おはようございます。あるへです。
本日はこちら「メタルギアソリッドV :グラウンドゼロズ」のレビューです。
本編は未プレイ(ONEタイトルなので当然)ですが、とあるインタビュー記事で「V」には5以外の意味が込められているというのを読んだので「V」と表記しました。
……まぁ、Voiceのことですけど(笑)
(MGSシリーズのナンバリングは4までアラビア数字ですけど、5だけローマ数字なんです)
さて、本作は一部で有料体験版との声も耳にしたことがあります。そのため、私自身もそうなんだろうなという気持ちで本作を起動したので特にショックは受けなかったのですが、一通りプレイし終えて振り返ってみると、本作は確かにVへと繋がるプロローグであり、体験版のような構成でした。
ぶっちゃけて言うと、ストーリーを形成しているミッションはただ一つであり、その他のミッションはおまけとなります。
また、ステージマップは中規模な敵軍基地一つのみで、このマップ内でバリエーションに富んだミッションをこなしていくことになります。
本作はVへと繋がる物語の起点を描いたものであり、ストーリーとしては3→ピースウォーカー→本作→Vと繋がります。
(たしかMGS1のラスボスが本作の流れの主人公で、MGS1、2タンカー編のスネークとは別個体なんでしたっけ? ←実はそんなに詳しくない 汗)
その流れだけを知りたいということで、ストーリー目的で本作をプレイすると、結構肩透かしを食らうのではないでしょうか。
ただ、ムービーからシームレス(あるいはまるでそのような)に実際の操作へと移り変わり、その継ぎ目ががわからないフォトリアル技術など、括目すべき点は多々ありました。
残念なことに私がプレイしたのは360版なので、画質がどうこうまでは正直わからなかったのですが、十分すぎるほど綺麗なことだけはわかりました(笑)
本作360版はGwGで取得したのですが、実はONE版もGwGで配信されたことがあり、こっそり取っておいてあったりします(笑)
いつかONE版もプレイして画質の違いに感動出来たらいいなぁとか思ってます。
本作のゲームプレイに関してはあまり語ることはないかもしれません。
いつものかくれんぼゲーですし、尖ったシステムというのは見受けられません。MGSシリーズ、特に360版PWをプレイしたことがあるなら、それに非常に近い操作体系なのでむしろすんなり溶け込めると思います。
あいかわらず1ミッションだけでも非常に惹き込まれるストーリーであり、声優さんも本シリーズに慣れた方たちばかりなのでれっきとした「MGSシリーズ」としての安心感、安定感、そして没入感は半端ではありませんでした。
夢中になって楽しめたのですが、それゆえというか、個人的にはMGSシリーズの鬱陶しいくらいの新設設計にはややうんざりします。個人的な感想ですけどね。これもまた本シリーズの味ではあるのですが、突き放される海外ゲーに慣れてしまった哀しい身としてはもっとシンプルにセリフや説明を切っちゃってもいいと思うんですよね。
また、本作のみの評価で考えると、たとえばオペレーターであるカズの口数に対して、スネークはミッション中寡黙であり、ムービー中でしか口を開きません。
これに対してはやや寂しくありました。
また、本作の舞台およびストーリー的に、破滅的な内容になっており、テープも拷問が主な内容になっています。
PWでの記憶が残っていますから、チコやパスへの拷問や、Vにてスネークの容姿が豹変してしまった理由を見せられると、何ともやりきれない気分になってしまいます。
ゲーム的には薄い作品ではありますが、甘く見ていると結構な精神的ショックを受けるかもしれません。
でも、うん。有料なだけあって、体験版としては非常によくできた作品に仕上がっていると素直に感じました。
だって360上で(あたかも)ムービーから実プレイへと自然に切り替わり、画質の劣化などが全然わからないんです。そんな映像技術がONEでふんだんに使われているのだとしたら……という感じで360からONEへ乗り換えるためのプロモーション作品としても機能しているんです。
ステルスゲーとしての面白さは折り紙付きですし、実際いつものMGSでとても楽しかったですし。そしてストーリーもすごくすごく気になります(笑)
またやり込み要素も非常に多く、当時の「V発売までもう少し待っててね。代わりにこいつを何度もプレイしてワクワクしてください」といった風のサービスが結構感じられるんですよね。
ネタも豊富です。マニュアルにまでネタを仕込んでるなんて!
とあるサイドミッションの「ヒデオ」のドヤ顔は思わず吹き出してしまいました。
PWでも小島監督は出演しており、その際は有能な諜報員キャラとして普通の攻略プレイでも重宝する存在だったのですが、それがネタになっています。
うざいwww うざいwww
あ、そうそう。まさかここでかのアヌビスメインテーマアレンジを聴けるとは思っていませんでした。これは嬉しいサプライズ。やっぱいいですねぇ。Beyond the Bounds。いつ聴いても良い。熱くなれる(笑)
総プレイ時間は少な目で終わり、実績はしっかり1000G。そんなところまでおいしい作品でした。
攻略サイト
2016年08月11日
2016年08月07日
263.Hitman GO
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「ヒットマン ゴー」のレビューです。
何日か前にお伝えした通り、実績コンプした後でも自分の直感は間違っていなかったと確信しています。
綺麗なジオラマにシンプルなルール、そこにバーコード禿が溶け込んだだけの一見軽い見た目なのですが、やり込むうちに本作はおそろしくクオリティの高い化け物だと悟るでしょう。
