2016年04月11日
介護のキャリアパス制度について
介護業界は、給料が安い職場がまだまだ多いです。
身体的にも精神的にもかなりハードな業務内容だと思うんですが、就職や転職をして1年目で手取りが15万ほどしかないという話もよく聞きます。
みなさんは、「キャリアパス」という制度をご存じでしょうか?
介護の世界にも、「キャリアパス制度」を導入する企業が増えてきています。ですが、まだまだキャリアパスという言葉自体が浸透していないのも事実です。
「キャリアパス制度」とはどのようなもので、その仕組みを活かすと自分にとってどれほど役に立つのかということを知っておくことは、これから介護をしてキャリアを積んでいく上でとても大切です。
この記事を読んだ方が、今後少しでも有利に介護の仕事ができるよう、キャリアパス制度についてなるべく簡単でわかりやすくお伝えしていこうと思いますので、安心して読み進めてもらえればと思います。
キャリアパス制度とは、簡単に言うと目標(ゴール)までの経験(キャリア)を積む道筋(ルート)の流れ(チャート)のことです。
目標とするゴールがあって、そのためにはどんな経験(キャリア)を積まなければならないのか(もしくは積みたいと思っているのか)、そのための道筋(ルート)にはどのようなものがあって、どんな流れ(チャート)でやればいいのかを、図や表を使ってわかりやすくしたものです。
企業によっては、キャリアラダー、人事考課制度など、名称の違うものがありますが、やっていることはほぼ同じ仕組みです。
では以下の例を参考に、実際のキャリアパス制度の流れをつかんでみましょう。
@新入社員のAさんは将来、居宅支援事業所のケアマネージャーになりたいと思っています。
A年に数回行われている上司との個人面談で、Aさんはその旨を上司に伝えました。そしてキャリアパスの表をもとに一緒に考えてみることにしました。
B面談を終えたAさんは、まずは5年間、介護現場で介護の経験や知識を身につけることにしました。
Cその5年の間に介護技術や医療知識、リスクマネジメントやケアプランに関する勉強もして、介護福祉士の国家資格も取得しました。
D5年の実務経験を経て、介護支援専門員の試験にも見事合格。
E再度上司との個人面談で、ケアマネージャーとして仕事をしたい意向を伝えました。
Fちょうど退職で空きのあった居宅支援事業所に、ケアマネージャーとしての辞令が下りました。
G念願のケアマネージャーになったAさんは、給料もアップし、益々やる気に満ちた表情で日々がんばっています。
という流れがキャリアパスの一例として挙げられます。
介護業界にもキャリアパス制度というものが導入された背景には、キャリアを積むための道が多様化してきたことにあります。
介護士として現場で働くほうがいいという方もいれば、相談員として高齢者の生活をサポートしたいと方もいます。もちろんケアマネや在宅のヘルパー、デイサービスやグループホームの職員としてなど、その道は多岐に渡ります。中には管理者になりたいという方もいるでしょう。
つまり、同じ介護という仕事に携わるといっても、「それぞれやりたい仕事、興味のある仕事が違う」ということです。
多様化したキャリアアップのための道筋を、企業が明確に提示できるようにするためには、キャリアパス制度の導入が必要だったのです。
加えて、不明確になりがちだった給与体系も、このキャリアパス制度の導入により明確にすることができるようになりました。
たとえば、一般介護士の給料は「〇〇〜〇〇万円」、ケアマネの給料は「〇〇〜〇〇万円」といった具合に、一目でわかる図や表を用いることで、そこで働く職員さんの給料に対するキャリアップも明確になるというものです。
そこで働く介護士さんが「将来的にこの仕事がしてみたい」という考えや、「これだけの給料をもらえるようになるにはここまで頑張ればいいのか」ということを、キャリアパス表を見ながら明確にでき、それを意識しながら仕事をすることができるようになることで、キャリアアップのためのモチベーションは格段に保ちやすくなります。
さらに、その介護士さんの成長が、企業の成長にもつながるというメリットもあることから、このキャリアパス制度を導入する企業が増えてきているのです。
そしてこのキャリアパス制度には、もうひとつメリットがあります。
それは、人事異動や数年に一度行われる大幅な配置転換などのときに、職員さんの意向を汲んだ異動にも活用できるということです。
個人面談のときに、「〇〇の部署に異動して仕事がしてみたい」と考えている職員さんがいれば、それを把握している企業側は優先的に異動の対象とすることが可能になります(もちろん能力にもよりますが)。
なんの前触れもなく、突然の人事異動で次のシフトから移りたくもない他の部署に異動することになった介護士さんを、これまで何人もみてきました。
みなさんもこれまで仕事をしてきて、同じような経験をされた方はいませんでしたか?
もちろん雇用されている以上は、ずっと同じところで仕事ができるわけではないので、異動は仕方ないとは思います。
しかし、なんの心の準備もできないままに異動を命じられては、保てるモチベーションも保てないというものです。
離職率も高い介護業界ですから、なるべくそのようなことにならずに済むように、介護の世界にもキャリアパス制度は必要なことなのかもしれません。
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↑これを機に有益な転職をお考えの方は、ここを利用してみることをおすすめします。
介護の資格取得についてはこちらにまとめていますので、目を通しておきましょう。
介護福祉士の資格取得を目指すなら
介護士がまず取得すべき介護職員初任者研修資格とは
介護の転職についてはこちらの記事も合わせてお読みいただければと思います。
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身体的にも精神的にもかなりハードな業務内容だと思うんですが、就職や転職をして1年目で手取りが15万ほどしかないという話もよく聞きます。
みなさんは、「キャリアパス」という制度をご存じでしょうか?
