2017年04月14日
漫画『賭ケグルイ』1巻の感想とあらすじ
『賭ケグルイ』1巻の感想。
賭ケグルイ
著者:河本 ほむら
掲載:月刊ガンガンJOKER
1巻発売日:2014年10月22日
財政界の有力子女たちが通う伝統ある名門校・私立百花王学園。この学園では「ギャンブル」の強さが何よりも高く評価されることから、勝敗はそのまま学園での立場にも直結し、生徒会による管理の下で明確な階級制度が敷かれていた。
この学園に通う生徒の1人・鈴井涼太は、ポーカー勝負に敗北したことで通称「家畜」と呼ばれる最下層の身分に落ち、クラスメイトから奴隷のような扱いを受けることに。
そんなある日、涼太のクラスに1人の少女が転校してくる。美少女転校生の蛇喰夢子と涼太は学園案内をきっかけに親しくなったのだが、それに不満を抱いたクラスの中心人物・早乙女芽亜里から勝負を挑まれ、夢子はその申し出を受けてしまった。
まだ転校して来たばかりの夢子を心配する涼太。しかし、いざギャンブルが始まると、夢子はズバ抜けた洞察力と観察力を発揮する。しかも彼女の本性は、リスクを負うことに強い快楽を感じてしまう「賭けぐるい」だった。
ギャンブルの勝敗に基づく階級制度に支配されている学園を舞台に、そこへ転校してきた狂気じみた本性を笑顔の裏に潜ませる謎の美少女が、自らの欲望を満たすため、イカサマありきのギャンブル勝負に嬉々として飛び込んでいく話。
学園ギャンブル漫画。原作・河本ほむらさん、作画・尚村透さんによる共同作品です。既に『賭ケグルイ双』や『賭ケグルイ妄』などスピンオフ漫画も多く発行されてる作品なので今更感はあるんですが、2017年夏からアニメ放送が始まるとのこのなので、遅ればせながら1巻読んでみました。
ギャンブルにどんな印象を持つかと問われた場合、恐らく一般的には悪い印象を持たれる割合が圧倒的に高く、好意的に捉える人はあまりいないと思います。海外ならともかく、それが日本でなら特に。
ただ、そんなギャンブルでも一度ハマッてしまうともう大変。このままじゃいけないと思いながらも、魔の吸引力でも働いているのか、なかなか抜け出せなくなってしまう人も多くいますね。私は遊びでカードゲームをやるぐらいで賭け事は全くやりませんが、きっとそれほどのものがギャンブルにはあるのでしょう。
そして、そんなギャンブルの魔力に取り憑かれたギャンブル狂たちのイカれた姿を描いた作品が、今回紹介させていただく『賭ケグルイ』という漫画です。
表紙がホラー感満載のイラストですけど全くそんなことはないのでご安心下さい。
舞台は財政界の有力子女が多く在籍している伝統と格式ある名門校・私立百花王学園。この学園で生徒たちを評価する最たる要素は勉強でもスポーツでもなく、まさかの「ギャンブル」。将来人を使う側の立場になる生徒たちには勉強やスポーツといった一般的な評価基準よりも、駆け引きや読心術、ここぞというときの勝負強さの方が重要であろうことから、それら素養を計るに適した“ギャンブルの強さ”こそが求められる学校。
とんでもなくありえない学校ですけど設定としては面白いですね。ギャンブルを管理している強力な権限を持つ生徒会には上納金を払う必要があるらしく、しかもその上納金ランキングでワースト100位に入ってしまった場合、「非協力傾向生徒」・・・通称「家畜」として、男なら「ポチ」、女なら「ミケ」と呼ばれながら奴隷同然に扱われる過酷な環境。
そんな学園の2年華組に転校してきたのが主人公・蛇喰夢子(じゃばみ ゆめこ)。この作品で一番の魅力を上げるとするなら、私的には間違いなく蛇喰夢子というイカれたキャラクターですね。
一見すると黒髪清楚で物腰も柔らか、大和撫子のような美少女ですが、その本性はとんでもなくヤバイ子。勝てば天国負ければ地獄というギリギリのスリルに酔い痴れ、イカサマを知っていながらまるでジャンキーのように自ら背負ったリスクを楽しみ、そのリスクが高ければ高いほど興奮し、快感を覚え、恍惚とした表情で滾ってしまう「賭けぐるい」。夢子は図抜けた洞察力と観察力を持っていますが、あえて運を天に任せる勝負に出るこもある・・・というより好んでいるようにも見えます。