主人公駒である47(フォーティ―セブン。バーコード禿の主人公)を操ってゴール、もしくは標的を目指します。
マスを一歩動けば敵も一歩動くターン制のパズルですが、ここにヒットマンらしさがふんだんに取り入れられており、パズルの質の高さと相まって非常に独特な味を醸し出しているんですよね。
47はヒットマンすなわち暗殺者ですから、既存のステルスゲームのように横や背後から敵をキルすることができます。
しかし敵側も一筋縄ではいかず、一定のルートを巡回していたり、定期的に振り向いたり、あるいは犬を使って警戒をしたりしているわけです。
そんな警備の厳しいステージを、時に変装し敵をやりすごし、時に彼の愛銃シルバーボーラ―で複数の敵を瞬く間にキルしたり、あるいはライフルで標的を狙撃したり……。
本作には、ルールとしてのヒットマンらしさと、まるでニコリシリーズのパズルを解いているかのような無駄のない美しい論理さとが調和していて、夢中になってプレイしてしまいました。
まさか三日でコンプしてしまうとは思いませんでしたが、ボリューム(=ステージ数)は決して少なくないと思います。
チャプターの真ん中とラストにそれぞれ標的暗殺ステージが絡むのですが、この時だけヒットマンのテーマ曲「アヴェ・マリア」がしっとりと流れるのがまた、もう……(笑)
本作のもう一つの楽しみはやはり精緻なジオラマ鑑賞でしょうか。
全てのステージがただのパズルだけにあらず、余白に様々な人や物が置かれてその場の雰囲気を作り上げてくれています。
本作には明確なストーリーはありませんが、場面や物語が進んでいく様はこれらの雰囲気から見て取れると思います。
中にはヒットマンシリーズをオマージュしたステージなどもあり、これらを知る人ならばにやりとできるかもしれません。
残念ながら私はアブソリューションしか知らないのでわからないのですが。
一つ不満があるとすれば、PC操作ではジオラマのズームインが出来ないことでしょうか。
タブレット端末であればピンチイン? でズームできるのでしょうが、マウスでどうすればいいかはわかりませんでした。
チャプターセレクト(箱)→ステージセレクト(1〜15)→パズルステージと進むのですが、ステージセレクト画面ではマウスホイールでズームイン、アウトが出来ますが、パズルステージでは出来ませんでした。
うう、もっとよく眺めたいステージもたくさんあったのに。
昨今のゲームは金銭の多寡に関わらず、有料か無料かのギャップ、精神的障害の方が大きいと思います。
ただ、本作は対価を支払うに値する素晴らしいゲームだと感じました。
本日はこちら「ヒットマン ゴー」のレビューです。
何日か前にお伝えした通り、実績コンプした後でも自分の直感は間違っていなかったと確信しています。
綺麗なジオラマにシンプルなルール、そこにバーコード禿が溶け込んだだけの一見軽い見た目なのですが、やり込むうちに本作はおそろしくクオリティの高い化け物だと悟るでしょう。
主人公駒である47(フォーティ―セブン。バーコード禿の主人公)を操ってゴール、もしくは標的を目指します。
マスを一歩動けば敵も一歩動くターン制のパズルですが、ここにヒットマンらしさがふんだんに取り入れられており、パズルの質の高さと相まって非常に独特な味を醸し出しているんですよね。
47はヒットマンすなわち暗殺者ですから、既存のステルスゲームのように横や背後から敵をキルすることができます。
しかし敵側も一筋縄ではいかず、一定のルートを巡回していたり、定期的に振り向いたり、あるいは犬を使って警戒をしたりしているわけです。
そんな警備の厳しいステージを、時に変装し敵をやりすごし、時に彼の愛銃シルバーボーラ―で複数の敵を瞬く間にキルしたり、あるいはライフルで標的を狙撃したり……。
本作には、ルールとしてのヒットマンらしさと、まるでニコリシリーズのパズルを解いているかのような無駄のない美しい論理さとが調和していて、夢中になってプレイしてしまいました。
まさか三日でコンプしてしまうとは思いませんでしたが、ボリューム(=ステージ数)は決して少なくないと思います。
チャプターの真ん中とラストにそれぞれ標的暗殺ステージが絡むのですが、この時だけヒットマンのテーマ曲「アヴェ・マリア」がしっとりと流れるのがまた、もう……(笑)
本作のもう一つの楽しみはやはり精緻なジオラマ鑑賞でしょうか。
全てのステージがただのパズルだけにあらず、余白に様々な人や物が置かれてその場の雰囲気を作り上げてくれています。
本作には明確なストーリーはありませんが、場面や物語が進んでいく様はこれらの雰囲気から見て取れると思います。
中にはヒットマンシリーズをオマージュしたステージなどもあり、これらを知る人ならばにやりとできるかもしれません。
残念ながら私はアブソリューションしか知らないのでわからないのですが。
一つ不満があるとすれば、PC操作ではジオラマのズームインが出来ないことでしょうか。
タブレット端末であればピンチイン? でズームできるのでしょうが、マウスでどうすればいいかはわかりませんでした。
チャプターセレクト(箱)→ステージセレクト(1〜15)→パズルステージと進むのですが、ステージセレクト画面ではマウスホイールでズームイン、アウトが出来ますが、パズルステージでは出来ませんでした。
うう、もっとよく眺めたいステージもたくさんあったのに。
昨今のゲームは金銭の多寡に関わらず、有料か無料かのギャップ、精神的障害の方が大きいと思います。
ただ、本作は対価を支払うに値する素晴らしいゲームだと感じました。
2016年08月03日
261.Borderlands :The Pre-Sequel!