介護の世界にも、「キャリアパス制度」を導入する企業が増えてきています。ですが、まだまだキャリアパスという言葉自体が浸透していないのも事実です。
「キャリアパス制度」とはどのようなもので、その仕組みを活かすと自分にとってどれほど役に立つのかということを知っておくことは、これから介護をしてキャリアを積んでいく上でとても大切です。
この記事を読んだ方が、今後少しでも有利に介護の仕事ができるよう、キャリアパス制度についてなるべく簡単でわかりやすくお伝えしていこうと思いますので、安心して読み進めてもらえればと思います。
キャリアパス制度とは
キャリアパス制度とは、簡単に言うと目標(ゴール)までの経験(キャリア)を積む道筋(ルート)の流れ(チャート)のことです。
目標とするゴールがあって、そのためにはどんな経験(キャリア)を積まなければならないのか(もしくは積みたいと思っているのか)、そのための道筋(ルート)にはどのようなものがあって、どんな流れ(チャート)でやればいいのかを、図や表を使ってわかりやすくしたものです。
企業によっては、キャリアラダー、人事考課制度など、名称の違うものがありますが、やっていることはほぼ同じ仕組みです。
では以下の例を参考に、実際のキャリアパス制度の流れをつかんでみましょう。
キャリアパスの参考例
@新入社員のAさんは将来、居宅支援事業所のケアマネージャーになりたいと思っています。
A年に数回行われている上司との個人面談で、Aさんはその旨を上司に伝えました。そしてキャリアパスの表をもとに一緒に考えてみることにしました。
B面談を終えたAさんは、まずは5年間、介護現場で介護の経験や知識を身につけることにしました。
Cその5年の間に介護技術や医療知識、リスクマネジメントやケアプランに関する勉強もして、介護福祉士の国家資格も取得しました。
D5年の実務経験を経て、介護支援専門員の試験にも見事合格。
E再度上司との個人面談で、ケアマネージャーとして仕事をしたい意向を伝えました。
Fちょうど退職で空きのあった居宅支援事業所に、ケアマネージャーとしての辞令が下りました。
G念願のケアマネージャーになったAさんは、給料もアップし、益々やる気に満ちた表情で日々がんばっています。
という流れがキャリアパスの一例として挙げられます。
なぜ介護業界にもキャリアパス制度が導入されてきたのか
介護業界にもキャリアパス制度というものが導入された背景には、キャリアを積むための道が多様化してきたことにあります。
介護士として現場で働くほうがいいという方もいれば、相談員として高齢者の生活をサポートしたいと方もいます。もちろんケアマネや在宅のヘルパー、デイサービスやグループホームの職員としてなど、その道は多岐に渡ります。中には管理者になりたいという方もいるでしょう。
つまり、同じ介護という仕事に携わるといっても、「それぞれやりたい仕事、興味のある仕事が違う」ということです。
多様化したキャリアアップのための道筋を、企業が明確に提示できるようにするためには、キャリアパス制度の導入が必要だったのです。
加えて、不明確になりがちだった給与体系も、このキャリアパス制度の導入により明確にすることができるようになりました。
たとえば、一般介護士の給料は「〇〇〜〇〇万円」、ケアマネの給料は「〇〇〜〇〇万円」といった具合に、一目でわかる図や表を用いることで、そこで働く職員さんの給料に対するキャリアップも明確になるというものです。
そこで働く介護士さんが「将来的にこの仕事がしてみたい」という考えや、「これだけの給料をもらえるようになるにはここまで頑張ればいいのか」ということを、キャリアパス表を見ながら明確にでき、それを意識しながら仕事をすることができるようになることで、キャリアアップのためのモチベーションは格段に保ちやすくなります。
さらに、その介護士さんの成長が、企業の成長にもつながるというメリットもあることから、このキャリアパス制度を導入する企業が増えてきているのです。
そしてこのキャリアパス制度には、もうひとつメリットがあります。
それは、人事異動や数年に一度行われる大幅な配置転換などのときに、職員さんの意向を汲んだ異動にも活用できるということです。
個人面談のときに、「〇〇の部署に異動して仕事がしてみたい」と考えている職員さんがいれば、それを把握している企業側は優先的に異動の対象とすることが可能になります(もちろん能力にもよりますが)。
なんの前触れもなく、突然の人事異動で次のシフトから移りたくもない他の部署に異動することになった介護士さんを、これまで何人もみてきました。
みなさんもこれまで仕事をしてきて、同じような経験をされた方はいませんでしたか?
もちろん雇用されている以上は、ずっと同じところで仕事ができるわけではないので、異動は仕方ないとは思います。
しかし、なんの心の準備もできないままに異動を命じられては、保てるモチベーションも保てないというものです。
離職率も高い介護業界ですから、なるべくそのようなことにならずに済むように、介護の世界にもキャリアパス制度は必要なことなのかもしれません。
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介護の資格取得についてはこちらにまとめていますので、目を通しておきましょう。
介護福祉士の資格取得を目指すなら
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介護の転職についてはこちらの記事も合わせてお読みいただければと思います。
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