天気がいいので散歩に出かけた.
陽の光に当たって気持ちがいい.
少し長めの距離を歩いたので体もけっこう温まってくる.
ところが, 体が温まってくるのとは反対に, 気分が低調になってきた.
理由はわからないが, 自分に対する罪悪感が出てきて少しずつ強くなる.
そのうちに過去の記憶の端々が頭にぽつりぽつりと浮かび始める.
誰かの言葉だったり表情だったり.
フラッシュバックと言うほどの強烈なものではない.
しかし, こういう小さな記憶の断片から, 自分は多くの人に取り返しの付かない迷惑を与えてきた人間の屑だといった思考に辿り着いて動けなくなるほど苦しくなっていく.
そして死んでお詫びをしなければ, とか一生をかけて償わなければとか追い詰められてしまうのだ.
現実の問題としては, そういうことは確かにあっただろうが実質的に終わったことでもある.
今から当時 (小学生の頃から 2 年程前まで) の関係者に自分が何かをして償うことも不可能だし, そのことで失った人間関係も今ではもうどうにもならない.
それを念頭に置いた上で, これからの自分の在り方に目を向ける以外に自分にはやれることはない.
このような次第で散歩から帰って頓服を飲んで午後まで寝込んだ.
目が覚めて枕元の時計を見ると午後 3 時過ぎだった.
頓服の効き目か気分は落ち着いている.
午前中と比べるとすでに寒くなっている.
読書と絵と数学だけは気力を出してやった.
夕食は納豆とご飯と白菜漬け.
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