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「ボーダーランズ :プリシークエル」のレビューです。
今作もお腹いっぱい夢いっぱいのボリュームでした。
確かに、前作2と比べるとどことなくハッチャケ感が足りないような、ストーリー付きのDLCも一種類しかなく、今作の舞台はパンドラではなくその衛星と月なのでどことなく暗さや寂しさを感じるのではありますが、やっぱり中身はボーダーランズでした。
本作はもともと、デッドアイランド:リップタイドのように大型DLCとして開発が始まったのですが、リップタイドとは違って十分に一本のゲームとして楽しめるくらいに中身が詰まっています。
UIや操作性はそのままボダラン2の流用ですが、かなり完成されたシステムなので違和感はありません。
色使いや慣性などがまんまボダラン2仕様だったので、ものすごい懐かしさも感じましたね。
さて、本作は処女作ボーダーランズの後日譚(Sequel)であり、前作ボーダーランズ2の前日譚(Prequel:造語?)という意味合いを掛け合わせた「Pre-Sequel」というタイトルになっています。
というわけで、2で多くのプレイヤーのハートを鷲掴みにした稀代のヒールキャラ・ジャックがハイぺリオン社のペーペー社員からパンドラの支配者に成り上がるまでの過程が描かれています。
そのジャックの心理の変化の過程や、2で敵として現れたキャラが今作ではプレイアブルキャラであったり、なぜパンドラにはクラップトラップがいなくなったのか(詳しくはDLC)が克明に描かれており、ある意味結果からのこじつけなのですが、そのこじ付け方はかなりうまいです。
本当に、2の時点でこのストーリーは出来上がっていたんじゃないかと思えるほど自然に(?)繋げてくれるんですよね。
クレジットで表示されるイラストたちを見ていると、思わずもう一度2を始めたくなりますね(笑)
若干残念な部分といえば、ストーリーに引っ張られ過ぎて、Vaultハンターや賞金稼ぎというキーワードは、単なるプレイヤーを表す言葉でしかないところでしょうか。
処女作ボーダーランズが一番ボーダーランズらしいというか、名もなき夢見る賞金稼ぎですよね。2以降、最高に面白いストーリーと引き換えに、プレイヤーは一攫千金を目指す賞金稼ぎではなくなりました。
本作ではストーリーの都合上、ジャックの駒として動かざるを得ないので、余計にVaultハンターや賞金稼ぎという単語が空気化しています。
そしてエンディング、最終戦争が近づいている、みたいな空気を匂わせて引っ張るわけですが、うーん。
迫力があって、ダイナミックで、思わず惹き込まれるストーリーを提供するにはイベントを起こすのが一番であり、その最も効率的なのが戦争ですけど、きっと3も面白いんでしょうね。ハチャメチャで魅力的なキャラクターたちが大活躍するのでしょう。
でももうそれは、戦争の英雄としてでしょうね、金のためにお宝を探す名もなき賞金稼ぎではないんでしょうね。
時代は移り変わり、一世代過ぎてしまった寂寥感が募ります。
パッと見わからないと思うのですが、ゲームバランスも非常に良い改善の仕方をしていると思います。
その中でも強く感じたのが、戦闘時間の短縮化と機動力の改善ですね。
本作は主な舞台が真空中ということで、タンクに溜めた酸素を消費して様々なことができます。
「スラム」については想像できると思いますが、エアブーストも非常に重要です。
なんのことはない空中で酸素を放出し、機動力を得るのですが、これによって通常ダッシュ以上の速度を得ることが出来ます。
なので思った以上に素早く戦場を駆け巡ることができるんですよね。
そして戦闘時間の短縮化ですが、これについては複数の要素が絡み合っています。
一つは前作2よりも敵が柔らかいこと。本作全体の調整でも言えるのですが、全体的にインフレが抑えられているので、少し低めのレベルの武器でも通用しますし、敵も極端に硬くはならないので、足を止めてのダメージレースという展開が減りました。
また、本作の全てのプレイアブルキャラのアクションスキルは足を止めての使用を無意識に避けるようにも調整されています。
たとえば本作のウィルヘルムというキャラはウルフとセイントを呼び出し攻撃に参加させるというアクションスキルで、前作のアクストンとDLCのゲイジに近い性能を持つキャラなのですが、ウィルヘルムの持つスキル群の中に「レーザーガイド」というものがあります。
これは、自身の狙った敵にマーキングをし、ウルフに集中攻撃命令を出すとともに与ダメを増加させ、さらに撃破すればスキルの起動時間が延びるという素晴らしいスキルです。
そして、このスキルのお陰で、あるいはせいで(笑)アクションスキル任せにはできず、プレイヤー自身も動き回って標的を探さなくてはならなくなるわけです。
このように、スキルの仕様によって能動的に戦場を動き回らざるを得ないバランス調整になっているのがとても素晴らしく、ゲーム中の見えないモチベーションとして働いていると感じました。
さてさて、あとは独り言でも呟きましょうか(笑)
本作の目玉武器はなんといっても新登場のレーザー武器ですね。
ブラスタータイプが非常に使いやすく、強いです。ビームタイプとハイぺリオン製がくっつくと非常に使いやすくなりますね。
ただ、弾速は遅めなので、レールガンは慣れないと真価を発揮できません。
本作の目玉キャラは王道を征く……ピックルでしょうか(笑)
出会いこそただのショタですが(前作がロリなので今作はショタ?)彼にまつわるクエストをこなしていくと年齢に似合わぬ苦労と健気さに思わずほろっとさせられます。
本作はリリスたちに捕まったアテナが、皆を代表してこれまでの経緯を語るという構成をとっており、ストーリーの要所要所で聞き手の相槌が挟まれます。
なんとこれ、一周目二周目で聞き手が変わるんですよね! 一周目はリリスとモーデカイで、割とシリアス目、無難な流れなのですが、二周目になるとまるで.hackのパロディモード(笑)。ほんと隅々まで工夫が行き届いています。
本作は月が舞台なので昼夜の概念(一応ある)がわかりにくく、暗くはないですが暗い雰囲気です。特に、ここはパンドラではない、というのが結構寂しいものです。
そこへ出ましたDLC。あの懐かしきパンドラの大地に(デジタルで)再び降り立ちます。
「ああー、やっぱボーダーランズは荒野が一番似合うぜぇ〜!」
DLCのストーリーも大変面白かったです! バカバカしくって、でも面白くて、でもなぜかしんみりしちゃって……。謎の感動です。
終盤の展開やエンディングのノリなんか、2のティナDLCくらい気合入ってますよね。
P.S.
プリシークエルをやってると、2へと繋がるストーリー仕立てなだけあって、良い感じにちょいちょい2を連想、思い起こさせるんですよね。
私は2をプレイして本シリーズの神髄を見、総毛立つほどに感動した身ですから、本作をプレイ中は2が恋しくって仕方ありませんでした(笑)
2への伏線としてのセリフや展開が多数用意されているのがまた憎いです。
ネタバレになりますがいくつか言わせてください(笑)
たとえばサー・ハマーロックの密輸クエスト。2にて苦戦を強いられたスレッシャー達はもともとパンドラには生息していませんでした。そのことについては確か2の時点でも言及されていたと思うのですが。こいつの仕業やwww
メインストーリーで明らかになるコンストラクター誕生秘話。これも2では特に3周目なんかこいつ一機出てくるだけで大苦戦必至だった記憶が蘇り、思わず目玉を装着する操作にためらってしまいました(笑)
そして非常に地味ですがナカヤマから提供されるジャックの不死身化計画の質問の一つ、「どんな風に死にたい?」とジャックに質問するのですが、よく思い出してください。考えようによってはジャックの理想の死に方だったりするんですよね。
ここでは他にジャックの家族についても少し触れられます。そして2でのあのクエスト……、ほら、お見舞いに行くやつ。
攻略サイト
2016年07月25日
260.Darksiders 1と2
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「ダークサイダーズ」および「ダークサイダーズ2」のレビューです。
アメコミ調のキャラグラからただの無双系アクションと思い込み、大して期待していなかったのですが、それは大きなミステイク。
面白い……いや、面白いぞコレ……超面白い!
