発散を観察して
転換点を探る方法をご紹介したいと思います.

@収束
<底値圏での収束>
 長期,中期,短期の移動平均線3本が束ねられ,かつ水平状態になり,
 レートが3本の平均線より上につきぬけた場合,買いシグナル.

<高値圏での収束>
 長期,中期,短期の移動平均線3本が束ねられ,かつ水平状態になり,
 レートが3本の平均線より下につきぬけた場合,売りシグナル.

A発散
<上昇トレンドでの発散>
 上昇過程で,下から長期,中期,短期の順で,
 かつレートが各平均線より上の場合は買い継続の「順パターン」.

<下降トレンドでの発散>
 下降過程で,下から短期,中期,長期の順で,
 かつレートが各平均線より下の場合は売り継続の「逆順パターン」.

図にするとこんな感じになります.

20140126_発散と収束.jpg


また,3本の移動平均線を使った主な売買シグナルは次のとおりです.

@買いシグナル1
底値圏で,下から長期線→中期線→短期線になったときは買いシグナル.

A買いシグナル2
底値圏で,短期線が,中期線・長期線の両方を下から上に突き抜けたとき,買いシグナル.さらに中期線が長期線を下から上に突き抜けたとき,それが確認される.

B買い継続
下から長期線→中期線→短期線になっていずれも上昇トレンドなら買い継続

C売りシグナル1
高値圏で,下から短期線→中期線→長期線になったときは売りシグナル.

D売りシグナル2
高値圏で,短期線が,中期線・長期線の両方を上から下に突き抜けたとき,売りシグナル.さらに中期線が長期線を上から下に突き抜けたとき,それが確認される.

E売り継続
上から長期線→中期線→短期線になっていずれも下降トレンドなら売り継続

こちらも図にするとこんな感じです.

20140126_3本移動平均線.jpg

特に短期・中期・長期の移動平均線が同方向に順序どおりに並ぶことは
「パーフェクトオーダー(PO)」として有名かと思います.
なお,先にまとめたゴールデンクロス(GC)やデッドクロス(DC)などと比べて,
後の段階で形成されるため,かなり出遅れたシグナルといわざるを得ません.
しかし,複数の移動平均線の向きや順序がすべて一致するには,
GC・DCのような一時的な値動きだけではまず形成されず,
しかもトレンドが持続した証拠ですから,強いトレンド相場と認識できます.
そのため,中長期的な順張りのトレードではGC・DCなどに比べると
相当に信頼性の高いシグナルになると思います.
(その代わり,出現頻度は少ないですが・・・)


今度は移動平均線に関連して,オシレーター系指標の乖離率をまとめようと思います.
もし,ご意見などございましたら,メールでもコメントでも
かまいませんので,ご連絡いただけると飛び上がって喜びます.

今回も最後までお付き合いいただき,ありがとうございました.

2014年01月25日

ランド円自分年金戦略EA_V2優待版がでました.

おはようございます,kanatoです.
体調が悪かったので,病院に行ったらインフルエンザB型でした.
あんまり熱も出なかったので,まさかと思いましたが,
B型はあんまり熱が出ないそうです.
そのため,仕事は1/28(火)までお休みとなりました・・・.
その間,できるだけ頻繁に更新していきたいと思いますので,
お付き合いよろしくお願いします.

さて,ランド円自分年金戦略EAをご購入の方には
すでにfx-onからメールが来ているかと思いますが,
大方の予想通りランド円自分年金戦略EA_V2の優待版が出ましたので,
取り急ぎ,ご連絡です.

ちなみに私はすぐに入手しV2に差し替えました.
(なので,昨晩の差替え時にとった不自然なポジションがあります・・・)

ランド円自分年金戦略EAをお持ちの方はこちらからどうぞ.
ランド円自分年金戦略EAを購入した方がV2を購入する時のための優待版です
ランド円自分年金戦略EA_V2 優待版
ランド円自分年金戦略EA_V2 優待版 | fx-on.com

ランド円自分年金戦略EAをお持ちで無い方はこちらが通常版です.
~ランド円最高峰のトレードを自負。安全性と利益率の追求の結果〜
ランド円自分年金戦略EA_V2
ランド円自分年金戦略EA_V2 | fx-on.com



あと,ちょっとした裏技です.(とりあえず,ご自身の責任でお願いします.)

前のバージョンのランド円自分年金戦略EAもまだ販売しています.
(値段は当初より値上がりしていますが・・・)
っということは・・・.

今ランド円自分年金戦略EAを購入して,
さらにV2優待版を購入すれば,両方使えるということになりますね・・・.
(値段は普通にV2を買うのと同じになります.)
複数口座で使いたいときは便利かもしれませんね.

ランド円自分年金戦略EAはこちらからどうぞ
(V2ではありませんので,ご注意ください).
国内個人口座での、唯一許される損切りなしトレード
ランド円自分年金戦略EA


今回も最後までお付き合いいただき,ありがとうございました.

posted by kanato at 09:27| Comment(0) | TrackBack(0) | EA紹介

2014年01月24日

SCSEAを紹介します.

こんばんは,kanatoです.
少し体調を崩してしまいまして,
本日は会社をお休みしてしまいました・・・.


さて,本日はSCSEAというEAをご紹介いたします.
っといいましても,一部の玄人の方には大人気でご存知の方も多いかと思います.
「スーパーチャリンシステム」という面白い名前のEAですが,
きちんと使えば,非常に強力な武器になると思います.