一体全体どういった育ち方をすればこの若さでこんな人格が形成されてしまうのか、生い立ちが非常に気になるキャラクターですね。
私はギャンブル漫画は滅多に読まないので比べる材料があまりないのですが、たぶん真面目なギャンブルを楽しむ作品ではないので、そういった内容を求める方にはおすすめしません。ただ、ゲームプレイ時の様子はとても面白かったです。
出てきたギャンブルは「投票ジャンケン」、「ダブル神経衰弱」、「生か死か」、この3つのオリジナルゲーム。ルールは解り易いのでこの手の作品に馴染みない人でも問題ないと思います。
必勝法がないというは面白いですね。運も必要なゲームばかりなので、主人公が絶対に勝つという保障はなく、あくまで勝てる可能性が高い状況に持ち込んでいるといった感じで、どうなるかは本当に最後まで分からないドキドキ感があります。
駆け引きは思っていたほど深くはなく、まだ1巻だからなのか敵側のイカサマもちょっと稚拙でツッコミ所は満載でしたが、人が心に潜ませる闇の部分や、極限に追い込まれた時に人間が抱く心情と顔芸は面白く、ゲームの雰囲気はとても楽しめました。
ギャンブルゲームを楽しむというよりも、プレイ中の心情、セリフ回しと顔芸、夢子を筆頭としたイカれたキャラクターを見て楽しむ漫画だと思います。とても綺麗な作画で描かれているので、特に顔芸の魅力は何倍にも膨れあがっているかと。
気になるのはやはり夢子のバックボーンと目的。ただギャンブルを楽しみたいからという理由ではないと思うのですが、いろいろ匂わせておいて、結局それだけでしたというオチの可能性も・・・。良くも悪くも凡庸な涼太が気に入られている理由も気になりますね。
ともかく1巻はとても楽しませてもらえ、これからの展開も気になるので、続きも読んでみようと思います。
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賭ケグルイ
著者:河本 ほむら
掲載:月刊ガンガンJOKER
1巻発売日:2014年10月22日
財政界の有力子女たちが通う伝統ある名門校・私立百花王学園。この学園では「ギャンブル」の強さが何よりも高く評価されることから、勝敗はそのまま学園での立場にも直結し、生徒会による管理の下で明確な階級制度が敷かれていた。
この学園に通う生徒の1人・鈴井涼太は、ポーカー勝負に敗北したことで通称「家畜」と呼ばれる最下層の身分に落ち、クラスメイトから奴隷のような扱いを受けることに。
そんなある日、涼太のクラスに1人の少女が転校してくる。美少女転校生の蛇喰夢子と涼太は学園案内をきっかけに親しくなったのだが、それに不満を抱いたクラスの中心人物・早乙女芽亜里から勝負を挑まれ、夢子はその申し出を受けてしまった。
まだ転校して来たばかりの夢子を心配する涼太。しかし、いざギャンブルが始まると、夢子はズバ抜けた洞察力と観察力を発揮する。しかも彼女の本性は、リスクを負うことに強い快楽を感じてしまう「賭けぐるい」だった。
ギャンブルの勝敗に基づく階級制度に支配されている学園を舞台に、そこへ転校してきた狂気じみた本性を笑顔の裏に潜ませる謎の美少女が、自らの欲望を満たすため、イカサマありきのギャンブル勝負に嬉々として飛び込んでいく話。
学園ギャンブル漫画。原作・河本ほむらさん、作画・尚村透さんによる共同作品です。既に『賭ケグルイ双』や『賭ケグルイ妄』などスピンオフ漫画も多く発行されてる作品なので今更感はあるんですが、2017年夏からアニメ放送が始まるとのこのなので、遅ればせながら1巻読んでみました。
ギャンブルにどんな印象を持つかと問われた場合、恐らく一般的には悪い印象を持たれる割合が圧倒的に高く、好意的に捉える人はあまりいないと思います。海外ならともかく、それが日本でなら特に。