まぁ、大袈裟かと思いますが、私は非常に楽しめました。
逆三角マッチョなアメコミキャラなのですが、ストーリーはかなりシリアスで、それでいて非常にドラマチックでもあり、ストーリーや世界観へと強力に惹き込む力に溢れています。ただのお馬鹿な脳みそ筋肉だとか、勢いだけで突き進むストーリーだとか、そんな気配は微塵もなくて、聖書を題材にした重厚なストーリーであり、各キャラとも非常に個性があって、セリフやテンポもすごく良いんです。
そしてこの長所、良点は続く2にも受け継がれており、1、2通して非常に満足のいく作品でしたね。
アクション性に関しては1はややもっさり、2ではかなり機敏な動作へとシェイプアップされ、特に2では戦闘をする楽しみが半端なかったです。
残念ながら1では戦闘が単調になりがちで若干もっさり風味なのですが、前述のストーリーへの惹き込みが強力で、かつムービーを始め演出なども力が入っており、それらの求心力からダレることなく一気に進むことができました。
1と2シリーズの共通として、戦闘一辺倒ではないデザインも秀逸です。
収集要素やルート開拓のためにマップギミックや手持ちのギアなどを駆使して道を探すのですがこれがまた楽しかったです。特に2ではレベル制と共にハクスラの要素が加わっており、収集要素も強さに繋がるため非常に楽しかったです。
というか、1も十分に楽しいのですが、そんな中でももう少し煮詰められそう、というポイントをぐっと練り直して更に楽しくしたのが2であり、もはや文句のつけようがありません。いやぁ、あえて言うなら2は成長要素の弊害で強くし過ぎると相対的に敵が弱くなってしまうのが苦しいところですかね。
1はアクション、2はアクションRPGとジャンルが少し変更されていますが、遊び方は一緒なので、これは是非とも1、2の順で続けてプレイしていただきたいですね。
1が気に入れば必ずや2にもハマることでしょう。2の一番最初、デスが馬を駆って雪山を駆け抜けるあのシーンは、非常に印象的なBGMと相まってひどく感動しました。か〜ら〜のー、ウォーVSデスですよ(笑) 詳しくは避けますが1をプレイして感動しただけにあの演出は憎いですねぇ〜。
夢中になって遊べたゲームで、世界観を大事にしつつもアクションゲームとしても非常に面白い、稀有な作品ですよ。
知名度はそれほど高くないと思いますので、1は隠れた名作、そして2は隠れた傑作ですね! もったいない!
攻略サイト1
攻略サイト2
2016年07月24日
258.Arcania :Gothic4
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「アルカニア :ゴシック4」のレビューです。
4とかついてますが、1も2も3もあるへは知りません。
本作を起動してチュートリアルキャラを動かした瞬間、あるいはUIの文字フォントを見た瞬間、ある予感が浮かぶと思います。そしてそれは概ね正しいです……。
まぁ、ぶっちゃけクソゲーであり、私の愛するB級洋RPGの典型なんですよね。アクション要素あり、スキルツリーあり、アイテムクラフトあり、自分好みのビルド構築を楽しめると昨今のアクションRPGに欲しい機能が一通り揃ってはいるのですが、どれもこれも煮詰まっておらず、灰汁(あく)がとても強いです。ストーリーだって酷い出来で、飛び抜けた面白い要素なんて一つもありません。でも私はそんなゲームが大好きです(笑)
オープンワールド風味ですが一周してからよく考えてみると実は一本道だったり。地図の大半は地図上から眺めるだけの水増しエリアで、実際に歩けるエリアは狭いです。
テンプレにも程がありすぎる旅立ちの動機を描いたら、あとはよくあるお遣いゲー、そしてラストにさらっと仇敵を刺して終了。冒険はもう少しだけ続きますが、復讐劇の扱いの酷いのなんのって、「こんなん俺でも書けるわw」と奮起して復讐モノのプロット(小説執筆の際の計画書、設計図)を書いてしまったほどです……。結局形になりませんでしたけど(汗)
また、実績にバグがあるようで最終スコアは950/1000となります。
レシピ集めを敢行すると、多分冒険がきつくなったり、欲しいものが買えなかったりする恐れがあって、初めからバグ付きの実績はスルーで進行しました。うろ覚えだけど、たしかレシピの値段はどれもかなり高価だったと思います。なので検証はしていません。
好きだからといって、二周も三周もやりたくないです(笑)
実績wikiには脳筋ビルドだったり、一匹ずつ釣って痺れさせてからのフルボッコなどの戦術が紹介されていますが、あくまで個人的な感想としてはどのような職(スキル振り)でも問題なく遊べると思います。
ただし、難易度ゴシックは本当に被ダメが痛いので、考えなしの特攻は無理だと思います。被弾しないための立ち回りを工夫できればわざわざ感知範囲外から一匹ずつ釣るなどの手間をかけずに済む場面が多いということです。
私はwikiを無視して魔法使いプレイで遊びました。意外と魔法のエフェクトが派手だったり、炎氷雷それぞれの効果が違ったりして、戦闘は楽しめたように記憶しています。
敵の周囲をぐるぐる回り、回避動作などで食いつかれないようにしながら炎の大魔法でダメージ床を作り、そこに敵を留まらせて削り殺すのが日課でした(笑)
ただ、油断すればあっという間にやられるので何匹程度釣るかとか、立ち止まらないよう集中したりと、意外と面白くもあり。
むしろ厳しかったのがサブクエストの蜘蛛の巣集め、奇跡的にクリアできましたが、このクエスト用のマップを用意したほうがいいかもしれません。これは湿地エリア全域に配置された蜘蛛の巣を全て集めるクエストですが、集めてこいと言われるだけでノーヒントです。そしてこれがクリア出来なければクエストコンプの実績も解除できません(笑)……二、三時間は延々と湿地をうろつきまわったような。いや、半日だったかな……(実時間)。最後の一個がどうしても見つからない! とかいった状況に陥ったらと思うと、ゾッとしますね。クリアできて本当に良かった……。
他には3種あるコレクティブル収集も根気がいりますね。
これは上記蜘蛛の巣の比ではありませんでした。物は小さく目立たず、隠し場所がかなり意地悪でした。これもマップ用意は必須ですが、場所さえわかれば特に問題はないでしょう。
しかし、これらを全て集めたのち、このコレクティブルを消費してかなり強力な装備を作れるのは面白かったです。なんか頑張ったご褒美をもらえた心地でしたが、使えるのは最終盤なので、もう敵が残っていないというジレンマ……(古い洋ゲにありがちなように敵の数は有限です)。
