2016年01月17日
介護現場でのインフルエンザ対策〜前編〜
みなさんの職場では、どのようなインフルエンザ対策を行っていますか?
インフルエンザは例年11月〜3月頃まで流行することの多い季節性の感染症として有名です。
毎年11月頃からインフルエンザウィルスに感染した方がポツポツと出始め、そのピークは1月〜3月頃まで続くと言われています。
そのため冬季においてはどこの施設でも手洗いやうがい、マスクの着用など、感染症の標準予防策に沿ってしっかりと対策をしているところは多いと思います。
インフルエンザにかからないようにするための予防法や対策などをしっかりと理解し、職場内での集団感染を防止するにはどのような方法があるのかを整理しておきましょう。
まず、インフルエンザと普通の風邪の違いについて整理しておきましょう。
この違いもよくわからないという方も介護士さんの中には多いようですが、実はインフルエンザも風邪の一種です。
「かぜ症候群」という大きな分類の中のひとつに、インフルエンザも入っているのです。
さらにそのインフルエンザにも様々なタイプ(型)があります。A香港型やAソレン型といった言葉は聞いたことがあると思いますが、それがインフルエンザのタイプ(型)となります。
わかりやすく言うと、
感染症の中のひとつに「かぜ症候群」というものがあって、その「かぜ症候群」の中のひとつに「インフルエンザ」があり、その「インフルエンザ」の中のタイプに「A香港型」や「Aソレン型」などがある、ということです。
インフルエンザは特殊な感染症ではなく、風邪の一種なんだということは知っておきましょう。
さきほどお伝えしたように、インフルエンザも風邪の一種なので、普通の風邪と同様に感染経路もほぼ同じです。
感染経路として特に多いのが飛沫感染です。
インフルエンザウィルスに感染した人が、咳やくしゃみをすることでウィルスを飛散させてしまい、他の人に感染させてしまうケースです。
インフルエンザの流行している時期は職員やご家族もマスクを着用していることが多いですが、ウィルスに感染していない人がマスクをするよりもさらに効果的な方法があります。
それは感染者本人がマスクをすることです。咳やくしゃみなどによるウィルスの飛散をマスクによってかなり防ぐことができますので、早めに感染者を見つけてマスクを着用してもらうことでインフルエンザウィルスの蔓延を食い止めることができます。
続いて多いのが空気感染です。
空気感染は、飛沫によって浮遊したウィルスが空気の乾燥によって空気中を漂っている状態となり、そのウィルスを空気と一緒に身体に取り入れてしまうことで感染してしまうケースです。
寒くなってくると、つい暖房をつけっぱなしにしてしまっているという施設も多いと思いますが、暖房によって湿度調節が不足している状態だと空気が乾燥し、ウィルスが浮遊しやすい環境を作ってしまうことになってしまいます。
空気感染を防ぐには、湿度を50〜60%に保つことが重要です。空気中に漂っているウィルスを水分とともに床に落としてしまうイメージです。
最後に接触感染についてもお伝えしておきます。
接触感染は、手すりなどに飛沫したウィルスに触った手などを介して感染します。手を洗うまえにウィルスの付着した手で食べ物などを口にすると、ウィルスも一緒に身体に入ってきてしまいます。
ケースとしては少ないですが、ウィルスを別の場所に運んでしまうことにもつながるのでこまめに手洗いと消毒をすることが重要です。
風邪の一種なのに、なぜインフルエンザだけが特別視されているのかと疑問に思う方も多いと思います。
それはなぜかというと、風邪症状の中でもインフルエンザによる症状が特に重症化しやすいからなんです。
普通の風邪はのどの痛み、鼻水、咳などの症状が軽度で済むのにたいして、インフルエンザの場合は普通の風邪症状に加えて、38℃以上の高熱が出ること、関節痛や筋肉痛など全身症状も出ることがほとんどです。
このような症状の違いが、特に高齢者や子どもを重症化させてしまう場合があるため危険視されているのです。
さきほどもお伝えしたように、インフルエンザも風邪です。よって感染経路もほぼ同じです。
