2016年01月22日
もしインフルエンザが発症してしまったら?
インフルエンザの流行とともに、日々インフルエンザ対策を行っているところも多いと思います。
しかし介護士さんの中には、インフルエンザの「予防策」についてはある程度理解をしていても、実際にインフルエンザが発症してしまったらどのような対応をすればよいのかの「防止策」については、あまり理解できていない介護士さんが多いように感じます。
ここでのインフルエンザ対策とは、「予防」から「防止」までのことを言います。
インフルエンザの「予防」から「防止」までを介護士さん自身がしっかりと理解して日々の業務を行うことで、介護現場でのインフルエンザ対策はより万全なものとなります。
そこで今回は、インフルエンザ発症時にどのような対応をすればよいのかをお伝えしていきます。
インフルエンザ対策の予防についてはコチラをどうぞ。
介護現場でのインフルエンザ対策〜前編〜
介護現場でのインフルエンザ対策〜後編〜
インフルエンザにかかったことのある方はよくご存知だと思いますが、あのつらさは相当なものです。
熱と関節痛で歩くだけで精一杯。
関節の痛みで腕を動かすだけでも一苦労。
そして寝ているときのなんともいえない孤独感。
健康で元気に動けることがどんなにすばらしいことかを痛感する数日間です。
「発症前」
・頭が重い感じ
・全身がけだるい
・のどの痛みや違和感
・水っぽい鼻水が出る
・くしゃみ
・軽い寒気
「ピーク時」
・高熱(38℃以上)
・全身の筋肉痛、関節痛
・頭痛
・咳、鼻水、のどの痛み
・くしゃみ
・寒気、発汗
「ピーク後」
・微熱(37℃前半)
・全身の軽い筋肉痛、関節痛
・軽い発汗
・軽い頭痛
・咳、のどの痛み
・黄味がかった鼻水が出る
・くしゃみ
以上のような流れでインフルエンザは発症から収束を迎えます。期間にしてだいたい3〜4日程度です。
この期間はできるだけ他者との接触は避けるようにしましょう。ご家族の面会などもお断りしたほうがいいですね。
入居者がインフルエンザウィルスを発症した場合は肺炎など他の合併症を引き起こす恐れもあり、重篤化するケースがあるので特に注意が必要です。
普段の生活の中でインフルエンザウィルスが体の中に入り込んでしまっても、すぐにインフルエンザを発症するわけではありません。
インフルエンザウィルスにも、ウィルスの潜伏期間というものがあります。
通常、体の中に入ったウィルスはこの潜伏期間中に体内で増殖を繰り返し、ある一定の時間を経て発症します。
インフルエンザウィルスの潜伏期間は2日前後ですが、残念ながらこの潜伏期間中はほとんど自覚症状がありません。
ですので、ウィルスに感染していることに気づかずに職場や学校や買い物に出かけてしまい、人の多く集まるところでウィルスを自然にばらまいてしまっていることがあるのです。
発症後ほど感染力は強くありませんが、潜伏期間でもインフルエンザウィルスは感染しますので、本人も周りの人も気づかないうちに感染を広めていくことになりがちだということです。
よく病院や学校などでインフルエンザが一気に広まってパンデミック(感染爆発)を起こすのは、この潜伏期間中に感染してしまっているケースが多いのも原因です。
インフルエンザの流行する時期は、潜伏期間を通して自分が新たな「感染源」になりかねませんので、インフルエンザの症状がなくても外では常時マスクを着用するなどの対策をしておいたほうがいいでしょう。
もし周りにインフルエンザを発症した人がいた場合は、自分も感染しているかもしれないと思って行動するのが得策です。
ウィルスの潜伏期間について知り、自分と周りの人がみんなで気をつければ、新たな感染者を増やさずに済むかもしれません。
続いて、インフルエンザ発症後の治療についてですが、まずは服用されることの多い薬についてお伝えしていきます。
インフルエンザの特効薬として知られているのは「タミフル」が有名です。
カプセルタイプと、ドライシロップがあります。成分はどちらも一緒です。
また、同じ抗インフルエンザ薬として、吸入するタイプの薬(リレンザ)もあります。
一般的にはインフルエンザウィルスの治療にはタミフルのカプセルタイプを処方する病院が多いですね。
このよく用いられるタミフルですが、現在では未成年者への服用は禁止されています。
その理由として、タミフルを飲んだ子どもが突然走り出したりして骨折するなどの事故が起こったためです。
非常にまれなケースではありますが、このことから未成年者へのタミフルの服用は禁止となりました。
しかし、高齢者を含めた成人には非常に有効な薬であることに変わりありません。
タミフルを服用すると、治療期間が1日〜2日程早くなると言われています。
ただし、発症後48時間以内に飲まないと効果が薄いので、発症が確認されたらすぐに服用するようにしましょう。
