2009年11月26日
たまには真剣に
ハイタイ、グスーヨー、チューウガナビラ 泉水ヤイビーン
今日は、いつもの楽しむぞー気分の記事ではないのですよ。
沖縄の、というか日本の過去からの問題がまだ片付いてないのよーというお話。
私の先輩の知り合いの方が、30年ほど前から沖縄地上戦で亡くなった方々の
遺骨発掘収集作業を地道にコツコツやっていらっしゃいます。
お仕事は別にちゃんとお持ちで、休日に、無償で、ずっと続けているんです
ここ数年、地元のNHKや民放が取材・特番を組んだり、昨年でしょうか、ようやく国が動き始め、
NPO団体として、今年10月からハーフムーンという場所 (真嘉比小学校向かい) で
少し大掛かりな発掘作業が開始されました。 (前厚生労働省大臣の強い協力が有り実現)
すぐ近くはシュガーローフ (現在は配水タンクが建設された) という
激戦地があった場所なのですが、那覇真嘉比地区の区画整理の為にまだ許可が下りないのです。
団体名は‘ガマフヤー’、その代表になったのが先輩の知り合い、具志堅さんです。
ガマフヤーというのは、ガマ=壕 、フヤー=掘る人 で 壕を掘る人、という意味です。
地名のハーフムーンとシュガーローフというのは、地上戦当時にアメリカ軍が名づけたんだそうです。
(恥ずかしながら、私は今回初めて聞きましたが、最初の感想は
『当時のアメリカ軍は余裕があったんだなぁ・・・
敵地での戦い途中にそんな素敵な名前つけるなんて』
でした。)
地元の人もあまり知らないかもしれません。
ワンヌ、アンマー (=私の、お母さん) も知らないそうですから
場所は、結構な斜面になっているそうで、近くには壕もあるそうです。 (厚労省の管轄)
約一ヶ月の間にすでに、10体近い遺骨が見つかったんです
先輩から、一度お写真を見せていただきました。
ちゃんと埋葬された訳ではなく、頭部にはヘルメット。
そしてヘルメットと頭部の同じ位置に穴・・・
作業している皆さんも、最初見つかった時は
「怖い」
という気持ちが先だったようですが、一体見つかるごとにお線香をあげ、手を合わせているうちに
「早く出してあげたい」
「故郷に帰してあげたい」
という思いに変わっていくのが先輩すぐに感じたそうです。
「故郷に」 というのは、沖縄だけでなく他府県からの日本兵、民間兵も多かったから。
実際、数年前に見つかった方は遺留品があり、〇〇県出身でお名前まで分かったんです
ただ、やはり一個人 (団体があっても、他府県では知られていない) からその県に連絡しても
「個人情報ですから、教えられません」
とかで、なかなか遺骨を故郷に帰すことが出来なかったそうで・・・
県同士で連絡つけて、家族探せよ と、単純に思ってしまいます。
65年ですよ。
お国のためにと戦争で亡くなって、その後はほったらかしですか
見つかったんですよ、名前も故郷も分かったんですよ。 (調べるのも大変だと思いますけど・・)
帰してあげるまでが戦争した国の責任じゃないのかなぁ。
また、OO大学のある教授が、
「DNA検査は、僕がいくらでもやるよ どんどんこちらへ持ってきて」
と、一件20数万円するそうですが、ボランティアを名乗りでてくれているそうです
現在の問題の一つは、この発掘作業の場所、場所で、
建設会社が県・市と契約してしまい、早く作業を終わらせたいようなんですね。
終了したのはまだ半分もいってないんですよ
もし建設なり道路拡張なりで工事が始まると、
途中明らかに戦争で亡くなった方の遺骨が見つかっても、
「届けると工事がストップして、後々こっちが大変迷惑だから」
と、そこらへんに捨てられるんです
それこそ、ゴミのように ||||||||||||||(* ̄ロ ̄)ガーン||||||||||||||||
これって、許されます
建設会社をどうこう言うつもりはありませんよ。
役所・国ですよ、気持ちを考えてほしいのは。
65年です。
65年も長いこと、埋葬ではなく、戦死したその時のままの形で‘埋もれて’しまっていたんです。
国のために命を落としたのに、見つかったらゴミ同然ですか
当時の状況は生きるだけで大変でした 現在はどうでしょう・・・。
ハーフムーンの作業は、来月4日までの予定なのですが、なんとか最後までできないものか・・・
そしてすぐ近く (ホントに一歩お隣?) 建設会社が違う為に、
まだ手付かずの状態だというのに、同じ状況。
(ハーフムーン丘の半分は、現在まだ県や市の許可が無い。)
私になにかできることはなんだろう
ということで、今回ブログで皆さんに知ってもらうことかなと
因みに、代表の具志堅さんは、お金は一切いただいていません。
働いている方のみ。
金儲けのためではない、30数年ブレていない方です
そろそろ、沖縄県外のNHKでも関連した番組、またはニュースが始まるそうですので、
是非チェックして一度番組を観ていただけたらなぁと思います
因みに、一般の方の見学も、OKとの事
希望する方、NPO団体ガマフヤーまで。 (連絡先調べておいたほうがいいかな)
いつも以上に長々と、しかも重い内容でした f(-。−;)
でも、避けてはいけないことだと思うので。
たまには、ね。
それでは、みなさま マタン、メンソーリヨータイ
(参考文献 : “沖縄シュガーローフの戦い” :ジェームス・H・ハラス著)
(本日・11月26日の琉球新報にも記事が掲載されています)
早く皆さん故郷に帰してあげたい…
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