ただ、そんなギャンブルでも一度ハマッてしまうともう大変。このままじゃいけないと思いながらも、魔の吸引力でも働いているのか、なかなか抜け出せなくなってしまう人も多くいますね。私は遊びでカードゲームをやるぐらいで賭け事は全くやりませんが、きっとそれほどのものがギャンブルにはあるのでしょう。
そして、そんなギャンブルの魔力に取り憑かれたギャンブル狂たちのイカれた姿を描いた作品が、今回紹介させていただく『賭ケグルイ』という漫画です。
表紙がホラー感満載のイラストですけど全くそんなことはないのでご安心下さい。
舞台は財政界の有力子女が多く在籍している伝統と格式ある名門校・私立百花王学園。この学園で生徒たちを評価する最たる要素は勉強でもスポーツでもなく、まさかの「ギャンブル」。将来人を使う側の立場になる生徒たちには勉強やスポーツといった一般的な評価基準よりも、駆け引きや読心術、ここぞというときの勝負強さの方が重要であろうことから、それら素養を計るに適した“ギャンブルの強さ”こそが求められる学校。
とんでもなくありえない学校ですけど設定としては面白いですね。ギャンブルを管理している強力な権限を持つ生徒会には上納金を払う必要があるらしく、しかもその上納金ランキングでワースト100位に入ってしまった場合、「非協力傾向生徒」・・・通称「家畜」として、男なら「ポチ」、女なら「ミケ」と呼ばれながら奴隷同然に扱われる過酷な環境。
そんな学園の2年華組に転校してきたのが主人公・蛇喰夢子(じゃばみ ゆめこ)。この作品で一番の魅力を上げるとするなら、私的には間違いなく蛇喰夢子というイカれたキャラクターですね。
一見すると黒髪清楚で物腰も柔らか、大和撫子のような美少女ですが、その本性はとんでもなくヤバイ子。勝てば天国負ければ地獄というギリギリのスリルに酔い痴れ、イカサマを知っていながらまるでジャンキーのように自ら背負ったリスクを楽しみ、そのリスクが高ければ高いほど興奮し、快感を覚え、恍惚とした表情で滾ってしまう「賭けぐるい」。夢子は図抜けた洞察力と観察力を持っていますが、あえて運を天に任せる勝負に出るこもある・・・というより好んでいるようにも見えます。
一体全体どういった育ち方をすればこの若さでこんな人格が形成されてしまうのか、生い立ちが非常に気になるキャラクターですね。
私はギャンブル漫画は滅多に読まないので比べる材料があまりないのですが、たぶん真面目なギャンブルを楽しむ作品ではないので、そういった内容を求める方にはおすすめしません。ただ、ゲームプレイ時の様子はとても面白かったです。
出てきたギャンブルは「投票ジャンケン」、「ダブル神経衰弱」、「生か死か」、この3つのオリジナルゲーム。ルールは解り易いのでこの手の作品に馴染みない人でも問題ないと思います。
必勝法がないというは面白いですね。運も必要なゲームばかりなので、主人公が絶対に勝つという保障はなく、あくまで勝てる可能性が高い状況に持ち込んでいるといった感じで、どうなるかは本当に最後まで分からないドキドキ感があります。
駆け引きは思っていたほど深くはなく、まだ1巻だからなのか敵側のイカサマもちょっと稚拙でツッコミ所は満載でしたが、人が心に潜ませる闇の部分や、極限に追い込まれた時に人間が抱く心情と顔芸は面白く、ゲームの雰囲気はとても楽しめました。
ギャンブルゲームを楽しむというよりも、プレイ中の心情、セリフ回しと顔芸、夢子を筆頭としたイカれたキャラクターを見て楽しむ漫画だと思います。とても綺麗な作画で描かれているので、特に顔芸の魅力は何倍にも膨れあがっているかと。
気になるのはやはり夢子のバックボーンと目的。ただギャンブルを楽しみたいからという理由ではないと思うのですが、いろいろ匂わせておいて、結局それだけでしたというオチの可能性も・・・。良くも悪くも凡庸な涼太が気に入られている理由も気になりますね。
ともかく1巻はとても楽しませてもらえ、これからの展開も気になるので、続きも読んでみようと思います。
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