すぐにまた病院に行くことのできない高齢者には、インフルエンザと似た症状の場合は事前に服用していただくことも可能とのことなので、医師に確認してみてもいいと思います。
また、お薬以外にもインフルエンザの治療に欠かせないものがあります。
それは、よく寝ること(休養)です。
人間の体は、休んでいるときに最も治療の効果が高まるとされています。それは、体の中の免疫が集中してウィルスと戦うことができるためです。
つまり、睡眠時が一番ウィルスと戦うのに適した状態だといえます。
起きていると脳を働かせ、身体を動かしたりするため余計な体力を使ってしまいがちです。早く治したいならとにかく寝ることを優先させるようにと提唱する医師もいるほどです。
・水分をたくさん摂ること(ポカリなどが電解質も入っていておすすめ)
・熱さまシートなどで頭を冷やしつつ、足元を中心に身体を保温すること(頭寒足熱)
・食事は、無理に食べずに消化の良いものを食べれる量だけにする(消化にも体力を使うため)
・解熱剤は状態に応じて飲む(熱が高いのはウィルスと戦ってる証拠。無理に下げると戦いは長引く)
・汗をかいたらこまめに着替える(汗で濡れたままだと普通に風邪をひきます)
大人から子どもまで、風邪でもなんでも、とにかく休養を取ることが大切です。インフルエンザも風邪の一種ですから、しっかりと休養を取ってウィルスを早期に撃退することで、治りも早くなります。
高齢者は、肺炎などの合併症の恐れもあるのでその限りではありませんが、休養が大切なことに変わりはありません。
簡単にお伝えすると、手洗いはいつも以上に念入りに行い、できればきちんと消毒もして、こまめなうがいでのどを潤しながら、マスクをして、体調を崩さないように(免疫力が低下するから)早めに休養を取ることを心がけておくといいでしょう。
寒い日が続くようになり空気が乾燥してくると流行しやすくなるインフルエンザ。
「予防」と「防止」という対策をしっかりと理解し、自分の周りでインフルエンザが発症してもあわてることのないように今のうちから準備をしておくようにしましょう。
関連:介護現場でのインフルエンザ対策〜前編〜
介護現場でのインフルエンザ対策〜後編〜
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しかし介護士さんの中には、インフルエンザの「予防策」についてはある程度理解をしていても、実際にインフルエンザが発症してしまったらどのような対応をすればよいのかの「防止策」については、あまり理解できていない介護士さんが多いように感じます。
ここでのインフルエンザ対策とは、「予防」から「防止」までのことを言います。
インフルエンザの「予防」から「防止」までを介護士さん自身がしっかりと理解して日々の業務を行うことで、介護現場でのインフルエンザ対策はより万全なものとなります。
そこで今回は、インフルエンザ発症時にどのような対応をすればよいのかをお伝えしていきます。
インフルエンザ対策の予防についてはコチラをどうぞ。
介護現場でのインフルエンザ対策〜前編〜
介護現場でのインフルエンザ対策〜後編〜
インフルエンザの主な症状と潜伏期間
インフルエンザにかかったことのある方はよくご存知だと思いますが、あのつらさは相当なものです。
熱と関節痛で歩くだけで精一杯。
関節の痛みで腕を動かすだけでも一苦労。
そして寝ているときのなんともいえない孤独感。
健康で元気に動けることがどんなにすばらしいことかを痛感する数日間です。
【インフルエンザ発症前後の主な症状】
「発症前」
・頭が重い感じ
・全身がけだるい
・のどの痛みや違和感
・水っぽい鼻水が出る
・くしゃみ
・軽い寒気
「ピーク時」
・高熱(38℃以上)
・全身の筋肉痛、関節痛
・頭痛
・咳、鼻水、のどの痛み
・くしゃみ
・寒気、発汗
「ピーク後」
・微熱(37℃前半)
・全身の軽い筋肉痛、関節痛
・軽い発汗
・軽い頭痛
・咳、のどの痛み
・黄味がかった鼻水が出る
・くしゃみ
以上のような流れでインフルエンザは発症から収束を迎えます。期間にしてだいたい3〜4日程度です。
この期間はできるだけ他者との接触は避けるようにしましょう。ご家族の面会などもお断りしたほうがいいですね。
入居者がインフルエンザウィルスを発症した場合は肺炎など他の合併症を引き起こす恐れもあり、重篤化するケースがあるので特に注意が必要です。
【インフルエンザウィルスの潜伏期間について】
普段の生活の中でインフルエンザウィルスが体の中に入り込んでしまっても、すぐにインフルエンザを発症するわけではありません。
インフルエンザウィルスにも、ウィルスの潜伏期間というものがあります。
通常、体の中に入ったウィルスはこの潜伏期間中に体内で増殖を繰り返し、ある一定の時間を経て発症します。