ですから、何か特別な対策というものは必要ありません。
よくテレビなどで大げさに取り上げられているのを観ますが、それはテレビの流行ネタのようなものですから、私たち介護士はそんなものに踊らされてはいけません。
風邪も、インフルエンザも、その他の感染症も、正しい知識を持ってさえいれば怖くないんです。
こまめな手洗い後の消毒をしっかりと行い、うがいや水分補給でノドの粘膜を乾燥から防ぎます。そしてマスクを着用して鼻からのウィルスの侵入も防ぐとともに、早期に感染者を見つけてマスクを着用すること。
さらに加湿による湿度調節に配慮し、手すりやテーブルなどの消毒清掃とこまめに換気を行えば、それが最善のインフルエンザの予防策となります。
【手洗い】
ただの手洗いでは物理的な汚れは落とせてもウィルスは落とせません。手洗い後にきちんと消毒をすることでウィルスの数を減少させることができます。
【うがい】
飛沫感染や空気感染でインフルエンザウィルスが体内に入るときに通るのがノドです。ノドが乾燥していると粘膜が薄くなりウィルスが侵入しやすくなります。ノド飴なども、唾液によってノドの乾燥を防ぎ粘膜を保つためには効果的です。
【マスク】
正しいマスクの着け方をしないと効果は半減します。ワイヤーが入っているタイプのものは、鼻の部分に沿うようにワイヤーを曲げて密着させるように着用しましょう。ノドの乾燥を防ぐためにも、マスクは有効です。
【加湿】
ウィルスはとても軽いので、一定の湿度があると空気中の水分にくっついて床に落ちます。湿度を50〜60%に保つようにするのはそのためです。
【消毒】
消毒は普通の消毒用アルコールで十分です。すぐに蒸発してしまうタイプよりも、しばらく乾かないもののほうが長い時間その場のウィルスに効果を発揮するのでおすすめです。
【清掃】
意外と重要なのが清掃です。特に自分の身長より上にある物などは、ホコリがついていないか確認しましょう。施設でよく見かける折り紙で作った輪っかをつなげた飾りなどは、細かい部分のホコリの掃除ができないので、この時期は外すことをおすすめします。清掃後はきちんと消毒もしましょう。
しかし実は、この他にもインフルエンザなどの感染症を予防する上で重要なモノがあります。
それは後編でお伝えしていますので、合わせて読んでいただきたいと思います。
後編はこちらです。
介護現場でのインフルエンザ対策〜後編〜
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インフルエンザは例年11月〜3月頃まで流行することの多い季節性の感染症として有名です。
毎年11月頃からインフルエンザウィルスに感染した方がポツポツと出始め、そのピークは1月〜3月頃まで続くと言われています。
そのため冬季においてはどこの施設でも手洗いやうがい、マスクの着用など、感染症の標準予防策に沿ってしっかりと対策をしているところは多いと思います。
インフルエンザにかからないようにするための予防法や対策などをしっかりと理解し、職場内での集団感染を防止するにはどのような方法があるのかを整理しておきましょう。
インフルエンザと風邪の違いとは
まず、インフルエンザと普通の風邪の違いについて整理しておきましょう。
この違いもよくわからないという方も介護士さんの中には多いようですが、実はインフルエンザも風邪の一種です。
「かぜ症候群」という大きな分類の中のひとつに、インフルエンザも入っているのです。
さらにそのインフルエンザにも様々なタイプ(型)があります。A香港型やAソレン型といった言葉は聞いたことがあると思いますが、それがインフルエンザのタイプ(型)となります。
わかりやすく言うと、
感染症の中のひとつに「かぜ症候群」というものがあって、その「かぜ症候群」の中のひとつに「インフルエンザ」があり、その「インフルエンザ」の中のタイプに「A香港型」や「Aソレン型」などがある、ということです。
インフルエンザは特殊な感染症ではなく、風邪の一種なんだということは知っておきましょう。
インフルエンザの感染経路は?