一つのRPG作品として見れば間違いなく最低レベルな出来ですが、かといって特段何かが大幅に欠けている、というわけでもなくて……。
ボリュームは決して少なくなく、景色も多く、戦闘も(難易度ゴシックなら)それなりにシビアで、ビルドも序盤はどのように育てようかそれなりに頭を悩ませました。
RPG好きだからといって決してお勧めできるような代物ではないのですが、でも憎めない、こんな古いPC時代の臭いをぷんぷんさせるB級洋RPGが私は好きなのです(復讐の決着の付け方にはさすがに開いた口が塞がりませんでしたけど)。
なんだろうな、こういうゲームの、ゆったりと流れる時間や茫漠とした空気感が好きなのかなぁ。中世ファンタジーはそれが一番よく感じられるので特に好きなんです。
2016年07月23日
257.プリンスオブペルシャ :忘却の砂
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「Prince of Persia :The Forgotten Sands」のレビューです。
前作無印プリンスオブペルシャの続編だと思うのですが、ストーリー的な繋がりや世界観の引き継ぎはないと思います。とある別の国のまた別の王子様のお話でしょうか。無印プリペルから基本的なゲームシステムだけ引き継いでのまったく新しい作品と見ても良さそうです。
雰囲気的にはレトロな元祖「プリンスオブペルシャ」により近い作品でしょうか(難易度は相変わらず低いです)。
というわけで、本作もまた前作プリペルらしいアトラクション遊覧型アクションゲームなのですが、前作にあったような膨大な収集物は今回はありません。ぶっちゃけてしまうと収集物の数が非常に少なく、道中の寄り道として簡単に取れるものであり、更には完全オートセーブ仕様、過ぎたステージは引き返せないという要素により一本道のコースターゲーとなっています。
更に更に難易度もあっさり軽めなので、うん、まぁ、無印プリペルよりよっぽど記憶に残らなかったですねぇ(笑)
やりこみや世界観遊覧に関しては底が浅くなり、前作よりも空間的に狭い(主に城の中や地下通路など)ステージを駆け抜けることになるので、大自然の息吹を感じて感動するというよりは、砂漠の城のディティールに感動するような、ややミクロ視点でのステージデザインとなります。
まぁ、前作よりもグラフィックはシャープでくっきりと、主人公の挙動もゲームデザインの仕様と相まってかなりキビキビ動けるようになったので、ゲーム体験単体としてはきちんとグレードアップされていると思います。
さて、主人公の挙動ですが、前作がマップに点在するスポットで一対一(実質二人だけど)のチャンバラ仕様だったのに対し、今作は意外と敵がわらわら湧いてくれる「無双」風味な仕様になっています。
そして操作性は一般的なアクションゲーと同じ感じに統一され、よって直感的に操作しやすくなっていますね。通常攻撃の他にチャージアタックやストーリーと共に覚えていく魔法を使って、一対多にて敵を圧倒するダイナミックな戦闘に仕上がっています。そのため敵の動きを読んでそれに対応するのではなく、攻撃を当てて仰け反らせつつ範囲攻撃で圧倒していく感じです。
個対個も個人的には面白かったですが、慣れた感覚で操作できる本作の戦闘も特に不満はありませんでした。
また、本作にはその魔法を駆使してステージギミックを作動させる要素が随所にあり、前作よりも世界に干渉するデザインになっています。
具体的には時を止めて「水」を直接掴めるようにしたり。これによって噴水などの水柱を通常の柱としてよじ登ることが出来たり、水のカーテンを壁として使い、魔法を止めれば素通り可能なただの水の壁となったり。あるいは限定的に過去の姿を呼び戻す魔法を使って、今では崩れ去ってしまった足場を現代に復元したり。
ちょっと面白いのは、これらの要素がただ道を作って素通りするためだけではなく、一度作って利用して向こうに行ったら、今度は向こうからあえて道を作らずにこっちへ戻る、などの再利用が必要なことです。
こういったギミックやステージデザインが活きており、一本道のレールゲーとしてはなかなか刺激的な作りになっていたのは、実際よく覚えています。
残念ながらコレクティブルやアップグレードなどの寄り道要素が一周で十分賄えるほど薄味なので、一周終えてしまえばほとんどやることがなくなってしまうのですが、その一周中の体験は前作よりもパワーアップしているとは思います。若干方向性が違いますけどね。
こんなアスレチックゲー、またやりたいなぁ。
2016年07月22日
256.Stranglehold
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「ストラングルホールド」のレビューです。
難易度が非常に高く、クソゲーには違いないんですが、味のある良いクソゲーでした。理不尽さで言えば「イートレット:マットハザード云々」みたいな感じ(笑)
本作のパッケージにはいろいろと御大層な謳い文句が並べられていますが、中身としてはよくある普通のTPSで、その謳い文句を真に受けると痛い目を見るくらいにはチープな出来です。
しかし、これを特に思い入れもなく普通のシューターとして遊ぶと、意外と高い難易度やシンプルなシステムの中にも「なにくそ!」と思わせる熱があり、意外と面白いんですよね。
個人的な評価ポイントとして以下の点があります。
一つ、リロードが不要であること。
本作の主人公にはリロードの概念がありません。持てる弾薬の限り撃ち続けることが出来るのが意外と爽快で楽しかったですね。
所持弾薬数の概念はあるので、撃ちまくればいつかは弾切れを起こすのですが、たしか全然気にならなかったような……。
(この辺のシステムがうろ覚えで改めて調べなおすまで弾無限だと勘違いしていたほどです 汗。めっちゃ撃ちまくれる→弾切れで困った覚えがない、実際はあるのかも→弾無限ヒャッハー)
一つ、バラージシステムが強力で、ステージ中の「折り鶴」を取るタイミングやこれの使いどころを考えるのが意外と楽しいこと。
バラージにはいくつか種類があり、使用頻度は異なりますが、どれも強力なので積極的に使いたいです。演出としてもなかなか楽しいです。
一つ、マップ中の至るところでカオスを起こせること。
具体的には様々なオブジェクトが破壊可能で、爆発を起こしたり、敵を倒壊に巻き込んだりできます。