インフルエンザウィルスの潜伏期間は2日前後ですが、残念ながらこの潜伏期間中はほとんど自覚症状がありません。
ですので、ウィルスに感染していることに気づかずに職場や学校や買い物に出かけてしまい、人の多く集まるところでウィルスを自然にばらまいてしまっていることがあるのです。
発症後ほど感染力は強くありませんが、潜伏期間でもインフルエンザウィルスは感染しますので、本人も周りの人も気づかないうちに感染を広めていくことになりがちだということです。
よく病院や学校などでインフルエンザが一気に広まってパンデミック(感染爆発)を起こすのは、この潜伏期間中に感染してしまっているケースが多いのも原因です。
インフルエンザの流行する時期は、潜伏期間を通して自分が新たな「感染源」になりかねませんので、インフルエンザの症状がなくても外では常時マスクを着用するなどの対策をしておいたほうがいいでしょう。
もし周りにインフルエンザを発症した人がいた場合は、自分も感染しているかもしれないと思って行動するのが得策です。
ウィルスの潜伏期間について知り、自分と周りの人がみんなで気をつければ、新たな感染者を増やさずに済むかもしれません。
インフルエンザ発症後の治療について
続いて、インフルエンザ発症後の治療についてですが、まずは服用されることの多い薬についてお伝えしていきます。
インフルエンザの特効薬として知られているのは「タミフル」が有名です。
カプセルタイプと、ドライシロップがあります。成分はどちらも一緒です。
また、同じ抗インフルエンザ薬として、吸入するタイプの薬(リレンザ)もあります。
一般的にはインフルエンザウィルスの治療にはタミフルのカプセルタイプを処方する病院が多いですね。
このよく用いられるタミフルですが、現在では未成年者への服用は禁止されています。
その理由として、タミフルを飲んだ子どもが突然走り出したりして骨折するなどの事故が起こったためです。
非常にまれなケースではありますが、このことから未成年者へのタミフルの服用は禁止となりました。
しかし、高齢者を含めた成人には非常に有効な薬であることに変わりありません。
タミフルを服用すると、治療期間が1日〜2日程早くなると言われています。
ただし、発症後48時間以内に飲まないと効果が薄いので、発症が確認されたらすぐに服用するようにしましょう。
すぐにまた病院に行くことのできない高齢者には、インフルエンザと似た症状の場合は事前に服用していただくことも可能とのことなので、医師に確認してみてもいいと思います。
また、お薬以外にもインフルエンザの治療に欠かせないものがあります。
それは、よく寝ること(休養)です。
人間の体は、休んでいるときに最も治療の効果が高まるとされています。それは、体の中の免疫が集中してウィルスと戦うことができるためです。
つまり、睡眠時が一番ウィルスと戦うのに適した状態だといえます。
起きていると脳を働かせ、身体を動かしたりするため余計な体力を使ってしまいがちです。早く治したいならとにかく寝ることを優先させるようにと提唱する医師もいるほどです。
【休養のポイント】
・水分をたくさん摂ること(ポカリなどが電解質も入っていておすすめ)
・熱さまシートなどで頭を冷やしつつ、足元を中心に身体を保温すること(頭寒足熱)
・食事は、無理に食べずに消化の良いものを食べれる量だけにする(消化にも体力を使うため)
・解熱剤は状態に応じて飲む(熱が高いのはウィルスと戦ってる証拠。無理に下げると戦いは長引く)
・汗をかいたらこまめに着替える(汗で濡れたままだと普通に風邪をひきます)
まとめ
大人から子どもまで、風邪でもなんでも、とにかく休養を取ることが大切です。インフルエンザも風邪の一種ですから、しっかりと休養を取ってウィルスを早期に撃退することで、治りも早くなります。
高齢者は、肺炎などの合併症の恐れもあるのでその限りではありませんが、休養が大切なことに変わりはありません。
簡単にお伝えすると、手洗いはいつも以上に念入りに行い、できればきちんと消毒もして、こまめなうがいでのどを潤しながら、マスクをして、体調を崩さないように(免疫力が低下するから)早めに休養を取ることを心がけておくといいでしょう。
寒い日が続くようになり空気が乾燥してくると流行しやすくなるインフルエンザ。
「予防」と「防止」という対策をしっかりと理解し、自分の周りでインフルエンザが発症してもあわてることのないように今のうちから準備をしておくようにしましょう。
関連:介護現場でのインフルエンザ対策〜前編〜
介護現場でのインフルエンザ対策〜後編〜
介護士がやるべき正しい手洗いの方法
まだ持っていない資格に興味のある方は、こちらからすべて無料で資料請求ができます。
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