さきほどお伝えしたように、インフルエンザも風邪の一種なので、普通の風邪と同様に感染経路もほぼ同じです。
感染経路として特に多いのが飛沫感染です。
インフルエンザウィルスに感染した人が、咳やくしゃみをすることでウィルスを飛散させてしまい、他の人に感染させてしまうケースです。
インフルエンザの流行している時期は職員やご家族もマスクを着用していることが多いですが、ウィルスに感染していない人がマスクをするよりもさらに効果的な方法があります。
それは感染者本人がマスクをすることです。咳やくしゃみなどによるウィルスの飛散をマスクによってかなり防ぐことができますので、早めに感染者を見つけてマスクを着用してもらうことでインフルエンザウィルスの蔓延を食い止めることができます。
続いて多いのが空気感染です。
空気感染は、飛沫によって浮遊したウィルスが空気の乾燥によって空気中を漂っている状態となり、そのウィルスを空気と一緒に身体に取り入れてしまうことで感染してしまうケースです。
寒くなってくると、つい暖房をつけっぱなしにしてしまっているという施設も多いと思いますが、暖房によって湿度調節が不足している状態だと空気が乾燥し、ウィルスが浮遊しやすい環境を作ってしまうことになってしまいます。
空気感染を防ぐには、湿度を50〜60%に保つことが重要です。空気中に漂っているウィルスを水分とともに床に落としてしまうイメージです。
最後に接触感染についてもお伝えしておきます。
接触感染は、手すりなどに飛沫したウィルスに触った手などを介して感染します。手を洗うまえにウィルスの付着した手で食べ物などを口にすると、ウィルスも一緒に身体に入ってきてしまいます。
ケースとしては少ないですが、ウィルスを別の場所に運んでしまうことにもつながるのでこまめに手洗いと消毒をすることが重要です。
なぜインフルエンザ対策は重要だと言われるのか
風邪の一種なのに、なぜインフルエンザだけが特別視されているのかと疑問に思う方も多いと思います。
それはなぜかというと、風邪症状の中でもインフルエンザによる症状が特に重症化しやすいからなんです。
普通の風邪はのどの痛み、鼻水、咳などの症状が軽度で済むのにたいして、インフルエンザの場合は普通の風邪症状に加えて、38℃以上の高熱が出ること、関節痛や筋肉痛など全身症状も出ることがほとんどです。
このような症状の違いが、特に高齢者や子どもを重症化させてしまう場合があるため危険視されているのです。
インフルエンザを予防するにはどうすれいいのか
さきほどもお伝えしたように、インフルエンザも風邪です。よって感染経路もほぼ同じです。
ですから、何か特別な対策というものは必要ありません。
よくテレビなどで大げさに取り上げられているのを観ますが、それはテレビの流行ネタのようなものですから、私たち介護士はそんなものに踊らされてはいけません。
風邪も、インフルエンザも、その他の感染症も、正しい知識を持ってさえいれば怖くないんです。
こまめな手洗い後の消毒をしっかりと行い、うがいや水分補給でノドの粘膜を乾燥から防ぎます。そしてマスクを着用して鼻からのウィルスの侵入も防ぐとともに、早期に感染者を見つけてマスクを着用すること。
さらに加湿による湿度調節に配慮し、手すりやテーブルなどの消毒清掃とこまめに換気を行えば、それが最善のインフルエンザの予防策となります。
【手洗い】
ただの手洗いでは物理的な汚れは落とせてもウィルスは落とせません。手洗い後にきちんと消毒をすることでウィルスの数を減少させることができます。
【うがい】
飛沫感染や空気感染でインフルエンザウィルスが体内に入るときに通るのがノドです。ノドが乾燥していると粘膜が薄くなりウィルスが侵入しやすくなります。ノド飴なども、唾液によってノドの乾燥を防ぎ粘膜を保つためには効果的です。
【マスク】
正しいマスクの着け方をしないと効果は半減します。ワイヤーが入っているタイプのものは、鼻の部分に沿うようにワイヤーを曲げて密着させるように着用しましょう。ノドの乾燥を防ぐためにも、マスクは有効です。
【加湿】
ウィルスはとても軽いので、一定の湿度があると空気中の水分にくっついて床に落ちます。湿度を50〜60%に保つようにするのはそのためです。
【消毒】
消毒は普通の消毒用アルコールで十分です。すぐに蒸発してしまうタイプよりも、しばらく乾かないもののほうが長い時間その場のウィルスに効果を発揮するのでおすすめです。
【清掃】
意外と重要なのが清掃です。特に自分の身長より上にある物などは、ホコリがついていないか確認しましょう。施設でよく見かける折り紙で作った輪っかをつなげた飾りなどは、細かい部分のホコリの掃除ができないので、この時期は外すことをおすすめします。清掃後はきちんと消毒もしましょう。
しかし実は、この他にもインフルエンザなどの感染症を予防する上で重要なモノがあります。
それは後編でお伝えしていますので、合わせて読んでいただきたいと思います。
後編はこちらです。
介護現場でのインフルエンザ対策〜後編〜
まだ持っていない資格に興味のある方は、こちらからすべて無料で資料請求ができます。
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