リロード不要なので数撃ちゃ当たる戦法でガリガリ破壊していけます。弾薬に関する特殊な仕様とマップ内オブジェクト、この二つが非常によくマッチしていて、カオスを巻き起こすのがかなり爽快なんですよね。
一つ、意外と楽しい映画的アクション。
アクション映画の魅せ場としてよくまだるっこしい無駄にお茶目な戦闘シーンがありますよね(お約束のカーチェイスばりに周囲の物を利用して追っ手をかく乱したり返り討ちにしたり)。
本作ではそれがオマージュされており、ロールカートに腹ばいに乗って、滑りながら乱射したり、階段の手すりを滑り降りたり、シャンデリアにぶら下がって戦えたり。そしてこんな時は画面演出がスローになるバレットタイムが発動します。いつでもどこでも使える「飛び込み」や「仰向け」は高難易度で非常にお世話になりました。
何もないところで飛び込みしてもバレットタイムが発動するのですが、滞空中に全ての敵を倒してタイムが終了し、床にぽとっと背中から落ちる。たしかボタン押しっぱなしだったかでそのまま寝そべってごろごろしたり出来たと思います。誰もいない空間で好きなだけごろごろしてからよっこらしょと立ち上がる様が、なんだかギャップ萌えです(笑)
これら一つ一つは大したアイデアでもないので、本作の「ビッグキャスト」ぶりの割りにはチープに思えることもしばしばなのですが、ゲームとしての面白さは意外にもこれらの要素が相乗効果で表れており、従って味のあるクソゲーだと感じたわけです。
そしてこれらを最大限に利用しながらも、時に理不尽に狩られ、半分運任せな最高難易度は非常に手強かったです。
どこだったかボス戦で、大事に温めてきた秘蔵のゴールデン銃を開幕失った挙句敗北し、チェックポイントから始まるとテンプレ装備に戻ってしまい泣く泣くその装備でリトライを繰り返したのですが、どうしてもうまくいかない時がありました。
身を隠す部分が少なく、敵の激しい攻撃によってすぐに遮蔽物が壊れてしまうのでどうにもいかなかったのです。
しかし、これはもう運が良かったとしか言いようがないのですが、何故かボスが階段に引っかかり、まったく攻撃してこなくなったのです。
ある意味バグ利用の攻略ですが、ここを抜けられたことで私は最高難易度を制覇できたとも言えます(他にも有用なバグがあるのですが)。
実績解除してまず最初に思ったのは「二度とやりたくねえ」でした。はっきり覚えています(笑)
P.S.
実績wiki日本語版のページには書かれておらず、自分が発見した後よく調べてみたら海外版のページには書かれていたのですが、改めて紹介しておきます。
本作の実績「オールドスクール」と同じ要領で、最高難易度にてキャンペーンを最終チェックからロードすると、最後二つのチャプターがクリア済として扱われるようになります。
最高難易度攻略実績は全てのチャプターを一つ一つクリアしていかねばならないのですが、この技(バグ)を使うことで非常に難しい最後のミニゲームと、鬼畜なラスボス戦を回避することができます。
大変ありがたいバグなので、いえとても有効な「技(笑)」なので挑戦の際は忘れずに実行してください。
とはいえガチ攻略不可避な道中はどれも一筋縄ではいかない難しさを誇りますので、やっぱり気合と根性は必須スキルです……。
ほとんど全てのシューティングゲームに言えることですが、大事なのはやっぱり有利なカバーポイントを見つけることと、敵の湧き方、タイミングを覚えることですよね。射撃の腕なんぞ後からついてきた分で十分です。
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2016年07月21日
255.Alone in the Dark
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「アローン・イン・ザ・ダーク」のレビューです。
この名前を見ただけではとんと思い出せないくらい印象に薄いゲームだったのですが(ちょっと苦労した実績や暗くてまごまごした雰囲気をぽつぽつ思い出す程度)、本作について書かれた記事を探して転々とするうちになんとなく思い出してきました(笑)
改めて思い起こすと、悪いゲームではないような気になってくる……。
wikipediaからの情報によると、「世界の先駆け」的な挑戦的なタイトルとして世に出現し、いくつかのシリーズやマルチメディアを経て現在の姿に至るようですが、Xbox360およびPS3に一つしかない「Alone in the Dark」単体で見ると、アイデアは光るもののあまり出来の良くないアクションアドベンチャーに帰結するんじゃないかな、と思います。
本作のストーリー構成上、似た物で神作「アランウェイク」を想像すると思います。超常的なホラー要素や海外ドラマ仕立ての構成がそうさせるのですが、「アランウェイク」と比べてしまえば9割方のゲームの存在は霞と消えるくらいの差ですので意識しないのがベターです(笑)
さて、本作は序盤から中盤にかけては崩壊する街をメインに映画のような危機を乗り越えていくクライムアクションのような演出で、終盤は広大なマップに点在する「悪の根源」を探して潰すことで進行する探索系のデザインとなっています。
感覚だけで近いものをあげると「FF13」のような構成になります。
ただ、本作は全編を通してパズルのような「ゴールを探す」+「ゴールに到達するための手段を確保する」というプロセスで統一されています。
これは個人的には嬉しかったりもします。
これはどうすればいいんだろう、どこをいじれば道が通じるのか、と頭をこねくり回すのが意外に楽しく、序盤から中盤にかけては崩れていく街からの脱出のために、終盤は周到に用意された巨大なマップのギミックを使って「悪の根源」の潰し方を考える必要があり、それなりにゲームとしての面白さを備えていると感じます。
ただ、海外ドラマ仕立ての演出ゆえにチャプターの最後で引っ張ってきたり、意味深なシーンも盛り込まれてはいるのですが、「何かに憑りつかれた人間」や「意味不明な謎の亀裂」が襲ってきたリ、ポルターガイストだったり、主人公の敵となるこれらの存在がやや直接的で陳腐なこともあり、イマイチ本作で展開される謎や事件にのめり込むことが出来ずにいたのを思い出しました。
たしか本作をプレイしたのはアランウェイクよりも後だった気がするので、謎が謎を呼ぶストーリー展開の惹きが弱く感じられ、印象も薄くなったのかなぁと。
「アランウェイク」と違うのは、本作は戦闘メインの仕様ではないこと、道中で手に入る様々なアイテムを組み合わせて便利な道具を作り出せること、そしてややグロテスクな魑魅魍魎に対して少ない手持ちのアイテムでどう切り抜けるかを考えるサバイバル要素があるところでしょうか。
