2017年12月08日
漫画『薬屋のひとりごと』1巻の感想とあらすじ 人気ノベルのコミカライズ!後宮に現れた名探偵ヒロインが活躍する宮中物語
『薬屋のひとりごと』1巻の感想。
薬屋のひとりごと
原作:日向夏 /漫画:ねこクラゲ
掲載:ビッグガンガン
1巻発売日:2017年9月25日
花街で薬師をしていた小柄な少女・猫猫(マオマオ)。薬草採取に出掛けた折、傍迷惑にも人攫いに誘拐されてしまい、売られた後宮で下女として働くことになってしまった。
それから3ヶ月、大人しくしていればそのうち出られると考え、年季を終えるまで、なるべく目立たないように働くつもりでいた猫猫。しかし、残念なことにこの読みは、彼女の抑えられない好奇心と知識欲、そしてほんの僅かな正義感によって、脆くも崩れ落ちてしまうことになる。
女ばかりの宮中では様々な噂話が飛び交い、猫猫の耳にも否が応にも届いてしまう。帝のお世継ぎたちが幼くして命を落としている呪いの噂を知り、くだらないと思いながらも好奇心に突き動かされ、調査を始めたところあっさり真相を解明してしまった。しかし、この一連の騒動に関わったことによって、帝の寵妃・玉葉妃(ぎょくようひ)と宦官・壬氏(ジンシ)に目をつけられてしまうことに。
こうして、不本意な形で下女となった猫猫は、自らの好奇心が災いし、宮中の厄介事に巻き込まれていくのだった。
後宮で下女として働く好奇心旺盛な元薬師の少女が、ひょんなことから帝の寵妃と美形宦官に目をつけられてしまい、宮中の面倒事に不本意ながらも関わっていき、巻き起こる問題を解決していく物語。
宮中で巻き起こる事件を下女が解決していく痛快ミステリー。帯での謳い文句は「宮中に名探偵誕生!?」。月刊青年漫画雑誌「ビッグガンガン」の2017年Vol.06にて連載開始。原作は「小説家になろう」発のヒーロー文庫のシリーズ小説。
原作者は過去作に『トリネコの王』を持つ小説家・日向夏(ひゅうが なつ)先生。作画担当は主にスクウェア・エニックスの漫画雑誌で作品を掲載されている漫画家・ねこクラゲ先生。
中華王朝風の舞台設定を敷かれている作品と言えば、私の中では『十二国記』と『彩雲国物語』の二作品が頭ひとつふたつ抜けてる名作だと思ってます。
どちらも小説を原作とし、そこからメディアミックスされて人気を博した作品。緻密且つ壮大な世界観、奥深いストーリー、個性豊かなキャラクターが魅力的で、既に内容は把握しているにも関わらず、しばらくすると妙に読みたくなってしまいます。『十二国記』本編の続き、早く読みたいけど、今年も無かったですね・・・。
最近読んで面白かった作品ならば、『天空の玉座』という少女漫画がありまして、ヒロインが活躍、後宮での陰謀モノ、その辺りが好きな人は楽しめると思います。
そして、本日紹介させていただく漫画『薬屋のひとりごと』は、中華風の後宮を舞台とし、一風変わったマッドなヒロインが大活躍する作品になっています。
人気ノベルシリーズのコミカライズ作品です。今回はねこクラゲ先生が作画担当されている「ビッグガンガン」掲載作品の感想ですが、このシリーズはWコミカライズされていまして、「サンデーGX」の雑誌でも倉田三ノ路先生が作画担当で連載されているようです。
後宮に売られたせいで下女として働かされている薬師の少女が、溢れる好奇心と知識欲に突き動かされてとある事件に首を突っ込み、あっさり解決します。でもそのせいで、なかなか厄介そうなイケメン宦官に目をつけられ、これまたクセの強そうな妃の侍女として迎えられたことで、宮中で巻き起こる様々な問題を解決するために奔走するハメになるお話。
ざっくりするとこのような内容。
中華風の世界を舞台にした宮中ミステリー。
