2016年05月02日
「安田靫彦展」
歴史上の人物や場面を描いたことで知られる日本画家・安田靫彦(ゆきひこ、1884-1978)の展覧会が東京国立近代美術館(千代田区北の丸公園3-1)で開かれています。
同美術館では76年以来、40年ぶりの回顧展となり、靫彦の画業80年におよぶ作品100点以上を展示(一部作品の展示替えあり)。源頼朝・義経兄弟の運命の再会を描いた重要文化財『黄瀬川陣』や切手にもなった『飛鳥の春の額田王』(4月19日〜5月15日)、『卑弥呼』(4月17日まで展示)などの代表作のほか、これまであまり紹介されてこなかった明治期や戦時期の作品など、幅広い年代の作品が鑑賞できます。
彼は戦中、戦後に活躍した日本画家です。
1884年に日本橋の、江戸時代から続く由緒ある料亭の四男として生まれますが
12歳ころに父親が亡くなり、料亭を離れて上野に住み始めます。
人生の転落とも思える事柄ですが
実は、安田靫彦、上野にある美術作品に触れる機会を得て、ここで横山大観や下村観山の作品に出会い、画家を志すことになります。
14歳で画家の弟子入りをし、生涯にわたり、歴史上の人物をテーマに描き続けた安田靫彦。
「やはり強い人間活動というか、そういうものを絵にする場合には、歴史上の人物を扱うのが、題材として最も面白い。」という言葉も残しているのだとか。
本展では、安田靫彦の芸術を示すのに3つのキーワードが挙げられています。「美しい線」と「澄んだ色彩」、そして「無駄のない構図」です。「えらい前人の仕事には、芸術の生命を支配する法則が示されている」と考え、研究熱心でもあり、古典の題材、残された美術品などを分析し、自らの作品に活かしていきます。
年齢順に展示されているので画風の変化がよくわかりました。15歳ころの絵はただうまい!という感じ。
40歳ころから自分なりの画風を確立していきます。
今回の展示では、ポスターで宣伝されている《黄瀬川陣》の源頼朝と義経の屏風絵がやはり素晴らしかったです。安田靫彦の魅力に改めて開眼した展覧会でした。
「安田靫彦展」
会期:2016年3月23日(水)〜2016年5月15日(日)
開館時間:10:00-17:00 (金曜日は10:00-20:00)
※入館は閉館30分前まで
休館日:月曜(3/28、4/4、5/2は開館)
会場:東京国立近代美術館
同美術館では76年以来、40年ぶりの回顧展となり、靫彦の画業80年におよぶ作品100点以上を展示(一部作品の展示替えあり)。源頼朝・義経兄弟の運命の再会を描いた重要文化財『黄瀬川陣』や切手にもなった『飛鳥の春の額田王』(4月19日〜5月15日)、『卑弥呼』(4月17日まで展示)などの代表作のほか、これまであまり紹介されてこなかった明治期や戦時期の作品など、幅広い年代の作品が鑑賞できます。
彼は戦中、戦後に活躍した日本画家です。
1884年に日本橋の、江戸時代から続く由緒ある料亭の四男として生まれますが
12歳ころに父親が亡くなり、料亭を離れて上野に住み始めます。
人生の転落とも思える事柄ですが
実は、安田靫彦、上野にある美術作品に触れる機会を得て、ここで横山大観や下村観山の作品に出会い、画家を志すことになります。
14歳で画家の弟子入りをし、生涯にわたり、歴史上の人物をテーマに描き続けた安田靫彦。
「やはり強い人間活動というか、そういうものを絵にする場合には、歴史上の人物を扱うのが、題材として最も面白い。」という言葉も残しているのだとか。
本展では、安田靫彦の芸術を示すのに3つのキーワードが挙げられています。「美しい線」と「澄んだ色彩」、そして「無駄のない構図」です。「えらい前人の仕事には、芸術の生命を支配する法則が示されている」と考え、研究熱心でもあり、古典の題材、残された美術品などを分析し、自らの作品に活かしていきます。
年齢順に展示されているので画風の変化がよくわかりました。15歳ころの絵はただうまい!という感じ。
40歳ころから自分なりの画風を確立していきます。
今回の展示では、ポスターで宣伝されている《黄瀬川陣》の源頼朝と義経の屏風絵がやはり素晴らしかったです。安田靫彦の魅力に改めて開眼した展覧会でした。
「安田靫彦展」
会期:2016年3月23日(水)〜2016年5月15日(日)
開館時間:10:00-17:00 (金曜日は10:00-20:00)
※入館は閉館30分前まで
休館日:月曜(3/28、4/4、5/2は開館)
会場:東京国立近代美術館