アイテムの種類は多いですが、自分のコートの内ポケットに入る分までしか持てず、先の展開や全ての敵の弱点となる「火」を確保するために取捨選択しなければなりません。
ただし、先述の通り本作は戦闘を推奨するゲームではないため、要所にちらほら敵が出現する程度でアドレナリン迸る大乱闘というのは望めません(幾つかボス戦はあるので用意は必要)。
そのためか雑魚は若干手強く、最後は「火」で止めを刺さねば復活するという仕様やアイテム制限のため、意外と怖かったですね。次の「悪の根源」へ向かう道中、できれば敵には遭いたくないなぁという意識が働いていたのを思い出しました(まぁ怖いというか面倒臭いからかもしれませんが……)。
そういう意味ではサバイバルホラーとしてよく出来ていた気もしますが、アイテム管理はやや大味だった記憶も。
いろいろなものと組み合わせられるのが本作の一つの売りなのですが、効果的な組み合わせは限られており、大部分の組み合わせが実績の一部でしかないのが非常に残念です。実績のために一度だけ組み合わせてすぐに解体してしまえばその機能はもう産廃になります。テープと血液パックを組み合わせたからって何なんだよ(笑)
また、ここまで引っ張っておきながらラストが唐突で、あっさりで、後味が悪いのもマイナスポイントです。
どうやら本シリーズは初作からトンデモ魔術やなんちゃら信仰をテーマにしたアクションゲームだったようですが、それでも「クトゥルフ」や「ブードゥー」などのベースがあった辺り救いかもしれません。
とりあえず私には本作の怪異現象などが何をベースにしているかわかりませんでしたし、結局ストーリーの終わりも歯切れが悪いのでイマイチ理解できませんでした。
なので、道中の謎解きやリソース管理、演出の惹き込み方など光る部分はあり、プレイ中は一定のモチベーションは保っていた記憶があります。特にだれることなく淡々とプレイしたはずです。でも、後になって思い返してみると、これといった思い出深いシーンなどが出てこない……。やっぱりクソゲーかな?
P.S.
アマゾンの紹介動画を見ると、本作らしさがよく出ていると思います。
こういうナレーションの入り方、仕方は思いっきりB級映画を狙っていますよね。
しかし、動画内での映像に誇張などはなかったはず(プレイ中もああこんなだったなぁという感じ)で、「なんだ、B級かと思ったら意外と面白そうじゃん」的な? B級には違いないですけどバックのボイス入りBGMといいワクワク感を届けてくれます。
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2016年07月19日
254.Hunted :the Demon's Forge
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「ハンテッド :デモンズフォージ」のレビューです。
フォールアウトやスカイリムで有名なベセスダ製アクションTPSです。
本作はCo-opを売りにした設計なのですが、画面分割をすると、バイオ5のように比率の関係からモニター内に黒い空白(黒なのに白……おほん)が出来てしまい、ただでさえやたらと細かいステージが余計に見辛くなってしまう欠点があります。
本来、妹と二人で分割Co-opするために買ったのですが、暗く陰鬱な空気感やゴミゴミした背景とあと彼女の気分で(笑)、妹はプレイする気にならず仕方なく一人で遊ぶことになりました。
公式サイト
かなり極端な言い方ですが、私はベセスダと言えばむせ返るほどの世界観作りこそが秀でていて、それ以外は並みかそれ以下だと思っています。そのような世界を散歩するのが第一の目的であるFOやTESならば問題はないのですが(遊びやすいように難易度もEASY設定ですし)、それで戦闘や他のミニゲームまで面白いと感じたことは正直ないです。
本作にも、そんなベセスダらしい長点と欠点がよく表れていると思います。
まずは長点。
何といってもやはり世界観は素晴らしいです。
設定自体は大したことのないテンプレダークファンタジーなんですが、どのステージに至っても細かい部分まで様々なオブジェや小物が配置されており、生活感や暗くじめっとした空気感や、中世らしい時代感の中に潜む魔法というファクターまで、言葉では語らず「物」で表現する、というスタイルが浸透しています。
また、本作にはそこはかとなくトレハン要素があり、ステージ中にちょいちょい出現する枝道に、そんな宝たちが眠っているんですよね。
基本的にはアクションゲームですが、クリスタルを集めることでのスキルレベルアップやこういった武具の選定など、レールから外れてのお楽しみが存在するので、「お散歩」と非常に相性が良く、従って本作をまったりとプレイし、雰囲気を楽しむのにはうってつけでした。
(武器はランダム生成ではあるのですが、他の物にたとえて言うと、リボルバーかピストルか。その銃器に簡易サイトが付いているか、ストックが付いているか程度の違いでバランスや戦術を覆すようなオプションは付きません。また、全ての武器には耐久力があるので使い捨て、持ち歩ける武器も二種類までです。なのでコレクションとか、現在主流の「トレハン」とは意味合いが違いますね)
欠点ではないのですが、ステージデザインがかなり作り込まれており、様々な小物でもって世界観を形成しているので画面が複雑になりがちで、本作の世界観と相まって暗く陰鬱で濃厚な雰囲気を持っています。
詰まる所、長時間プレイを続けていると結構疲れてきます。ベセスダゲーって何気に「入り込む」までが長くて、そしてそれまでが疲れるんですよね。いったん「入り込め」れば後は余裕なんですけど、言ってる意味、わかります……?(汗)
で、欠点ですが察せられると思います。
挙動のレスポンスが若干悪く、当たりが曖昧なんですよ。
アクション性に関してはあまり質がよくありません。このような特徴も、FOやTESとよく似ています。
ですが本作はシューティングジャンルを採り、TPS視点ではありますが完全なシューティングゲーではなく、この辺の曖昧さもそれほど気にはならないかもしれません。
というのも、本作には二人の特徴の異なるキャラが常にペアとなって冒険するのですが、一方は肉弾戦が得意な戦士タイプ、一方は射撃(弓)が得意なレンジャータイプになります。
シームレスに交代することはできないのですが、どちらのキャラもサブウエポンとして射撃武器、近接武器も持っているのでどちらで戦うのも全然ありなのです。