主人公は17歳の少女・猫猫(マオマオ)。そばかす顔の絶壁肉なし体型。ドライな性格で、この年齢にしては随分達観していますが、好奇心旺盛で知識欲も高く、薬学のことになるとマッドサイエンティストになってしまう一風変わった女の子。正義感もちょっとあります。
自分のことは醜女と揶揄してます。ただ、個人的な意見を言わせていただくと、かなり可愛い。この世界、この時代では美人・可愛いの部類には入らないのかもしれませんけど、猫猫の可愛さはこの作品における一つの魅力だと思ってます。基本ドライ対応でありながら、時折見せるデレもたまりません。
元々は花街で薬師として働いていたところ、薬草採取のため森へ出掛けた際、人攫いに誘拐され、後宮に売られてしまったというのが下女となった経緯。
目立たないように大人しく年季を終えるまで勤めようと考えるも、彼女の抑えられない好奇心はそれを許してはくれませんでした。
帝のお世継ぎが立て続けに幼くして謎の死を遂げていたことから、後宮は「呪い」の噂で持ちきりになっており、それは猫猫の耳にも入ることになります。呪いなんてくだらないと思いながらも、耳にした症状から推測を立て、お世継ぎの母である上級妃のゲッソリした様子から推測は確信に変わり、医官も見抜けなかった真相を解明。
ただ、面倒ごとには関わり合いたくはないので、コッソリ文をしたためて伝えようとしたのですが、イケメン宦官・壬氏(ジンシ)によってあっさり身元がバレてしまい、この功績から寵妃・玉葉妃(ぎょくようひ)の侍女に昇格することになります。実際は功績半分、壬氏の思惑半分ですけどね。
ここから「毒見役」に始まり、媚薬作りや幽霊騒ぎなど、宮中で巻き起こる様々な事件・問題に直面することになり、猫猫は冴え渡る知恵と薬学の専門知識で謎を解いていきます。
さっさと宮中から出て行きたいはずの猫猫。しかし、その思いとは裏腹に、自らの好奇心と壬氏の目論見によって、出ていくどころかむしろどんどん宮中の深くまで潜っていくことに。ただ、この壬氏さんなんですが、当初こそ猫猫を転がして遊んでいる立場にいたのですが、ストーリーが進むにつれて次第に不憫な人になっていくので、それも面白いところ。
宮中に現れた名探偵・猫猫。そのドライな態度でしれっと謎を解いていく姿、そして猫のような愛らしさ、ここからさらに面白いことになっていきそうです。
というような感じで、中華風の世界の後宮を舞台に、好奇心旺盛なマッドでドライなヒロインが宮中の謎や問題を解決していく作品『薬屋のひとりごと』1巻の紹介でした。
このコミカライズは素晴らしいと拍手したいです。元々のストーリーと設定はもちろん面白く、それを台無しにしない構成力と編集力、作画を担当したねこクラゲ先生の高い画力によって、原作の良さを活かしながら漫画的な面白さも見事に発揮されていました。
一応ミステリー要素があるのですけど、それほど複雑でもなければ重くもなく、ライトな作りなのでさくさく読めます。謎の解明もしっかり筋が通っているので、腑に落ちなくてモヤモヤしてしまうこともありませんし、中学レベルの理系知識さえあれば「なるほどね」と納得できると思います。
この作品における最たる魅力は、何と言ってもヒロインを筆頭にしたクセの強いキャラクター陣。そして、そんな彼女たちが宮中で織り成す人間関係だと思ってます。猫猫の普段はドライなんだけど薬のことになるとテンション上がってしまい、変な踊りをしてしまうとこ、あと猫耳がひょっこり出てきたところも可愛かったです。チャラい壬氏には辛らつで、まるでゴミを見るかのような視線を向けるところもグッド。
ミステリーが苦手でも問題ありませんし、原作読んでる読んでない人関係なく楽しめる内容だと思います。1巻はまだまだ序章。これからさらにパワーアップしていくので、2巻以降も楽しみですね。