このEAのロジックは一言で言うと「ドテンマーチン」です.
取ったポジションから一定幅逆行すると逆方向にポジションを持ちます.
これを繰り返して,利益が出た段階で全決済するようなロジックです.
ロットについては純粋なマーチンゲールではなく,徐々に増やしていく感じです.
ロジック自体の説明はEAのページにすべて解説してありますので,
そちらを見て頂くほうがよりご理解いただけると思います.

このEAは方向性がはっきりしている相場ではしっかり利益を出してくれますが,
デメリットとして一定幅のレンジ相場ではポジションが多くなってしまい,
最後には破綻してしまうところです.
今の時分だとクロス円の値動きが大きい通貨が狙い目だと思います.

2010年1月〜2013年末までのEUR/USDをデフォルト設定で
バックテスト(結構時間がかかりました)をしてみましたが,所々でポジションが捕まっている部分があります.

20140124_SCSEA(23)_EURUSD_3pips_2010-2013_StrategyTester.gif

そのため,EAだけに売買を任せるのではなく,
所々で裁量を入れてやることが必要にはなると思います.
また,週明けにレートが窓を明けたときや
変動スプレッドで指標発表などでスプレッドが拡がった場合,
うまくポジションを取れないことがあるため,
特に裁量でポジションをコントロールする必要があります.

通常のEAのほとんどはテクニカル指標に依存しているため,
テクニカルの聞かない相場では機能しなくなってしまうことが多いので,
SCSEAのような値動きそのもので利益を狙うEAも
ポートフォリオの中に入れておいてもよいと思います.

なお,評判も結構上々で,何度か価格改定しながら販売されてきましたが,
2014/1/31で口座フリー版は販売終了となるそうです.
それ以降はEAの汎用性を向上させたバージョンでの月額課金制になるようです.

最後に販売者さんの商品説明を引用させて頂きます.
********************以下引用********************
システムのコンセプトは『5万円を半年で60万円にする』という理論からスタート。
残念ながら半年では達成できなかったものの、結局は9ヵ月で66万円を達成。
損をしてもたった5万円。現在も問題なく稼働しており、今後も順調の予定。
もしあなたが5万円であればすぐに投資可能ということなら、SCSEAでお金を増やしてみませんか?
*******************引用ここまで*******************

本日も最後までお付き合いいただき,ありがとうございました.

ご購入はこちらからどうぞ.
FX自動売買システムSCSEA“EA本体のみ”
FX自動売買システムSCSEA“セッティング込み”
posted by kanato at 18:55| Comment(0) | TrackBack(0) | EA紹介

2014年01月22日

移動平均線について(4)複数の移動平均線を使ったトレード戦略1

こんばんは,kanatoです.

それにしても,移動平均線だけでも奥が深いですね.
すぐに次のテクニカル分析に移れると思っていたのですが・・・
気長にお付き合いいただければ幸いです.

今回は複数の移動平均線を使用したトレード戦略をまとめたいと思います.

移動平均線を複数本使う場合ですが,平均期間の長短で2〜数本の移動平均線を引き,
それらの向きや重なり具合を参考に使用するケースが多いと思います.
例えば,長期の移動平均線で大きなトレンドを判断しつつ,
短期の移動平均線で短期的な動向を探るといったような使い方が考えられます.
また,上昇局面では上からレート→短期移動平均線→長期移動平均線の順(順パターン)に,
下落局面では逆に,上から長期移動平均線→短期移動平均線→レートの順(逆順パターン)に並びます.

その中で,まずは2本の移動平均線を使用する場合を考えてみたいと思います.
主な売買シグナルは次の6つがあります.

@買いシグナル1(ゴールデンクロス)
下降から横ばいか上昇し始めている長期線を短期線が下から上に突き抜け,
しかもその時のレートが交差点の上に位置している.

A買いシグナル2
安値圏で長期戦が横ばいの時,短期線が上昇方向にあり,
しかもその時のレートが両移動平均線の上に位置するときゴールデンクロスの接近から見切り的な買いシグナル.

B買い継続
上からレート→短期移動平均線→長期移動平均線の順(順パターン)でいずれも上昇トレンドなら買い継続.

C売りシグナル1(デッドクロス)

上昇から横ばいか下降し始めている長期線を短期線が上から下に突き抜け,
しかもその時のレートが交差点の下に位置している.

D売りシグナル2
高値圏で長期戦が横ばいの時,短期線が下降方向にあり,
しかもその時のレートが両移動平均線の下に位置するときデッドクロスの接近から見切り的な売りシグナル.

B売り継続
上から長期移動平均線→短期移動平均線→レートの順(逆順パターン)でいずれも下降トレンドなら売り継続.

図にすると次のようになります.

20140122移動平均線2本(縮小).jpg


特に「ゴールデンクロス(GC)・デッドクロス(DC)」は有名で,
エントリーやエグジットのタイミングの判断によく使われています.

ただ,これだけを単体で使うとなると,実際には売買タイミングが遅れてしまう事が多く,
特にレンジ相場ではダマシのシグナルになることも多くなりがちです.
そのため,実際には他の指標と組み合わせて,補助的に使うことが現実的です.

また,GC・DCでのダマシの多さでトレンドを判断することもできるように思います.
GC・DCでダマシが多くなる時期はトレンドがはっきりしていない時期(レンジ相場)として,
レンジ相場に強いオシレーター系のテクニカルを使うという判断もできるかと思います.

今回は複数本の移動平均線を用いたトレード戦略として,
2本の場合をまとめてみました.
次回は3本以上の場合をまとめてみたいと思います.

最後までお読み頂き,ありがとうございました.
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