また本作の良いところは、実績に関して難易度縛りを設けていないので、ぶっちゃけ高難易度で遊ぶメリットは皆無なんですよね。
ちょこっと苦労したのはやはりクリスタル集めでしょうか。ステージ中の設置物のみならず敵のドロップも拾わなきゃならないのが斬新ですが、この「クリスタルの欠片」というのが結構小さくて(笑)
攻略サイトを見ながら自分で分かりやすいようにチャートを作り直して消し込みながら進んだのですが、ゲームクリアしてたった一個のクリスタルの「欠片」が無いと分かったときには絶望しかけました……。
も、もう一周なのか……と悲嘆に暮れながらステージセレクト、一番最初の街に降り立ち後ろを向くと……、たしか庇(ひさし)の上にキラっと光るものが……(笑)
どうやらいっちばん最初の部分を、書き写し忘れたか見逃したかで進んでしまったようです。
とりあえず絶望しかけましたがこれにて収集品はコンプでき、無事他実績も取れたという流れになりました。
とにかくこのクリスタル関連は、敵ドロップやゼルダのハートの器のように塊一つのものと欠片数個で塊一つになるものとか混在していて、まとめるのが難しかったですね。
自前のノートをここに書き出そうかと思いましたが、ちょっとどうなってるのかわからない&プレイは大分昔なので自信がないので控えます。
一応、キャドックとエラーラ二人が揃って進む小道やチェックポイントを目印にチャートを作りました。
この二つの機会はプレイ中頻繁に訪れるのでいい目印になると思います。
というわけで、本作はアクションゲームでありながら、その実「アリスマッドネス」のような雰囲気お散歩ゲーなんですよね。
組み合わせから成る武器を拾い、クリスタルなどを集めてキャラを強化し、それらを試しながらスパイスとして戦闘を楽しみ、よく作り込まれた世界観に呑まれる雰囲気ゲーです。
私はこういうの結構好きなので、十分楽しめました。
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2016年07月18日
253.Pirates of the Caribbean :At World's End
↑上記と同じく左下にTマークのある北米版でプレイしました。Xbox本体は日本版です。
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「パイレーツオブカリビアン :ワールドエンド」のレビューです。
有名なディズニー映画三部作の最終作ですね。
ただし本作は押しも押されぬれっきとした「キャラゲー(笑)」であり、ゲームとしての質は低いです。
また、海外専売であり日本語版は存在しません。
何故かブックオフに売っていたのでついつい買ってしまったんですよね。安かったですし……。
本作をプレイした当時は直近でレゴパイレーツもプレイしていたので似たようなノリで手に取った覚えがあります。
レゴの方は非常にうまくレゴシリーズらしいお馬鹿な味付けでパイレーツオブカリビアンの三作品全てのストーリーラインを完備しており、非常に完成度が高かったです。
それゆえ、情報のないこちらの作品についても、「レゴの三分の一に焦点を当てているなら、さぞやすごいんだろうな、映画の再現度もすごいんじゃなかろうか」と勝手に期待していました。
Xbox360から先の時代、グラフィックだけはどこのクソゲーも引けを取らなくなったとは思います。本作に関しても、とりあえずグラフィックだけは良く、ステージなども無難に遊びやすくはあります。
また、操作性やゲームレスポンスに関しても、まぁ……ゲーム全体を通してゲームから提供される難易度は低いので、相対的に操作性は良好です。
ステージ数は控えめなものの、使いまわしはなくどこも力の入ったマップだとは思います。
申し訳程度にコレクタブル要素はありますし、かなりダイジェストですがストーリラインもはっきりしています。
ただのアクションゲームとして見れば可もなく不可もなく、全て英語なので何を言っているかはわからないけれども映画の知識があるのでストーリーに関してもそこまで不満はないでしょう。
ただ、本作がクソゲーたる所以は全てが、かの有名な映画を題材にしているということです。
とてもじゃないが、初見の人が本作をプレイして映画に興味を持つ、というプロセスが想像できません。
本作のムービー部分がおそろしくチープなのです。
いや逆に、よくもまぁここまで金を掛けないように工夫できたなと、感心してしまいました。
ミールストロームの大渦のシーンなど、ジャックの顔アップでごまかして、物凄い映像技術とプログラミングの手間を省いています。
本作のもととなった映画はお話の面白さやキャラの魅力もさることながら大迫力の映像美にも気を配った珠玉の名作です。
どこかで見たメイキング映像ですが、月の光を受けて船員たちが骸骨化するシーンなど、まったく同じ動きをしたシーン(別撮り)を二つ用意して合成しているらしいですね。
それが、本作に至っては映画のおいしいところだけを抜き出して、お金のかかる苦労はほとんどせずに、もともとあるパーツをただ繋ぎ合わせたようなゲームなのだと感じました(しかし胸熱なシーンはカットだ)。
捨て値で手に入れた、日本にも来ないようなローカルなクソゲーですし、そんなもんだとは理解しつつも、大好きな映画を冒涜されたような気もしてきて……。
まぁ、怒りはそんなにないのですが、ただただガッカリでしたね。非常に面白いレゴパイレーツで同じ題材を満喫した後だけに、余計にガッカリでした。
実績コンプは簡単なんですけど、一つだけ苦労したものがありました。
ソウルだったかを100集める実績です。
実績wikiにはリプレイレベルで可能とあったのですが、稼げそうな最終ステージでリプレイしたところ、「ソウルを集めるのに必要な必殺技を発動するためのアイテム」がまったく出現せずに1〜2時間ひたすら無限湧き雑魚を殺戮する羽目になりました。
動画などを探すと、自分と同じ手順で易々とクリアしているのを見て「どうもおかしい」と思った私は、リプレイレベルではなく、本編のデータをロードしたところ、今までの苦労が嘘だったかのようにボロボロとアイテムが出現し、実績解除に至ったという経緯があります。
まさか今更こんなゲームに手を出す人はいないかもしれませんが、実績ブーストは楽ですし、時間もあまりとりません。
もし100ソウル収集が何故かうまくいかないという人は、リプレイではなくキャンペーンの方を試してみてください。
P.S.
海外PS3版も存在しますが、とりあえず記載しないでおきます。