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薬屋のひとりごと
原作:日向夏 /漫画:ねこクラゲ
掲載:ビッグガンガン
1巻発売日:2017年9月25日
あらすじ・概要
花街で薬師をしていた小柄な少女・猫猫(マオマオ)。薬草採取に出掛けた折、傍迷惑にも人攫いに誘拐されてしまい、売られた後宮で下女として働くことになってしまった。
それから3ヶ月、大人しくしていればそのうち出られると考え、年季を終えるまで、なるべく目立たないように働くつもりでいた猫猫。しかし、残念なことにこの読みは、彼女の抑えられない好奇心と知識欲、そしてほんの僅かな正義感によって、脆くも崩れ落ちてしまうことになる。
女ばかりの宮中では様々な噂話が飛び交い、猫猫の耳にも否が応にも届いてしまう。帝のお世継ぎたちが幼くして命を落としている呪いの噂を知り、くだらないと思いながらも好奇心に突き動かされ、調査を始めたところあっさり真相を解明してしまった。しかし、この一連の騒動に関わったことによって、帝の寵妃・玉葉妃(ぎょくようひ)と宦官・壬氏(ジンシ)に目をつけられてしまうことに。
こうして、不本意な形で下女となった猫猫は、自らの好奇心が災いし、宮中の厄介事に巻き込まれていくのだった。
後宮で下女として働く好奇心旺盛な元薬師の少女が、ひょんなことから帝の寵妃と美形宦官に目をつけられてしまい、宮中の面倒事に不本意ながらも関わっていき、巻き起こる問題を解決していく物語。
宮中で巻き起こる事件を下女が解決していく痛快ミステリー。帯での謳い文句は「宮中に名探偵誕生!?」。月刊青年漫画雑誌「ビッグガンガン」の2017年Vol.06にて連載開始。原作は「小説家になろう」発のヒーロー文庫のシリーズ小説。
原作者は過去作に『トリネコの王』を持つ小説家・日向夏(ひゅうが なつ)先生。作画担当は主にスクウェア・エニックスの漫画雑誌で作品を掲載されている漫画家・ねこクラゲ先生。
紹介・感想
中華王朝風の舞台設定を敷かれている作品と言えば、私の中では『十二国記』と『彩雲国物語』の二作品が頭ひとつふたつ抜けてる名作だと思ってます。
どちらも小説を原作とし、そこからメディアミックスされて人気を博した作品。緻密且つ壮大な世界観、奥深いストーリー、個性豊かなキャラクターが魅力的で、既に内容は把握しているにも関わらず、しばらくすると妙に読みたくなってしまいます。『十二国記』本編の続き、早く読みたいけど、今年も無かったですね・・・。
最近読んで面白かった作品ならば、『天空の玉座』という少女漫画がありまして、ヒロインが活躍、後宮での陰謀モノ、その辺りが好きな人は楽しめると思います。
そして、本日紹介させていただく漫画『薬屋のひとりごと』は、中華風の後宮を舞台とし、一風変わったマッドなヒロインが大活躍する作品になっています。
人気ノベルシリーズのコミカライズ作品です。今回はねこクラゲ先生が作画担当されている「ビッグガンガン」掲載作品の感想ですが、このシリーズはWコミカライズされていまして、「サンデーGX」の雑誌でも倉田三ノ路先生が作画担当で連載されているようです。
後宮に売られたせいで下女として働かされている薬師の少女が、溢れる好奇心と知識欲に突き動かされてとある事件に首を突っ込み、あっさり解決します。でもそのせいで、なかなか厄介そうなイケメン宦官に目をつけられ、これまたクセの強そうな妃の侍女として迎えられたことで、宮中で巻き起こる様々な問題を解決するために奔走するハメになるお話。
ざっくりするとこのような内容。
中華風の世界を舞台にした宮中ミステリー。
主人公は17歳の少女・猫猫(マオマオ)。そばかす顔の絶壁肉なし体型。ドライな性格で、この年齢にしては随分達観していますが、好奇心旺盛で知識欲も高く、薬学のことになるとマッドサイエンティストになってしまう一風変わった女の子。正義感もちょっとあります。
自分のことは醜女と揶揄してます。ただ、個人的な意見を言わせていただくと、かなり可愛い。この世界、この時代では美人・可愛いの部類には入らないのかもしれませんけど、猫猫の可愛さはこの作品における一つの魅力だと思ってます。基本ドライ対応でありながら、時折見せるデレもたまりません。
元々は花街で薬師として働いていたところ、薬草採取のため森へ出掛けた際、人攫いに誘拐され、後宮に売られてしまったというのが下女となった経緯。
目立たないように大人しく年季を終えるまで勤めようと考えるも、彼女の抑えられない好奇心はそれを許してはくれませんでした。
帝のお世継ぎが立て続けに幼くして謎の死を遂げていたことから、後宮は「呪い」の噂で持ちきりになっており、それは猫猫の耳にも入ることになります。呪いなんてくだらないと思いながらも、耳にした症状から推測を立て、お世継ぎの母である上級妃のゲッソリした様子から推測は確信に変わり、医官も見抜けなかった真相を解明。
ただ、面倒ごとには関わり合いたくはないので、コッソリ文をしたためて伝えようとしたのですが、イケメン宦官・壬氏(ジンシ)によってあっさり身元がバレてしまい、この功績から寵妃・玉葉妃(ぎょくようひ)の侍女に昇格することになります。実際は功績半分、壬氏の思惑半分ですけどね。
ここから「毒見役」に始まり、媚薬作りや幽霊騒ぎなど、宮中で巻き起こる様々な事件・問題に直面することになり、猫猫は冴え渡る知恵と薬学の専門知識で謎を解いていきます。
さっさと宮中から出て行きたいはずの猫猫。しかし、その思いとは裏腹に、自らの好奇心と壬氏の目論見によって、出ていくどころかむしろどんどん宮中の深くまで潜っていくことに。ただ、この壬氏さんなんですが、当初こそ猫猫を転がして遊んでいる立場にいたのですが、ストーリーが進むにつれて次第に不憫な人になっていくので、それも面白いところ。
宮中に現れた名探偵・猫猫。そのドライな態度でしれっと謎を解いていく姿、そして猫のような愛らしさ、ここからさらに面白いことになっていきそうです。
というような感じで、中華風の世界の後宮を舞台に、好奇心旺盛なマッドでドライなヒロインが宮中の謎や問題を解決していく作品『薬屋のひとりごと』1巻の紹介でした。
このコミカライズは素晴らしいと拍手したいです。元々のストーリーと設定はもちろん面白く、それを台無しにしない構成力と編集力、作画を担当したねこクラゲ先生の高い画力によって、原作の良さを活かしながら漫画的な面白さも見事に発揮されていました。
一応ミステリー要素があるのですけど、それほど複雑でもなければ重くもなく、ライトな作りなのでさくさく読めます。謎の解明もしっかり筋が通っているので、腑に落ちなくてモヤモヤしてしまうこともありませんし、中学レベルの理系知識さえあれば「なるほどね」と納得できると思います。
この作品における最たる魅力は、何と言ってもヒロインを筆頭にしたクセの強いキャラクター陣。そして、そんな彼女たちが宮中で織り成す人間関係だと思ってます。猫猫の普段はドライなんだけど薬のことになるとテンション上がってしまい、変な踊りをしてしまうとこ、あと猫耳がひょっこり出てきたところも可愛かったです。チャラい壬氏には辛らつで、まるでゴミを見るかのような視線を向けるところもグッド。
ミステリーが苦手でも問題ありませんし、原作読んでる読んでない人関係なく楽しめる内容だと思います。1巻はまだまだ序章。これからさらにパワーアップしていくので、2巻以降も楽しみですね。
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